ルート29のレビュー・感想・評価
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綾瀬はるかの良さは出し切れていないと思うロードムービー
私の経験からですが、本作の登場人物のような人々に出会ったことがほとんどないので、
物語にリアリティを感じなかったです。
セリフの口調だったり、不自然さしか感じず、
これは入り込む鑑賞法ではなく客観的に観たほうが良さそうだと思い、切り替えました。
主人公のり子は、ハル(大沢一菜)の母親(市川実日子)から娘を連れてきてほしいと頼まれることで
人から頼られることが嬉しかったのでしょうね。
だから、一途に純粋にハルを姫路から連れ出すわけですが、
勤めている清掃会社の車で仕事中にハルを迎えに行っちゃうし、のり子の姉の家で
ニュースでハルが行方不明との報道を見るまでは、自分が誘拐犯になっていることを気づいていないし、
いろいろと欠落しているところがあるんですよね。
このあたりのことを、姉から酷い感じで指摘されていたのでしょう。
ひどい姉だなと思う一方で、幼少時からのり子に苦労してきたのだろうなと思いました。
車を盗まれた後で、事故現場に遭遇し、そこで車の中からお爺さんを助け出すのですが、
亡くなっているんですよね。そういう説明もハルからなされるし、亡くなっているお爺さんも
旅に同行するっていうのは、もはやファンタジーですから、ぶっ飛んでいるなと。
さらに山中で出会う浮世離れした高良健吾演じる父と息子。
こういう人たちとのコミュニケーションがのり子の感情を豊かにしていくのでしょうけど、
ちょっとファンタジーが過ぎるかなと思いましたね。
というわけで、ハルが一番まともだったかもしれません。包容力があるというか人間的な大きさを感じました。
主役が綾瀬はるかじゃなければ、かなりきつい作品だったかもしれません。
加えて、綾瀬はるかの良さ、魅力は出し切れていないように感じました。
が、ラストののり子の表情のアップは良かったです。
【不思議過ぎるテイストの、ファンタジックロードムービー。国道29号線が、幻想世界と現実とを結びつけているのだろうか。観賞中に意識が飛びそうになります。綾瀬はるかさんの別の一面が見えます。】
■のり子(綾瀬はるか)は、精神病院と思われる所で清掃婦として働いている。ある日、入院患者の女性(市川実日子)から”姫路にいる娘を探してきて。”と頼まれる。
姫路で無事に娘のハル(大沢一菜)を探し出したのり子は二人で病院へ向かうが・・。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・のり子は、殆ど無表情である。他人との関りを持とうとしないが、何故か娘探しに出掛ける。
■この娘探しの過程の中で現れる様々な人たちが、不思議過ぎる。
1.道の真ん中に横転していた車の中から引っ張り出したお爺さん。笑っているだけで、一言も喋らない・・、と思ったら”カヌーに乗りたい”と言いだす。
そして、途中でカヌーに乗った人達と共に、消えていくのである・・。
2.日本の現状を憂える父(高良健吾)と息子。ザックを背負って放浪している。のり子とハルにオイル漬けの岩魚を差し出す。
3.赤い服を着て、二匹の大型犬を連れているオバちゃん(伊佐山ひろ子)。物凄く謎。もう一匹の犬を探しにのり子が盗んで乗って来た軽トラで、何処かに行ってしまう。
4.のり子の小学校教師の姉(河井青菜)。のり子とハルが宿を借りる。ピアノを弾いていると、臨家の夫婦から怒られる。
このシーンも不思議過ぎる。
<一人が平気だったのり子の心が、二人で国道29号線を旅をするうちに少しづつ変化をしてきて、のり子はハルを役所に連れて行くのである。
今作は、物凄く不思議な物語である。
国道29号線が、幻想世界と現実とを結びつけているのだろうか。
良ーく、睡眠を取って見ないと意識が飛びそうに成程、不思議な映画である。
このサイトの感想で、”寝られる”にチェックを入れた初作品でもある。怒っちゃ嫌よ!>
29号線を走りたくなる
観終わった後に、
色んな監督で、「ルート○○」シリーズがあっても
面白いんじゃないかと思った。
鑑賞後、原作の詩も購入して読んでみたけれど、
ここからあの脚本を書き、
映像化したのは凄いの一言。
元になった詩は、
言葉のイメージがどんどん膨らみ
紡がれていって、
特定の誰かが登場するわけではない。
ただ、劇中で印象に残る形で出てくるものは
詩の中に、重要なモチーフとして登場する。
でも、そこから
トンボとハルの二人旅まで発想が飛ぶのは
凄いなと。
ただ、詩の根底に流れるニュアンスは
確かに感じた気がする。
良くできた俳句のように、
詩という題材から発想を飛ばして
物語を紡ぐ作業は、
クリエイターとしての凄さを実感した。
演じている人が、あみ子と同じ
大沢一菜さんだったので
「こちらあみ子」の後日談か
と言われても違和感がないかもしれない。
ロードムービーとしても傑作だと思います。
理解できなかった
さかもと
犬は外でお願いします
見直す勇気はまだない…
ふと頼まれたので、鳥取から姫路まで、迎えに行くが、車を盗まれ、歩いて鳥取まで国道29号を歩くのだが、その間に起こることが不思議体験。
伏線?などと考えてみるとダメですね。わけがわからないことばかりです。2時間の不思議体験を味わってかみしめるしかないかな?
