教皇選挙のレビュー・感想・評価
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タイムリー
実際のニュースと重なり、興味深かった。教皇になるにあたっての思い。そこで個人的な欲をもってはならない。どの国の政治家にも当てはまる。いかにも欲のなさそうなものにも、隠れた野望があった。主人公でさえも。その野心が見えてくる様は恐ろしく、おもしろい。
選挙自体のシステムも興味深い。閉鎖された中で投票で決まるまで投票を続ける。まさに根比べ笑。またその投票場所は離れたところにある。伝統的で厳かな雰囲気があるが、参加者は現代の機器を持っている。リアル。
正しい判断がされたこの国は、安泰だ。それに気づけた主人公には、引き続き教皇のサポートをしていって欲しい。この先も一波乱ありそうだが。
リアルな人間模様で描くコンクラーベ — 結末の余韻も印象的
タイトルなし(ネタバレ)
コンクラーベ、ローマ教皇を決める為に行われる選挙を取り巻くストーリー。
ちょうど今年?新しくローマ教皇が選出されたのもあり話題だったのでしょうか。
私はsnsで見かけるまで知らなかったのですが、絶賛されていたので鑑賞。
ニュースで写真を見るくらいしかローマ教皇という存在を知らなかったため、伝統を重んじられた建物や衣装、規律、選出されるまでの流れなどとても新鮮で興味深く見ることができました。
淡々と静かに進んでいく作品ではありますが、音楽や映像のバランスも素晴らしく美術館を鑑賞しているような気持ちになりました。
お互いが疑心暗鬼になり探り合う様子など見ていてドキドキします。
最後の最後でLGBT要素が出てきたのは最近の流れというか、それも人気の秘訣なのでしょうか。
病院ではなくクリニックだというセリフでピンときて予想が当たりました。
昨今そういう展開があまりにも多いのでもはや驚きませんが、多様性というのは自他ともに何でもオッケーとする事なのか、作中に出てきた通り神の与えられたありのままの自分でいるという事なのか。
本当に複雑で難しいなと思います。
Xで、これのために120分だけ確保してくれたら人生が変わるから!み...
ドキドキ密室ゲーム
傑作です!名作になります!!
えっ
そういうシメなんすかーって感じでした。
時代も時代ですから、どんな人がなってもいいじゃん教皇と思いましたが...
ましてや世襲制じゃないんだから、どれだけ聖人なのかで決めて欲しいが、測りで計れない徳というものに、なかなか決まらないんだろうなぁ。
しかし、皆さん、欲にまみれすぎです!
個人的には救いの無さを感じるラスト。
教皇の逝去に伴い、次の教皇を決めるコンクラーベが開催。
しかし、次から次に問題が顔を出し、次期教皇は誰になるのか・・・
その資質と資格があるのは誰なのか・・・
という、まぁありがちな聖職者の腐敗や俗物的な面が多々演出されている。
聖職者と言えども人なればこそ、と思うのか
それでも聖職者かよ、と思うのかはひとそれぞれでしょう。
教皇選挙は外界から隔離されて行われるのであまり場面の広がりもなく、
12人の怒れる男に宗教家の衣装や意匠で厳かな雰囲気になっている。
あれだけ神聖さからは程遠い野心というような展開をずーーーっと続けていたのに、
たかがあの程度の演説でコロッといっちゃうなんて枢機卿くんたちチョロすぎないだろうか?
「テロによって荒れた世相で教皇をやるなんて嫌だよ一抜けっぴ!」
くらいのしたたかさを持ってるのが教皇候補たちなんじゃないのかなぁ?
相変わらず保守派は狭量で傲慢と言いたい感じで描かれ・・・
リベラルな主義主張はただの政治用の武器でしかなく・・・
聖職者の取り繕った顔の下には野心が隠れていて・・・
選ばれた教皇もまた咎を背負った者であり・・・
このラストに救いはあるのだろうか?
