「久しぶりの伊佐山ひろ子さんでした。」ルート29 カツベン二郎さんの映画レビュー(感想・評価)
久しぶりの伊佐山ひろ子さんでした。
試写会にて鑑賞。
詩集の映像化とのことで元々ストーリーは存在せず、詩の世界観やイメージを映画にしたという感じ。
個人的には他人と接触する事で初めて変化や起伏などが起こり、人生は彩られていくもの、みたいなことが言いたいのかなと。(いや多分違う気がw)
姫路から鳥取までの道のりルート29には山の中の日の当たらない湿った舗道、先が見えない長いトンネル、深く鮮やかな緑の森の中、透き通った綺麗な水が流れる渓流、カヌーに乗れるだだっ広い湖などがあるのだが、すべてが神々しいというか・・・黄泉の国との境を思わせる雰囲気で、じいじって一体?あの黄色い大きな魚って?など様々な不思議に対して自分なりの答えを想像させる。
ハル役の大沢一菜は13才にしては非常に大人っぽく(かつ男の子っぽく)顔つきや雰囲気に子どもにはない意志の強さを感じ、常に動じず我が道を行く浮世離れした役柄ということもあって、綾瀬はるかとは全く歳の差を感じさせることがない不思議な魅力を感じた。
綾瀬はるかは道中ほとんど作業着から着替えることもなく、大雨が降り野宿をしても常に綺麗にお化粧がされているのだが不思議と違和感はなく、かえってそれがおとぎ話感を強める効果を感じた。
人が苦手な人にとってのコミュニケーションツールとしてタバコってやっぱ欠かせない。
上映後の評論家さんと森井勇祐監督のトークショーでは映画造詣が深い評論家さんの深読み?に監督が答えに詰まるというトークショーあるあるもしっかりと満喫w。
監督としては(わかりにくい部分はあるかもしれないが)あくまでも皆さんに楽しんでもらうために撮ったとの事だったので、それぞれが観たままを感じていいようです。