教皇選挙のレビュー・感想・評価
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なぜこうも重なって見れるのか
人生において教皇について考えることはなかった。
「教皇=すごい人」くらいのやんわりとした認識しかなく、楽しめるか不安だったがしっかりと胸を鷲掴みにされた。
「確信」が持つ危険性、疑うことの必要性が説かれ時は、ついつい数週間前の参議院選挙を思い出した。
また、「誰と戦うのか」という問いもとても良かった。
仮想敵を作り、そこにヘイトを向けて支持を集める政党は国内外問わず珍しくない。
今だからこそ見応えるのある内容。
また、“極右”の候補者に喝ことをドラマチックに描かず、あくまでそこをゴールにしていない描き方も良かった。
激しい展開感がないにもかかわらず、ここまで引き込む見せ方には驚きしかない。
現実?虚構?
この映画の公開期間中に当時のローマ教皇フランシスコが逝去し、実際にコンクラーヴェが開催されたことは記憶に新しいですね。当時、映画館に見に行こうと思っていたんですが、公開期間後期に差し掛かってしまっていたので、今回VODで見られるようになったのは助かりました。
いやぁ、しかしね。虚々実々とはこのこと。何かで、コンクラーヴェは権謀術数が渦巻く世界だと見たことがあるんですが、この作品で描かれているのはまさにそれ。神に使える人たちが、こんなことをしているのは悲しいですね。知らんけど。
保守派、リベラル派が競い合うのは、宗教の世界でも、俗世でも同じなんですね。この作品で描かれているほど、ここまで激しく戦われるいるのかはわかりませんが。
途中「あぁ、こうなるんだろうな」と結末を予想していたんですが、作品で描かれた結末はその上を行きます。驚きです。そんなことあるのか!と。実際にこれが起きたら、世界は大混乱かもしれませんね。
映画は素晴らしかった
映画には重い感銘を受けた。
カトリック世界の思索や文化の蓄積、その宝の中に含まれてしまった誤りを正そうとする続く人々の努力、これから世界を明るませるだろう光などが描かれていて、原作があるようなので、本でも是非読みたいと思っていた。
が、日本ではまだ翻訳も出版もされていなかった。
そして「LGBT一掃されるところが早く見たい。」と過去ツイートで語っていた人(書房?出版社?経営者?)が翻訳出版権を獲得したらしいと知り、疑問や焦燥、間違いであって欲しいとの願いで一杯になった。
話の運びももちろん、映像が美しかった。翻訳文はどうなるのだろうか。装丁は。書体は。
映画は素晴らしかったのに。
どのシーンも芸術的!素晴らしかった!
コンクラーベがどのように執り行われるか興味津々だったので鑑賞。
学生時代に丁度コンクラーベが行われて、自分たちのバンド名に「コンクラーベ」を入れたくらいの馴染み。
教皇が決まるまでおじいちゃん達が閉じ込められて選挙するイメージだったが、今はちゃんと宿泊施設もあるのね。
昔はなかなか決まらず閉じ込める事にしたとか。
伝統的な建物や服飾がとても美しい。
一度システィーナ礼拝堂に行った事があるが、あまりにも大きく立派で巨人でも住めそうだなと思った笑
しかし、所々に彫刻や壁画があったりで、とても緊張感のある場所だった。
映画は教皇が亡くなってからコンクラーベがはじまり、淡々と進むが中身はサスペンス。
陰謀や憶測が渦巻き、まさに「確信」の狭間で揺れ動く。
誰の言葉を信じればいいのか、観ているこちら側もまんまと翻弄された。
選挙のように推しを見つけて選ぶ感覚だったが、誰になるのか最後まで分からない!
映像がとにかく計算された芸術的なシーンが多く、とても美しかった!
亀ちゃんも可愛かったなぁ。
最後はとんだ秘密が明かされ驚愕!!
いやぁ、良い流れだった!
ありのままの自分で生きよう!!
4ヶ月で解禁?
3月に劇場公開されて4ヶ月後に、ネットで観ることが出来るなんて
嬉しいけれど、採算はとれるのかと心配してしまう
なんということでしょう!!
この映画の公開直後に、実際にコンクラーベが行われるとは
12年ぶりという凄いタイミング
新教皇ルイ14世は、イタリアではなく アメリカ出身
映画では新教皇も、 イタリアではなく メキシコ出身(原作ではフィリピン人)
共通点がいっぱいで、なぜだかドキドキする
13年前に全10話からなる『ボルジア家 愛と欲望の教皇一族』というドラマを
見ていたので、政治の世界と同様、ドロドロの選挙だとは知っていたから
驚きは少ないはずだったのだけれど
さすがに、最後の大どんでん返しにはビックリした
そう来たか!!!!
