サユリのレビュー・感想・評価
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「面白い」というより「面白がる」映画
当然観る作品は自分で選んでるワケだけど、その度に「やっぱりホラーは苦手だな」と思っていたりする。
「こわい!」「びっくりした!」「気持ちワル!」全部私にはストレスだ。
でも、映画好き達がこぞって話題にしてるなら、食わず嫌いで置いていかれるワケにはいかない。
私がホラーを観るのはその程度の理由なので、私のレビューや評価など、気にせずすっ飛ばして頂きたい。
ここはあくまで年老いた私の備忘録の場なので。
で、この『サユリ』である。
もちろん原作も知らない(観終わってから「ハイスコアガール」の作者だと知った)し、予備知識もほぼナシで劇場に乗り込んだ。
んんんと。
これは、ホラー…なんですよね?
まあジャンルなんてどうでもいいんだけど、観る側の心構えとしては中盤までホラーで入るんだけど、その後はエラいことになっていく。
そもそも家族が登場した辺りの芝居のやり取りから「ははぁん、これは怪しいな」となる。
原作通りなのかも知れないが、あんな話し方をする老人は(コミックやアニメにしか)存在しないし、痴呆っぽい演技もおかしい。お父さんのセリフの全てが空々しく現実感がない。
だから「別のリアルが存在するんだな」と思っていると、このイカれた話が走り出す。
婆さん最強かよ!
太極拳で戦うって!
物語的な「裏切り」「肩透かし」「そっちかい!」「なんでやねん」で進んでいくオカルト系残酷コント。
だから観客はしっかり心の中でツッコミながら観ていくのが正しい気がする。
「面白い」映画というよりは、こちらから「面白がる」映画。
それなのにサユリの過去は、結局「笑っちゃいけないヤツ」なワケだし、子供にも容赦ない暴力シーンとかもドキッとする。そういう意味で、ホラーに対して受け身で積極性に欠ける私には、うまくこのノリにライドできなかった。
前述したとおり、私の様な「ホラー弱者」や「器用に展開に気持ちを合わせられない人」が観るには、ちょっと厳しいのかも知れない。
🅑🅑🅐「命を濃くしろ」!!!
特に思い入れもないまま、為すすべもなく家族がやられていくので序盤は微妙に感じましたが、中盤のBBA覚醒からはギャグを交えつつも、BBAのキャラが激熱なため楽しめました。個人的には玄海師匠やビスケが実在化した感じ?で、根岸さんはフュリオサより遥かに激熱でした。「気を強く持て」ではなくて、「命を濃くしろ」と言うのが特に印象的で、鑑賞後も死んだように生きている現実に何か活かせる気がしました。打撃音等がでかすぎて何か笑えました。祈祷師が関暁夫みたいで胡散臭かったですが、家にすら入れず笑えました。現在と過去で家の中の色味が違って、映画のサイレントヒル1作目みたい(触手攻撃もありますしね)で良かったです。BBA以外のキャラクターは、まあぶっちゃけ普通だと思いますが(失礼)、根岸さんが米アカデミー助演女優賞なのは、もう間違いないと思います。「貞子VS伽椰子VS根岸」や「八尺様VS根岸」(リゾートバイト)、「根岸@羽生蛇村」(サイレン)等も観たいです。
怖いけど、カッコいい
漫画にしろ、映画にしろ、ホラーってコメディーだと思います。
恐怖に叫んだ後は、必ず笑いだしてしまいます。
楳図かずお作品が怖すぎて笑う
日野日出志作品がグロすぎて笑う
森由岐子作品が色々ヤバすぎて笑う、などなど色々ありますが、かつてのホラー漫画の巨匠達は、この物語はフィクションですの注釈の代わりに、笑いを入れて子供心を多少は安心させていた気がします。
森先生にそこまでの配慮は似合いませんが。
サユリの原作はまだ読んでいないのですが、ホラーかつコメディーなんだろうなとは想像出来ます。
前半ホラー、後半コメディーにはっきり振り切った監督は潔かったし、生きるパワーが悪霊を追い返すというのはまさに真理であり、押切先生のメッセージは素晴らしいと思いました。
しかし、原作を知らずに観たものにしてみれば、後半コメディーとは予想外でしたので、最後までホラーとして笑わして欲しかったのが本音です
根岸季衣ファンなので、満足は満足です。