教会内で描かれる腹の探り合いと、どこを切り取っても映えるシーン
映画公開時、現実にローマ教皇が崩御され、より話題となった本作。
現実では和やかな雰囲気で行われたといわれるコンクラーベだが、作中は思惑渦巻くものに。
過去のスキャンダルや不正で脱落していく者、あからさまに我こそが次期教皇に!という者、表向きは自分はなりたくないと思いつつも席を狙っている者…。
主人公は自分は次期教皇にふさわしくない!と思いつつも次第に思ってしまう、次期教皇となった自分の姿を。聖職者とはいえヒトなのだと、心の動き方の描き方が実に生々しい。
最終的に決まった新教皇もまさかの生い立ちであり、本作が閉鎖された世界に対しての多様性や変革を唱えているのがよくわかる作品だった。
反面、外の世界へ出たがっていた主人公は結局のところ教会という枠の中から出られないというのが演技と演出だけでよく描かれている。
どこを切り取っても絵になるアングル、シーンひとつひとつとっても意思と意図をもって組み込んでいるのを感じる良作だ。
と、ここまでしっかりしたレビューを書いておいて一つだけ残念なことがある。
私個人に言えることなのだが、人の顔と名前を一致させるのが苦手な人にとって、誰が誰だか理解するのが時間がかかる(苦笑) 誰が票を得たかが中盤くらいになるまでわからず困惑していた。自分のデメリットスキルがまさかこんなところで…と、少々悔しく思った。
相関図片手に観る
うまい、けど
世界規模の宗教集団の舵取り
宗教集団もこれだけの規模になるとトップ人事には政治が働く。本作では改革派VS保守派の綱引きがドラマチックに描かれていて惹きつけられた。あっと驚き、考えさせられるラストまで含めてとても面白かった。
選挙期間中も心労の絶えなかった主人公の首席枢機卿だが、やっと決まったと思ったラストで史上最大の秘密を抱えなければならなくなったのが気の毒…。
久しぶりに見たイザベル・アジャーニさんも良い仕事をされていた^^
教皇は8手先を読む
どこをとっても美しい絵画のよう。
ストーリーも面白いし、分かりやすい。
伏線回収も見事。
途中、ローレンスが自分の名前を書いて投票するところで屋根が崩れ落ちてきたのは笑った。教皇、怒ってんぞ。そうじゃないだろって。
教皇は何もかもお見通しだったんだろうな。
最後、ローレンスが葛藤するところでは
(頑張れ、乗り越えろ)
と祈ってしまった。
フィクションだから最後、いい感じに収まったけど、現実ならテデスコにもってかれるやろな。
素敵な結末
「コンクラーベ」という言葉は知っていても、それは閉ざされた空間で行われるもので、煙の色で新教皇が決まったかどうかがわかる、という程度の知識しかなかった。
この映画のコンクラーベの描写がどの程度正確なのかは、それを経験したことのある枢機卿でなければわからないかもしれないが、今までよりは理解が深まった気がする。
最後に用意されていた設定が、とても現代的で、多くを語るものであるように思う。
絶妙な落としどころだった。
キリスト教界(宗教界、と言い換えてもいい気がする)でも、女性の権利が認められるようになりますように。
王道なサスペンス
タイトルなし
現代的なテーマを反映した良作
【鑑賞のきっかけ】
本作品は、アカデミー脚色賞を受賞したことに加え、公開されて間もなく、現実の世界で教皇が亡くなり、教皇選挙<コンクラーベ>が行われたことから、話題を呼んだ作品。
劇場での観客数も多く、ロングランとなり、そろそろ空いてきただろうから、劇場鑑賞しようと思っていたら、上映は終了していました。
ところが、早くも、動画配信で鑑賞可能となっていたので、早速、鑑賞してみることとしました。
【率直な感想】
<前半の展開>
物語の展開そのものは、教会内部の密室劇のようなものですが、印象深かったのは、コンクラーベを任されたローレンス枢機卿が、選挙の開始を他の枢機卿の前で述べた時に、「確信(Certainty)」についての自分の主張を述べるシーンでした。
その内容は、ここで詳細は述べませんが、一般的な捉え方とは違うものであり、私は、この「確信(Certainty)」という言葉は、後半の展開の中でも使われていくものではないか、と感じたところです。
<中盤の展開>
中盤は、想像されていたとおり、なかなか教皇が決まらず、という展開。
枢機卿も人間である以上、完全無欠ということはなく、教皇にふさわしいか、と疑いを持たれる人もいるし、教皇という地位に対する権力に魅せられてしまう人もいる。
現実のコンクラーベはそうではないかもしれないですが、ここはフィクションの世界らしく、そうした人間の、さまざまな欲望が錯綜し、誰が教皇に選ばれるのか、という点で観客を惹き付ける展開には、多くの方が、物語展開を楽しむことができるのではないでしょうか。
<後半の展開>
誰が教皇になるか、については、一応、サプライズ感はありましたが、登場人物が陰られているので、大きな驚きというほどでもないでしょう。
着目すべきは、ある「秘密」が明かされる部分なのですが、私は、とても現代的なテーマであり、この作品の評価を高める要素になると感じました。
特に、伝統的な宗教がそのこととどう向き合うのだろうか、という点では、とても意味の深い「秘密」であったと思います。
【全体評価】
新しい教皇がどのように選ばれるのか、ということは、全く考えたこともなかったので、その部分だけでも鑑賞する価値のある映画でした。
そこに、ある意味、ミステリ的な面白さを盛り込んだ本作品は、ヒットするべくしてヒットさた作品と言えるのではないでしょうか。
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