ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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何歳になっても「やりたいことをやる」のが一番幸せだと思った
漫画が原作だという話でしたが、私は漫画もアニメも見てたことがないので、この映画で初めて『ブルーピリオド』を知りました。
映画の方は、200倍の超難関の東京芸大の絵画科合格を目指す高校生「矢口八虎」が芸大受験映画になっていました。漫画やアニメには、その先のストーリーもあって、矢口八虎以外の登場人物のストーリーも深堀りされていて、大変読み応えがある作品なんだそうですが、映画は時間の制約もあるし「受験編」のみで、それでも見ごたえがあって面白かったです。
矢口八虎のイメージと真栄田郷敦さんが合っていると感じました。同級生の中でも、どこか突き抜けている感じ、目立たないようにしてるけれども、実は凡人じゃない感がよく出ていました。
私も絵を描きたくなったし、ほんとうに好きなことをやっておけばよかったと後悔しました(私は五十代後半です)。今からでも遅くないから、好きなことをやろうと、日本人の平均寿命を考えても私の人生もう30年も残ってないと思うし、好きなことだけやって死にたいです。そうするべきだと本当に思いました。
芸大に受かっても受からなくても、画家として生きていきたいなら絵をかいていけばいいし、売れる売れないは二の次で、売れないならバイトしながら絵をかいていけばいいと思う。矢口がこの先どうなるのか、私は漫画の方を読んでないから知らないけど、覚悟を決めて生きていけば、人生どうにかなるし、後悔しないと思う。
少なくとも矢口は、後悔する生き方はしない、と決めたんだなと思いました。
この作品、青春映画に分類されるのだろうと思いますが、おじさんおばさんになっても「どうやって生きるか」という問いは死ぬまで続くし、中高年がみても、老年期の人がみても楽しめる作品だと思いました。
タイトルに隠された「転」
やはり漫画の実写化でしたか~
基本的には面白かった。
この作品にみる起承転結のなさ、転がないという不思議さを感じた。
確かにそもそも芸大を目指すことに決めたなら、そこが物語のゴールである場合、転など存在しにくいだろう。
この部分の是非はある。
さて、
最も難解なのがタイトルだろうか。
主人公矢口が見た渋谷の朝
彼の高校生活の基準の夜遊びと美術の宿題「私の好きな風景」
絵画と出会い、微妙に気持ちが揺れ始めた矢口
そもそも作品など提出する気もなかったのかもしれなかったのに、あの日渋谷で見た朝の青さが記憶に残っていた。
自分だけが知るあの光景 あの日 あの瞬間
提出した作品は四角い升目を書いて青で塗りつぶしただけのものだったが、何故か見る人に印象を残す作品になる。
勉強しなくても成績優秀 おそらく簡単に国公立に入れる。
でもいつも感じる「手ごたえのなさ」虚無感
「美大に将来性はない」
「誰の意見?」
「周りに合わせるの、よしなよ」
俺にとっての価値 俺にとっての感動 本当の気持ち 本気になれるもの
好きなことを人生の一番のウエイトに置くこと
作家は、誰かの価値観で生きている若者に対し、この作品でそうじゃないよと提言したのだろう。
そして、
矢口が自分のやりたいことを発見したきっかけとなった遊び惚けて見た渋谷の空、夜明けの空、青の世界を従来の自分の価値観として、そんな過去に決別したのだろう。
つまりタイトルが示しているのは、過去との決別なのかもしれない。
そこに「転」があった。
この作品の型は、起 転 承 結
さて、、
身も蓋もないが、お金の問題と国公立
普通の国公立に行って美術部に入れば? とも思ってしまった。
芸術に対する他人の評価はネガティブにしかならないように思う。
肩の力を抜けば、あるいはもっといい作品ができるかも。
ただ、
そこまでの決心があったからこそ物語を紡ぎだすというのはわかる。
あの諦めた仲間たちが芸大に入って夢見たいものとはいったい何だったのだろう?
