憐れみの3章のレビュー・感想・評価
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邦題は酷く反語的なタイトルになっていると思う。3時間近くずっと不条...
邦題は酷く反語的なタイトルになっていると思う。3時間近くずっと不条理なことが起き続けるのだが、愛と支配(セックスとヴァイオレンスと言い換えても可)に下支えされたヒリつくような緊張感が保たれていて、飽きさせない。印象としてはまるで異星人の求愛儀式を見せられているような…共通の役者で別々の物語を演じて見せる全3章を通じたキーワードは、額の傷(聖痕)、魚(と水)、双子、死者の復活?これも3章を通じて、ウィレム・デフォーの邪悪なる大父(マグナ・パーテル)ぶりがいっそセクシーでさえある。「裸のマハ」めいたフルヌードまで披露して、その矮躯から発せられる神々しいまでの凶気たるや!不穏なピアノBGMとともに、本作品の最大の見どころだろう。
シートベルトを締めましょう
めちゃくちゃ刺激的
kinds of kindness
原題のまま、kinds of kindnessにすればよかったのにと思いました。
松浦美奈さんの訳は好きなので、邦題は宣伝部の意向であって欲しい。
「憐れみ」って、人を可哀想に思うことに近い感情だと思うので。
kindnessだと、3本ともしっくりくる気がしました。
それはさておき。
「愛」の捉え方を俯瞰で見ると、こういうふうに見えるのかな。
当人たちは、いたって真面目で真剣であっても、他人から見たら残酷だったり、馬鹿馬鹿しかったり。でも愛なんだろうな。
愛する人が食事をとらなくて今にも死にそうで、唯一食べたいものが君って言われたら、自己犠牲の行動をとるだろうか?
愛する人から死ねって言われたら、死ねるだろうか?
俯瞰で見たら、他人から見たら、そんなの止めろって、一笑に付される案件だけど、当人たちは至って本気。
DVとか、ホストに貢ぐとか、何かを偏愛するとか、それと同じことなんだろうな、などと余計な思考が浮かび上がって頭フル回転で見てしまったので、次に見るときは、RMFの細かい演技をじっくり観察して見たいです。
あと、ハリネズミが好きなので、子どもが連れてきたときに、ハリネズミだけは食べないで、鍋で煮ないで〜!と祈るように見てしまいました。
奇妙な短編小説3つ
24-099
エマ様、またもや謎の女性だけど。
支持。エグキモな小品にいつまで踏み留まるか?
大人のお遊び、ココまでやったらGorgeous!
美しい画面設定で、大物役者達が、ridiculous, nonsense, blackな事を、実に真顔で演じている。きっと彼等も心の中で、ニタリとしながら…
痛そうで、グロくって、目を覆いたくなるシーンが各章に。でも何故かまた頑張って目を開けいて、見てみたくなる。
美しい女優陣、エマ・ストーンの派手なドリフトドライビング、達成感炸裂のダンス、ウィレム・デフォー、ジェシー・プレモンスの変容ぶり、犬が車を運転したり、ベッドの上でsexしてたり、見どころを語るに暇が無い。
支配、服従、安堵のLogicについては、数多くのreviewerが語っているところ、exactly。
先ずは、sophisticateされた大人のブラックユーモアを楽しませて頂きました❢
ランティモスは裏切らない
期待を裏切らない監督だなーと。
こういう不条理系ってよほど「上手いな」って思わないと観てられなくなってしまったんだけど、ヨルゴス・ランティモスは不条理系描かしたら右に出るものはいないな…
過去の作品も少しずつ作風を変えながら、「ヨルゴス・ランティモスのこんな映画が観たい」っていう期待に毎回応えていってもらってる感じがする。ハズレがない。
今回は短編3作だったのもあり、より濃厚に、これぞランティモス!って作風だった。
過去作好きな人はきっと好きだし、ややハードではあるけど入門としても良いかもしれない(約3時間の長尺に耐えられればだけど笑)
何がいいってキャスティングだよなー。ウィレム・デフォーの使い方よ…エマ・ストーンにこんな役回りさせるのもランティモスさんあなただけだよ…
エログロ、今回はそこまで激しくなかったけどやっぱり気持ち悪かったなぁ。個人的には2章目が1番ヤバかった。好きだったのは1章目。
どれも悪夢みたいな話だけど他人事と思えるほど遠すぎない怖さがある。究極系を描いてるけど、そこまで遠くない場所にこういった悲劇はゴロゴロあるのだろう。
だからランティモス作品を観てたまに脳に刺激を与えたくなる。
ちゃんと全体的にはユーモアで纏まってるところが好き。色彩とか音楽とか、映画として豊かで素敵だった。
変で醜悪な笑い
変なコメディ映画でした。
1時間の短中編3作という構成で、出ている役者は同じだが、1本ごとに独立したエピソードで、それぞれ違う役柄を演じている。
底通するのは、何かを猛烈に欲する主人公が、哀れで滑稽なほど必死に動き、手に入れた代わりに何か重要なものを失う不条理さというところか。
または、隷属と服従の関係性とも言える。
とにかく「変」で「醜悪」。
『哀れなるものたち』の気持ち悪さに耐えられる人向け。
一番爆笑したのが、2番目のエピソードの「行方不明の妻と自分が映ったホームビデオを、友人夫妻と見る」シーン。
気に入ったのは、予告編にもあった、エマ・ストーンのダンス。
こういう作品も楽しめる、心の余裕と、多様性への理解ある人間になりたいものです。
知識ありきで評価が変わるコンセプチュアルな映画
何の事前情報も持たずこの映画を観に行きました。寝不足だったので、もし映画がつまらなかったら寝そうだな…と心配しながら観ました。
ショッキング、アブノーマルなシーン不可解で不思議なシーンが沢山あり寝る事はなかったけど…「えっ?何?」と理解に苦しみながら映画を終えました。「多様性の時代って事を表現したいのかな?」とか思いながら帰りました。
しかしYouTubeやネットでネタバレ考察を探し、見ると…「えっ?不可解なシーンにこんな意味があったのか!?」と、すべて腑に落ちる考察ばかりで、この映画の評価は一変しました。
意味不明な映画が「確かにこれは面白い…」となった。
ある程度観る前に事前情報(ネタバレ)を頭に入れてから映画を観るのも面白いかもしれません。
非凡な才能が作り出した作品だと思う。
狂気の映画
玄人さん向け
不協和音の連続
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