教皇選挙のレビュー・感想・評価
全736件中、181~200件目を表示
人間のリアルさ剥き出し
強烈。俗っぽい。聖職者とはいえ所詮人でしかない。
罪を犯してない人などいない。
理想はそうあるべきだろうが、我々はその理想そのものではない。(意訳)
の会話が印象的。
そう。どの人も理想じゃそうあるべきだろうけど、
理想そのものではないのだから、いくつか傷を抱えて生きているのはわかってる。
そのはずなのに、わかっているけど、聖職者には
理想そのものを求めてしまう。
最高の時間を過ごしました。
静かな緊迫感
文句なしに面白い
神に仕える者でありつつも、誰もが聖人ではない。世界中からクセの強い枢機卿たちが集まるってだけでもかなりの事態であるのは当然で、その中から次の法皇が決まるのだから清くない戦いが繰り広げられるのも実に人間味が溢れていて面白い。
主人公はあくまでもそんな争いからは一線を引いて、なんなら離れたいくらいに思っていたはずであるが、無自覚だった己の野心を認めたその時に、あの事件が起こるのは、神の啓二かお怒りなのか?とでも問いたい場面であった。シビレル。
二転三転しながらも最終的には正しいところへおさまった‥と安心するのもつかの間。最後にはこれまた大きい爆弾が。
カトリックは色々と禁じていることが多い。教えをどう解釈するかでも異なる。その解釈をこの多種多様な時代に合わせていくのか、そもそも教えとは何のためのものなのか。
キリスト教に詳しくもない私でも、教えと正しい行いと理想との狭間に揺れ動く、人間の愚かさと崇高さを観た思いで大変感銘を受けた。
そして上映中のこのタイミングで現実にローマ法皇が身罷るというフィクションを超える展開。これは誰も予想できなかったよね。
画面が美しい。
コンクラーベで何が起こっているのか、映画なので脚色されてはいますが、流れはこんな感じなのかと勉強になりました。
何度も繰り返される投票、決まらない教皇、ボロボロ出てくる候補者の傷。
一人ずつ脱落する候補者。失意の顔は因果応報とは言え可哀想にも思う。おじさんの失意の顔はちょっと見るの辛い。
ラストについては多様性を受け入れるトマス枢機卿のそこまでの葛藤も大変だったろうな…と察するので、尚更ラストが綺麗に締められたと思います。すごいな、いくらリベラル派でもその決断は難しいと思う。
画面の美しさに身惚れました。赤と白がとても綺麗なんですよ。枢機卿が傘をさして噴水周りを歩くシーンとかほんと素敵でした。
トマス枢機卿がいるその場、先日某大統領がたがお二人で話してたところですね…?となった。
最後の審判を見つめて投票するトマス枢機卿、その時爆破される窓、それが絵の地獄側ってのも意図があるのかな…
私が大好きなスタンリー・トゥッチさんが出てたんですよね。全出演作を観ている訳ではないんですが、私が観るこの方の出演作、大体No.2で成り上がれなかったり、散々、100%綺麗に報われないんですよね…
(バーレスク、プラダを着た悪魔、魔女がいっぱい)
もう似合い過ぎてますよその立ち位置。
はあっ?
そういう展開?全く予想していなかったし、なんならテロリストかと思ってた。
ヴォルデモートとプラダを着た悪魔に出てたゲイ役の人が出ていて、なんとか見分けがついたけど、おじさん祭り。テデスコっていう名前の響きが好き!
聖書に出てくる登場人物の名前や宗教の特色が出てくるので、キリスト教について知ってから見た方が理解できると思う。
荘厳なる◯◯
観たいと思いつつ後回しにしてたけど、タイムリーなお話ということでチョイス
映画の内容がどこまで同じかは分からないけど、教皇が亡くなるところからコンクラーベに至るまでの儀式や人間模様、多言語なところ、すごいセットなどなど、実際こんな感じなんだろうなと、随所に感じられて良かったです。はい100分ちょっとまで、よかったです、よかったのですが??、最後に、クリニック、え、ここでポリコレ!?という展開に、これまでの100分ちょっとは何だったの、、、という流れで暗転。。。
いやー、急に現実に引き戻され余韻も何もなく、冷めてしまいました。
教皇選出までで終わったら星4以上だったのに、
これぞ、荘厳なる蛇足、まさに蛇に足を描いちゃったラストで、残念な作品と思いました。
汝、隣人を愛しなさい。
ほぼ満席での映画鑑賞で、サービスデーとはいえ、田舎の映画館では珍しいことです。
宗教画のような綺麗な映画でした。
序盤少しウトウトしてしまいましたが、終盤に盛り上がり見せてくれました。
名優ばかりの俳優の皆さんが、中盤までの少し平坦なストーリーを引っ張ってくれます。
効果音マシマシな感じで、無音の間が欲しかったです。
教皇選挙の手続きについて、「忠実に再現しているのだろうな」と思いながら拝見しました。
教皇選挙について、「チューザレ」という惣領冬実さんの漫画でも描かれています。
こちらは中世のお話しで、清濁溢れる人間模様が面白くお勧めです。
「確信」は宗教に近いものだと思いますし、暴走するきっかけと燃料になるのでしょう。
良い映画でした。
期待以上
何と闘うのか
観終わった後にしびれる感覚をくれるのが、私はいい映画だと思っている。
そんなしびれをこの映画も提供してくれた。
そもそも教皇がどのような役割を持っているのか、恥ずかしいほどに知識がないのだけれど、その座を求めて動く人がいるということはそれだけの影響力があるということなんでしょう。
神に仕える聖職者のトップを決めるのは人である、ということに、考えると変だな、面白いな、と思ってしまう。神からお告げを受けたものがなるものではないのか。ただ、トップがいることで秩序が産まれるのが社会でもあるので、コンクラーブそのものが極めて人間的な行動なのかもしれない。
コンクラーブを正しく行うというローレンスの想いが、途中からどこに向かうのかわからなくなってきたのが面白かった。人々を守るため?教会を正しく続けるため?真実を明かすため?そんな中、ベニテス枢機卿の言葉がとても印象的だった。
余談だが、全ての言葉がとても洗練されていて、こういう言葉を発せられるようになりたいと思った。
物足りない。テーマと場所はいいのに薄く浅い。
展開は分かりやす過ぎる伏線?が丁寧にあり
テーマは早々と多様性とわかり
またか、と。
じゃあこの人、女性かマイノリティな性別だなと。
で選挙は演説で決定。
人が活かされるとき。
タイムリーな映画だったが、映画館に足を運んだとき私はまだ知らなかつた。単純な好奇心に駆られて興味を持っただけだった…。
中味は意外に地味だった。コンクラーベのほんの数日間の行動や心理のみに絞られていた。歴史的な考察とか 内部事情暴露とかはほぼなく、その方面への淡い期待はほぼ裏切られた。笑!
