教皇選挙のレビュー・感想・評価
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タイムリーな映画でエンタメ性高し
おそらく多くの方が同じ感想を持ったと思いますが、何しろタイムリーな映画ですね。
フランシスコ教皇が亡くなって、先日コングラーベの結果、ルイ14世が誕生されると言った中、この映画がこの時期に上映されると言うのは単なる偶然なのでしょうか?
完全に情報をシャットアウトして、極めてクローズドな世界の中で、新たな教皇を選出すると言う、ある意味とても古めかしいやり方がずっと続いていることにも驚きを禁じえません。
この映画の中では、当然エンタメ性を考慮して、現実ではありえないような様々なドラマが織り入られるわけですが、全編を通して、神に使えし枢機卿たちの人間性のようなものを感じ取れることができます。
ここはさすがにカトリック教徒の中でも真に選ばれし者たちの集いが故、そこまで破綻することなく安心して見られることができる映画でした。心の安堵感はキープされ続けます。
願わくば、ルイ14世が宗教的な対立を少しでも和らげ、世界平和に貢献されることを祈りたいと思います。
まぁ「禁断の根比べ」ダネ
本日、那覇から葛飾区へ帰る。ハノイから始まった。僕のグレートジャーニーは那覇で終わる。
歴史博物館に来たのだが、場所が分からないまま、映画館を見つけてしまった。しかも、この映画は見たかったので、雨もふってる事だし。
12時15分より開演。さて。
ネタバレは絶対に出来ない。でも、鳥肌がたつくらい感動した。
タブーをここまで払拭すべきだ。
と僕は思う。
この旅行中にフランシスコ教皇が亡くなり、267代レオ何世?がコンクラーベされた。なんか、因果を感じる。
最後の名前「インノケンティウス」愛の無いAIに聞くまでもないが「イノセント」ですよ。
傑作だ。
コンクラーベが話題になったんで
自分の不勉強が憎い
ストーリーが良ければ映画は面白い
日本人だから冷静に見ていられるのか
正に根比べ
長くプロテスタント教育を受けてきたので、キリスト教や礼拝というものに対しては、造詣が深いというか違和感をあまり感じません。そんな中でも、世界で勃発する宗教戦争に、信仰を持つことは幸せなのか? 宗教は平和と対極にあるのではと感じ、大人になってからは無宗教。
そんな中で見た本映画は、素晴らしいエンタテインメントの中で、信仰とは? を正面から問う映画でした。
映画としても素晴らしく、誰が選ばれるのか、誰が秘密を持っているのかというサスペンス要素や、それぞれ秘密を抱える曲者揃いの枢機卿たちの駆け引き(俳優陣が素晴らしい!)、人間性が見えてくるドラマ展開に引き込まれます。また、実際の教皇崩御礼拝で見られたような荘厳な式典や建物、衣装、光の使い方など、映像も素晴らしい。それにしても100人以上いる枢機卿が、老いた男性ばかりというのが、なんとも歴史的というか、今では疑問を感じる光景なのだが、選挙とか会社の役員会でもまだまだこの光景です。
ラスト、全ての伏線を回収する思いもよらない結末に、そう来たか! と唸りました。
それにしても物凄いタイムリーな上映。予約開始直後に予約したので良い席でしたが、土日は夜の回を除き、全回満員状態です。
現実がフィクションを追いかけてきた
公開中にリアルで教皇選挙が始まってしまい、なんともタイムリーになってしまった本作。
教皇の急死から、閉鎖された空間で行われる教皇選挙(コンクラーベ)の内実を描く政争サスペンス。
いや、本当に政争サスペンスの味なんですよ、本作。神聖な感じじゃなくて。
最初は「枢機卿やめたい(´・ω・`)」としょぼくれてた爺さんだったローレンスが次第に野心を覗かせてくるところはゾクっとしました。
最終的に誰が選ばれたかは、ぜひ映画を観ていただくとして、泥沼の政争から「ああ、なるほど彼が選ばれたか」と妙に腹落ちする展開は「神はまだ愚かな人類を見捨てていないのかもしれない」と思わせた。
教皇選挙では「声なき脇役」であるシスターたちにもぜひ注目を。
政治ゲームはいつもどこでも似た様相を呈す
LGBTQをテーマに含んでいると聞いていたし、フランシスコ前教皇の死去について予言的でもあり、今観るべきかと河原町MOVIXへと足を運びました。
