劇場公開日 2024年10月25日

八犬伝のレビュー・感想・評価

全266件中、161~180件目を表示

3.040年ぶり

2024年10月28日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

40年ぶりに八犬伝観たなぁ薬師丸ひろ子さんが可愛かった思い出、懐かしい…

今作は配給会社も違い、別の作品となっています

165分は長かったけど最後まで暇になる事なく観れました
AEON.CINEMAのサービスデイという事もあり平日にしては客入り良好

原作者とその作品の映像化といった感じで現実とファンタジーを行き来しつつ映画が進むので中々面白いです

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pantara

4.0馬琴の人生観と戯作家のジレンマ

2024年10月28日
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笑える

楽しい

幸せ

南総里見八犬伝の創作の物語を曲亭馬琴と葛飾北斎とのやりとり(多分フィクション)が絶妙な味わいの作品。

役所さんの好演が光る作品です。

年齢バレしそうですが、かつての人形劇を思い出す八犬伝のテーマ。
真田さんも実写版の映画で演じていたっけ。

馬琴の紡ぐ物語と馬琴の作家背景をしっかりパラレルワールドのように描かれており、非常な見応えのある映画でした。

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三上将

3.0八犬伝制作話

2024年10月28日
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悲しい

楽しい

寝られる

八犬伝作者の馬琴のお話しがメイン。
サブスクで十分かも知れません。
映画館で見るほどではありません。
面白いお話しです。

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B級

4.0山田風太郎の八犬伝を読んで感動したのは半世紀前のことです

2024年10月28日
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楽しい

山田風太郎の八犬伝を読んだのは半世紀も前の小学生の頃。「仁義礼智忠心孝悌」と諳じるくらいハマっていて、最近八王子の上川霊園にある山田風太郎の墓所に行ったくらいです。
八犬伝を書き上げた滝沢馬琴の生涯と八犬伝が並行して展開される映画。正直、滝沢馬琴の生涯には興味はなくて八犬伝に出てくる剣士のアクションばかり気になりました。
滝沢馬琴の友人として葛飾北斎や渡辺崋山が登場しました。調べたら確かに同じ頃に生きていたようですが、本当に親交があったかは不明です。
ただ、滝沢馬琴が視力を失って息子の嫁が口述筆記したことは本当だそうです。

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映画好きの67歳!ボケ防止のために感想を記録しています

3.0一粒で二度おいしい?

2024年10月28日
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滝沢馬琴の創作の様子を描く
実と、「八犬伝」の物語が
展開される虚のパートに分かれた
構造。
人間ドラマとエンタメ、
一粒で二度おいしい映画を目指したと
思うけど、うーん、残念ながら
どちらも消化不足かなぁ。

馬琴が己の人生を描く純文系の作家
だったら、もうひとつの物語も深みも
増したと思うけど、なにしろ彼の実人生とは
かけ離れた超エンタメを書く人だからね。

鶴屋南北(立川談春師の演技は見事!)と
交わす虚実論はとても面白かったので
僕の好みとしては、人間ドラマのみで
観たかったです。

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高坂圭

3.5「八犬伝」の著者。滝沢馬琴の半生を描いた壮大な人間ドラマ。 本年度ベスト級。

2024年10月28日
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鑑賞方法:映画館

上映時間が149分と長め。
途中で寝落ちしそうになったけど何とか鑑賞出来た(笑)

28年もの歳月をかけて完成された「八犬伝」をテーマにした作品。
実話ベースの物語と知って驚く!

