教皇選挙のレビュー・感想・評価
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2つの謎解き
1つ目の謎は観ている途中で分かった。
2つ目の謎がこんなところに隠されているとは。
これはミステリーとして秀逸。
教皇(ローマ法王)は初代聖ペテロから現在まで266代、色々な教皇がいて中にはどうにも悪いのもいたらしい。 「神の代理人」(塩野七生著)にはそこら辺の事が描かれている。
疑問なのは何故多くの枢機卿が教皇になりたがるの?
名声を得たいため、金銭欲、それとも他の何か?
以下蛇足です。
1.コンクラーベが終了して新教皇が選出されたら教皇庁の煙突から煙が出ると思っていたのだけど、逆に不調に終わった時に出ていて、選出された時には煙の映像は無し。
記憶違いか?
2.周りの枢機卿から忌み嫌われていたテデスコ枢機卿、tedescoというのはイタリア語で「ドイツ人(語)」という意味です。
ちなみに先代(265代)のベネディクトゥス16世(生存中に辞任)はドイツ出身です。
そんなに嫌われていたのかというのは深読みし過ぎかな。
3.教皇庁のガードは昔からスイス人傭兵で、ミケランジェロがデザインしたと言われる制服をまとってます。
映像ではチラッとしか映らなかったのでよく分からなかったが、少し本物とは色合いが違ったみたい。枢機卿の緋色のケープの色合いは演出で違えてあるとあったけど。
神聖性の頂点を目指す世俗的な集団の物語
映画を見終わって改めて調べると、カトリックの聖職者は、司祭以上で40万人を超え、助祭、修道士、修道女、宣教師を含めると150万人以上になるらしい。
コンクラーベに参加する100人余りの枢機卿は、このヒエラルキーを昇りつめた一握りの集団であり、信仰心に加えて世俗的な政治センス無くしてここまで辿り着けなかっただろう。
この映画は、世俗的な政治家の集団が、選挙で神聖性の象徴を選ぶ根本的な矛盾を、陰謀やサスペンスの要素を取り入れながら、過度に貶めることなく見事に描き出している。
光と影、赤と白を象徴的に使う美しい映像とストリングを多彩に使った音楽、出演者の重厚な演技で彩り、宗教を取り巻く時事トピックスを取り入れながら驚きと希望を感じるクライマックスまで一気にテンポよく進めるストーリーで完成度の高い上質なエンターテイメントに仕上がっている。
多少ご都合主義なところはあっても、見終わった後、素直に良いものを見たなと感じられる映画だった。
主題とは裏腹な面白さ
権力闘争が豪華な映像で描かれるのが良かった。
普通の人間はカトリックの知識は無いはずなので、解説を読むとより良く理解できる。
外面と内面で描きたいものがミスマッチしているのが、ウケる要因だと思う。
解説を良く読解した上で、もう一度劇場で観たい映画。
>追記
2回目を観ました。
登場人物がちゃんと分かって見ると、最初から面白いですね。
キノフィルム好みのコントラストバキバキな映像も、このぐらい重厚な映画だと絵が映える感じになるのは面白い。
カットがめちゃめちゃ上手い。ディレクターズカットも観たい気もするけれど、切るべきところを適切に切っている編集者の手腕が凄まじいと感じた。
ローレンス枢機卿が最初から最後まできちんと話の中心にいたのも、改めて見返すと芯が通っていて見やすい一因でした。
見れば見るほど面白さがあると思うので、聖職者のコメンタリーとか聴きながら観たいですね。
観ているこちらも猜疑心でいっぱい
この作品は是非とも予備知識なしで鑑賞いただきたい。
パンフレットも鑑賞後に読んで欲しい。
そのほうが楽しめると思います。
(しかし、カトリックとプロテスタントの違いやカトリックの大まかな規則などそのあたりは押さえておくとより良いかも。)
映像はとても重厚で美しく、システィーナ礼拝堂はレプリカだそうですがカトリック特有の荘厳さもひしひしと伝わってきました。
枢機卿たちの着衣の深紅が威厳や虚栄心や野心をまざまざと見せつけられるようでこれまたすごくインパクト大。
バックに流れる音楽もこちらの恐怖心にも似た心持を存分に引き付けるには十分すぎるほど崇高で重い。
枢機卿は神に仕える者であり、神ではない。
この言葉がすべて。
映画のストーリーを予想すれば人間の欲望が渦巻いちゃって、すったもんだあるんでしょ?って言うのがオーソドックスな流れかと思われますが、「神に仕える者」でもあるわけで、己に対しての深い深い猜疑心があるわけです。
