「終わり悪ければすべてクソ」コードギアス 奪還のロゼ 最終幕 ぬんぬぬんさんの映画レビュー(感想・評価)
終わり悪ければすべてクソ
ギアスファンであっても見る価値は一切ない。
サクヤのギアス、アッシュの最後、黒幕の正体、ルルーシュを登場させる必然性、黒の騎士団の存在意義、全てに意味はないです。
ただギアスファンから集金するためのリップサービス的な扱い。
反逆のルルーシュが好きな人ほど見ないほうがいい、4章だともう遅いかもですが。
以下特に気になった点を羅列します。ほとんどただの愚痴です。もしかするとパンフに詳細が乗ってるかもしれませんが、買う気は起きませんでした。
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①サクヤの最後のギアス
ギアスで自分の口を閉じる行動に違和感。贖罪、罪悪感からの行動だとは分かりますが、じゃあルルーシュは?
同じギアスを持っていて大勢を殺しているルルーシュは罰を受けずに(少なくとも結果的には)のうのうと放浪してるだけの男に、相対的に見えてしまう。ルルーシュが悪いのではなく、ギアスの看板であるルルーシュを間接的に下げるような描写は冷めてしまいます。
②ノーランドの正体
シャルルのクローンとのことですが、シャルル要素どこ?サクヤは正体に気がついている描写はありましたが、仮面外したあとのこっち側の反応は「???」。
そもそも人類を間引くみたいな思考は作中のシャルルには無かったはずですが(やり方先はどうあれ人類の幸福を願っていたはず)。
せめて途中から声優が変わるなどシャルルに寄せた演出があれば熱いですが、最後まで共通点が全くない別キャラ。そもそもシャルルのクローンならナイトオブワンがタメ口だったのはなぜ?ただ前作の要素を無理矢理ねじ込んだ意味のない設定。
③アッシュが死ぬ必要ある?
ない。殺すにしても演出薄すぎ。急すぎてなんの感情移入もできません。奪還のロゼは正直アッシュのキャラクター性とサクヤの見た目でもっていたタイトルだと思うで、その半分を数分で退場させて終わり。何がしたいのか意味不明です。尺の都合、DISNEY+側の意向?わかりませんがそういう作品外の事情をユーザー側に感じさせないようにしてほしい、本当に冷めます。
④ルルーシュを含む過去キャラ
出すならしっかり登場させる、出さないなら最後まで新キャラだけやりきる。
どっちかにしてほしい。中途半端に出てきたカグヤやジノたちはテーブルの上で騒いでいただけ。そもそもシュナイゼルは?有事の際に出てこないのに違和感しかない(声優的な部分で仕方ないところはありますが)
アキトたちスピンオフ作品のキャラも散々期待煽っておいて戦闘描写すらない。
最たるはルルーシュとc2。意味ありげに出しておいて、何の説明もないまま退場。亡国のルルーシュも賛否あるがファンサなら圧倒的にあっちの方がマシ。
総じて過去キャラの扱いが「次の章では活躍するかもしれない」とファンの期待を煽るただの集金装置であり、何の回収もされません。制作されてる方、ほんとにギアスを好きなんですか?
⑤(今更だけど)
なぜOPとEDをカットしないのか。
1900円という安くない金額を払っているのに毎回見せられるのが苦痛ですし、無編集のまま出されてる感じがして製作側にやる気がないのでは?と疑う。
10数回通じて演出が何も変わらないあの時間、映画館内に気まずさすら漂っていました。本当に見る側のことを考えて作ってますか?あれで良いと思っているなら正気の沙汰ではないです。
他にも指摘したい部分は多数ありますが、総じて良くない作品です。
声優や作画は良かっただけに残念。
脚本の完成度うんぬんよりも過去キャラの酷い扱いにショックです。