作家の滝沢馬琴が友人の絵師。葛飾北斎に小説のストーリーを話し、北斎がそれをイメージした絵に書き、滝沢馬琴が再び想像を膨らませて随筆を進めて行く感じ。

「八犬伝」の物語が同時進行。
江戸時代にこんな壮大な物語が書ける滝沢馬琴が凄い人だったと驚く。

28年の歳月をかけた作品と言うことで滝沢馬琴や葛飾北斎が徐々に老けて行くメイクが凄い!
馬琴を演じた役所広司さん。
北斎を演じた内野聖陽さん。
2人が徐々にお爺ちゃんになって行く姿が印象に残る(笑)

本作の見所は馬琴の目が徐々に見えなくなり字が書けなくなった時、嫁に来た黒木華さん演じる、お路の行動。
馬琴の目や手となる献身的な姿がに泣ける。
お路がいなければ「八犬伝」は完成しなかっただろう。

ラストの馬琴の前に現れる「八犬伝」の登場人物達が頼もしく見え、涙が流れる始末(笑)

鑑賞目的は河合優実さんがキャスティングされてたのが理由だったけど、あまり登場しなくて残念でした( ´∀`)

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イゲ

3.5八犬伝と馬琴の物語をそれぞれ単体で観たいかも!?

2024年10月28日
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鑑賞方法:映画館

興奮

知的

予告からかなり期待していた本作。公開3日目の舞台挨拶中継付き上映回で鑑賞したのですが、いつもはガラガラの劇場がほぼ満席でびっくり!これは大ヒットの予感がします。

ストーリーは、江戸時代の人気作家・曲亭馬琴が、友人の人気絵師・葛飾北斎に新作小説「八犬伝」の内容を語りながら「虚」の世界の想像を広げ、北斎がそのイメージを絵に表すという交流を長年続け、物語がいよいよクライマックスを迎えようとしたとき、馬琴は視力を失ってしまうが、息子の嫁・お路の助力を得てついに完成させるまでの姿を描くというもの。

「南総里見八犬伝」はタイトルと設定ぐらいしか知らなかったのですが、本作を通してがぜん興味が湧いてきました。当時としては斬新だったであろうファンタジー作品を世に送り出したことは、本当にすばらしい功績だと思います。そんな作品を読んだ当時の人々が思い描いた壮大なスケールと躍動するキャラクターが、最新技術を用いて見事に映像化されていてため息が出ます。その世界観に引き込まれ、さすがに原文で読みたいとは思いませんが、映像化作品があれば改めて触れてみたいと感じます。

また、馬琴についても学校で学習した程度のことしか知りませんが、本作で描かれる姿に触れて、もっと知りたくなってきます。作中の馬琴がどこまで史実として描かれているかはわかりませんが、北斎との友情、家族との関係性、自身の病状、「八犬伝」完成までの苦難など、ドラマチックな人生に惹かれるものがあります。中でも、鶴屋南北とのやりとりから、虚実入り混じることへの見解の相違が、馬琴の創作に大きな影響を与えたような描き方に興味を覚えます。一方で、我が地元の名士・渡辺崋山の言葉が、馬琴の背中を力強く押すような描写も心を打つものがあります。

そんな「虚」と「実」の融合した一大ファンタジー絵巻が、その相乗効果によってどんな感動的な作品に仕上がっているのかと期待していたのですが、残念ながらどちらも中途半端になってしまっているような気がします。単体で描けばどちらもおもしろそうなモチーフであり、「八犬伝」は言うに及ばず、馬琴の波乱に満ちた人生も、「八犬伝」完成までの過程にも熱い物語があったことが見てとれます。それなのに、「虚」と「実」を交互に描くことで、感情が細かく分断されてしまったような気がします。アプローチとしては大変興味深い作品ではありましたが、期待には少し届かなかったかなという印象です。

とはいえ、虚構パートの若手俳優陣のがんばりと、実話パートの実力派俳優陣の演技は、どちらも見応えがあります。興味があれば、劇場で作品世界に浸るのも悪くないと思います。

主演は役所広司さんで、確かな演技力で馬琴像を見事に創り上げています。脇を固めるのは、内野聖陽さん、寺島しのぶさん、磯村勇斗さん、黒木華さん、土屋太鳳さん、渡邊圭祐さん、板垣李光人さん、水上恒司さん、鈴木仁さん、小木茂光さん、立川談春さん、栗山千明さんら。