教皇の死により使徒座空位(セーデ・ヴァカンテ)となり、全世界の枢機卿が収集され、教皇選挙(コンクラーベ)が実施される。選挙が終わるまでは枢機卿たちは俗世から隔離される。閉じられた世界で次なる教皇の有力候補たちを中心に、日本の政治家よろしく根回し・買収・スキャンダル暴きを始める…
しかし結局、チェスをやれば8手先を読む前教皇の手のひらの上!だったというわけです。前教皇はジョシュア・アデイエミ枢機卿の過去の女性関係を暴き、明るみになるようシスティーナ礼拝堂に連れてきた。これをまた有力候補であるジョー・トランブレ枢機卿に指示し、無自覚なまま蹴落とし行為に加担させた。秘密裏に任命していたヴィンセント・ベニテス枢機卿の秘密も知っていたに違いない。そしてクソ真面目で忠誠心のあるヴォルデモート枢機卿に、じゃなくてローレンス枢機卿にコンクラーベを執り行わせた。
ベニテス枢機卿の教皇の器に相応しい人格と、インターセックスである体の特徴。彼はいずれ、その特徴を世間に公表するだろう。女性は聖職者にはなれないカトリック教会の教皇たる人物には子宮と卵巣がある。教会は大きく揺れ動き、痛み苦しみ、先へ進んでいくだろう。それこそが改革派だと言われた前教皇の狙いだったのでしょう。目指すのは前進する教会である、とベニテス枢機卿は語った。100人を超える枢機卿も、自ずと誰が教皇に相応しいのかを悟り、選挙は終了、システィーナ礼拝堂の煙突からは白い煙が上がる。
まあ、コメディ映画ですよね。13億人の信徒の最高指導者の決め方が、こんな前教皇の独断と策略で動かされてちゃ話になりません。選挙が長引いて疲れてきて、なんか世間が荒れているらしいし早く自国に帰りたい。そんな時になんかちょっといいこと言ったやつに教皇の立場を押し付けて終了、みたいな。
ん、でもそんなもんなのかなあ。影響力の絶大な組織上層部の人間が、素晴らしい能力と人間性を備えているのだろうか。それは願望に過ぎないのか。アメリカ政府のイエメン空爆情報流出なんか見てると、適当な素人集団が世界を動かしているような気もしてくる。
勢いでこないだ会ったばかりのベニテス枢機卿を教皇に選出し、あと1時間で世界で最も有名な人間になるんだという段階で秘密を明かされるヴォルデモート、じゃなくてローレンス枢機卿。どうすんねん、うーん、あー、お、おう、あー… くらいで映画が終わった。
…カトリック教会に対するネガキャンだったのか?この映画は。
だが現実の枢機卿たちは、先の教皇選挙の予習のために本映画を鑑賞していたそう。日本人枢機卿の前田万葉氏もそうらしい。たとえネガキャンだったとしてもそうじゃなくても、フィクションはフィクション。現実の枢機卿たちは気にも留めてなさそう。一度演説とか説教?とか聞いてみたいものです。
タブーの本丸に切り込む
奇しくもリアルにコンクラーベが行われている今、ロングランの様相を見せている「教皇選挙」。やっと見ることができた。
昨今の多様性を声高に叫ぶ映画とは一線を画した重厚さで、人間の本質に切り込む内容。
また哲学的でもあり、教皇庁に仕えるのではなく神に仕えているというセリフや、疑い考え続けることこそ信仰というセリフなど、隅々までじっくり考えさせられた。
新教皇の告白には、胸を打たれましたね。
ローレンスの封蝋破りから始まり、衝撃のラストまで、数千年のカトリックの伝統を破る(ことになる)というタブーに切り込んでるし、最高に面白かった。
ローレンスが投票したときの爆破シーンは、彼の心象風景で心臓発作でも起こしたのかと一瞬ドキッとしましたよ。
チェスの駒のように亡き教皇が先を読んだとおり、彼が正しき導き手だったことにも、唸らされました。
それにしてもマリア信仰はカトリックでも大人気であるにも関わらず、ペテロが建てたバチカンは頑なに女性を排除している。
見えない存在であるシスターたちが笑いあいながら外に出てくる場面は、女性は決して見えない存在ではないという意味がこめられているのでしょう。
もしくはやっと、ローレンスも、今まで空気のような存在だった彼女たちが目に入るようになったということかもしれませんね。
政治的なスキャンダルにまみれた内部事情は知りたくもないが、教会の秘儀そのものは興味深く拝見しました。教皇の私物は、実際には死後どのように扱われるのでしょうね。
まあまあかな。渋い映画でした。