あの時もドラマ後に、実際にコンクラーベが行われてるのも不思議な一致
聖職者の頂点に立つはずの枢機卿達でさえ
「汚点のない候補者などいるはずがない」と・・・・
ベリーニも謙虚な言動を周囲に見せつつも、
奥底ではTOPの座に着きたいという黒い心が蠢いていたんですね
況や 政治家をや 況や い●ばをや
権力の座にしがみつく哀れな姿を、
自分では鏡のように写して見ることは出来なくなるものなんですね
これぞ権力の魔性
アグネスが「私たち修道女は目に見えぬ存在ですが、神は目と耳を下さった」と勇気を持って述べた瞬間と、
ベニテスが口を切って皆を一括するように語った瞬間が1番スッキリしたシーンだった
チェスを思い出しながら放った「教皇は常に8手先を読む」という意味深な発言
もし有力候補の悪事をローレンスが暴き、ベニテスが新教皇になることまで見通して教皇が采配をしていたのなら、それこそまさに『神業』だ
そして爆破事件は、本物の神の仕業???
結局、1番相応しい人が教皇に選ばれたことで、教会の崩壊は免れた
ローレンスの活躍は「天晴れ!」 彼にしか出来ない役割だった
徒然なるままにいくつかを
①さすが、バチカン!枢機卿達が泊まる部屋のなんと豪華なこと!
1泊30万円くらいしそうです
②ミケランジェロの天井画 もっとゆっくりと堪能したかったな
③実際にシスティーナ礼拝堂で撮影されたのかな
内容だけでOKがでたとは思えない いくらもらったのかな
④旧教皇は、毒殺された? だとしたら犯人はトランブレなのか
元も子もない質問を最後に投げかけます
教会って必要なの?
宗教って必要なの?
神様って実在するの?
仏教も イスラム教も ユダヤ教も どの宗教も、
人々が信仰を深めれば深めるほど、政治に利用されるし
政治そのものでもあるのだから
鑑賞し終わった人は、是非公式サイトの特設頁を見て欲しい
監督の細部に至るまでのこだわりに、唖然としてしまう
確認のためにも、もう1度観てみよう!と、きっと思うでしょう
彩度の低い映像で赤が映える絵画を見ているようだった。 物凄く単調な...
彩度の低い映像で赤が映える絵画を見ているようだった。
物凄く単調なストーリーで今まで映画を観てきて初めて眠くなった。多分ストーリーだけではなくてボイスや効果音、音楽も低い音で単調だったため余計眠気を引き起こされたのだと思う。最後の最後は少し意外な展開で良かった。
聖職者といえば俗世から離れた神聖な職業で人間ができている人が就いているように思えるが、実際は政治家などと一緒で欲にまみれた部分も多くあるのだと。まぁ日本のお坊さんもよくキャバクラで遊んでいると聞くしそんなもんですよね笑
これは話題作じゃなきゃ観てない
コンクラーベの裏にある野望と陰謀
フランシスコ・ローマ法王の死去に伴って、今年の5月に行われた『コンクラーベ』によって、新しい教皇として、初のアメリカ人・レオ14世が、その職に就いたのは記憶に新しい。丁度、時を同じくして公開された本作。無宗教の多い自分を含めた日本人にとっては、あまり教皇の存在を意識することは無いだろう。しかし、14億人とも言われるカトリック教徒のトップに立つ新指導者の誕生は、バチカンの広場に集まる群衆の姿を捉えたニュースを観ても、その影響力は世界的に絶大と伺える。
そんなバチカンのシスティーナ礼拝堂で行われる、教皇選挙『コンクラーベ』の舞台裏に画策する、新たな教皇の座を狙う枢機卿達の野望と陰謀を描いた本作。今回の実際の選挙の裏側にも、こうした教会内部での覇権争いが隠されていたのなら、コンクラーベも、どこかの派閥争いでくり広げられる国の首相選挙と、あまり変わらないのかな…と思ってしまう。
まあ、それはさておき、本作では、100人以上教皇候補者の中から、教皇に相応しい人物を選出する、コンクラーベの運営を一任された、レイフ・ファインズ演じるローレン主席枢機卿を主人公に、その立場からの葛藤や苦悩を中心に描かれていく。第1回、第2回と選挙をしても票が割れ、決らない教皇の座。公平な立場から見定めようとするローレンだったが、その水面下では、過去のスキャンダル、闇献金、性差別、宗教戦争等の様々な確執によって、候補者同士の醜い足の引っ張り合いが行われていた。