ファンタジー‼️❓ロードムービー‼️❓クライム‼️❓致命的‼️❓
対人的発達障害の綾瀬はるかは掃除屋で、精神障害の実母の依頼で、その子を体罰する義母から連れ出し、姫路から島根に向かう。
掃除屋の車は、犬連れた老婆に盗まれ、徒歩で向かう、そして実母と会うが知らんぷり、そして綾瀬はるかは逮捕される。
その過程は、舞台劇のようであり、コメディのようであり、前衛的で、幻想的な、映像。
雰囲気は良いんんだが、許されないことが多すぎる。
発達障害は行動は奇抜だが善悪の判断はつくことが多い。
それと実母は統合失調症のようだが、人間関係の記憶は失わない。
加えて、綾瀬はるかの姉は教師だが、その出立ちに愕然とする、ほとんどの教師は漠然とした悩みでは無い、無定量無制限の労働、担任とクラブ顧問をもてば、ほぼ休み無し、生徒の教育だけで無く生活指導、モンスターペアレントの相手。
ファンタジーなら、それに特化すれば良い、なまじ精神障害と結びつけるのは前時代的で許しがたい。
でも、綾瀬はるかは輝いていましたよ。
何も考えずに観れば、そこはファンタジー🫵
キチンとしたロードムービーです。ゆったりした気分で観ないと多分イライラするよ。
まず長いのですね。でも独特の世界観というか語り口なので(何かが起こる前には必ず主人公達の立ち姿をセンターに捉えたロングショットが挿入される。「孤独のグルメ」のようだ。)慣れてくるのには少し時間がかかる。結局、これくらいの尺がないと駄目なのかな。
ロードムービーです。旅行してさえいれば必ずロードムービーだって言い出す人がいるけれどそれは違います。ロードムービーは旅を通して人が変わっていく姿を描いたものです。それは人生を旅に置き換えているから。長い人生で経験する自己実現や自己変革、反対に自分に幻滅したり自己破滅したりすることを、旅という短い期間の中で経験させる趣向がロードムービーなんだと私は思っています。要するに旅の中のいろいろな経験を通じて自分の心の中に降りていくということ。ここが描けていなければロードムービーじゃない。
その意味では、この映画は一筋縄では行かない。それはのり子=トンボが心を閉ざしており彼女の心境がうかがいしれないから。
もともと、なぜ、姫路からハルを鳥取の母親のところに連れていこうとするのか。仕事として頼まれたから、というのが彼女の理屈ですが、それは如何にも動機として弱く、おそらく彼女自身にも分かっていない。そしてその後、のり子とハルは様々な奇妙な経験をするのですが、ハルがその全てを咀嚼しようとする一方でのり子の反応は今ひとつはっきりしない。でも、多分、ハルを媒介して見聞きしたことが少しづつのり子を変えているのでしょうね。中盤過ぎでのり子のお姉さんが、のり子の中での時間の過ぎ方がとてもゆっくりしていると述べるところがあります。だから我々映画を観ている側も、のり子の時間感覚で彼女が変わっていくところを目撃しているということなのでしょう。
鳥取についてすぐハルが行方知れずになることがあって、初めてのり子は自分の感情に気づきます。そしてのり子はこの旅を通して他人と共感を持つことができたことが示されます。のり子とハルの共感はある動物の姿にイメージされる。それは少なくとものり子にとっての成長にほかならない。
そうこれは立派なロードムービーです。でもそれを実感するのに120分かかり、最後に得られるのはのり子の表情、微かな微かな希望です。
だから我慢できない、結論づけを早くしてほしいと思う人はあまり観ないほうが良い映画かもしれません。
人物描写の描き方がもったいない!
予告編を観て気になった作品。
予告編とは違ってびっくり。
ハルとトンボのロードムービーは良かった。
また、二人の心境の変化もよく描いていた。
しかし、人物描写はもう少しはっきりさせても良かったし、ラストは尻切れトンボ感が強い。
いい作品だけにもったいない。
綾瀬はるかは難解なトンボの役をよく演じたと
思った。
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