劇場公開日 2024年5月31日

「映画はアクションであることの証明」ライド・オン 和田隆さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5映画はアクションであることの証明

2024年6月4日
PCから投稿
鑑賞方法:試写会

泣ける

楽しい

興奮

 時代は変わり、デジタル化とともに映画撮影は進化を遂げ、今のアクション撮影は万全の安全対策がとられています。主に1980年代のジャッキー・チェン映画は、自ら命がけのアクションをやってのけていることが大きな見どころでしたが、本作の劇中劇のアクション撮影で、ジャッキー演じるベテランスタントマンのルオが昔の危険なやり方を踏みとどまるシーンが印象的です。

 でも、当時のジャッキーやそのアクションチームが危険を覚悟の上で生身のアクション、スタントを成し遂げていることが映画としての醍醐味であったのも確かです。映画の原始を遡れば、サイレント(無声)の1920年代にチャールズ・チャップリンやバスター・キートン、ハロルド・ロイドらがフィルムに焼き付けていた生身のアクションとコメディをジャッキーが意識的に受け継いでいる情熱、そして人間の身体能力と映画の可能性をスクリーンから感じとっていました。そこに世界が熱狂したのです。

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和田隆