ここがキモと感じました。
もちろん、選挙ですから男たち(枢機卿)の政治的な思惑も絡んでくるわけなんですが、あくまでもこれは肉付けに感じました。
真実は一つではなく、信仰は己の中にあるのではないか。
欲望は悪魔と言いますが、のまれるのも退けるのも己の中次第。
そして、それを見破れるのか受け入れるのか、共に考えるのか。
私はリベラルな考えが強めなので作品が投げかけてくる答えの様なものにほぼ共感するのではないかと思いますが、果たしてこの作品を受け入れることが出来るカトリック信者は何パーセントくらいいるのであろうか。
真実が語られたときはセリフにうっかり涙してしまったけれども、最後は鑑賞者にゆだねられたんだろうと思います。
すごくよかった。
インノウケンウテルス
コンクラーベが完全密室で行われる1週間以上に及ぶ教皇選挙だっていうことは知っていた。まさに、根くらーべ。
アカデミー賞脚色賞作品。
ということは原作の小説があるわけですな。
三分の二以上の票を集めないと決まらないのを知った。世界中から100人以上の枢機卿が集まり、自薦他薦の投票を三分の二に達するまで繰り返す。上位決選投票はしない。一票だけの人が30票以上。えげつない根回し合戦が繰り広げられるから完全密室。スマホ類は取り上げられて、情報操作、漏洩をシャットアウト。
賭博や八百長防止のために携帯取り上げられて缶詰にされるボートレーサーと同じだね。
これじゃ決まるわけないよなぁ、と思って眠くなってしまう。
亡くなった教皇が秘密裏に認可していたカブールの枢機卿は男性なのにお腹の中に子宮(ウテルス)と卵巣がある完全な両性具有(ヴァギナはないらしい)。極めてマレな病態で、自分の精子と卵子を人口受精させて、自分の子宮で育て、帝王切開で自分のクローンが産めるかもしれないのだ。
一番、神の子にふさわしいかも。
知らんけど。
それでも、彼の教皇名を聞いたときには感動しました。
最初、陰嚢兼····なんとか?と思った。
インノケンティウス。英語ならINNOCENCE.
レイフ・ファインズが説教するときの言語はラテン語なんですかね。
レイフ・ファインズとスタンリー・トゥッチはズリ落ちそうな小さい帽子似合うねぇ。ふたりの額のシワ数えていました。スタンリー・トゥッチの勝ち。このふたりの教皇は絶対同性愛カンケイじゃないかと最初から思ってました。
追記
本邦公開中の2025年4月21日にローマ・カトリック教会第266代教皇のフランシスコ教皇が亡くなりました。これから本物のコンクラーベが行われます。公開期間延長、上演回増やされるかな?
日本からも2024年12月にフランシスコ教皇から任命された枢機卿が出席するらしい。
追記2
シスター役のイザベル·ロッセリーニ。母親はイングリットバーグマン。
バラの品種にイングリットバーグマンという深紅のバラがあります。
第264代ローマ教皇のヨハネ・パウロ二世の名が付けられたバラは真っ白でとてもゴージャス。
追記3
ゴールデンウィークに上演延長、上演回数増やしてる映画館すごく多いです。どちらかというとシニア向け作品なのに、新宿では若い人たちでいっぱいの館も。もう少し早くフランシスコ教皇がなくなっていれば、 レイフ・ファインズは初のオスカー受賞できたと地団駄踏んでるかもね。
人間なんてラララ〜ラララララ
諸事情を抱え教皇になるのも大変!
教皇選挙
・昔ながらのローマカトリックの権力欲、名誉欲に溺れる腐敗を描く
・と思わせておいて、実は最先端のダイバーシティを問いかける
・ローマ法王は、カトリック教徒にとって生身の人間の最高峰
・その法王が黒人でも女性でもあなたは受け入れられるかという挑戦的な内容
・黒人は何十年もかけて許容できるまできたが、女性はどうかと最後に問いかける
・枢機卿と言えど権力欲、名誉欲は昔ち変わらず法王たる資格はない。それを超越した有資格者が女性だったらどうなのか
・リベラルな民主党時代に作り始めた映画が、ダイバーシティクソ喰らえのトランプ時代に封切られたのは皮肉
「確信」と「疑念」
見事にこの映画おっさんばっかりや…なんて渋さマックスの映画なんやろう。友達に最近観た公開中のオススメ作品は?って聞かれて教皇選挙と答えたら知らん!と即答された。洋画を観ない人は絶対知らんやろうなあ。
鑑賞前にカトリックやコンクラーベの仕組みについて少し頭に入れていった。これからみる方は事前に少し調べることをお勧めします!
