サユリのレビュー・感想・評価
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白石晃士ここにあり
白石監督の過去作品を観てきた人ならニヤッとする要素がいくつか出てきます。たとえば
霊体ミミズ(的なもの)
道玄(と名乗る霊能者)
です。
自分もそれほど精通しているわけではないので、見る人が見たらもっと沢山あるとは思いますが。宇野くんとか某ディレクターとか出てきたら普通に笑ってたでしょう。
それにしても家族5人の死に様すらも白石節が繰り広げられてましたね。次男が墜落死した後の四肢や首のねじれ具合とか、もはや安心感すら感じるバランス。バァちゃんも歴代屈指のパワー系ババアだったし、ファンキーな感じで好き(身内には欲しくない)
主役とヒロインの距離感も絶妙で、見ててニヤニヤしてしまいました。
あと、庭掘り返して何か探してるとき、ワンチャン『例の髪の毛が出てくるのでは?』と期待してしまったのはココだけの話。
前半と後半とで極端にテイストが違うがこれもこれで良いかな。
今年305本目(合計1,397本目/今月(2024年8月度)30本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
この監督さんの映画はホラー映画が多いですが、この映画に限って言えば事実上「2章立てなのかな」という気がします。この点は多くの方が書かれていますが、「ある方」が「覚醒する」まで、それ以降という分け方になると思います(「覚醒」というのもまぁいい表現じゃないと思いますが…)。
そのために前半は普通のホラーですが、後半からはコメディものも混ざってきてその塩梅が良かったなといったところです。また、「こりゃ地上放送では無理」な例の発言(他の方も触れている通り)も出るなどギャグ要素もありますね。ここまでホラー映画の分類であるのに色々な流れに飛び飛びするのは、シアターセブンでみた「シャーマンの娘」を彷彿とさせますね。
ストーリーが実質、「取りつかれた家」と「学校のシーン」くらいしかなく、他のシーンはほぼほぼなく、ストーリーもわかりやすいようにダミー描写など少なくて、前半はいかにホラーにするか、後半はギャグものも入ってくるのでいかに笑わせながらホラー映画の体裁を保つかという点がテーマになり、テーマがしっかりしているのはとても良かったです。
最初に書いた「こりゃ地上波では放送できないんじゃないか」はすがすがしいまでにそうなので(ピー音すら出てこない)これ目当てで(??)行くのもいいんじゃないかなといったところです。ホラー映画というカテゴリは強固に守りつつもコメディ色を出すなど、過去作品としてはホラー映画がメインの同監督ですが、ホラー映画という枠組みの中でもできることをいろいろやってみた、というのが今回で非常に良かったです。
日本のJホラーは「一部の作品」に関してものすごく酷評されたこともあり「その一部の作品の監督さん」についても同様にものすごく言われたこともあります。たしかに合理的な理由で「こりゃダメだな」という状態の映画はあります。しかし、本監督さんの作品はホラー映画をメイン軸としながらも、コメディ色を入れたりという工夫を惜しまなかったこともあり、今でも誰でも「本格的なホラー」と「ホラーから少し発展するコメディ色があるもの」等、1作品で複数の「味」が楽しめる作品であることが実によく、その点については非常によかったです。
採点に関しては以下をあげておきますが、フルスコアです(七捨八入によるため)。
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(減点0.2/埋蔵物の扱いについて)
