「嘘ついたら針千本飲〜〜〜ます!指切った!」レンタル・ファミリー ゆーきちさんの映画レビュー(感想・評価)
嘘ついたら針千本飲〜〜〜ます!指切った!
もう、色んな思いが込み上げて、何から書こう…?
IMDb 評価7.9/10、世界興行収入、もうすぐ1,000万ドル越え!なんで日本の作品なのに、日本じゃまだ未公開???
いやはや、笑えるわ、泣けるわで、感情大忙しのこの作品。世界的に人気旅行先ランキングほぼトップクラスの日本の不思議さが全部詰まった作品です。
日本で観るとちょっと退屈なのかな?
外国で観ると2年ぶりにPerfect Days を観たような、そんな気持ちになれました。
そもそも「人をレンタルする」っていう発想がもう日本www
他人の目を気にするとか、代わりに謝ってもらうとか、代わりに会社を辞めさせてもらうとか、外国人から見たら最初はなんで?って思っただろうな。
同性愛者だったり、片親だったり、いわゆる「フツー」じゃない人が肩身が狭いのがやっぱり日本っぽいというか。そもそもパートナーがいないからキャバクラに行くとか、風俗に通うとかいうのも、人を雇って「不足」を埋めるビジネスですが、カナダにはキャバクラどころか、ラブホすらありませんwww
主演のブレンダン・フレイザーは身体はおっきいけど、身を縮こませて伏し目がちに行儀よく電車に乗ってるシーンはもう「日本人」でした♪彼が2年前の役所広司のような、礼儀正しい静かな佇まいで演じていた一方で、社長役の平岳大の方がアグレッシブに怒鳴るし、まるで主張強めのアメリカ人のようでしたw
カナダでは珍しくエンドロール後まで席に座っていたご婦人方がいらして、思い切って感想を聞くと、開口一番「Beautiful!!!」と返ってきました。彼女達は以前CAだったので、トーキョーはよく言ったわよーと、上品に言われました。
柄本明が時々英語を交えて演技したのも素晴らしかったようで、彼は元々有名なコメディアンだと言ったら驚いていましたw
そしてハーフの小学生役のシャノンちゃんも可愛くて、すごく重要な役で出演しますが、ゆびきりげんまんの歌詞が英語字幕で出ると
"If you lie, you will swallow a thousand needles, you will die!" となり、場内大爆笑www 子どもからこんな可愛い声でめちゃくちゃ残酷な内容を歌われるギャップに、一同萌えが止まりませんでした♪
同日にWicked を観て、まだまだアジア人役はミシェルヨーとか、中国系がハリウッドに強いなとは思いましたが、平岳大はもちろん、山本真理、他にもずいぶん綺麗な英語を話す日本人がいるなぁと頼もしくなりました。
平幹二朗、佐久間良子の息子というサラブレッド中のサラブレッドな平岳大は役者の道が当然という環境に甘えることなくアメリカの大学を卒業、ハワイ在住で英語を磨き続け、渡辺謙、真田広之に続く、貴重な日本人ハリウッドスターになりつつあるのが、とても誇らしいです。
子どもの頃から触れてないと、外国語ってなかなかものにならないものですが、こういうモデルがいると英語学習の励みになりますね。
来年のアカデミー賞希望的観測は、「国宝」がアカデミー作品賞、この作品が外国語作品賞受賞!!!Hikari 監督、素晴らしい作品をありがとうございました♪