そうでなくてはならない根拠を知りたいと思った。
コアな世界ではある。
でもそうじゃなきゃいけないことなど何もないのではないかとも思う。
物語の中に、そうじゃなきゃいけない理由と、一般大学の美術部を選択した誰かがいてもよかったように思った。
青春映画として面白い
嫉妬する
映画の作りとしては一本筋が通ってたと思うけど、
2時間でまとめると上手くいきすぎだろ!
とは思ってしまった。
主人公は天才ではない、上には上がいるもっと頑張らなくてはと言う努力型の人間ではあるのだろうけど、
天才にしか見えなかった。
ただ、僕はもう40歳を超えてるし、
上手く行かなかった事のほうが多かったので
嫉妬してるだけかもしれない。
こんなに努力した事ないだろ!と言われればそれまでだ。
なので、若い世代これから受験を迎える10代にとっては
励みになる映画なのかな?と思いました。
強く心に響く台詞も沢山あったし。
郷敦さんの目が真っ直ぐな目をしていて、
確かにこの主人公には僕には見えてない世界が見えてる
んだろうなと言う説得力があったし、
出来上がった絵もただのセットでなくて、
説得力のあるものだった。
確か漫画の触れ込みは
美大を目指すスポ根漫画だった気がするのだけど、
そう言う熱さみたいなのを感じたかったかなと思いました。
夜明けの「青」の渋谷
YOASOBIの「群青」はこの「ブルーピリオド」にインスパイアされ作られたとのこと。近年のあらゆる音楽の中でも一番好きな楽曲である。原作漫画は未読であるが、その世界観に触れたくて映画館に足を運んだ。
「ちょっと高いところからバランスをとって過ごしていた」だけの八虎は、目標もなく生きてる実感が持てなかったが、森先輩の「緑」の天使の絵に触発され夜明けの「青」の渋谷を描いたことで「好きなこと」を見つけることができる。
そして映画は「好きなこと」にひたすら没頭していく八虎の姿を中心に描く。そして無謀にも最難関の東京芸大に挑むなか「自分は天才になれない、だったら天才と見分けつかなくなるまでやる」と努力を積み重ねる。青春につきものの恋愛はほぼなし(これがむしろ良い)。絵を描くこともスポーツなのだと思えるほどの熱血ドラマである。だから途轍もなく「爽やか」だ。
眞栄田郷敦は半年間本格的に絵を学び、髙橋文哉は減量と脱毛でユカになりきった。脇を固める江口のりこ、薬師丸ひろ子、石田ひかりもいい味を出している。萩原監督のもといいチームが作れたんだと思います。若い人はもちろん、老若男女全ての今を生きる人に観てもらいたい映画です。
キャストがハマっているし、続編も見たい
ただ、藝大受験という非常に映画化しやすい流れだっただけに、大学編はストーリー作るの難しそうなので、続編は無いのかな。
でも、話の都合上大学編の新キャラ一人は顔出ししたし、いけるんか!?