でも、そのシンプルだからこその個性を感じたし、テーマが分散していない分、深みのある内容になっていたと思う。
ストーリー展開は全体的におもしろく感じた。他に視覚的にも、地味な背景と赤、というコントラスの鮮やかな世界がなかなか楽しい。それぞれの俳優の個性もよく、特にローレンスの苦渋の表情では精神的な辛さがジリジリと伝わり苦しい。
後半の展開は特におもしろかった。
教皇は誠実なローレンスでよいかな…と、だんだん思えてくる。しかし結果は…!
そうだった、誠実さとか人柄だけで決まるものでもないよね。優秀ならよいわけでもないし。適材適所。勝ち負けや優劣の問題ではなく、あくまで役割分担の話だ…。
枢機卿らは、最後には、私欲を捨て謙虚に、そして何より現実的に、この大切な役割の担い手を選んだ。そのために必要だったこの数日間。
ひとりひとりが十分活かされる…それには周囲の者の良心や謙虚さ、賢明な視点がなければダメなのだろう。
良い話だった。
疑念とともに生きる
とてつもなく荘厳で面白かった。
人に勧めたくなるので文句なく星5です。
日本人から見るととかく海外の大雑把な部分を目にすることが多いけど、
やっぱり長い歴史を持つ宗教とそれにまつわる儀式に対しては、手抜きが無いし所作のひとつひとつに意味や美しさが込められていて見ていて気持ちが良い。
タバコの吸い殻ぽいぽいとかはちょっと時代的にどうなのって感じだけど、
それもまたリアリティラインの一部として、らしさがあって良い(笑)
ストーリーとしてはよくある選挙レース劇。
本命や対抗、大穴がいてそれぞれの思惑とスキャンダルが錯綜しながら進んでいく。
正直、別に教会でなくても話が成り立つ程度に俗っぽい説得や野心や賄賂が飛び交っているので、高尚さや荘厳さに尻込みせず単純な政治劇として楽しめる。
ビジネス系のドラマとかが好きな人は大抵すんなり飲み込めると思うので見てもらいたい。
しかし最後のどんでん返しは驚いた。
さすがに時代に迎合しすぎでは…?そもそも本当に教会の制度として問題ないのか…?
とエンディング中にぐるぐる考えていてはっと気付いた。
そう、気付けば自分は「疑念」を抱いていた。
これで教会は安泰だという「確信」を持てない結末だった。
最後に俗世を見下ろす主人公ローレンスとまったく同じ心境のまま幕が閉じていた。
こんな見事な伏線回収があるのか。すごいギミックだとひたすら感心した。
公式サイトで解像度を上げておくとよりよい
映画ポスターが深紅で荘厳な印象的だっため興味を持ち観ました。
予習無しで観ましたが教皇選挙への解像度を上げていくとより楽しめますので、公式HPの相関図は見ておくことをおすすめします。
映画を観たあと歴代の教皇名を調べて観てみたところ、教皇の歴史は長く、西暦64年〜現代まで繋がれていると知りました。教皇を決定するイベントがどれほどの大イベントか、取り仕切る枢機卿の重責に思いを馳せました。
閉じられた空間での静かな闘いが終わった時は、
ようやく決着がついたかと胸を撫で下ろしました。終盤のある出来事により決定に向かいますが、急展開で皆それでいいの?と思ったりもしましたが、心の機微が表されるような演出、セリフ、表情に心動かされました。
個人的にはプラダを着た悪魔で出演されている俳優さんが出演されていると気づいたとき嬉しかったです。(スタンリー・トゥッチ)
昔と変わらず好きな雰囲気でした。
厳かな雰囲気が枢機卿の統一された衣装や旧教皇の部屋を閉じた深紅の封蝋印などそこかしこから感じられバチカンの雰囲気ってこんななのかなと現代の非日常な空間を垣間見ることができる作品でした。面白かったです。
スケール感が凄い!
作品賞のノミネートもうなづける
5月にも始まるのではないかと言われている教皇選挙。実にタイムリーな公開となりましたが、凡人はもしかして、これを前提として撮影したのではと勘ぐってしまいます。
平日でしたが、連休中ということもあり、客席はほぼ中高年で満席。
期待以上の面白さでした。特に、音楽を効果的に使っていると思いました。
あと、ローマカトリックにかなり踏み込んだ表現となっているにもかかわらず、よくノミネートされたなと思いました。映画としてはよくできているからでしょう。
首席枢機卿にお疲れさまと言いたいです。
全736件中、181~200件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。