遺失物と同じく、埋蔵物は6か月の告示によっても持ち主がわからない場合、発見者に所有権が帰されますが、土地の所有権が別にいる場合(発見者と土地所有権が異なる場合)、同じ割合で所有権を取得することになります(241条)。
映画の中では「家はローンを返さなければならない」ということを言っているので、家に抵当権がかかっていることはわかりますが、土地も借り物、つまり、借地権が働いていることは考えらますので、映画の中で引っ張ってくる「ある(謎解きの)ヒント物品」の所有権は常に見つけた人に帰するとは限りません(上記の通り、遺失物と同じ扱いを受けるので警察で6か月間は警察のもとにおかれます)。
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おばあちゃん最高
予告編→映画→原作漫画の順で見ました。
面白かった。
ホラー苦手な人も楽しめそう。
漫画と映画の好きな所をそれぞれ挙げると
原作:漫画の強みを活かした理不尽なホラー描写、主人公家族側のキャラクター性と関係性、主人公視点で垣間見える家族愛の描写とカタルシスを経てからの切ない余韻
映画:家の間取りを上手く利用したホラー描写、怪異側のキャラクター性、観たあとのスッキリ感と感動、そして何よりババア無双の演出。これが最高だった。
2巻で完結(完全版は1巻)する原作を映像化するにあたって中弛みせず尻すぼみになることもなく、原作を活かしつつ盛りに盛って笑いあり涙ありの構成がすごく良かった。
B級ではあるけれども満足感が非常に高い。
原作漫画も映画もどちらも好きです。
いい作品に出会えました。
都合ボケ。
念願のマイホーム(中古物件)購入した神木家とその家に棲みつくサユリの話。
マイホームを手に入れ浮かれる家族だったが違和感を感じる弟しゅんと祖母の春枝…、越して1月も経たないうちに家族二人が次々と亡くなってく…。
次々と家族がサユリ絡みで亡くなり7人家族だった家族も残ったのは長男の則雄と祖母の春枝…、「復讐だー」とか言って何かボケ婆さんからファンキー婆さんに覚醒!何かとりあえずこのファンキー婆さんが頼もしいから、さっきまで少し怖かったサユリが怖くない(笑)
サユリがサユリになるまでの経緯は少し涙。
あんな可愛い子だからこそ父親から…。
かなり鑑賞者多かったし親子で来てる方もチラホラいたけど下ネタワードありで親子で観に来た方には気まづいのかなぁ~なんて余計な心配。
終盤のサユリとの殺り合い辺りは安っぽさを少し感じてしまったものの面白かった!
器用な春枝さんはホントに認知症なんだか!?
惜しい……!
ちょっとだけ予備知識ありで鑑賞
前半と後半で展開が変わって
バーチャンが豹変するのも良い。
が、サユリが不憫過ぎる。
家族5人も短期間に奪われたので
復讐じゃー! は分かるけど
元の家族をいきなり拉致ったのが唐突に見えた。
サユリとバーチャンが一度闘って
悲しい過去を知ったバーチャンが
サユリの無念を晴らすために拉致ってくるという展開のが良かったのでは。
事情はなんとなく理解してたっぽいけど
あの流れでバーチャン(人間)がいきなり人間を痛ぶるのは
バーチャンのクレイジーさだけ際立ってしまい、感情移入しづらい笑
サユリの過去ももう少し丁寧に描いても良かったのでは。
あと、もっとバーチャンのキレキレアクション(スタント丸出しでいいので)を期待していたのでちと肩透かしだった。
予備知識ゼロだったら良かったのかしら。
めっちゃ楽しみにしてた分、色々惜しいと思った作品です。
世の中は理不尽がデフォ!