キャストはなかなかイメージ通り。
東大より難しい藝大現役合格を、2年生?から初めて美術習っての合格はさすがに無理やろとかは思っちゃう。
世太介くんの異常さはあまり表現されなかったけど、尺を考えると仕方ない。
橋田とかもそうだよね。
自分が親で子どもが藝大目指すとかいったら、しかもろくに美術やってなかったら、やっぱり最初は否定しちゃうよ。
あそこの流れはグッとくる。
ちなみにあの母親も、八虎が合格したあとはすっかり美術ミーハーになるのは、次回のお楽しみ。
そういえば会田誠が特別出演している。
美術界の著名人であるが、当然私は顔を知らなかった。
それでも、そういう人が出ていると知っていたから、すぐに分かった。笑
つまり、めちゃくちゃ意味深に登場する。笑
芸大合格への道
漫画とアニメは見ていません。
この実写映画だけを見ました。
劇的に盛った話を想像していましたが、過剰さのない公平な話だと思いました。現実的でもあり、原作やアニメを見て芸大を目指す人がふえたというのも頷けました。
東京美術学院で石膏デッサンを描いてならべる場面がありましたが、八虎の屈辱感がわかる残酷なシーンでした。しかし彼を奮起させるシーンでもありました。「情熱は、武器だ」とのキャッチコピーでしたが情熱より劣等意識が八虎の武器となり、かれが芸大という魔物に立ち向かっていく過程が、情緒豊かに描かれていて感心しました。
悪友もことさら不良に描かれておらず、出来事にも大仰なものがなく、高橋世田介もほどほどな嫌味度で、ぜんたいに過剰さがないのが作者の賢さのあらわれだと思いました。
ただこの話の根本的な成立要件は八虎には才能があった、ということだと思います。
ところで芸大受験についてはわかりませんが芸大を出たあとのことについて、思うところを書いてみようと思います。
絵で食べていく──とはそのままの解釈でいくと描いた絵を売って生きることかと思います。
しかし肩書きだけでは絵は売れません。またじっさいに売り絵画家になりますと、同じ絵を何枚も描いたり、絵を同時に何枚も描くようなことをするのだと思います。それはおそらく楽しいことではなく、また芸大へ行こうと決意した初心とも別のことであろうかと思います。
そのように作品を売って生きるのでなければ、学校・予備校の先生や大学の教授になるのが一般的だと思います。デザイン科や建築科などとちがい、職業と親和性のない油絵・彫刻・工芸出身の芸大生の多くは、じっさいに先生になるのが常道でしょう。ここにでてくる薬師丸ひろ子や江口のりこは芸大卒かもしれません。
しかし、芸大を目指した多くの人は、先生になりたかったのではないと思います。
結局、卒業後の在学時の何倍もある長い人生についての考察が欠落しているのが芸大油絵科の課題だと思います。
音楽──声楽や楽器などはそれで生きることができるでしょう。デザインや建築なら食いぶちもあるでしょう。でも絵は、主観に委ねられるところもあり、多数決をとらなければわからないものです。この多数決というところに着目したとき、芸大卒の絵描きが絵をつづけていく方法は、公募展や団体で受賞することだと思います。受賞できなかったり同人より上にすすめないと、芸大出は絵を描かなくなります。なぜなら芸大出だからです。芸大出でありながら絵を描いても高卒やノンキャリよりも下のポジションになってしまうのが困るからです。芸大出とはそういうことです。
油彩画日本画彫刻工芸など個人作品をベースとした芸術を、芸大卒業後も続けていきたいのであれば、公募展や団体の審査に適うものをつくる必要があります。そこでダメなら作品をつくらずにずっと先生をやっていくことになります。芸大出なのに、同人のままあるいは落選しつづけてもいいというなら話は別ですが、そんな芸大出はいませんし、作品がなくても芸大出なら一定の職が得られる可能性もあります。
