ブルーピリオドのレビュー・感想・評価
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真っ赤なブルーだ
「俺の絵で全員殺す」
自分も昔、そういう事を考えていたかもしれない。
作中の美術の先生の言葉で
「絵は言葉ではない言語」という下り
かつて自分の師匠が「真っ白いキャンバス。このキャンバスに制限はない。自分の表現を自由に叩きつけろ」と初めに言われた言葉を思い出した。
誰にも似てない自分の考えが思春期の頃とても窮屈で。
八虎とリンクした気がした。
言語ではない表現をした瞬間、自由を得た気がした。むき出しの自分。
もっと魅せてくれ!!少し物足りない
キャラの雰囲気も其々すごく合ってて良かったのに、特に龍二は再現不能では?実写だと、普通に女子を男装させるのかな、とか思ったけど、やってくれた!と私的には拍手喝采。
尺の関係か人間関係や、葛藤等の大事な部分をはしょってあって、仕方ないかもしれないけど、すごく残念!
勿体ない。そこが骨格じゃない?
映像も、制作された数々の作品達も綺麗だし、我が琴線に触れまくるのに。
とはいえ、作中の1つ1つの事柄が記憶を呼び起こされる。
没頭という恍惚の中にいる。
そんな予熱。
自分のイメージを、カタチにしてキャンバスに叩きつける。
開放して削ぎ落とす
ワタシのカケラ達…
お母さんに美大受験を言うシーン
やだ、ちょっとこれ涙なしに見れないから
自分には、これしか無い
そういうの、すごく分かった。
伝わった
海のシーンで
正論の位置から見てる人には分からない的な(正確なセリフじゃなくてごめんなさい)
グッときたし、その後の裸のシーン、実写だとどうなるんやろ…とか心配しましたが、いいシーンでしたね。
ぎこちなく、頼りなく、美しかった。
純粋すぎて、真っしぐら。
怖いけど、試されたい
痛みが青くて…覚えがある
ラストの筆圧の音も悪くなかった
テールベルト、好きですよ。
…だが!手加減無しでいい、
もっと魅せてくれ!!
渋谷が本当に青い
渋谷の明け方が本当に青いのが良い。物語が始まるきっかけは、明け方渋谷の「青」なので、これを本物の渋谷で表現できるのは実写の特権だ。マンガやアニメでは絵で「再現」するしかないから、八虎がどんな「青」に感動したのかは想像することになるが、実写は本物の渋谷の明け方を映せる。実際、本当に青くて、これは何か特別な時間を過ごしているのかもしれない、と思わせるに充分は感動が映像に定着していた。
それなりにボリュームのある原作を一本の映画にまとめているので、削られたエピソードも当然多いが、吉田玲子の見事な脚本で削られた感じがあまりしない。八虎の物語として構成し直して群像劇的な要素を抑えて、一人の高校生が絵の魅力に目覚めてから成長していく姿を鮮やかに描き出している。眞栄田郷敦を主人公にキャストしたのは、最初はどうかなと思ったけど、思い返してみると良かったなと思う。彼は豪放で線の太い雰囲気があるが、それは絵を描く人のイメージから離れている。離れている方がこの作品の伝えたいことにはあっていたかもしれない。しかし、ヌードを描く時の彼の裸は引き締まっていて、「薄いゴムみたいで情けない」という印象はあまり受けなかったけど。
「好きなことをする努力家は最強なんです」
「好きなことをする努力家は最強なんです」という、薬師丸ひろ子さん演じる高校の美術教師が、眞栄田郷敦さん演じる主人公・八虎に放つこの言葉が作品を貫いています。芸術とは才能なのか、天才とは誰なのか。生きている実感が持てなかった青年が、自分にとって本当に価値のあるものとは何なのかを追求していく姿が見るものの心に刺さります。
仲間たちと夜明かしした早朝の渋谷の街の風景が、八虎には青く見え、自分にしか見えない世界を、授業の課題で絵に描いてみたことで、それまでの自分から解き放たれ、早朝の渋谷の街に浮遊している感覚になるシーンは秀逸です。
ありのままでいい、好きなことにチャレンジしていく本気、天才ではないのなら、努力を武器に、一歩踏み出してみる。それまでの自分の生き方に苦悩し、自信が持てなかったり、傷つくことを恐れ、目標が見つからず、もがき苦しんでいる人、またはそんな経験がある人に、勇気を与えてくれる作品です。