ローマ法王が無くなった後の、次を決める教皇選挙がテーマの映画で、凄くタイムリーな映画なので見に行きました。ミニシアター系の映画でした。
会社の社内政治を見ているようで、何だか既視感がありましたよ。でも、思うのは人間て自分の利益を最優先するように出来ている生き物だ。性悪説、性善説とかあるけど、性欲説が正しいのだろうな。自分の利益を最大化するのが人間。
でも、皆がみんな教皇になりたいわけではないだろう。会社員してる人が、みんな社長になりたいですか?マネジメント職に上がって、技術と距離を取りたいですか?必ずしもみんなそうではないように思うよ。まいいけどね。
あとは、、、結構役者さんがラテン語ペラペラなのが良かった。最初はイタリア語と思っていましたが。まあ、方言レベルの違いなのかもしれませんが。
映画の教科書に載せられそうな傑作
良かった所
①先の展開が読めない脚本
②キャラクターが際立ったキャスト陣
③個性を際立たせるアクセサリー(衣装)
④宗教的知識が無くても楽しめる編集
⑤印象的な音楽
①について
選挙して教皇が決まるだけの映画と油断していた。様々な思惑が交錯する群像劇が描かれ、登場人物の過去や人となりが少しずつ明らかになっていく。練り込まれた脚本が素晴らしかった。
②映画の性質上、キャスト陣はベテラン陣が占めている。おじさん(おじいさん?)ばかりで、単調になりそうな映像が飽きることなく見続けられたのは、細かいキャラクターを演じ分けたキャスト陣のおかげ。
③主な衣装の色は赤、白、黒のみ。基本は西洋系の顔ばかりで、日本人にとっては名前を覚えるのが難しい。ただ、演者のキャラクターに合わせて、小物が違うので区別がしやすかった。タバコ(電子)、メガネ、十字架などの他、衣装の着こなしに注目しても面白い。
④宗教の知識が全く無くても大丈夫。密室の演出、扉の開閉、話し声、タバコの吸い殻など、ハッとさせる編集・演出で事前知識無くても十分楽しめた。
⑤アマチュアオーケストラに所属する妻と観に行ったが、音楽を絶賛していた。ダークな雰囲気の音楽は当然のこと、映画館の音響的で聴いた讃美歌に感動したそうな(私は音楽知識はからっきし)。音響や楽器の知識があれば、より一層楽しめる映画かと。
一見地味でニッチな内容を、さまざまな工夫で極上のエンタメに仕上げたスタッフやキャストに脱帽の映画。文句なしの星5つ。傑作です。
"疑念"の白い煙が上がるとき
全国で上映館が拡大された恩恵で田舎町でもやっと観ることができた。
数日前に予習がてら観た「二人のローマ教皇」とは全く趣の違う、本格ミステリー・サスペンス作品だった。
世界一有名な文字通り「密室選挙」。
原作は、コンクラーベに参加した枢機卿にインタビューして書かれたものらしい。劇中に登場するエピソードは創作だろうが、きっと似たようなことが現実に起こっていたのだろうと思わせる。
閉ざされた扉の向こうで繰り広げられる選挙の内幕。それは「聖」とはかけ離れた「俗」なるもの。色々な「思惑」が蠢き合っている。
鑑賞して感じた素直な感想は、世俗を離れた聖などこの世にはない。俗の中に聖を見いだすのが信仰や宗教というものではないか?というものだった。
不安と緊張感を高めるストリングスの音色。
バックミュージックのように静かに聞こえる人々の話し声。
時々ぼやける画面。
破壊された礼拝堂の窓から差し込む光。
閉ざされた空間の中でジリジリと経過する時間にアクセントを付けていく音と画が巧みだった。
ローレンス枢機卿役のレイフ・ファインズが見せる、選挙執行者としての責任感ある振舞と一候補者としての野心、苦悩。シスター役のイザベラ・ロッセリーニの目で訴える演技が印象的。
ラストで衝撃の告白がある。
それを飲み込んだローレンスが空を見上げる顔は、特別な感慨を含むものではなく、やれやれ、という一仕事終えた男の俗なる顔にしか見えなかった。陸に這い上がった亀も池に戻して、バチカンも日常に戻る。と・・・
ローマ教皇。その権威と裏腹に持つ「聖」と「俗」の間という曖昧な位置づけが、何か人を惹きつける力を持っている。
そんなことを考えながら、俗物である私は映画館を後にして日常に戻るのであった。
コンクラーベの選挙時に『コンクラーベ』を鑑賞