素人が公募展で受賞しながら階梯を登っていくとやがて芸大出の絵を審査する側に立つこともあります。矢口八虎は天才の高橋世田介を超えますが、下界へ降りた芸大出は歯牙にもかけていなかった田舎者に追い抜かれてしまうことがある、ということです。プライドや落選の恐怖から、芸大出は県展のようなところへ出そうとしませんが、芸大出こそやるべきなのは県展のような公募展で多数の受賞をすることです。地方で絵を描いている人なら解りますが、芸大出で受賞実績なしなのに自治体に重用され大職に就いている人がいます。かならずいます。
絵描きで生きるには現実世界との親和性をもつことが大事だと思います。肖像画を描くけっこう美男な男がコメンテーターをやっていますが、テレビに出てしゃべっているからこそ退屈な肖像画に価値が生じているのであり、彼自身が画家というものの生き方がないことの証左にもなっています。だいたいこの映画の原作も芸大出の漫画家が描いた漫画です。
しかし、画家としてテレビへ出て面白いコメントを言うのも漫画原作がアニメになり実写映画になるのも輝かしい成功者であることは言うまでもありません。
一般的に将来はどうなるかわからないので、芸大を出たからといって芸術に関わらなければいけないわけではありません。にもかかわらず芸大を出ると将来の像が狭窄するのです。
たとえばわたしは簿記学校を出ましたが、簿記を生かす職に就いたことがありません。それでも簿記をやったことを、芸術ほどには惜しがられません。それは簿記が芸術に比べて花形な技能ではないからです。
庶民はこと「芸術」となると構えて硬化してしまうものですが、ブルーピリオドは庶民的なレベルで芸大合格を解りやすいスポ根ドラマにしていると思いました。
出会い、葛藤、発見、自分の新たな可能性、その総てが青く眩しい
ブルーピリオド、凄く面白かったです。
私はずっと美術部員だったくせに美術の本質を掴むことのないまま。というか美術部員だったくせに絵自体に関心がないまま学生生活を終えてしまった人間です。
この作品を鑑賞しながら、過去の自分が恥ずかしくなりました。
元から才能がある人は確かに存在しています。その一方で努力でのし上がる人も存在する。
努力をした人間全員の夢が叶う世界でないのが現実ですが、突然何かにのめり込むように夢中になって、向き合って、葛藤して、発見して。
自分も知らなかった新たな可能性を見出していく。
人が何かを始める時、中途半端な気持ちで足を突っ込むべきではないなと考えさせられましたし、
自分が心からそれが好きだという感情に突き動かされている八虎の姿は眩しかったです。
美術に興味がある方はもちろん、興味が無い方にも是非鑑賞していただきたい作品です。
追伸
高橋文哉さんが減量し女性の仕草や好きなものを勉強して取り組まれたというユカちゃん、凄く可愛くて素敵でした!
外連味のある演出は控えめに、愚直に筆を動かす姿を描いているんだけど、あくまで泥臭さくない一作
漫画原作の実写映画は、時に原作の雰囲気を伝えるために派手なVFXを用いる場合があるけど、本作はその点はかなり抑制的です。とはいえ主人公矢口(眞栄田郷敦)が絵画的な美しさを見出す場面など、ここぞという重要な場面での演出は特筆に値します。
天賦の才を備えた主人公が難関を突破していく……、のではなく、矢口はあくまでも美術の初学者で、ひたすら筆を動かし、作品を描き続けることで才能を開花させていく、という物語の展開はある意味地味ではあります。
しかしそれ故に矢口が描いた絵が積み重なっていく場面に努力の重さを感じない人はいないでしょう。初心者にしては矢口は最初から絵が上手すぎるのでは……、というのはアーティストを描く作品にありがちな齟齬ではありますが、それでも並べてみるとちゃんと矢口の成長が素人目にも実感できるあたり、すごい……、と感じずにはいられませんでした。
本作みたいに素人がいきなり日本最難関の藝大に入れるわけないじゃん……、と思いがちですが、実際には矢口のような来歴の学生は決して珍しくないとのこと。芸術の奥深さを思い知らされます……。
眞栄田郷敦も音楽の分野で藝大を受験したことがあるとのこと。今回の役柄に強い思い入れが感じられたのはそういった理由だったのかー、と改めて納得!