舞台挨拶では、役所さん、内野さん、渡邊さん、板垣さん、水上さん、鈴木さん、栗山さん、曽利監督が登壇してお話しされました。実年齢では役所さんよりひと回り下なのに、役の上では年上である北斎を演じていたと話す内野さんの恐縮した姿が、なんだか印象的でした。役所さんと互いにリスペクトし合う姿にも、お二人の人柄のよさを感じました。

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おじゃる

3.0辻褄合わせの毎日です

2024年10月28日
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 虚の先に実があり、実の裡に虚が潜む。辻褄合わせの日々が続きますね。健全な精神は、健全な肉体に宿ると云う言葉がありますが、あれ、本当は、健全な精神は、健全な肉体に宿らないから、こんな不健全な世界になるんだよねって云う、皮肉のつもりで使われたそうです。真逆の意味で使われるのも、ある意味、皮肉ですが…。
 現実に苦労した方だけが、たどり着ける境地から見える世界は、どんなものなのかな。
 この映画の八犬士、私には、キン肉マンとその仲間たちに見えます。つまり、馬琴先生の思いは刻を超えて、今にも受け継がれているわけです。
 最近のネットの読み物は、意地の悪いママ友や姑が、悪事がバレて行き場を失うような話で溢れています。花咲爺さんや、シンデレラの現代版です。みんな、馬琴先生と同じなんです。しんどい現実を、少しでも良くしたい。だから、正しく生きたい。誇りある生き方をしたい。ヒーローに喝采を贈りたい。ヒールに鉄槌を下したい。その思いが、強くなり過ぎると、ジョーカーになりますが、馬琴イズムは、きっとDNAレベルで、私達に受け継がれているような気がします。
 ところで外国の学校は、世知辛い世界を、如何に生き抜くか、如何に出し抜くかについて、教えているそうです。その最たる申し子が、どこかの合衆国の大統領になろうとしています。みんなで頑張ろう、みんなで助け合おうと云う精神は、建前はあっても、実際は希薄だそうです。このクニも、徐々にそうなるようですが、改めてこの映画観て、私達が大切にしてきたものが何だったのか、御考慮願います。

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機動戦士・チャングム

二つの映画にした方がいいのかな、でも気持ちは分かる

2024年10月28日
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 今年、曲亭馬琴の原著『南総里見八犬伝』全10巻を読んだ僕としては絶対に見逃せない映画が遂に公開です。

 が、本作は、現実世界の馬琴と葛飾北斎の交流と、八犬伝の物語を交互に描く構成でした。役所広司さんの馬琴・内野聖陽さんの北斎の付かず離れずの関係の中で語られる「物語を作る」と言う事への情熱と苦悩が非常に重厚でした。特に、当時の歌舞伎の人気脚本家・鶴屋南北との虚と実・勧善懲悪を巡る会話には、切れば血が噴き出しそうな緊迫感が満ちていました。南北を演じた立川談春さんの外連味もとても生々しかったです。

 そうした馬琴を描く以上は、彼が生み出した物語世界も見せねば彼の思いが伝わらないのでしょうが、10巻の物語を1時間程度で見せるのはやはりダイジェスト版にしか見えないのが残念です。僕の大好きなエピソードが完全に落とされていたのも悔しい。でも、それも仕方ないのかな。ただ、馬琴・北斎パートと比べると八犬伝パートの俳優さんに重厚さが欠けた事が物語にバランスを欠く結果になってしまいました。馬琴原作では八剣士はあんなイケメンのイメージじゃないんだよなあ。

 二つを別の映画にした方がいいのだろうけど、二つを裏表としたい気持ちも分るし難しいなぁ。

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La Strada

4.0若い人も人生の先輩もとっても観やすい!!

