「最優秀ヒヒーン賞」ライド・オン かつのじょうさんの映画レビュー(感想・評価)
最優秀ヒヒーン賞
はるか昔、「伊賀野カバ丸」の同時上映として「カンニングモンキー・天中拳」を目にしてジャッキー・チェンのファンになった者です。その後たくさん映画をみる中で最近は遠ざかっていましたが、50周年なのか!これは行かねば!と劇場に向かいました。
だめです。「ありがちな展開が云々」「都合がよすぎ云々」とアタマでは突っ込むのに、もう、心が、無条件で感じ楽しんでいます。いかにものシーンで笑って泣いて、ジャッキーの昔の映画のアクションシーンが見られてうれしく、エンディングのNG集もなつかしかったです。ジャッキーファンからしたら同窓会で思い出に浸ってはしゃいでいるような気分になりました。
でもこの映画の最大の見どころは、愛馬・赤兎(チートゥ!名前は偉大な名馬と同じ!)とジャッキーの共演シーンです。アクションをこなすのもすごいですが、普通にやりとりできてる(?)表情豊かな名演技ぶりにビックリです。犬でも驚くのに、馬がここまでできるの!? 今年は「落下の解剖学」に出演した愛犬・クヌープ君に最優秀ワン優賞をあげたいと思いましたが、ジャッキーの「相棒」以上の「親子」関係を観客に印象づけた愛馬・チートゥにはぜひとも最優秀ヒヒーン賞をあげたい気持ちになりました。昔、乗馬を習っていたのもあり、耳でだいたい馬の機嫌がわかりますが、本当に良い関係で撮影したんだなぁと思います。トレーナーの腕がすごいんですね。その馬も含め、命がけでアクションシーンに臨むスタントマンへのリスペクトにも感動しました。
70歳とは思えない元気な姿を見せてくれたジャッキー・チェン。この映画でたくさんの人々が新たなファンになってくれたらと祈るばかりです。