「平泉成さん、最高だったよ‼️」明日を綴る写真館 琥珀糖さんの映画レビュー(感想・評価)
平泉成さん、最高だったよ‼️
役者人生60年にしてはじめての主演作品。
気負うことなく、普段と同じ平常心で等身大。
とても気持ちよくホッコリと心が温まる素晴らしい映画でした。
平泉成さんは勿論最高でしたが。妻役の市毛良枝さんの存在感。
平泉成が80歳なら市毛良枝さんは73歳。
なんと瑞々しく美しい73歳でしょう‼️
このおふたりの輝きをみるだけでも価値があります。
《ストーリー》
数々の賞に輝く将来を約束された新人カメラマンの五十嵐太一(佐野昌哉)
は、どうしても自分の写真に満足していなかった。
【音の聴こえる写真】
その自分の理想とは程遠い自覚があった。
ある日、写真コンクールで佳作になっている一枚の写真を見て、
トキメキを感じたのだ。
それは寂れた愛知県岡崎市で2代続く写真館の当主・鮫島武治の
写したものだった。
太一は写真館を訪れて弟子入りを直訴する。
弟子入りを許してくれた鮫島は、すると早速、
ご贔屓客の牧(佐藤浩市)の遺影を、太一にすぐ任せたのだ。
話してゆくと牧は最愛の妻悦子(吉瀬美智子)の葬儀に満足な遺影を
用意できなかった。
その悔いから自分の遺影を生前に残そうと考えたのだ。
太一は牧の亡き妻・悦子の3センチ四方位の写真を、
パソコンで蘇らせ、褪せた色を復活させる。
牧は驚きと感動して心からの笑顔で被写体になるのだった。
本当に良い写真を撮るとは?
その問いの答えを探して太一は鮫島に食らいついて行く。
そんな時、鮫島写真館に一本の電話がかかってくる。
ホスピスで危篤の母親が、「阪神淡路大震災で無くした家族写真の
原画がもしや、残っていないか?」
との問い合わせだった。
納戸を隈なく探す鮫島に太一に息子の直哉も加わり一緒に探す。
そして見つかった時、ホスピスのお母さんが危篤との連絡を受ける。
すると鮫島はこれから車を出して、瀬戸大橋を渡りフェリーに乗り
淡路島の介護施設へと向かうと言うのだ。
そしてその車には太一と直哉が同乗する。
やっと死に目に写真を見るお母さん(美保純)。
喜ぶ母と娘を目の当たりにして、
3人の心になんとも言えない充足感が湧き上がる。
語り出せばキリが無いくらいのエピソードに溢れています。
写真を愛する心は、お客さんの写真に自分の真心を
投影すること。
写真を写しながら自分の生き様が試されること。
ラストはとても素晴らしい大団円の盛り上がるシーンで
終わります。
勿体無いので、
書くのはこれくらいにして・・・。
稀に見る気持ちの良い映画。
平泉成さん、60年間、真面目に仕事に打ち込んできたご褒美が
貰えましたね。
本当に主演、おめでとうごさいます。