不安とか理不尽とか人の闇を描いたら定評がある・・・とされる押切蓮介先生の作品は、その要素がほぼ無いオタク趣味に全振りした「ハイスコアガール」しか拝読しておりません。
胸糞から得るものはあまり無いし、影響されて私生活がどんよりしても仕方がないからこの原作漫画も避けてました。
今回、原作者の才能を高く評価する一人のファンの観点で無茶な原作改変などしなければ映像作品としては外れはなさそうなので、久々ジャパニーズホラーを鑑賞した次第です。
ストーリーは想定を上回る理不尽さを発揮し、挟むには不謹慎すぎる下品なワードとギャグ、スプラッタシーンの数々と・・・有毒な食材を堂々と混ぜこんだ闇鍋を口の中に無理矢理放りこまれてるイメージ。
だがしかし!ばあちゃん主導ではありますが、サユリに復讐するために立ち上がり、決して逃げず立ち向かう主人公の姿は、「世の理不尽に負けるな!」と鼓舞されているようで・・・とても良い教訓?になったと思います。
また登場する役者さんが押切キャラに親和性のある、幸薄めの外見や演技だったのでそのテイストは十二分に味わえるんじゃないか、と想定いたします。
原作ファンはもちろん理不尽耐性があるホラー好きの方はぜひ、ご鑑賞ください。
では。
悪魔祓い版ベストキッドと思っていくべし
原作読んどきゃよかった、という気もする怪作。どこからが映画のアイデアかは知りたい気持ちになる。
そして確実な挑戦がここにある。そして面白いかつまんないかと言ったら面白いのだけど、まあ娯楽映画は本来こうしたものでいいのかもしれないな〜と思いながらエンディングで良いお話のようにすべてが丸まってる感じはなんなんだ、と思って笑ったりしていた。
冒頭引っ越してきた家族のあらかたが前半で次々と死に、ボケてた婆さんが覚醒してからがこの映画の覚醒でもあり、それが最大のアイデアでもあるのだけど、そのくらい前半が消化試合のようでまったく怖くも不気味でもない。後半戦に始まるテンションに近いのでかなり乱暴に、ガサツに進む。特に冒頭からセリフ含めて音がアフレコなのかわからないけど取ってつけたような大袈裟でフラットな出力でキツい。でもそのキツさに慣れてくる頃に本来のテンションでの物語(太極拳版悪魔祓いのベストキッド)がはじまる。
相手がもう霊なのかなんなのかもどうでもよくなるパットノリユキモリタばりの根岸季衣とラルフマッチ化する南出凌嘉のいきいきっぷりはとてもいい。とにかくお化け屋敷もののようにみえて、相手はどちらかというと悪魔のような設定で、かつベストキッドである、かなりの娯楽のチャンポンを観に行くつもりでいけば楽しめよう。 そうするとバチカンのエクソシストの先を観ているような気にもなる。
ばあちゃんがカッコ良すぎて推せる。
ばあちゃんがカッコ良すぎて、映画館の中ただ一人で大号泣してました。鑑賞後、周囲の人から変な目で見られるくらい泣きました。ばあちゃん大好きです。
前半後半でガラッと物語が変わるタイプのホラーで、白石くんの作品だとよくある(貞子vs伽倻子やカルト)展開。
前半はオーソドックスなJホラーのストーリー。これはこれでしっかり怖がらせてくれて良かったですが、ばあちゃんの覚醒から作品の全てが変わります。
ばあちゃんから吐き出される命のこもったパンチラインの数々。復讐のためなら犯罪行為などなんのその、彼女には法律やポリ公すらなんの意味も持ちません。
行動力の化身のような一挙手一投足にもはや憧れすら抱きました。主人公と一緒にお行儀よく返事しそうになるくらい。
強くてかっこいいばあちゃんとの、掛け替えのない一夏を味わえました。
これからは私も、命を濃くして生きていきます。
ホラー?
何も知らずに誘われ、ホラー映画として観に行ったら騙されました。こんなところで書いても仕方ないけど、レビューとかあらすじとか見ないで観に行ってほしい映画です。
まず、ホラーだと思って観ていると、雑な演出が目立つ。電球がちらつく時に蛍光灯のインバーターの音がするとか、テレビが消えるときにブラウン管の音がするとか、そういったことが気になってしまう。
ところがストーリーが進み後半に突入すると、むしろわざとらしくホラーの過剰演出にしたのではないか?と思うようになった。
生きた人間と怨霊との対決、それも気合いで闘うので、霊の演出も人間の演出も過剰でいいのだ。現実的で地味な演出では人間の生命のエネルギーを表現できない。
後に原作を読んだところ、映画はテンポのいい原作に程よく肉付けされていて、これは大成功の映画化でしょう。サユリが怨霊になったことへの説得力が生まれている。
俺もスミダとヤりたい!