2024年10月28日
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笑える

楽しい

興奮

「八犬伝」は多くの方が書かれているように私も
NHKの人形劇でハマった年代なのでとても楽しみ!
と同時に、あんな荒唐無稽な話を映画化するのは
実はとっても難しい!大丈夫だろうか?と、
とても不安だったのだけどストーリーの構成を知って、
ああ、そんな手があったか!!と、興味津々でした。
これは山田風太郎氏の原作がこの映画と同じく、
滝川馬琴の半生と「八犬伝」のストーリーを
年代毎に交互に書かれているそうで、
それを元に構成された映画と言うことでした。

正直なとこ「八犬伝」の物語部分は長大なので、
完全映画化は無理だと思っていたし
VFXは頑張ってましたが、随分端折った「物語ですよ〜〜」的な
思った通りの荒唐無稽さは否めないのですが、
滝川馬琴の半生の描写は流石に演技巧者を揃えただけあって
「八犬伝」の「物語ですよ〜〜」感を補って余りある
重厚な出来栄え!!

役所広司さんの馬琴は言うに及ばず、
一番の儲け役、自由人北斎を演じた内野聖陽さん。
馬琴の妻役寺島しのぶさん、息子役の磯村勇斗さん、
息子の嫁役の黒木華さん。
これだけで一級の人情時代劇が出来そう。

その重厚な「実」の部分と荒唐無稽な「虚」の部分が
時代劇なんかほとんど観たこと無いと言う若い観客も観やすい様に
飽きない程度の長さで行き来する。

楽しい作品に仕上がってます!ぜひ劇場で!!

で、月に8回くらい映画館で映画を観る
中途半端な映画好きとしては

そもそも「八犬伝」そのものは
「仁、義、礼、智、忠、信、孝、悌」と言う
江戸時代の武士の価値観が元になっているので
ここを現代の観客に飲み込ませるには
いい意味での「改変」が必要になるのでしょうが
本作はそこは触れずに、人の世では成立しにくい
勧善懲悪の物語として推し進めることで
馬琴の創作意欲の根源に話を集中していて、
中盤、歌舞伎舞台の奈落で考え方の違う
鶴屋南北と馬琴の会話そのものが
創作に携わるの者の本音と言うか
興味深い場面になっている様に思います。

あと、この映画、意外にジェンダーフリー映画かもしれません。
だって最大のビランが悪女ですし〜。
そのビランに対抗するのも正義の姫君様!

馬琴にとっても一番手強いのは自分の妻!
そして最後に手を差し伸べてくれるのは死んだ息子の嫁。

中々でございますわ!!

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星のナターシャnova

4.0一粒で二度おいしい?

2024年10月27日
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泣ける

楽しい

八犬伝と八犬伝を書く馬琴の話。
一粒で二度おいしい…と言えば聞こえはいいが、物語の八犬伝の部分はどうしてもあっさりりに。原作はどうなのかわからないけど、これなら八犬伝はすっぱり諦めて馬琴の物語に注力してもよかったように思う。(集客が難しいかもしれないが…)
殿様の失言がきっかけなのに、八犬士が頑張って、殿様「よくやった!がはは」ってなるのは現代の政治家を彷彿とさせます(笑)
現実部分でも虚構部分でも演出が派手。爆発にたいして被害がすくなくない?と言いたい(笑)
八犬伝を知らない方が楽しめると思います。

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ひとふで

4.0滝沢馬琴と葛飾北斎に鶴屋南北

2024年10月27日
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 南総里見八犬伝が物語パート(虚の世界)とその物語を描く執筆パート(実の世界)が交錯して進んでいく。
 滝沢馬琴がどのようにして書いたか、どのような想いで書いたのか、そして作品のあらすじを口頭で聞かせてもらい贅沢な読者だけど挿し絵では馬琴の創作意欲を持続させる葛飾北斎。
 北斎は絵を描くのに現地へ行ってみる主義なのに馬琴は今現在でないからと言い頭の中で想像した房総地区を舞台として物語を描くと言う。
 そして北斎のツテで観た歌舞伎の奈落で会って意見を交わし合う鶴屋南北。
 八犬伝の創作を見てとれる。