原作を読みたくなった
原作未読。
勉強も遊びもバランスよくこなし、『上手に生きている』感じのちょっとチャラっとした高校生が、ある日突然に絵を描く楽しさ喜びを知り、没頭していく中で挫折や嫉妬や焦りや苦しみなど様々な感情に揉まれながらも、日本で唯一の国立美術大学である藝大合格を目指して脇目も振らずにひた走る物語。
「好きこそものの上手なれ」とは昔からよく言いますが、劇中の『好きなことをする努力家は最強です』とか、『俺は天才じゃないから、天才と見分けがつかなくなるまで努力するしかない』といったセリフ(※細かいところはうろ覚え)に、凡人である自分は胸が震えた。
10代の少年少女ならではの、ある日突然好きなものに目覚め、それしか見えないくらいに夢中になって没頭する熱量、若かりし頃の自分を思い出して懐かしくもなった。
ムヒより画材派
“絵に賭ける・青春もまた・宜しきかな” “お父さん・頑張ってるよ・息子さん” 期待度△鑑賞後の満足度○ もう一度観たい度:続編を観たい 本作について語りたいこと:ソニー千葉
①マンガ原作の実写映画は原則観ません。(今まで観たものは大概ガッカリなものが多かったのもありますが)別に馬鹿にしているわけではなく、残された人生の時間と経済的な面を考え合わせると、いきおい作品を選ばざるを、優先順位をつけなければならないので悪しからず。
②で、本作も最初は食指は動かなかったけれども、予告編で観た眞栄田郷敦君のアップがあまりにもお父さんの面影を残していたので観ようと思った次第。
見た目もなかなかよろしいし、なかなかの好演で主役としての存在感もある。
性格俳優としてはお父さんを超えるかも。
③ただ、映画自体としては物足りないところは多い。演出は旨味がないしこの監督ならでは、という個性が感じられない。
助演陣も役に膨らみが感じられない。主人公の造形に集中して手が回らなかったのかな。
絵画の専門知識ももう少し入れて欲しかった。
④
美術は文字じゃない言語なのか?
2024年映画館鑑賞84作品目
9月12日(木)イオンシネマ石巻
ハッピーナイト1300円
監督は『東京喰種 トーキョーグール』『サヨナラまでの30分』『傲慢と善良』の萩原健太郎
脚本は『猫の恩返し』『映画 けいおん!』『ガールズ&パンツァー 劇場版』『若おかみは小学生!』『きみと、波にのれたら』『のぼる小寺さん』『デッドデッドデーモンズデデデデデストラクション』の吉田玲子
幼い頃から絵が上手だと褒められ神童扱いにされてきたわけでもない勉強がそこそこできる普通の優等生が突然絵画に目覚め一に努力二に努力三四がなくて五に努力で絵を描きまくりメキメキ成長し東京芸術大学合格を果たすこれもまた一つのスポ根青春映画
粗筋
勉強も友人関係もそつなくこなしてきた金髪の優等生矢口八虎は一般の国立大学を目指していたがなにか夢中になれるものを求めていた
美術部の部室で先輩の森まるが描いた祈りをテーマとした絵画に感動した八虎は苦手な美術の課題に本気で取り組んだ
下手糞ながら青い夜明け前の渋谷を描き高評価を得るとこれが自分の道だと絵描きになる決意をする
親の収入では私立の美大はとても無理なので難関中の難関である東京藝術大学を目指すことに
自分はゲイではないが二次試験のヌードモデルより高橋文哉のヌードの方がドキドキした
彼が演じた鮎川龍二は男好きで女装家なのだがその独特の服装そして容姿が抜群で1番キャラが立っていた
機動戦士ガンダムでいえばシャアのような
シャアはそっちの方ではないけど
しかも眞栄田郷敦とのダブルヌード
これはたまらない
素晴らしい出血大サービス
文化系の青春モノの傑作といえば広瀬すず主演『ちはやふる』シリーズを思い出すがあれは団体戦
それに比べて今作の主人公は孤独に近い戦いが続く
若者が夢に向かって悩み苦しむ落ち込み這い上がり頭をフル回転して諦めずに挑戦し続けるその必死の姿を自分のことのように堪能してもらえたらわりとかなり楽しめるんじゃないかな
ただ写真のようにそっくりな絵を書いてもダメ
それでもYouTubeとかなら賞賛されるだろうけど
東京藝術大学に合格するには個性のある自分ならではの絵を描かないといけない
そこがまあ面白い
そういえばプレバトの各部門の先生だってそういう人たちばかりだ
いかに才能がない人でも努力を積みかねていけば夢は叶うんだって話だろう
