「地元が舞台なので秒で観に行くことを決めましたが…『赤ちゃんが見た悪い夢』みたいな。そんな。そんな映画」ルート29 野球十兵衛、さんの映画レビュー(感想・評価)
地元が舞台なので秒で観に行くことを決めましたが…『赤ちゃんが見た悪い夢』みたいな。そんな。そんな映画
地元の映画館で森井監督と一菜さんが登壇してのトークイベント付き上映の抽選(でも通常料金)に当選できたので、ワクワク観に行ってきました。
結果、この点数になっちゃいました。私が苦手とする“アート系”作品でした。もう少しエンタメ寄りに振ってくださるのかな?と儚い期待を寄せていたのですが。
地元の風景や国道29号線を辿って鳥取に行くロケーションは本当に「そうだよ!ここだよ!ここだー!!」でした。
家から徒歩でほんの5分程度で行ける街並みが何度も現れていて、素直に感激しました。無人のローラースケートが滑ってく、パステルおみぞ商店街の角っこの時計屋?(何でも屋?)がいい味出していました。
鳥取までのバイクツーリングで何度も走った、国道29号線の冷たい夏の趣を見事に捉えていらっしゃったと思いました。真っ赤なスーパームーンの絵が大変印象的でした。ですが面白ポイントはここまで。
他はよくわかんないの。コタツで寝た時にありがちな「赤ちゃんが見たわけのわかんない夢」を見せられているみたいな。そんな。そんな感じ。
トークショーが始まって、司会の地元ラジオ局のきれいなおねいさんが「みなさん、いかがでしたか?お楽しみいただけましたでしょうか?」の問いかけに約400名分の予定調和の拍手が箱に響いていたんですが。
その時、私は聞き洩らしませんでした。隣の席のおじさん(自分もおっさんなんですが)が「わけわからんかったわ(ボソッ…)」と漏らしていて。
思ったね!この人となら映画友達になれるって。本作をボロクソとまでは言わないものの「どこがそんな面白かったねんやろ?」の共通テーマで語り合えそうだから。
森井監督ごめんなさい。私にはさっぱりわけわかりませんでした。
あまりにも幻想的・観念的・抽象的すぎるキャラクターたちの言動とお話の展開が、いちいちわけわからん奇行に見えて仕方なかったの。怪奇現象に見えたの。
なんとなーく“死の匂い”を描いて伝えたかったんだろうなぁ…くらいしか擁護できないの。みんな本当にこの世の者ならざる不思議ちゃんばかりなんだもん。
私が期待してたのって、綾瀬さんがバレーボール抱えておっぱ… ちがう!そうジャナイ!!そういうのじゃなくて!もう少し大衆に媚びたエンタメ寄りの作品だったの。
冴えないOLさんが、なり行き上ちょっと不思議系な女の子と知り合って始まった凸凹コンビの珍道中みたいなのを期待してたの。なんたって“あみ子”だもん。あのあみ子だもん。おっぱ…だもん。
時間もかなり長く感じたかなぁ。いつも言うんですが。理想の尺の1時間30分前後で〆てほしかったです。
せっかくこんな辺鄙な地方都市までいらしてくれた森井監督と一菜さんの手前、さすがに「拷問ムービーでした」とかの酷評は言えないっしょ。(十分言ってますが)
だからね、中盤に眠気が来ちゃいました。となりのおじさんもイビキ寸前の鼻息でしたから。
ちなみにトークショーでは一菜さんが、今アクションの練習(何の!)をしていらっしゃるとのお話が。えっ…あみ子がアクション女優て(笑)それはそれで観てみたいかも。てか本作よりはよっぽど面白い映画になりそう。絶対にカルト映画になりそう。
それから司会者のおねいさんが言っていらっしゃったみたいに『ルート〇〇』のシリーズ化は、もうやめてたげて!