 年齢からか目が失明しても亡き子供の嫁のお路の3年に及ぶ代執筆が完成させる下りは涙を誘う。ありがとうお路さんと言いたい。

 物語パートではダイジェストで贅沢に八犬伝を堪能出来た(1作品でないのがもったいない制作費と役者たち)。ぜひ、新しい八犬伝を制作してもらいたい感想が湧いた。

 最後は木下グループの映画だなぁと思ったのが、パトラッシュがネロを天国に導いていった如く、八犬士が馬琴を皆で支えて天界へ導いていった演出。カドカワの映画と違い、木下グループらしくホッコリした。

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カツラギ

3.0生涯を通して正義を貫いた苦悩「滝沢馬琴」物語と、軽い今どきCGアクションもの「八犬伝」の両者のダイジェストを交互に編集した総集編?で、本編は??

2024年10月27日
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鑑賞方法:映画館

里見家の呪いを解くため、運命に導かれた8人の剣士たちの戦いを描く「南総里見八犬伝」。
その作家・滝沢馬琴の生涯をかけた創作の過程と芸術家としての苦悩を描く。

八犬伝と言えば薬師丸ひろ子・真田広之の角川映画「里見八犬伝」ではなく、子供の頃に毎日見ていたNHKの連続人形劇「新八犬伝」を思い出す。
当時は、一大ブームが巻き起こり、書店には「南総里見八犬伝」の数々のバージョンがずらりと並んでました。
「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」が今でも空で言える人が多いのではないか?
「玉梓が怨霊~」の決め台詞も脳裏に焼き付いてます。

滝沢馬琴は、生涯を通して正義を信じる物語を描き続けながらも、そうはいかない現実との差に苦悩し続ける。
何も悪をなしていないのに、わが身に降りかかる不幸を嘆き苦しむ様は、さすが役所広司、内野聖陽、見ごたえがあります。
脇を支える寺島しのぶ、黒木華も良かったのですが、いかんせん、他の者との関係を描くシーンが少なすぎてもったいない。
黒木華が夫と心を通わせ支える話がほとんどない。

なかなか面白かったのですが、「滝沢馬琴」物語と、「八犬伝」の両者のダイジェストを交互に観ているようで残念。
ダイジェスト?予告編?で、本編は?と言いたくなる。
どっちも中途半端。

特に「八犬伝」部分。
せっかく真田広之が米国で時代劇を頑張ってるのに、日本の時代劇がこんな軽量級でいいのだろうか。
ワイヤー・アクションやCGを見せ場にしてもいいけれど、数々の名寺等でせっかく撮影しているにもかかわらず、全シーンが超軽いのは、演出のせい?俳優?美術?撮影?
特に特に玉梓の正体の超超超チープな煙CGはずっこけた。
なんと、発想が貧弱な。
いくらCGが発達してもクリエイターの発想がこれではお話にならない。
栗山千明の方が怖い!正体が煙では明らかにグレードダウンしてる!

ちなみに、八犬士は八房と伏姫の子供たちとずっと思ってたのですが(随分とエグイ話だと)、WikiPediaを読むと、そこにもいろいろあったのですね。
あと、「あっぱれ八犬士!」みたいなこと言うけど、どの口が言うか。
そもそも全ては、義実が玉梓の助命の言を翻したり、八房に「景連の首を取ってきたら娘の伏姫を与える」と軽口を言ったことから始まったことなのに。

最後にさらに許せない点。
劇中の歌舞伎のシーンの扱いが雑なこと。
戸板返しの場面(ですよね?)なのに、戸板返しの驚きシーンを映さなかったり、
お岩の登場を歌舞伎なのに合成で出現させたりするのは、ひどい。

あと、山田風太郎の原作だから仕方ないのかもしれないが、クレジットに「南総里見八犬伝」「滝沢馬琴」または「曲亭馬琴」の文字が無いのは納得いかない。

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ITOYA

4.5虚実の交錯がおもしろい!

