「細かいところまで行き届いたままならない現実の話」シサム 破雲泥さんの映画レビュー(感想・評価)
細かいところまで行き届いたままならない現実の話
主人公の真面目で気が優しい「弱い」ところが一貫していて好感が持てる
仇討ち時代劇化と思ったらシャクシャインの戦いの話か
米価高騰という事情があるにしろ、あからさまに小さい米俵に
不足分を櫛(賄賂)でごまかそうというせこい取引を目の当たりにし
ぶぜんとしてるところを最初にちゃんと描いてるので
アイヌ、松前、双方の事情が分かってしまう主人公のどちらの味方もできない
(死んでほしくない)気持ちがすごくよく伝わってくる
物語の結末もこの主人公らしい真面目さが良く出ていて
ちょっと苦くも気持ちよく見れる作品だった
それだけに前半ちょっと「長い」と感じてしまうところがもったいない
風景とかじっくり流しすぎかなあと
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