高橋みなみは大好きそう
指原莉乃は鼻で笑いそう
ほぼ2時間の尺の映画ですから一つ一つ掘り下げるのは無理なんですよ
それは連ドラの仕事なんですよ
そこは観る側がある程度は想像するほかない
原作は読んでいない
この映画のおかげで原作漫画の存在を知る
原作だけでなく脚本がいいからかなあ
『のぼる小寺さん』を除くとアニメ専門といっても過言ではない吉田玲子の脚本作品
少なくとも彼女は原作本をしっかり読んだうえで脚本を書いている
いくらでも脚本のネタやヒントが転がり込んでいる宝の山なんだからスルーする方がどうかしてる
僕は基本的に彼女の脚本が肌に合っている
脚本さえ良ければ演出家も俳優も楽でいいと日本映画の父も言っている
この作品は実写だが良質なジャパニメーションのような印象を受けた
興奮度高める疾走感
決して飽きることは無かった
もう一度見たい
何度も観たい
劇中の台詞を耳の中に入れて噛み締めたい
配役
高2で絵に目覚め東京藝術大学を目指す矢口八虎に眞栄田郷敦
日本画で東京芸術大学を目指す高2で女装家のユカちゃんこと鮎川龍二に高橋文哉
八虎の一学年先輩で美術部に所属し祈りをテーマに絵画を描き美大に推薦入学した森まるに桜田ひより
美術部の生徒の城田優奈に菊池日菜子
美術部の生徒の海野美玖にきばほのか
美術部の生徒に白石育美に瀧七海
美術部の先輩の山本葵に白石優愛
高校の美術部顧問で美術教師の佐伯昌子に薬師丸ひろ子
八虎のライバルで美術専門学校を辞めるも東京藝術大学には合格する天才の高橋世田介に板垣李光人
美術予備校の生徒で姉が美大を主席で卒業している桑名マキに中島セナ
美術専門学校の生徒でおさげ頭の橋田悠に秋谷郁甫
美術専門学校の生徒で赤毛ロン毛の桜庭華子に芋生悠
美術専門学校の生徒で坊主頭の石井啄郎に草野大成
美術専門学校の生徒でおかっぱの岡田さえに片田陽依
美術専門学校講師の大葉真由に江口のりこ
東京藝術大学を目指す八虎に刺激を受けパティシエを目指す八虎の友人の恋々窪晋に兵頭功海
八虎の友人でオッパイが大好きな純田勝矢に若林時英
八虎の友人の歌島立花に阿佐辰美
高校の物理教師の後藤に三浦誠己
経営していた会社は倒産し今は夜勤で清掃業をしている八虎の父の矢口行信にずんのやす
東京芸術大学進学に反対していた八虎の母の矢口真理恵に石田ひかり
ラーメン店の店主に菊池宇晃
ユカちゃんの友人の坂本に志村魁
ユカちゃんが拒んだ男の佐々木に濱尾ノリタカ
八虎の鏡を割ってしまうもそのことによって八虎に自画像のヒントを与えることになる受験生の三木きねみに箭内夢菜
劇中絵画のモデルの遠野に吉田凜音
油絵の一時試験官に小倉史也
日本画の一次試験試験官に堀田胡桃
二次試験官に川田龍
予備校の教師に海老澤功
東京藝術大学教授に会田誠
二次試験のヌードモデルにカナキティ
好き,努力,本当の自分に脱皮するために描いて描いて描きまくる
眞栄田郷敦さんが迷える高校生を熱演
鑑賞日8月11日。
絵を描く楽しさに目覚めた八虎が芸大受験に挑むまで。眞栄田さんはちゃんと高校生になり切っていて凄いと思いました。ボディがたくましすぎでしたが。高橋文哉さんも良かったです。
今の普通科高校の科目がどうなっているのか知りませんが、数十年前の私の時は選択科目だったので、わざわざ美術を取った位だからクラスに絵が嫌いとか下手な人は居ませんでしたけれども。
強いイメージの眞栄田さんの青臭い演技が新鮮でとても良かったので見ごたえはありましたが、ちょっと展開が「ビリギャル」の男の子版という感じもしました。
芸術の世界で生きていくのは大変なことで、いざ飛び込んでみたら、最初は全然上手く行かず、悩んだりイライラしたり何度も壁にぶち当たって、かなり苦しむと思います。ひたすら数をこなす、だけでは描き方が足りないです。油絵を選んだ経緯が全く無いのも端折りすぎと思うし、せめてブルーピリオドの意味を教えて欲しいです。
人をきちんと見ている人
原作未読。
眞栄田郷敦、高橋文哉、板垣李人、桜田ひより、メインの若手俳優さんが全員好きなのと、知り合いで東京藝大の油絵科に3回落ちて、科を変えて更に2回受けようやく合格した人がおり、東京藝大って??と興味が湧き鑑賞。
結果、とても感動しました。
自分て何がしたいの?という自分探しから始まる定番ではあるものの、全く素人の八虎が努力と情熱で突き進む姿はやはり良い!
