教皇選挙のレビュー・感想・評価
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ローマ・カトリックの暗部、不文律に踏み込んだ作品で目が点デス!
これは教皇選挙(コンクラーベ)の裏側で蠢く魑魅魍魎の攻防を映画化したものであるが、最後に触れてはいけない禁断の事実が判明します。
ただ、コンクラーベの裏側は百歩譲っても、最後の秘密はキリスト教ローマ・カトリック教の根幹を揺るがす秘密です。
体調を崩された法王が退院されたタイミングでの公開はとても意味深。更に司祭以上に女性を登用しないローマ・カトリックの定めと映画の結末に目が点になりました。
ローマ法王庁からクレームが来なかったのかな。
一般人より人間臭い聖職者たち
決まるまで何度も選挙を繰り返す事は知っていたけれど、その合間にいろいろ戦略を練っていたりしているのか。聖職者のトップ集団なのにあんな汚い罠とか仕掛けていいわけ?とかたくさんの駆け引きが出てくる。でも結局は正論が勝つのかな…えっ!という映画だった。
堅苦しいようで、すごく面白かった。
ああ、またあれね
いやいや
ガチでフランシスコ教皇が亡くなってしまった。
面白いが地味であり、地味だが面白い良作。
原題の“コンクラーベ”を日本語の“根比べ”と見立てるのは以前からだが、本当に根比べの連続で進行を務めるローレンス主席枢機卿には「ご苦労さま」と言いたい。
スキャンダルからゴシップ、陰謀や調略など、あらゆる手段で教皇を目指す聖職者たちが、意外にも欲望に塗れた人間性を持っており、そこに安心感とある種の哀しさを覚える。
そして最後に明かされる“大どんでん返し”で、一挙に持っていかれて物語は終わる。素晴らしい。
PS 実際にローマ教皇が肺炎で一か月も入院していたが、もし万が一のことがあれば、リアルコンクラーベが行われるところだった。そうしたらこの映画の公開もどうなっていたか。
PS2 本当にフランシスコ教皇が亡くなってしまった。これで興業収入が伸びるかも。
盲信してはいけない!
題材が面白い
眠さとの根比べ〜
あの窓から差し込む陽光に、各国の枢機卿は何を見たのか
全世界に14億人以上の信徒を有するキリスト教最大の教派、カトリック教会。その最高指導者にしてバチカン市国の元首であるローマ教皇が、死去した。悲しみに暮れる暇もなく、ローレンス枢機卿は新教皇を決める教皇選挙<コンクラーベ>を執り仕切ることに。世界各国から100人を超える強力な候補者たちが集まり、システィーナ礼拝堂の扉の向こうで極秘の投票が始まった。票が割れるなか、水面下で蠢く陰謀、差別、スキャンダルの数々にローレンスの苦悩は深まっていく。そして新教皇誕生を目前に、厳戒態勢下のバチカンを揺るがす大事件が勃発するのだった……(公式サイトより)。
コンクラーベと呼ばれる教皇選挙が初めて行われたのは1271年だそうだが、その理由は「イタリア派とフランス派で合意がなされず、3年間空位が続いたから」とのこと。それから750余年を経てもなお、聖書に綴られた教義よりも、権力の頂点に登り詰める人間の野心こそが普遍的な真理である、とでも言わんばかりに本作でも同じような権力闘争が繰り広げられる。
要所に織り込まれるキリスト原理主義的視点、黒人蔑視と白人至上主義、根強いユダヤ人差別やイスラム教への偏見、権威主義、性的スキャンダル、女性蔑視ともとれる教義性、利権や権力に群がる野心や策謀など、各国の信仰を司る枢機卿でもこんなにも世俗的なのかと辟易させられつつ、複層的な伏線が幾重にも張り巡らされたストーリー展開は極上のミステリーで目が離せない。何よりその緊迫感を生み出している「鼻の呼吸音」は天才的な演出方法である。美術チームが10週間かけて作り上げたシスティーナ礼拝堂や枢機卿の衣装は抜群に美しく、どこか「落下の王国」を彷彿とさせる。
「わたしたちは理想に仕えてはいるが、わたし自身は生身の人間で理想そのものではない」というある枢機卿のことばと、「確信を持つと揺らぎや疑念がなくなり信仰が必要なくなる。つまり確信は罪である」という主人公の首席枢機卿の科白が印象的。それは、平和どころか戦争の火種になり得て来たカトリックそのものへの自己批判である。長きにわたり、キリスト教は、カトリックは、教会は、バチカンは何に祈り、何を守ってきたのか。そして、かれらはこれから何に祈り、何を守っていくのか、そのためにカトリックが変わるべきところはどこなのか。あの窓から差し込む陽光に、各国の枢機卿が何かを見てからの怒涛のクライマックスは爽快なカタルシスでもある。
コンクラーベの闇と光
私たちはどこまで包容的になれるのだろうか?