人間讃歌は勇気の讃歌
「祓って済ませるつもりは無ェ…!」
理不尽な幽霊の暴挙に立ち向かう話。
個人的にはずっと幽霊の理不尽さにそこそこな憤りを感じてきた方で、「呪怨」なんかを見てる時も怖いより憤りの方を感じていたレベル。 故にこういう作品はもっとあっていいと思う。我々は怪異にビビりすぎている。ただ怖がるだけのホラーも良いけど、ファイティンなホラーも良いじゃない。
人間は幽霊なんていう意味のわからん存在の、呪いなんていう曖昧なものにやられるだけの存在ではないってことを忘れてはならない。俺たちの心は幽霊なんかより強いってことを見せつけてやろうぜ!
幽霊への対抗手段が「飯を食ったり体を動かしたりして命を濃くする」なのが、単純ながら説得力があって面白い。心の強さで幽霊から身を守る感じも良い。「弱気になっちゃいけねぇ!飯を食え!体を鍛えろ!」ってね。本当にその通り。
インターネットには「幽霊とか1度死んだ雑魚に俺らが負けるわけねーだろ 死ぬような雑魚は死んでろ」っていう乱暴な名言があるけど、この考え方を忘れてはいけない。俺たちは生きている。
…と、原作時点で相当面白い話なので、下手に弄らなければ傑作になれることが約束されているようなもんで、さらに良いことに、この手の作品が十八番の白石監督がメガホンを取るというのだから、凄く楽しみにしてたんだけど、結果良かった。
原作のガチホラー→バトル の構成をしっかり引き継ぎ、怖がらせる部分はとことん怖がらせ、熱くするところはしっかり熱くできていた。
やはりこの作品の見どころは、強烈最強ババアに尽きる。ババアをどう描くかが、この映画のキモ。その点今作は最高だった。原作より視覚的に強烈な印象を残すババアを全力でぶつけられた。満足満足。「衣装協力:チャイハネ」のクレジットを見た時にどの衣装のことか一撃でわかる特徴的な色彩の衣装、丸グラサン、ファンキーな髪型、爆煙タバコ、カッコ良すぎる声。やりすぎ。素晴らしい。「婆ちゃんが助けてやる」の頼もしさが凄い。
メインヴィラン・サユリの設定が結構思いっきり変わってたので、それに伴って終盤の展開も変更になってた。これがまあ…なんと言うか、悪くはないんだけど、ちょっとくどかったかな。原作が異様にあっさりしてるからその差で余計にくどく感じる。原作のあっさりさもやや拍子抜け感あって思うところがないではないけど、あんな全開でバトルになるとは思ってなかった。特に触手ね、あれは流石にバカヤロウじゃない?やりすぎやりすぎ…。間をとったらちょうど好みな塩梅になりそう。
あと太極拳要素。原作には影も形もない完全なオリジナル成分なんだけど、これは悪くはなかったと思う。バトルで映えるからね。ただし、別にそこまで取り立てて褒めるほど良くも…ない。
「元気ハツラツ!!」 復讐じゃ!悪霊には、生命力で立ち向かえ! やっと反撃するJホラーができた!! 待ってました!根岸季衣、大活躍!!
やっと面白いJホラーが出て来た!
これまで、特に最近のJホラーは、登場人物がやられっぱなし。
誰も反撃しようとしないので本当にもやもやし続けてきたが、ついに反撃の特が来た!
本作も、前半はおなじみ「家系」Jホラーの定番の展開。
既視感ありありのシーンの連続。
なあんだこっちか…と思いながら観ていると、7人家族がたった2人になってしまう。
が!
ここで突然、ぼけていた、ばあちゃんが「覚醒!」
根岸季衣ご本人提案のあの服装、サングラスにヘアスタイル最高!
サユリに対抗するために長男を鍛え直す!
