「「こちらあみこ2」であって良かったのでは…。」ルート29 yukispicaさんの映画レビュー(感想・評価)
「こちらあみこ2」であって良かったのでは…。
今年415本目(合計1,506本目/今月(2024年11月度)21本目)。
※ (前期)今年237本目(合計1,329本目/今月(2024年6月度)37本目)。
「ロボット・ドリームズ」と50分違いでココイチでカレーを食べてこちらの作品。カレーを食べたからかな。ちょっと眠くなりました…が、映画館は寝るところではないし、この映画、なんと「寝かせてくれない」んですよね。
私のタイトル、あるいは他の方の感想にもありますが、以前にもアスペルガー症候群等が想定できる「こちらあみ子」が放映された(あの映画は広島で取られたので、実は私にとっては「ご当地枠」ではあったが、癖の強い映画でもあり何度かは取り上げられた程度)のはご存じの方も多いと思いますが、実質ストーリーは別にあってロードムービーになっても「こちらあみ子2」じゃないのか…というところに大半来ます。
登場人物がほぼほぼ何かの精神疾患か何かにかかっているのか、とにかく会話が読み取りづらいしうるさいしという「寝かせてくれない」(映画館は寝るところではないですが)タイプの映画です。一応カテゴリとしてはロードムービーになっているし、どれかに入れろって言われたらそうするでしょうけど、前例がある以上、「こちらあみ子2」では何かまずかったのでしょうか…(こうしたコミュニケーションに(軽度を超えて)難を抱える子の在り方、という問題提起という論点においてはこの2つは共通している)。
一応それでも映画の筋としてはロードムービーだし、ストーリーが進むと「ルート29」が何を指すのかもある程度わかるようになりますが(車好きの方なら事前にわかるのかな?)、そうしたロードムービーの要素は相対的にすくなめで、とにかく「うるさい、わかりにくい」が色々揃っているので結構苦労するんじゃないかというタイプの映画です。(映画館は寝るところではない、というのは前提に)お昼、11時くらいから早めのランチして12時からみようか、なんてやってますとうとうときますが、見事に「寝かせてくれない」「リアル(常に)目覚まし時計」のが何ともといったところです。
こうなると理解がかなり難しくなり、一方この映画はUDキャスト対応で視覚聴覚障害をお持ちの方の音声案内、文字案内(スマホで映る)が用意されていますが、それを「全員が使用しないと」難しいのでは…とさえ思えます。大き目の(200人ほどの)ミニシアターだからまだよいですが、あの叫び声は結構厳しいんじゃないかなといったところです。
この点、このサイトを見ても「こちらあみ子」との連結性については「出演者が一部重複している」等はあってもそれだからといって「こちらあみこ2」を想定してみるのは難しく、ロードムービーはロードムービーでも何が何だかわからずきつねかたぬきかにごまかされておしまい、ということになるんじゃなかろうか…といったところです(極論かもしれませんが)。
もちろん私は前にも書いたように三障害の中でも取り上げられる頻度が低い、知的精神の方や児(児童は「~児、と呼ばれる。福祉制度が異なる)を扱った点については理解するしそこは高く評価できるのですが、作品の予告編等からこういった「極端にうるさい展開」になるのが読み取れず、「なんじゃこりゃ」になった方もかなりいたのでは…と思われます(私もその一人。途中から耳がぶっ壊れそうになった)。
採点に関しては以下まで考慮しています。
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(減点0.8/映画の述べたい趣旨がまるで伝わらない)
姫路だったかと鳥取だったか、そのロードムービーの話にするならそれに絞るべきだったでしょうし、「こちらあみこ2」のようにするなら、引き続き「1」も続きがありそうな終わり方でもあったのでそれを生かすこともできたと思います。すでに作品として公開されているものの設定を引き継いで「2」にすること「それ自体」は否定しませんが、この作品もまた好き嫌いが分かれそうな映画であり、一部の出演者がかぶっているのは事実ですが、一方で「ルート29」と予告された展開からこの展開を読み取るのは無理で、(あまりにのぴーぴー音、会話等から「聴力検査大会ですか?」になっているのが正直きつかったです)、ちょっと配慮は欲しかったです。
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