「悩み、悔い改める人間の美しい姿」教皇選挙 HKさんの映画レビュー(感想・評価)
悩み、悔い改める人間の美しい姿
神に最も近く、尊敬を集める者たちが、
象徴的な赤と白を基調とした衣装を纏い、
整然と統一、規律が保たれ、歴史の蓄積された空間において、
下俗的な権力欲を晒している様はなんとも皮肉的。
対称的に主人公ローレンスを始めとして、
自らに疑問を持ち、悩み、悔い改め、涙を流す者の姿はほんとうに美しい。
とくに前教皇が残した最後の謎を知った時のローレンスの
驚き、戸惑い、そして安堵したときの表情は
その秘密のまるで神のいたずらのような意外性、
宗教性も相まってひじょうに感動的。
バロックと現代音楽の要素を混ぜ合わせた弦楽器主体の音楽もすばらしい。
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