酒を飲みながら、若手と演技論について戦わす根岸さんの日常が観たい。
怖いけど、カッコいいだろうな~
生命力
激ヤバで最高なホラーでした。
しかもジャンルを転換させるという荒技を見事にやってのけて面白さに繋げていて、さすが白石監督だ、さすが押切先生だとなりました。
序盤は間取りが不気味だったり、女性の霊がちょろちょろ現れて不穏な雰囲気が漂っているんですが、まだ違和感程度というホラーあるあるですが悪くない出だしだなぁと思っていたところで一気にギアが入っていきます。
序盤から良い子感全開の則雄がとても良いキャラしていて頑張ってくれ…!と応援に身が入りました。
見える系女子の住田ちゃんが何やら怪しい発言で不安にさせてきますが、そんなもん遥かに超えてくるものが出てくるもんですから大変です。
お姉ちゃんが弟の顔を柱に思いっきりぶつけて怪我させた辺りからゾッとさせられ、サユリの霊が原因だという事は分かりますがなぜそうなったのかというのが分からないまま父も急に死に、続け様に祖父も死んでいくので戦々恐々していました。
呪いが回りに回って弟は3階から突き落とされてグチャグチャに、姉は自分で首を刺して死に、母はコードを首に巻きつけて自殺(若干ここでの母の絵面はやり過ぎ感はあった笑)ととにかく絶望を叩きつけまくってくるので大変でした。
母が引っ越さない理由とか家の呪いとはなんなのかという細かな疑問にも納得のいくシーンがあったり、この後の展開に活きてくるものもあって巧いなぁと思うところがたくさんあったのも良かったです。
家族全員死亡というとんでもない展開、特に子供が死ぬシーンって邦画にはあまり無かったのでその点でもインパクトがデカかったんですが、ここにきてボケてた婆ちゃんが覚醒して師範代の頃の自分を取り戻してサユリに立ち向かうという復讐胸熱展開はめっちゃ燃えました。
ボケを直した後の婆ちゃんがピンピンしまくっててさっきまではなんだったのかくらい拳は振るうわ口は悪いわで面白いですし、この作品の根幹にある生きる事の大切さを常に問いてくれるのも良かったです。
食事をしっかり取り(めっちゃ美味しそうで予想外の飯テロ注意)、しっかり寝て、しっかりと運動して、どんなことも笑い飛ばしていく姿勢には勇気をもらえました。
アクションも派手にやってくれますし、霊媒師が来た時に思いっきりボコボコにしてたのは面白すぎました。そんなやらんでもってくらいには大暴れしてくれる婆ちゃんに感謝です。
サユリの過去が中々に悲しいもので…。
父親に近親相姦させられ、母に助けを求めても見て見ぬフリをされてしまい、引きこもってからいざ部屋を出て復讐しようとしたら家族に殺されてしまいという思わず息が詰まるような展開がサユリの暴力性や行動の真の意味を表しているようで凄いなともなってしまいました。
サユリの家族を拉致ってくるハチャメチャな婆ちゃんの行動には笑いましたが、3人を見事にまで痛めつけていくのは中々にパンクでした。
もうサユリの分までやってるんじゃってレベルの傷つけっぷりに味方であるはずの則雄と一緒に引いて見ていました。
サユリも見事に恨みを晴らすように父親にAF(死を孕む)をキメて行くところはぎゃあー!!と叫びそうになりました。
妹にも容赦なくバールのようなものを振るい、母の目を潰してと復讐のオンパレードには傍観することしかできませんでした。
完全にモンスターと化したサユリに立ち向かう2人の前向きさが本当に見ていて清々しく、血反吐吐こうがボコボコにやられようが生き延びる事大前提で突き進んで行くので応援に力が入ります。
生きるための呪文を唱えて、住田に思いの丈を伝え、なんなら伝えすぎでサユリを突破していく様は最高でした。
その後も怪しげな雰囲気で終わらすという愚行は全くせず、元通りの日常に戻り、その中でより生きることを楽しく思いながら家へ帰るという爽やかな終わり方まで美しかったです。
ホラー映画を見て感動するというのは初体験で一本取られました。
原作ありというのも込みで1本で作品が完結しているというのもとても良くて、1から10まで無駄なく楽しめるJホラーで最高でした。今年ベスト候補です。
鑑賞日 8/26
鑑賞時間 15:20〜17:20
座席 D-18
根岸季衣vs柴田理恵 が見たい!
