「あのビデオ意表付き過ぎw」憐れみの3章 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
あのビデオ意表付き過ぎw
「ドッグマン」以来のSweetDreams!
やっぱヨルゴス・ランティモスって自分と同じ世代かなとか思いながらテンション爆上がりで臨んだが、これまた中々の難敵。
支配と被支配がテーマとのことだが、人間のごく一般的な生活圏である会社、家庭、宗教の3つを舞台とした物語自体は、目の前に起こっている事だけを追うと極端なハラスメントモノとしても非常に面白く、結末がどうなるのか知りたくなるほどだったが、いかんせん説明が足らないからなのかたくさんの何故が解消できぬまま。
R.M.F.(B.M.F.はパルプフィクションでジュールスが持ってた財布?)は唯一3章全てに出てるキャラだが特に狂言回しの役どころでもなく、終始無言のままただ◯んで、ヘリで飛んで、サンドイッチを食べるだけだったが何故か面白く感じてしまう。
交通事故の後の顔やケチャップの拭き方など面白すぎて今も忘れられない。
エマ・ストーンをどうしてもキレイに撮りたくない?ランティモスだが、今回は更にマーガレット・クアリーも。
乳首の間隔や体重を測定されたり空のプールやフロントガラスにダイブしたりとまさに体当たりの熱演を見せインパクト大だった。
ダッジでの荒っぽい運転はドライバーの心の不安定さがあらわれておりいちいち面白いのだが、せっかくなのでドリフトミスで最後の事故を起こして欲しかったw
ラストの無表情のキレッキレダンスは何故かツインピークスを思い出してしまった。
あの小人さんとスーツの色が少し似てたし。
関係性から強く命令されたり、または法令や制度だからと言って自分の意思ではないにもかかわらずそれに従う姿を滑稽に見せることによる体制批判は「ロブスター」でも見られたこの監督の一貫したテーマなのかな??
ギリシャ国民ってそんなに抑圧されてるのとか思ったりして。