作品を全体を通しては、教会のごく一部の人間だけによる密室選挙だから、もの静かなシーンが続く。しかしそこには、妬み、恨み、嫉み、葛藤といった負の感情が、人間臭い怖さを滲ませている。そして、何度目かのコンクラーベによって、ようやく決まったの新教皇は、それだけでも大きなサプライズだった。しかし、本作の真のサプライズは、その教皇が決ってからだ。このサプライズなラストとベニテス枢機卿が、宗教戦争を語る枢機卿を前に語る説法は、様々な多様性を願う製作者の意図を強く感じるもので、イスラエルやアメニカのトップに座る人に聞かせたい内容だった。
それにしても、あのシスティーナ礼拝堂は、映画の為にセットで造ったと言うのだから、ハリウッド映画は規模が違う。バチカンの実物は自分も観たことは無いが、昨年、大塚国際美術館に行き、全く同じに再現されたレプリカの礼拝堂を観てきた。レプリカとは言え、その荘厳さと威厳さに圧倒されたことを覚えている。また、衣装や小道具を映し出す映像もまた、美しさと気品が伝わってきた素晴らしい作品だった。
<キリスト教の予備知識がなくても楽しめる一本>
バチカンやコンクラーベといった用語に詳しくなくても、十分にサスペンスとして楽しめました。
おじさんたちが延々と総裁選をしている様子が描かれるのですが、登場人物の顔や名前はなかなか覚えられず、専門用語も多くて少し難解。
それでも物語は次第に緊張感を増し、「穏やか」とは程遠い、「戦争だ!」なんて言葉すら飛び出してくる展開に引き込まれます。
そして、ある人物の口から発せられる一言が胸を打つ。
ここで、すでに映画としてしっかり成立しています。
けれど、この作品は「キリスト教映画」ではありません。
宗教テーマを扱いながらも、あくまでエンターテインメントとして昇華されている点が、この映画を魅力的にしていると思います。
面白かった!
単なるサスペンスかと思いきや、、、
てっきり前教皇が殺されて、枢機卿の中に殺人犯がいて密室のコンクラーベで次々と候補が殺されていく、、、みたいなチープなんを考えておりました。
ほんましょーむなくてすみません!!
実際はもっと高度な政治の世界。
それを取り仕切る主席枢機卿のローレンスは少しでも公平に選挙できるよう務めるが、教皇候補の枢機卿達のとんでもない隠し事が次々と発覚してーーー。
実際のコンクラーベ期間に映画館で観たかった😭
意外にも泥くさい展開
白人×リベラル層に媚びた、賞レース向けの傑作です。
ポリコレのダブスタ自己欺瞞が顕現した傑作。
意図してやってるなら最早リベラルへのネガキャンだし、そうでないなら尚救いがない。
死んだリベラル派の前教皇が今わの際に送り込んだ、性分化疾患&イスラム地域出身の刺客が、前教皇のシナリオ通りに新教皇になるお話。他の枢機卿は皆、死んだ前教皇の掌の上であり、さしずめ道化。
上記のようにポリコレメッセージを前面に押し出してくる割に、
・下半身の問題を起こすのは黒人
・東洋人の枢機卿は(ぜんぜん実在するのに)面白いほどに登場しない
など、無意識に監督の差別感情が漏れ出している or 意識的に白人×リベラル層に媚びている様が痛快(さすがに後者だと思いたい)。
バチカンを舞台にしているが、バチカンである必要性は全くと言って良いほど感じられない。
作り手側の
・批判しやすい(そして、そのことでメッセージを発信しやすい)
・映像作品にしやすい(舞台装置が単純なのに映像映えする)
・注目を浴びやすく収益が見込める
という都合で、インスタントに消費されてしまったローマカトリック教会にアーメン。
渋いが過ぎる
信仰とは何かとふと考えた
私はキリスト教徒では無い。
しかし何故か子供の頃からずっと、
イエス様とお釈迦さまに関心があり、
色々と本を読んだり調べてみたりした。
二人がどんな人なのか何故か知りたかったから。
そして現在、結局のところ、
キリスト者では無い、
神道の国に住む、
現世利益の時々なんちゃって仏教徒として、
この映画を見た。
しかしそれでも、大ラスがとても刺さった。
最初からかなり長い間、
カトリック教会の総本山の世俗的な権力闘争、
権力への露骨な欲望が描かれ、
ここら辺は言わば、
我々の社会にも起こっている事の縮図なのだけれど、
最後の最後で、
教皇に選ばれた人の中に宿る、
「社会的弱者への寄り添いの心」、
「他者ではない、自分の中にこそある偏見と、
そこから来る闘争心、排他的な心の克服」、
そして、
「その時代のその社会に於いて、