そして、ちょっと怖目な見た目と違って、人のことをよく見ている(絵を描くようになってよく見るようになった)八虎のお母さんやあゆちゃんへの眼差しが優しくて、泣けてしまう。
大好きな俳優さんたちは、みんな期待を裏切らない好演で、続編が見たいです。八虎役の郷敦は、ヘタレな役が多い気がしてたけど、めちゃくちゃかっこよかったし、あゆちゃんの文哉君は最初わからないくらいの変貌ぶり、ひよりちゃんは今までにない、ぽわんとした役柄が新境地、世田介の李人君は凄いバイプレーヤーになっていきそうなくらいうまいけど、ツボはツンなのに、最後ちらって手を振るのとか超可愛い。
とりあえず、この先の話や各キャラの背景を知りたいので漫画買っちゃおう。
ブルーピリオドの上澄みだけを掬ったような映画。
原作を読んでいる者の感想です。
本作は主人公が藝大を受験するまでの物語が描かれています。これは原作でいうと1巻から6巻までに当たりますが、2時間にまとめるに無理があったかと思います。原作を読んでいて結末を知っている者からすると、単なるダイジェストのように思えてしまい、ブルーピリオドの面白さ、魅力が十分に表現されていないと感じました。作中のセリフを借りるなら「上澄みだけを掬ったような」映画でした。
ブルーピリオドの魅力は、美術を通じて自分と向き合う主人公の葛藤と成長、登場人物たちの人間味にあると思っています。
この映画ではそれが感じられなくて残念でした。
まずは主人公のキャラクターをもう少し掘り下げて欲しかったと思います。
器用で要領がよく、人付き合いも上手いけれど、何かに本気に取り組んだことがない主人公が、芸術と出会い芸術の世界にのめり込んで行く様子が原作のとても面白いところです。この映画では主人公がどんな人柄なのか、なぜ藝大を目指すようになったのかという点が描ききれていないと感じました。
また、主人公の努力についての描写も物足りなく感じました。
絵に関して全くの素人の主人公が藝大受験に挑むためには人一倍の努力が必要であり、原作ではとにかくがむしゃらに努力する主人公の姿と、主人公の努力と熱量に一目置く周りの人物たちが描かれています。この映画では「努力」「努力家」という言葉は出てくるものの、具体的な描写が乏しく、物語全体の説得力が欠けていると感じました。
主人公が何度も悩みながら自分自信と向き合い、試行錯誤しながら課題を乗り越え、成長していく様子こそが、ブルーピリオドの面白いところだと思っているので、そこが描ききれていなかったのが残念でした。
俳優さんたちの演技に関しては気になる点は全くなかったです。
また、原作では白黒でしか見られない絵をカラーで見ることができた点は、原作ファンとしては嬉しかったです。
総合的にはあまり満足できない映画でした。原作を読んだことがない方は読んでみることをおすすめします。
ヨタロウ!!なんなんお前!?
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