「8」教皇選挙 ブレミンさんの映画レビュー(感想・評価)
8
試写会にて鑑賞。
今年はありがたいくらい試写会が当たって先行して観れていて幸せもんです。
どうやって相手を蹴落としていくのかという選挙ものかと思いきや、コンクラーベで教皇に相応しいもの、相応しくないものを選別していくというストーリーにジワジワと惹きつけられていきました。
選挙で7割近い票を集めないといけない中でめっちゃ票が割れまくっていて全く進まないな…これどうなるんだろうとなったところで、他の枢機卿の過去が明かされていくといったところから名前と顔が一致し出したり、その行動の卑劣さだったりがテンポ良く描かれていき、その上で仕切りを担当していく事になったローレンスが探偵ばりの推理力と悪事を暴いていくミステリーとしての展開もしっかり機能していくので面白さが持続して行っていました。
女性関係から芋づる式にバレていく様が男性社会で閉鎖的な枢機卿を徐々にぶっ壊していき、最終的な枢機卿から教皇への選出で更に風穴を開けていくというのもとても印象的でした。
サラッと合流した人物がキーマンになり、現代にも通じるテーマに繋がっていくというのも上手いなと思いました。
説教と聞くと堅苦しい部分があると思うんですが、今作ではしっかりと教えを説くという感じで要点を事細かく、それでいて納得できるものになっていたのでその点も映画としての良さが光っていたなと感じました。
途中でテロが起こって会場の屋根も爆破されたり、街中で死人が出たりと、かなり映画的にはなりましたが、結構なスリルを提供してくれて、室内だけの空間だったのが少し広がっただけで入ってくる情報量が多くなっていきました。
ラストカットまで無駄のないシーンばかりで見事にやられました。
もっと理解度を深めてもう一度観たい…!と思えるような作品でした。
この手のタイプの作品、それも試写会なんで完全に油断していたんですが、横の席はスマホいじりまくり、前の席はヒソヒソ喋っていたりして気を散らさまいとするのに必死だったのが悔しいところです。
法律を緩くしてスマホいじりとヒソヒソは手刀で意識を飛ばすくらいやってもいい法を作って欲しいです。
鑑賞日 3/11
鑑賞時間 18:30〜20:30
座席 L-1