教皇死去に伴い、教皇選挙がまさにはじまろうとした時に鑑賞した。そんなことも意識しないで映画館に足を運んだが、超満員だった。マスコミも取材に来ていた。世の中、異国で行われるイベントに興味のある人間がこんなにいるんだとびっくり。
本作を観て、教皇は存命中から、後継者の目星をつけるものだということを知った。というか会社でもなんでもそういう世界はつきものだということだ。スキャンダルがないだろう
か、周囲の評判はどうか、どこの国々でどんな布教活動をしたか。レイ・ファインズ演じる、選挙をとりしきるローレンス枢密卿の孤軍奮闘ぶりも見もの。驚いたのはローマ教皇なのに、イタリア出身の教皇が40年も出ていないことだ。イタリア人枢機卿のぼやきが印象的だった。
本作の教皇は、政治的野心にまみれた私利私欲の人間よりも、無欲で公平で利他主義の人間を、ひそかに後継者に思い描いていた。そこに忘れかけていたヒューマニズムがよみがえる。
デビット・リンチ作品の『ブルー・ベルベット』で観客を魅了した、イザベラ・ロッシーニの、正義の尼僧役がいつまでも心に残る。
戦って良いのは○○だけ
観てるうちに自分が悩んでるかのような閉塞感に囚われる。仲間が悪いことしてる予感がして、それを教会員(14億人も)の公正のために暴かねばならない…使命感にひっ迫されて。この使命(選挙管理)を終えたら枢機卿辞めるーって思うのわかる。
しかし、枢機卿仲間を信用できず、こんなのの誰かがリーダーになるなら自分がやるのがマシじゃない?と自分に投票しちゃうのもまたわかる。腐敗した教会を立て直す覚悟決めてたんだよね。
最後、ローレンスが新教皇かなって思ったら、拍手して誰かに言う「教皇を受けますか?」。
誰よー?有力候補は皆、自分が敗れたことにそれぞれの表情で残念がってるのを映されたあとで。。
まさかの!でもそうだ、彼の健康面を知ってから、なおさら彼は相応しいとおもった。彼は多様性そのもの。神が作ったままの体で良いんだよ。だって神が作ったんだよ。
戦って良い相手は、自分だけ←克己心の意味
確信は多様性を阻む←自分の信じるものだけ見て、柔軟性がなくなる
新教皇のスピーチの響いた箇所。思い返すとこうしか書き出せない。もっと良いこと言ってたんだけど。
他の枢機卿も、彼のスピーチに心掴まれたから、彼に託そうと決心したんでしょうね。
何と戦うのですか
予告見たとき、同じような服装のおっさんばっかりでキャラの区別つくかな?と心配しましたが、見事に分かりやすい濃い顔とキャラばかりで、説明にも全く無駄がなく解りやすかった。
映像も荘厳で美しく、窓ガラスが割れて光が差し込むシーンなど宗教画のよう。
投票シーンで票を壺?に落とすシーンがどれもとても好き。
テデスコに対するベニテスの語りは、なるほど、と考えさせられた。
SNSでヘイトをもっともらしく声高に書き散らす人たちに対しても言いたくなる😆
ローレンスとベリーニや、ローレンスに頼まれて調査する男性との会話とかも色々深いし、脚本が素晴らしいな。
無宗教ではあるけど、宗教に関して寛容でありたいと思っているし、リアルにフランチェスコ教皇の演説とかも素晴らしかったので、宗教興味ないとか言わず沢山の人に観てほしいてす。実際現実とリンクしてロングランしているし、かなり観てる人は多いのかな?
現実の新教皇はベニテスの秘密を知ったら立ち位置的に拒否しそうだけど、ここは映画ならではのびっくりあっぱれな展開でした。
うーんもっと書きたいことはあるのだけど…崇高な文才が欲しいです。
宗教を知らない私にはサスペンス的な意味での面白さかも
ネタバレが怖いので詳しくは書けないけれど、ラストに驚いた人がほとんどだろう。
もともと,宗教がわからない人間にこの映画の本当の深さはわからないと思う。ただ、組織のトップを投票で選ぶとなれば、聖職者といえど人間だし,いろんな陰謀や策略がある。そこは面白いし、どうなるかと引き込まれた。
教皇になると教皇名というのを名乗るらしいが、名乗ったその名前は何を象徴してるのだろう。選ばれた教皇にあと少しで世界で1番有名な人間になると語りかけるけれど,多分日本人は知らない。だからやっぱり本当の重みはわからないなぁ。
ほとんど話には出てこないけれど、急死した元教皇がものすごいできる人物だったのだろうなぁと思った。
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