教皇の死から物語がスタート。コンクラーベを仕切ることとなったローレンス(レイフファインズ)。選挙の間、様々な陰謀渦巻く。理知的で冷静なローレンスはこちらとしても思わずプレッシャーかかるよね!がんばれと応援したくなる人物。あいつもこいつもどいつも怪しく見えてきて終始疑心暗鬼に。
題材的にも絶対眠気との戦いになるやろうなと思ったけど、次の展開がきになり時間を忘れた。コンクラーベはシスティーナ礼拝堂で行われるため外に出ることは一切ない。しかし、建築物の美しさや華やかな赤い衣装は視覚でも訴えかけてきてとても印象に残った。効果音も重厚。これは映画館で観るのがおすすめやな〜
ちなみに、肝心の展開は私は読めてしまった。やけど、この物語は展開が読めないぞ!ってところを売りにしているわけではないと思うので、物語的にマイナスになることはない。最後の決断、皆さんはどう思うか。鑑賞後の感想を聞きたくなる映画やった。自分がローレンスならどうするやろうか…確信は判断を誤らせ、疑念を持ち続けることが重要。人間の本質を問う映画やった。
日プと創造営を思い出し 自分もアプリで投票したくなる
6年間カトリックの学校に通っていたので
コンクラーベがどんなものかは知っていた
金で票を買う者、
スキャンダルが露呈して脱落していく者、
中には「自分を選ばないでくれ。家に帰りたい」と言うもの、
選出を諦めた者のファンダム票がどの練習生に流れるのか?
「オーディション番組」みたいだな~って印象
奇しくもこれを見た2日前に タイ/中国の
オーディション番組で選出されたメンバーの中に
アンドロジナス/MTFの練習生のボーイズグループでのデビューが決定した
Sr.アグネスの
「私たちは裏方の存在ですが神は目と耳をくださった」
~という言葉の伏線が大団円の
「二つ目の爆弾」が回収。
無駄のないタイトな脚本はもちろん
美術・照明・音響・音楽も素晴らしい
特に建築物の撮影~画像処理の職人技よ!
これを見る一週間前に「片思い世界」の試写会に参加
「絶対にネタバレ厳禁」とのことだったが
本作の「ネタバレ厳禁度数」の方が100倍上!
これこそ、映画。
良いものを見せていただきました
新たな風…が吹く
…重厚感のある建物
未知なるローマ教皇の世界
新たな教皇を決める
選挙がはじまる
…教皇選挙
部外者は入ることができない
男だけの世界
これからどんなことが起きるのか
興味深かったけど
序盤は少し退屈さを感じる
選挙がはじまり
票が分かれてなかなか決まらない
模索しながらも
女性問題で失脚する者
賄賂の問題で票がこちらに流れてくる
もしかしたら・・自分にも
…野心がない
と言っていた(ローレンス枢機卿)
野心があったのね
爆発で窓が壊れ壊れた窓から…
明るい太陽の光と風が入ってきた
新たな風が~
新たな教皇が生まれる
その新たな教皇には
"秘密"が
・・・
驚きは隠せないかったが
…戦争の深刻さを語り
いまの実情を知っている者として
教皇になり得るふさわしい人物
ラストで部屋の窓を開けて
窓の外を見ると
シスター達が出てくる
そこには優しい日常があった
主演レイフ.ファインズの
ローレンス枢機卿役が魅力的
他にキングスマン、ザメニューにも
出演し独特の演技に惹きつけられます
好きなんだけど
レイフファインズ。
存在してるだけで良い。
コンクラーベ、というタイトルで唆られ、
しかし面白くなる要素あるのか心配だったが、
なるほどそーゆー事かと、
中盤から食い入る様に観てました。
故に、あの爆発はマジビビった😱
コンクラーベて、
昔世界史の教科書に載っていて、
(しかもすごい小ちゃい字で😳)
不意にテストで出題され解答できなかった
苦い思い出。
あの煙を炊く件とかも、
時事ニュースで見た事あるなーと
感慨深い。
それよりも
あのシスティーナ礼拝堂初め、
バチカンの風景の何と絵になる事よ❗️
バチカンも含めイタリアの景色好きだなー❤️
イタリア行った事のある親父から
「イタリア行くと人生観変わるぞ」
て言われたの思い出した。
親父は65歳くらいで行ったから
もう変わらなかったけど😅
話の流れは
ローレンスが教皇になって、
テロで巻き添え喰う話かとの予想を裏切られました。
ダイバーシティ的な要素まで入れるのねー😩
ちょっとオチ弱いかなー
でも彼が選ばれるべしなのは否定しない。
あ、何で中盤からかって❓
前半はね、あのー、
バースジャンプ、てやつですね🤣
もう古いか
いいですか?暴力を振るっていいのは化け物共と、異教徒共だけです。
と、ヘルシング以外にキリスト教ものを見た事が無い人にとっては、この映画はいっちょん、わからん!わからんとです!