原作未読。観終わって原作が押切蓮介だと知って納得。ババアがやたら強いのはまさに押切イズム。
前半はありがちなJホラーだが、中盤からの気合いで悪霊に逆襲していく展開がアツい。
霊感強め美少女・住田さん役の近藤華が良い。
お隣さんが連れて来た最強霊媒師を、根岸季衣演じる婆さんが文字通り一蹴するシーンに爆笑。
作品違いだがここで登場する霊媒師が柴田理恵だったら、と一瞬夢想する。根岸季衣vs柴田理恵の最強ババア決定戦を誰かマッチメイクしてくれ。
B級ホラーと侮る事なかれ
生きているものの武器は"いのち"
ホラーをあまり観なくなったのは、怖いのが苦手ってのもあるんですが、なにそれっていう感じの終わり方、スッキリしない後味の悪い、訳のわからない作品(後味の悪いのはそれはそれでいいんです、よく出来ていれば)が増えたから。
今作は、最初からわかりやすく普通に怖いし、一転して笑えるし、サユリがなぜ、のところは泣けるし、観終わった後に元気を貰える稀有な作品です。こういうの好き。
アンソニー・ホプキンス、奥田瑛二、藤竜也と認知症の名演技が続いたところで、根岸季衣のボケっぷり。と思ってたらそういうことか。エブエブのミッシェル・ヨーみたいにブレイクしないかな。
つかさん、とし江さんやってくれてますよ!
(根岸季衣さんもちろんよかったけど、こういうのを吉永小百合さんとか三田佳子さんとかがやってくれたら面白いのにね。)
元気ハツラツ、お のアレ、おまじないの言葉として流行んないかな。無理だろな。
心霊ものとかで霊媒師が唱えてたら効果ありそう。
いのちを濃く、とかホント、名言ばかり。
のりおと住田とおばあちゃんの三人で悪霊バスターズシリーズ作ってほしい。「元気ハツラツ、○○○○まんまんシリーズ」
ホラーって若い人たくさん観にくるんだ、お化け屋敷感覚か。前の日、同じ時間帯であんなに面白い「モンキーマン」ほぼ貸切だったのに。
純然たるホラーコメディです。短髪デブの女悪霊に乾杯。
めちゃおもしろかったです。
簡単な紹介文だけ読んで、鑑賞しました。
原作未読です。
終始、楽しかったです。
自然に囲まれたマイホームを購入して意気揚々としている家族の風景から、
だんだん姉がおかしくなって、家族が不穏になっていく空気。
溢れるように家族の死体が増えていく様。
幸せから不幸のどん底にかんたんに落ちていく。ホラーとして最高に楽しいです。
あとでおばあさんの変異が待っていると思うと(紹介文を読んでいるからね)、たまらなくワクワクします。
おばあさんの役者さんは、名前は知らなかったけど、テレビ等で当然存じている、なんかガタイのいいかっこいい女性です。それがファンキーババアになるのです。期待しないわけがない。
期待通り、ババアは大活躍してくれます。あんだけかっこいいババアなら、疑うより前についていこうと息子が思うのも納得です。
悪霊のサユリもブタ女で、最高の醜さで言うことなしでした。蔑むにはピッタリの外見です。
しかし後半に、サユリの背景も出てくるので、それはもう同情しきりです。あの設定はかわいそうしかありません。
一番の悪役は別にいましたね。
誘われて行った映画でしたが、最高のホラーコメディでした。
新感覚ホラー映画
誰のレビューも見ずに劇場へ!