最初は眠くなるが絵を描き始めてからはおもしろい
原作未読で映画のみ見ました。
最初はヤンキーぶった中二病ドラマか??というくらい面白くなかった。
金髪に染めて遊び散らかして頭いいですみたいなよくある少年マンガのキャラクター。
成績が良いのだったらお勉強シーンをもっと入れてほしい…遅くまで遊び歩いて成績がいいわけないじゃん。
高校生がタバコ…おっぱい…
どこが青春や…不真面目なシーンばっかり…ここで眠くなりDVDをいったん中断し睡眠。
そしてせっかく借りたし…見るか…と、なあなあな気持ちで再開。
絵を描き始めてからは面白かった。
江口のりこさん演じる先生がすごくいい味出してた。
板垣李光人さんというライバルが出てきて空間が引き締まった感じがした。
ユカちゃん役の子誰だと気になって検索かけてしまった。
仮面ライダーの方なんですね。そりゃジャンプとかうまいわ。
しかしユカちゃん役の子をもう少し掘り下げて詳しく背景を表現してほしかった。
親と仲良くないんだよんね~というくらいじゃ映画ではうまく伝わらなった。
ユカちゃんに関して悲しみや苦悩の表現がもっと欲しかった。
美術は自分と向き合うところがたくさんあると思う、精神的に追い詰められる人もいると思う、
どんどん減っていく仲間というのも(7人の侍みたいで)寂しさと覚悟が極まってきて良かった。
みんな苦悩する様子もちゃんとあってよかった。
ヤンキー仲間も、仲間(主人公)が付き合い悪いの良く許したなと思う。
田舎のヤンキーなら一人だけ真面目になるなんて許さないと言わんばかりのもめるシーンが絶対入ると思うけど都会という設定だからまた違うのかな。
親が都合よく理解ある人で良かったが、もっと戦う設定でも良かったかも。
親の希望を押し付けてくる親って結構いると思う。あんなにすんなり理解してくれるってありえるんだろうか。
理解ある親役に芸人さんを起用したのは良かった。
どことなく親近感のあるお父さんだった。
とりあえず必死に絵に向き合ったのなら髪は染めないで黒くなっていくようなシーンがあってもよかった。
最後までずっと金髪だったのはなんだかなあと思った。
東京芸術大学に興味ある人や美術系大学を受けようか悩んでる人におすすめです。
参考になるシーン多数あると思います。
好きなことをする努力家
マンガ大賞なんですね。物語の骨格がとてもいいなと思いました。青春映画というと恋愛ものが多い中で、自分の進路を探求するというもう1つの大きなテーマを真正面から描いていて、共感しました。萩原健太郎監督作品は初めて観ますが、好みの演出かなと感じました。特に間の取り方に好感を持ちました。過剰なほど膨大な情報にさらされる現代人は、いかに短時間に情報収集・取捨選択するかというタイパに追われていて、映画でさえ移動時間中にスマホで観たり、倍速で観る人ももはや珍しくないようです。でも、「たくさん知ってる」だけで心底満たされることはないだろうと思うことがあります。今作は、主人公・矢口八虎(眞栄田郷敦)が青い絵を描く前と後の変化が見所でした。前半のスピード感とは変わって、自分の課題に向き合う後半は、答えに窮し、思うように進めなくなり、じたばたする反面、地に足が着き、自分の本心を言葉を選んでしっかり間をとって話すようになります。その時々の郷敦の表情がいいのですが、とりわけ美術教師・佐伯に扮する薬師丸ひろ子との対話がよかったですね。恩師との出逢いが人生を変えることがある、ということをいくつかのシーンでしっかり描いていて、心に響きました。とても好感がもてる作品でした。
引きこまれたけど、もう少し見たかった
主人公に関わってくれる人たちの前向きな言葉や行動で葛藤しながら成長していく姿に、大人になりすぎた自分には眩しくも羨ましくもあり、最後は私もガッツポーズしそうになりました。
映画製作の都合もあるのでしょうが、主人公と関わる人たちの成長や心の中ももう少し見たかったです。
原作読んで、って事なのかな?
