「「万人に向けた言葉は無く、味方に向けた言葉ばかり」」教皇選挙 komasaさんの映画レビュー(感想・評価)
「万人に向けた言葉は無く、味方に向けた言葉ばかり」
表題の言葉がとても心に刺さった。当たり前の事を思い出させてくれた。
言葉って何なんだろうと考えさせられる映画。多様性やジェンダーレスは大切なことだと思う。しかし同じ言葉でも人によってその認識は様々。しかも最近は言葉と中身が釣り合わない物ばかりが目に付く。その不信感と圧の強さに対する反発が今噴き出ているんだろうなと思う。
しかし本当に難しいのは、そこに真面目に向き合う人程ほど、ラストの主人公のように矛盾にぶち当たるというところ。きっとこんな言葉に踊らされていなければ、後ろめたい思いをせずにでいられたことだろうにと思う。きっと目新しい言葉に踊らされる前に、ありきたりな言葉をもう一度思い出す事が大切なのではないか。
(寄生獣という漫画の最後でミギーが「私は地球に優しいという言葉が嫌いだ」と言っていたのを思い出した)
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目新しいものは無い。だが、舞台設定や話の進め方がとても上手い。私も主人公同様に2つの価値観の板挟みにされた。
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特に好意的に感じたのは、何ものにも善悪のレッテルを貼らないところ。聖職者だって所詮人であり、変わることができるという当たり前の事を前提にしているところ。
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