港に灯がともるのレビュー・感想・評価
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30年は淡々と
生まれも育ちも神戸で、今も神戸に住んでいます。震災も20歳を過ぎてから経験しました。この30年の日々は淡々と過ぎていき、その間に父が亡くなり母が亡くなり、辛い事も幸せな事もたくさんありましたが、気がついたらもう30年かーと思う感じです。生きて行く中でいろんな事があったとしても、現実はもっと静かに過ぎて行くもので、ドラマの「心の傷を癒すということ」にはそれがありましたが、この映画にはそれを感じませんでした。たしかに富田望生さんの泣きの演技は素晴らしく、とても惹き込まれましたが、灯だけではなく、父親が怒鳴り叫び、母親が叫び、カウンセリングを受けてる人も怒鳴り叫び、上司も怒鳴り叫び、正直ちょっとうるさいなと思ってしまいました。話の内容よりもその事しか今残ってないです。灯と父親の対比となる静の部分がもっとあればよかったにと思いました。
纏わりつく様な「30年の想い」
頻繁に見聞きする事柄を違った視点で
大震災から少したった頃から現在まで(?)の物語。震災?っていつの?と感じるほどに、本当にこの国は・・・この国?日本人?
この10年、色んなことがありましたねぇ、そんなことをしみじみ感じると同時に、それら出来事が人々にどんな影響を及ぼしていたのか少し垣間見ることができたような─。
メインでもある家族の物語は非常に面白く観賞できました。その背景もまたちょっとだけ普通ではないもので、そこに絡んでくる事柄もまた興味深かったし─普通って・・・?
結構平坦な作品だったので、しっかりと見て、楽しもうとしなければ飽きる危険も感じました。個人的には、見入ったとはいえ、なんか長く感じてしまうフィックスなど数カ所合った気がしますし─。あと、なんか卑屈になってしまいそうな内容にも感じたし・・・どこまでも堂々めぐりの親子の感じなんて、結構笑ってしまえたからよかったものの、実際かなりイライラしたもんなぁ、何となく分かるんだけど・・・まぁそこがまた気もだったりするので─、
住んでいるこの場所は、数年後はどうなっていることやら・・・残っていくもの変わっていくもの、残って欲しい・残したいもの、変えたい・変わって欲しいもの、色々あるのでしょうけど、どうすることもできません。何せ自分自身のことすらどうなることやらと思っているくらいですので─そんなことを感じてしまった次第です。あ、けっきょく悲観的な?
こんなに力のある作品が今まで話題になっていなかったのが不思議
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