「面白かった、けどこの邦題はどうなんだろう?」憐れみの3章 鉄猫さんの映画レビュー(感想・評価)
面白かった、けどこの邦題はどうなんだろう?
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上司と部下、夫と妻、教祖と信者のクローズドの関係性で理不尽な要求と依存継続との「アヴォイダンスvsアプローチ」、「虎穴に入らずんば虎子を得ず」の葛藤に「そんな阿呆な(笑)」と一蹴してコメディとして楽しめました。
「理不尽と道理」、「拒否と承諾」の組合せ4象限の中心を自分の身の廻りで考えると「ポイントカード」が思い浮かびました。<カードを作らないと割引されない理不尽さ>と<利益還元・顧客囲い込みの道理>、<カードを多く持ち歩きたくない気持ち>と<割引される絶対的な魅力>。諦めることで"失う利益"と"得られる自由"、この映画はその葛藤を"命"まで高めて感情に訴えたのだと思いますが評価が芳しくないところを見るとシナリオが突拍子なさすぎたのかも知れません。
それはそうとランティモス監督の前作「かわいそう(Poor)」今作「優しさ(Kindness)」と来て、もしも次作を「感情の3部作」と銘打って「怒り(Angry)」とか「喜び(Delight)」とか原題に付けられるような事があったら「哀れ・憐れ」で来た邦題はどうするんだろう、と心配になります。
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