劇場公開日 2025年3月20日

「ドキッとするラストに勇気づけられた。」教皇選挙 マルマルさんの映画レビュー(感想・評価)

4.5ドキッとするラストに勇気づけられた。

2025年5月13日
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鑑賞方法:映画館

知的

驚く

斬新

久しぶりに自分の中の凝り固まった考え方をぶっ壊してくれたような映画。
それも長年の歴史あるカトリックという巨大宗教組織に対して、本来の人としての純粋な問題提起を表に出してくれたような。

人間の根源的な問いまで考えさせてくれたこの作品。重厚なのにミステリー的なエンタメの魅力もある。音楽も重厚でこの作品世界に合っていて素晴らしい。
個人的にショーン・コネリー主演の「薔薇の名前」を思い出した。あれも宗教の中で起こるミステリーで素晴らしい作品だった。

教皇選出を取り仕切る主人公。自分の中で正しく疑問に持つ事を解決しようと奮闘するにもかかわらず、二の矢、三の矢と問題が生じてうまく行かない教皇選び。自分の弱い心をついてくる逃げの考え。それを啓示するように起こるある出来事。
でも、その問題を真摯に取り組み、悩み、もがく先に思いがけない奇跡のような展開になり、最終的な答えにたどりつく。
その流れ方がむりやりではなく、ちゃんと納得するストーリーの流れだったのがとても真に迫りました。又、自然で、素直で、素朴な考え方に好感と共感が持てました。

そして女性の立場を象徴するカメラワークも。
あのラストの問題提起も思いがけない、現代社会において大きな意義があると思う。
まさに革新的。

2000円払って惜しくない作品だった。
神はやはりいると思う。

マルマル
ノーキッキングさんのコメント
2025年5月13日

『薔薇の名前』の原作は難解でしたが、映画は謎解きのエンタメに仕上がっていました。本作も、教皇の遺言をシスターアグネスがパソコン内で管理、ローレンスがキッチリとベニテスへ導きました。教皇のお気に入りはベニテスと亀。亀は孵化環境でオス・メスが変わってしまう生き物。象徴的でした。

ノーキッキング
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