自らアグレッシブに行動し、
太極拳で気力を鍛え、銭湯で決行を良くし、家をきれいにし、よく食べる。
ついには諸悪の根源の家族を見つけ出し、直接暴力を振るうこともいとわない!
ここから先、ばあちゃんの数々の名言(”覚言”)がいちいち頼もしくごもっとも。
とどめの「元気ハツラツ自粛用語あんまん!」にはびっくりした!
(原作にはない)
けど、スカッとした!
下ネタは命の躍動に通ず。
普段空気を読んで誰も口にしない言葉を言われると、カタルシスを感じてしまう。
他にも、戦いの中鼓舞するために「・・と、ヤリたいか!」とか。
これをちゃんとラストで拾って、本人に「私とやりたいって言ったよね」と言わせて、ばあちゃんと3人で笑って終わるという、なんと清々しい微笑ましいエンディング。
何といっても、根岸季衣の大活躍が嬉しい!
これまで、特に最近は、顔見世的な出演が多くて、なかなか演技を堪能できる映画が無かった。
つかこうへい事務所出身、黒沢映画にも出演、大林宣彦作品の常連、数えきれないほどの舞台、ドラマ、映画に出て来た超ベテランです。
もっと観させてほしい!同様の俳優はほかにもたくさんいる。
新人では、ヒロイン住田役の近藤華が、少し気後れしながらも徐々に近い存在になっていく様子が初々しくて良かったです。
白石監督は原作付きで、メジャーな作品をやったほうが良い悪品になると思う。
予算が多少あって、色々制限されて、監督本人の色が出すぎないからなのだろう。
最近の作品も観ていましたが、どうも合わないところがあって、追いかけつつも苦手でした。
特にあの、安っぽいCGの黒いモヤモヤが本当に苦手。
CGで書きました感が強すぎて、一気に覚める。
本作でも、大事なところで触手みたいに出て来たが、やり過ぎなくて良かった。
監督が、清水崇じゃなくて良かった。
昼間の劇場は満席!
上映後、観客が皆、本作のことを思い思いに話し始めて騒がしい。
みな楽しんだのがよくわかる。
「ミンナノウタ」「あなたはだあれ?」とかはシーンとしてました。
やった押切!
押切先生の作品はほとんど見ています。
今回はサユリ。漫画原作の映画はすごく面白いか駄作かの天秤が激しい中、今回は面白いに軍配。
90%原作道理に色をつけてのストーリーは良かった。
あのお◯コマンマンとばーさんの覚醒スタイルは誰がかんがえたのでしょうか?
押切ワールドにピッタリです。そして太極拳も。
個人的には、ストーリーの肉付けは素晴らしいかったのですがもっとシリアスにしてほしかったかな?。
……ミスミソウは、原作は見ていますが、映画を見ていないので、早速レンタルしようと思います。
押切さんの作品は面白いです。が、特に、でろでろのオムニバス実写盤、あと、ゆうやみ特攻隊のアニメ盤(これは今、高評価になると思う。)を見てみたいなー。
でも押切、だいぶ太ったな!
前半と後半の温度差で風邪をひくかと思いました
飯を喰え!!