いや、ロケ地とか、撮影とか、照明とか、衣装とか、美術とか、音響とかは、何かいいんだよ?良質な劇場でクラシックを聞いているような気分になれるのです。
俺はキリスト教には興味が無いので、最後の晩餐、ミッション、ジーザスクライシストスーパースターwすらも見た事が無い。
神様って、本当にいるのだろうか?いるのなら、世の中に、悪い奴等が蔓延りすぎじゃね?天罰って、本当にあるのか?神の雷は無いのか?モンティパイソンの巨大指はないかw
神様は、シラミの如く、大量にわらわらしている各個人の願いをいちいち叶えるって、不可能だろ?面倒くさくて。神を信じて得する事はあるのか?何で、目に見えないモノを信じるのか?
漫画の鉄腕アダムだったか、ビッグバンをおこした超進化した生命体が神の正体だとかと言う説には、心踊り、行方不明になったガイバーの漫画家が信じていたと言われる宇宙人を神と讃える宗教にはちょっと興味がありました。
いつもの長い前置きはここまでにして、
さあ、この映画!次期法王を決める為のコンクラーベの選挙( ん?頭痛が痛いみたいな例えなのか?) を粛々と描いていて、撮影、BGM、お爺ちゃん俳優の重厚な演技など良かったので、何部門も受賞するかと思いきや、アカデミー賞は脚色賞のみ受賞だったのが、不思議でした。
何故、脚色賞が受賞したのかというと、ラストの告白シーンですね。あれは、ちゅ、多様性だけど、いるかなぁ?あの多様性は?
ぬるま湯でぬくぬく暮らしていたモブ教皇共を蹴散らす、本当の地獄を経験した者にしか言えないスピーチで充分だと思うのだよ。
NHKでこの映画が特集されたそうだが、俺が見た回は平日昼間なのに、ほぼ満員、そして老夫婦の二人連ればかりで、映画館で見かける、映画好きにだけ分かる同族嫌悪...、じゃなく、
この人達、普段、映画は見ないだろうな?という匂いがしたんだな。多分、ガチのキリスト教の信者だと思う。そんなに、流行るタイプの映画じゃないもん。
客席には、お爺さんお婆さんばかり、映画本編もジジイの佃煮で、庵野秀明に似ているお爺さん以外はイマイチ見分けがつかなかった。デニーロとか、ショーン・ペンとかを混ぜた方が良いと思います。
古民家を改築した喫茶店で、美味しい抹茶を飲んだ時のような満足感を得られる映画。でも、お腹いっぱいになれないんだよなぁ。
やっぱ、映画は爆破!暴力!破壊!裏切り!ゾンビ!お化け!お色気!がないとつまらん!ジャンクフード映画最高!!
見て良かったです
「子宮摘出―――。」
漢字四文字で全てがひっくり返った。
選挙で新しい教皇に選ばれた男は、実は女性であったのだ。
辛うじて声は出なかったものの、驚きや悔しさと言った様々な感情を受け止めた呼吸は、荒く低く劇場に響いてしまった。
いや、声を出してしまっても良かったかもしれない。むしろ声を出して周囲から白い目で見られるべきだった。だってその人達はこの作品で得られる、本当の感動を味わうことができないのだから。私はとても嬉しかった。映画を見る前日コンクラーベや教皇について予習しておいて良かった。
カトリックの主たる教皇が男しかなれないことを日本人の何人が知っているだろうか。
タイトルなし(ネタバレ)
正直ノーマークだったが観て良かった作品。とにかく画面の美しさが良かった。天井画や彫刻、建物の美しさは勿論、枢機卿の衣装の荘厳さや白い傘と赤い衣装のコントラストが画面に映えた。内容に関しては派手な面白さは無かったが考えさせられる内容だったかと。選挙って難しい…笑 そこに更に宗教観・差別・スキャンダル等入ってきて彼らは神に仕えているのかそれとも権力に仕えているのか…の問いかけに考えさせられた。最終的に決まった教皇にも実は秘密があり…がどこまでも清廉潔白な人間は居ない終わりが、ある意味人間らしくて良かった。それこそ宗教的に両性具有はタブーであるはずだがそれさえも認める事が”前進”なのかなと思った。
知識欲・倫理観をくすぐる作品
いまいち理解出来なかった。
カトリックの事をよく知らないのでいまいち理解出来なかった。最後にメキシコの人が教皇になるにあたって両性具有だということが分かって何かマズイということだろうか?カトリックでは両性具有が恐らく認められないからと言うことだと思うが、ここは海外と日本では感覚が違うのでいまいちどんでん返しに感じなかった。おもしろかったのはタバコを吸って教皇選挙をやってること。電子タバコ吸ってて人間味が有って面白かった。
全739件中、321~340件目を表示
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