「神のみぞ知る最高権力のゆくえ」教皇選挙 uruさんの映画レビュー(感想・評価)
神のみぞ知る最高権力のゆくえ
ローマ教皇は、全世界にいるカトリック教徒13億人のトップに立つ最高位聖職者(聖座)としての宗教上の権威と、バチカン市国の国家元首として国際法上の権威の両方を保持している。
この地球上でも類を見ない絶大な権力は、神からの天啓によって与えられる━━━
わけもなく、泣くし怒るしお酒も飲むし、今時紙巻きタバコを吸うようなおじさんの集団によって与えられるのである。
先に述べた権力の前には人間の信仰心など蟻のようなもので、崇高な理想の名を借りた、野心渦巻く戦いの火蓋が切って落とされる。
名優レイフ・ファインズ扮する“疑念のトマス”は、さて、“主に愛されしヨハネ”に成れるのか。
13億信徒の頂点に必要な才覚は、革新なのか伝統なのか、はたまた別の御業なのか。
緊迫の2時間は、間違いなく最高の2時間だった。
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