押切蓮介氏のホラーは素晴らしく冴えていて大好きな作品。マジ怖い。
ホラーとギャグは紙一重との理念が合致していてそのギャップが激しくホラー色もその分、一層増す。
うまい。
確か今はホラーは描かないと記事を読んだ様な…惜しい。
「サユリ」もそんな作品だ。
まさかまさかの一発勝負ネタ。
新しく中古の一軒家に越してきた一家。
父、母、祖父、祖母、姉、兄、弟の7人家族。
大張り切りの父は真っ先に大きなダイニングテーブルを運び込み一家7人で食卓を囲む。
家族全員で仲良く食卓を囲むのって幸せの象徴だと思う。
新しい生活がウキウキで始まるが、祖母は虚空を怪訝な顔で見つめるもすでにボケているので家族は気にしない。
そして弟も不穏な空気を感じる。
もう、初日でおかしい。
最初に異変が起こるのは姉。
その姉の異常行動から連鎖的に家族がボッコボッコ死んでしまう。
7人で卓を賑わいをみせていたダイニングテーブルが歯抜け状態になり隣室には遺影が。対比したつくりがよい。
1番かわいそうなのがちびっこの弟。
この子のやられ方はなかなかの衝撃映像ではないか…と思う。
祖父、父、母、姉、弟
速攻で家族を失ったノリオ。
特に、弟→姉→母の亡くなり方がコンボで一気に亡くなりその様は一様に壮絶である。それを間近でみたノリオは泣くどころではなくもはや恐怖。
心中お察しします。
こっからが大勝負。
「すっかり目が覚めてしまったわぃ!!!!!」
「復讐じゃあ!!!」
え?!
ボケて夢の中にいたばあちゃんの復活である。
ノリオびっくり。
もともとボケる前はすぐキレて太極拳をやらされ、怖いばあちゃんだった事が序盤に語られるが、目が覚めたおばあちゃんは加えて激おこである。
祓うなんて生優しいもんじゃすまない!復讐じゃあ!!地獄へ落としてやる!!!
服装も原色バッキバキのタバコスッパスパ。
若さマシマシのキレッキレ。
ばあちゃんかっこよすぎやろ。
死者より生者の方が強い!!
ばあちゃんはスパルタでノリオによく食べ、よく眠り、体を動かし、部屋を清潔に保てと叱咤する。
ノリオに太極拳を教え、魂を強くする様に厳しく指導していく。なんかベストキッド思い出した。
確かに、ばあちゃんのいうことは正しいんだよね。
これが人間のある姿。どれかが欠けてもどこかで魂の量は少なくなると思う。
あー、帰ったら部屋を掃除しよう…と観ながら我が身を振り返る。
少しずつ強くなっていくノリオ。
気力が戻り、冷静さを保ち、笑顔が戻り、飯をガツガツ喰らう。
ダイニングテーブルが見える隣室、家族達の遺影が飾られてる部屋のちゃぶ台でばあちゃんと向き合いながら。
一方でちょいちょい出てくるサユリ。
ばあちゃんの一喝には勝てないらしい。
なんて頼もしい!ノリオもだが、観ているこっちもばあちゃんの強さに安心する。こんなん惚れるっしょ。
あと、幽霊にエロトークしたら消えるって本当なのね。
後半、サユリの強力な霊となってしまった経緯なども描かれている。
かわいいが故に起こった悲劇。
見て見ぬふりをする母親。
無関心の妹。
ばあちゃんの作戦でその醜い姿で現れたサユリ。
少女時代のかわいさはなくブクブクと太り、ニキビだらけの真っ黒な姿。
父を刺し、妹を殴り、母だけは目を潰す。
食事を運び気にかけていた母親だけは生かす。
ただ、見て見ぬふりをした目は許せない。
さらにサユリとばあちゃん&ノリオの対決になる。
ここでキーパーソンとして出ていたのがノリオの同級生として霊感のあるスミダさん。彼女もノリオを助けようと画策するも囚われの身になっていた。
しかしノリオ渾身の魂の叫びによって助けられる。
このスミダさんが華奢で立ち耳で小動物のようでかわいいのだ。
やはり、霊はエロトークは嫌いらしい…
サユリは消え、忌々しい家は取り壊され、ばあちゃんもまた再び夢の中へ。
強くなったノリオはこのままばあちゃんの教えのまま真っ直ぐに魂を強く保ち生きていくだろうけど、ばあちゃんの復活を心のどこかで期待するほど惚れ込んでしまった今年1番の強キャラ。
バカサユリバスターズ‼️❓アンチヒーロー近藤華とやりたいのか‼️❓
呪いの塊りvs元気の塊り
非支持、その理由。次作を待つ。
圧倒的
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