最も偏見に晒され、特異な存在こそを、
神様は愛されるのではないか」的な、
告白に胸熱になった。
現代社会に蔓延する偏見と差別、
自分だけ良ければいいという利己的な世界の拡大、
ジェンダー問題、
そういう事ごとと向きあう象徴としての結末とも言えるが、
私個人はさらに、
もしもイエス様が現代に生きていたら、
そう言ったのかもしれないなと、
そういう方向で感動してしまった。
複雑化する現代を教皇は救えないかもしれない。
しかし、その精神は生き続ける。
そういう事がそもそも「信仰」なのではないか。
教団とか信仰団体というよりも、
宗教の始祖の持っている、
素朴で切実な、
人間への強い愛情とか理念とか、
それそのものが現代に復活しているような感慨に襲われ、
とても余韻があった。
信仰と現実の間で、
この映画の新教皇はどう生きていくのだろう。
実はそれも色々想像して感慨深かった。
最後に。
システィーナ礼拝堂が爆破されるシーンには、
流石に度肝を抜かれ、
カトリックの枢機卿たちの衣装の色彩と、
建造物や庭の美しさも印象深い。。
スリリング
教会巨大組織のスキャンダル合戦
結果的には面白かったです。
が、盛り上がりに欠けるシーンも多くあり少々「ダレる時間」もありました。
……不覚にも、第3回投票の終わりから第5回投票の始まりまでの間、意識を失ったしまいました。
ちょっと盛り上げ要素の一つの「音楽」が、同じテンポが多く、演出も極度の誇張した表現を抑えていたのか、盛り上がれなかった自分がいました。なので、眠気に……。
さておき、教会内のしかも最上位の教皇を選出する場が、あまりにも「俗世的」過ぎて、スキャンダラスまみれの欲望まみれの利己的まみれ。
そこがある意味で、聖職者とはいえ人間だもの「ですよね~」と、映画として面白く見れました。
はっきり言って、選出された代表格には誰一人としてふさわしい人がいなかったことが、風刺的な見解も織り交ぜて制作されたのかなと思ったりします。
あくまでもフィクションなので、余りにも選出されるには不適合の人物たちが普通に候補に上がり、もしローレンス枢機卿が取り仕切らなかったら、そんな人物が教皇になっていたと思うと、「ただの会社組織じゃん」と、思う次第でした。
そのローレンス枢機卿でさえ、感情的で利己的な人物像として描かれていましたので、聖職者って何なんだろうと呆れていた矢先、唯一の「適合者」選出がギリギリの最終投票で出現。
ベニテス枢機卿。
まず協会自体において選挙初日直前まで存在が隠されていたり、活動していた地域が過酷な地ばかり。
物語の途中途中、淡々と存在し自分の信じるものを曲げない、冷徹に見える態度。
最後の身内会談の際に、今まで奇妙なほど他の聖職者たちが口にしなかった、余りにも慈悲深く聖職者らしい発言。
そして当確。からの、「実は……」とローレンス枢機卿に打ち明ける同僚聖職者。
このくだりの時点で、今までのスキャンダラス合戦から考察して、病院?え、薬物?二重人格的暴力者?
もしかしてベニテス枢機卿は反社会組織関係者?教会の計画的支配??などと、どうしようもない人間の集まりの中において、ある意味期待をしていたら……あの展開は、正直感心しました。
そして、エンドロールを見ていながら考察したのは、以下。
①ベニテス枢機卿の姿がまさにキリスト様を連想させており、そのスキャンダル内容も、キリスト様を連想させるものだったのでは。
※キリスト様は性別に関しては明確な表現がなかったはず。
②その存在に、故教皇はキリスト再来を想い、あえて周囲の目から遠ざけていたのでは。
③聖職者とはいえ、組織は所詮俗世的である事は必然だし避けれない。だが、上層部ではない聖職者達は、心から慈愛を信じているという事に意味があり、本作の教皇選出は、真の聖職者の出現を期待するメッセージも込められているのかなと思えました。
④また老婆心的に、歴史を振り返ると「真の聖職者」は欲望の権化である人間社会からは、いずれ必ず滅ぼされてしまうのも運命なのかも……とも思ってしまいました。
以上、結果的に結句の「観せ方」はとても感心しましたので、観てよかったと想いました。
最後に、本当に普通の会社組織の役職者達だったなーと思いながら、面白く感じながら帰路についた作品でした。
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