純粋に謎解きミステリー的な展開だけでも面白い。保守派と改革派の対立や、閉じられた世界で炙り出される人間の本質など、教皇庁だの、枢機卿だの、システィーナ礼拝堂などと言われてもピンとこないという人であっても、自国の政治家や自分の勤め先などの権力闘争などと重ね合わせてみることもできるので、普遍的な人間ドラマとして楽しむこともできる。そういえば、大文字にしない catholic という形容詞には「普遍的な、万人に共通な」という意味もあった。
そして、普遍的だからこそ、締切られた狭い空間の中だけの物語ではなく、テロや戦争、人種差別や性差別などの外の現実世界で起きていることとのリンクを意識せざるを得ず、教会ですら無関係ではいられないことを描いている。
本作の中身をヴァチカンが容認することはないであろうが、本作の伝えたいメッセージの方向に世の中の流れが向かっているのかどうか、実は逆流しているのではないか、と自分自身に問い続ける必要があるだろう。
欠点が見当たらない映画
多様性を認めつつも
緊迫感のある音楽や不穏感のある空気など、硬派な語り口のミステリーとして楽しめました。
映像的にも、厳かな建造物や宗教的なモチーフ、厳粛な選挙の様子など見応えがありました。
宗教的伝統的な厳粛さと俗っぽい選挙選の組み合わせは、どこかシュールさを感じます。
選挙の票集めなどは俗世間と変わりませんし、そもそも宗教とは言え結局ただの権力争いだとは思いますが。
ナショナリズムやリベラル、分断や偏見、多様性への賛否など、今の社会情勢、現実の選挙戦を連想させる構図になっているところも面白かったです。
そんな中、自分が正しいと確信することの危うさを語る主人公の言葉には、大いに共感しました。
個人的には宗教などは特に信じていませんが、真っ当に信仰に向き合う人間を見ると、宗教も大切だなという気にもなります。
パワーバランスで投票先を決めるのではなく相応しい人間に投票するという、理想的な結果もスッキリしました。
組織がガタガタの時に組織体制を批判してインパクトのある演説をする人間に投票したという見方をすると、ポピュリズムの危うさもあるかも知れませんが。
ラストのラストも予想外かつ成程そう来るかと思わされるもので良かったです。
多様性を認めつつも選挙が可能な地位にあるのは男性のみ、選挙の裏で黙々と食事などの世話をしていたシスターたちの描写が効いてきます。
とは言え、最後は結局、誰が教皇になったのかハッキリと分かる場面はなく、再投票して別の人物が教皇になった可能性も考えられるような。
あのまま教皇になったと信じたいですが、今の現実では無理なのでしょうし。
ラストカットも、扉が閉まるところなど、女性への扉はまだ閉ざされていると示唆しているようにも感じてしまいました。
主人公演じるレイフ・ファインズの、淡々としつつも内面の葛藤や迷いを滲ませる演技も素晴らしかったと思います。
おなかいっぱい食べた昼後の授業で、視聴覚室で歴史ビデオを見るような感覚🧑🏫
えっとーーー、、、一言で言うと“退屈”🥱🫧
周りの評価は高いし、バチカンとか宗教とか、今にも関暁夫が出てきそうな題材は好きなだけに、ちょっと残念だったᥬ😭ᩤ
世界一小さな国の世界一権力を持つローマ教皇が突然死んじゃったから、次の教皇を決める選挙をしますと。そしたら世界中からおじさんおじいちゃんたちがいっぱい集まってきて、お互い足の引っ張り合いをしながら、薄暗い閉鎖的な空間で、投票しあうだけの映画。
この映画、ラストは衝撃的だったけど、それ以外はいたって平凡。
物語もただただずっと投票しては、誰それはあーだこーだの繰り返しで、ラストまでほぼほぼ物語に起伏がないから観ててもなんの感情も湧かない。
コンクラーベのやり方とか内容に関しては、目新しさはあったけど、そこまで💦
誰が次の教皇に選ばれるのか、ミステリー要素もあるけど、途中からもう誰選ばてもいいから早く終われ感←笑笑
おなかいっぱい食べた昼後の授業で、視聴覚室で歴史ビデオを見るような感覚🧑🏫
途中から眠くなっちゃうけど、先生に怒られないように頑張って起きてる時と一緒。
何がみんなそんな良かったの??
聞かせてくれ✋
登場人物相関図は要確認
予備知識なしで観たから、前半は人物が分かりにくかった。作品のHPに相関図があったので事前に確認しておけばよかった。
この選挙は完全秘密なので、それだけでも映画は観る価値あったなと思う。枢機卿になる時点で一廉の人物なはずなのに、陰謀だらけって、フィクションだけど、実際もそうなのかもと思えてくる。
コンクラーヴェ(教皇選挙)は「根比〜べ」
...とは言い古されたダジャレですが、まさに地で行くストーリー
コンクラーヴェが密室で長期間に亘って繰り広げられるドロドロの権力闘争だということは、(映画や創作の世界では)もはや周知の事実。当然、そういう"聖職者らしからぬ"抗争劇、騙し合い、アッと驚くどんでん返しを期待しましたが、期待に恥じぬ見事なサスペンスミステリー作品でした
基本的に爺さん婆さんしかでてこないので、絵的には随分と地味な仕上がりですが、その分、重厚さや品の良さが漂う絶妙な塩梅です
面白いのは、描かれる闘争の対立軸が、保守派(Conservative) or リベラル派(Liberal)、多様性(Diversity) or 画一性(Homogeneity)、受容(Inclusion) or 排除(Exclusion)、といった最近の世界情勢と全く同じだということ。そういう意図でアナロジーとして盛り込んだのか、実際のカトリック教会にそういう要素があるのか、はわかりませんが...
ハリウッドや(日本の)マスコミによって、リベラルこそがあるべき姿、世界(≒欧米社会?)の主流派だ、と、日本人は永らく半ば洗脳のように教育(?)されてきましたが、昨今の世界情勢やニュースを見るに、それ(リベラル"派")が必ずしも(数的な意味で)世界の主流ではないかもしれないことが見えてきました。
さて、この映画ではどうか?
"選挙"なので、投票で決着が着く訳ですが、この辺の"切り返し"は絶妙な感じです。必ずしもハッピーエンドとは言えないかもしれませんが、ある意味、ハリウッド的な結末と言えるかも知れませんね
(リベラル派≠リベラル の含みを持たせつつ...の)
苦悩の管理職
もう少し泥臭い何かが欲しい
ミステリーサスペンスの新たな傑作の誕生
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