押切蓮介さんの別作品が好きで彼がホラー?と気になり見に行きました。
大正解でした。
さすが押切さんという展開、力強さ、程よい下品さ、
そして押しつけがましくない愛。
※ここからは作品関係ないです。
観客に若い人が多く、においのきつい食べ物の持ち込みや大声での会話など
正直作品に失礼な人が多かったです。
おそらく若い人向けの宣伝かなにかがバズッたんでしょう
あんなに上映前にマナーについての映像が流れるのに・・。
若い人が呼べる映画は貴重だと思う。
でもマナーも大事。イオンシネマさん、見回りや注意もしましょう。
2時間ドラマの名バイプレーヤーが所狭しと駆け回る🤣
ホラーなのにゲラゲラ笑い声が聞こえるという、画期的な作品ですね(笑)
カメ止めを観終わった時に感じた何とも言えない高揚感、Gメンの吉岡里帆さんの演技を観た時の何か得した感じに近いかもしれません😂
2時間ドラマ大好き人間の私めには名バイプレーヤーのやりたい放題の生き生きとした名演が刺さりましたが、苦手な人は0点付けてもおかしくないくらい賛否は激しいでしょうね😌
同じ名バイプレーヤーでも平泉成さんの主演作品はレビューが芳しくなかったので観ていませんが、やっぱり映画やドラマの良し悪しは脚本が8割〜9割を占めるって事が分かる典型的な作品でもありました😆
後、変な家に出演した名バイプレーヤーの黒歴史がこの作品で帳消しどころか、お釣りが来るくらいの大活躍が何よりも嬉しかったです😭
石坂浩二さん、高嶋政伸さんも黒歴史が帳消しになるくらいの演技が観たいです(笑)
これはビックリ‼︎
自分には全く合いませんでした、申し訳ありません‥
(完全ネタバレですので必ず鑑賞後にお読み下さい!)
結論から言うと、自分には全く合いませんでした‥
この映画『サユリ』は、呪われた家で巻き起こる様々な恐怖のいわばホラー映画です。
そして、もはやベタとは思われる前半のホラー展開、その後にがらりと変わるテイスト、時にジブリ感も感じさせる少女ヒロインを救出する少年ヒーローの描写、嫌悪感すら感じさせる事件の発端、最後のスプラッター的解決方法など、様々な場面は全て面白いと思える人達からするとそれぞれ素晴らしさはあるんだろうな、とは観ていて感じてはいました。
しかし、私的にはそれぞれが全て絶妙にマッチせず、ことごとく自分にとってダメな作品となってしまいました。
音楽に例えると、自分が興味ないジャンルなのにわざわざそのライブにやって来てしまった観客に近いと思われます。
ここまで来るとそこに参加したこちら側の問題だとしか思われない合わなさ加減でした。
なので私的評価は僭越ながら今回の点数ですが、あくまで私的評価で申し訳ない気持ちもあり、今作に合致した評価をしている人も多数いるのだろうと、一方で思われています。
PVを見てれば誤認しないはず
明日から太極拳
怖すぎ工藤よりイカレ
キャラ作りや目線など意外にも細かく作り込まれている。
特にヒロインのオタクっぽい雰囲気や、初めてはなしかけられるとこなどの目線の違和感が伏線になってたりするあたりが好感。
主人公にもうちょい痩せ我慢な感じがでてればとも思ったが、逆にそれが重くならずにさわやかな感じにもなってたかも
白石監督らしい良い意味でも悪い意味でもめちゃくちゃなストーリーなんですが、構造的にはホラーではなくカンフー映画っぽい感じなので怖いの苦手な人にも見に行ってほしい。
そんな大ヒットするようなジャンルでもないのですが、上映館が少ないのも相まって劇場は満員近かった。(水曜だからかも)
高校生の団体やヤンキーカップルなど若者でほぼ満員だったけど、宣伝方法上手かったんかね。(変な家でもこんな感じだったけど)
何も考えないで見に行って楽しめる作品かと
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