とても上質な映画で驚いた
物足りないが
原作既読。
個人的には、重要なシーンを2時間に上手くまとめられてたように思う。
実写だからこそ、彼らが描いた絵や見ている絵を映像で見られるのが良かった。
こちらも八虎が見ているものを一緒に見ることで、彼の感動や思いを直に感じ取れた気がした。
ただ、映画に詰め込むために登場人物同士の絡みが薄いし、それぞれを掘り下げないため各々が抱えてる葛藤が見えづらかったのが残念。
キャストはみなさん素晴らしかった。
特に大葉先生は原作そのまま。
眞栄田郷敦くんもピッタリで、彼が八虎役で良かったなと思う。
原作と比べると物足りない感は否めないが、作品としては好きです。
また観たい。
最強論 ~美術編~
原作が好きで、期待値が高過ぎました
原作を読み高く評価しています。アニメは観てません。予告編を見て本作は気になっていましたが、劇場で観る機会がなく、最近、アマプラの配信開始を機会に鑑賞することができました。
眞栄田郷敦の風貌は矢口八虎によく似せてはいるものの、矢口は原作で不良という設定だったっけ… ほかにも原作のイメージとは異なるほどに、話の展開が単純化されて淡白で、原作に対する愛おしさが感じられず、本作は原作の味わいと無縁のものになってしまっているのが残念です。作品によっては映画化されて、映画独自の魅力が創造された結果、原作とは別物だけど高く評価できるものもありますが、そうでもなさそうです。郷敦以外のキャラにはいずれも魅力が乏しく、演出は平板で、原作のドキドキ、ワクワク感がありません。郷敦の無駄遣いとも思いました。もったいないです。
好きな事に一番ウエイトを置く
眞栄田郷敦扮する不良優等生の矢口八虎は友人達とスポーツバーで盛り上がったりしていたが、日頃から手ごたえの無さを感じていた。
眞栄田郷敦主演作は初めて観るな。若いのに渋いなと思ったよ。大学進学について家庭の事情から国公立じゃないと無理と言われるのは辛いね。美術教師役で薬師丸ひろ子登場。自分が描いた絵が褒められるのは嬉しいだろうな。絵を描くのが好きだからといって美大を目指すのは如何かな。好きな事に一番ウエイトを置くなんて先生のアドバイスは罪だと思うよ。東京芸大受けるなんてさ。才能一本に賭ける、だけどそれも他人事の青春か。親ならたまったもんじゃないな。悩ましいね。でも息子に懇願されたら反対出来ないよな。なかなか説得力あったよ。
実写化するなら連ドラでしょ
自分の本当の姿を求めて
人気コミック原作で、眞栄田郷敦を主演に据えて実写映画化した本作。劇場公開の際、見逃して、Amazon primeで配信されたので早速鑑賞。東京芸術大学を目指す男子高校生と、トランジェンダーの悩みを抱えた友人の葛藤を描いた青春ドラマ。
自分の娘も今から12年前に、芸術大学を目指して、美術予備校に通っていた。東京芸大とは行かないまでも、公立の芸術大学に合格した事もあり、当時の娘の頑張りを思い出しながら、懐かしさと共に鑑賞した。
勉強しなくても成績優秀な矢口八虎。しかし、やりたい事も見つからず、悪友と毎日遊び歩き、空虚な日々を送っていた。そんなある日、美術の授業で描いた『青い渋谷の街』の絵をきっかけに、絵を描く事の素晴らしさに目覚めて、のめり込んで行く。
そして、芸術大学の頂点とも言える東京芸術大学への受験を決意する。しかし、絵画を始めたばかりの八虎の前には様々の壁が立ちはだかる。本当の自分、自分らしい絵を目指して試行錯誤を繰り返す。そして、いよいよ受験の時を迎えていく。
主人公の八虎役の眞栄田郷敦は、絵を描く事を通して、新たな自分と成長を見出していく高校生を熱演。そして、何よりトランスジェンダーの友人役の高橋文哉が、あまりに美しく見惚れてしまうほど。八虎と2人で裸になるシーンは、男とわかっていても、ドキドキする刺激的シーンだった。
主人公には一切共感できないけど他キャラは良い。
漫画もアニメも未履修で観たからか、これめっちゃ端折られてる?って感じでした。1本の映画として上手くまとまってるけど色々モノ足りない感じで、尺の都合上仕方ないんだろうな。きっと面白いに違いないから原作読みたくなった。
キャラ紹介やイラスト見た感じ、再現度は結構頑張ってるのかな。特にユカちゃんはしっかり可愛い女装男子なのが良かった。女性と間違うほど女性じゃないけど、ちゃんと可愛い。儚い。
主人公のおうちは貧乏設定なのにバイトもせずにあの高そうな服やら靴やら画材代や美大受験用のアトリエ代はどこから捻出してるんだ?とかお金のこと気になってしまったwキャンバス1枚でも高いのに貼り直しもせずにガンガン使ってるし。これだけ金出せるなら多分私大も行ける経済力あるよ⋯!
面白かったんだけど、アウトプットが目的では無い絵描きさんの気持ちが分からないので、主人公に共感できず、他のキャラが気になったので、原作読む気満々になってます、てことは、映画としては色んな人に届く素敵な仕上がりなんじゃないかと思う。
原作6巻、受験終了まで読んだ!やっぱり金銭の問題丁寧に解決してたやん!じゃなかったらあんなバカスカ画材やキャンバス消費しないよね。F100も自費で購入だろうし。1枚で3万以上するよね?アナログ画材は金が無限にかかるね…八虎も親もがんばれぇ。ってなった。映画と原作はだいぶ印象違うけど、原作読んだらなおさら映画は映画でよかったと思えた。
全212件中、1~20件目を表示