2024年10月27日
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『南総里見八犬伝』
あんなに堅物そうなのに…葛飾北斎が頭撫でるのも同感!
現代でも通用するであろう、ものすごーく面白いファンタジーなストーリーを思いつく
滝沢馬琴の頭の中ってどうなってるの?!

8人の剣士たちの戦いをダイナミックに活写する“虚構”パートと、
その作者である江戸時代の作家・滝沢馬琴の創作の真髄を
葛飾北斎や妻のお百、息子の宗伯、宗伯の妻 お路との日々のやり取りを
織り交ぜながら迫る“実話”パートがテンポ良く交錯され描かれており、
ワクワクとフムフムとで、とても面白く感動しながら楽しめました。

虚構パートの俳優さんたちも、2.5次元感がハマっていて良かったですが、
やはり、実話パートの俳優さんたちが、本当に素晴らしかったなー。

お百の「チクショー」、良かったなぁ…。

さらに、奈落での鶴屋南北との問答対決は、
そのまま、役所さんと談春さんの芝居対決のようでもあり、
問答も芝居も双方が引けを取らず、
息を詰めて魅入ってしまい、感動して泣きそうになりました。
この場面、いちばん好きかも。

そして、笑顔のラストは、とても良いです!!!

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hkr21

3.5失命後の創作過程のところがとても興味深かった

2024年10月27日
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泣ける

興奮

知的

個人的には、お路との創作過程の苦難と八犬伝のクライマックスをもっとじっくりと、たっぷり観たかった。
すると、3時間超えになりそうですが。(汗)
全体的にとても楽しめました。

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kobo-ojisan

4.0ファンタジー

2024年10月27日
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楽しい

興奮

萌える

虚と実の話。

八犬伝の「虚」の部分はまさにファンタジー。
子供向けの仮面ライダーみたい。
セリフであるとおり。
嘘があっても良いし、楽しめれば良い。
やりすぎ感があるけど、それもまた良い。
かっこよすぎてニヤニヤしちゃうけど。
鑑賞後、
「はじめから玉投げれば良い」
とか言っている人もいたけど、そういうことでは無いし、リアリティとか無くても良いのだと思う。

里見だから千葉でロケして欲しいけど、まぁ、安房に行ったことなくてもいいのでしょう。

ふたつの話にボリュームを持たすために150分。たぶんこれでもカットした分がありそう。8人間それぞれの良さは出ないけど。
それでも長いな、、、膀胱との勝負。

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だるまん

5.0八犬伝に込められた願い。

2024年10月27日
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この八犬伝という物語には、今も昔も変わる事の無い願いが込められているのだと感じました。
そして、その物語を一途に描き切る、滝沢馬琴という一人の人間の愚直さを知ることが出来る作品です。

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さかもっち

4.0江戸爛熟期の文化の香りを感じる話

2024年10月27日
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感想

江戸文化文政(1804〜1830)期の町人文化華やかかりし頃、活躍した著名な戯作者で日本最初の職業作家であった曲亭(滝沢)馬琴の全盛期の活躍から晩年までの姿と、また1814年(48歳)から28年間に渡り著作された自身最長且つ最高の作品であった南総里見八犬伝を映像化した作品である。原作は山田風太郎。

馬琴自身の生涯を全て描いている訳ではない。話は八犬伝のストーリーを着想した話を挿絵の依頼をしていた後に浮世絵の大家となる葛飾北斎に語り出すシーンから始まる。(馬琴の若き日の身の上の説明がもう少し詳しくあるとこの作品は俄然面白くなるのだが歴史としての記録を含め本作の内容を以下に簡単に記した)

本作は馬琴が虚なる戯作を創作し続ける意義や流行り物の歌舞伎演目に於ける作者達の各作品としての虚と実の解釈と表現方法、四代目鶴屋南北との対話から人の虚実の捉え方の違いを意識して以降、八犬伝の作風に影響を与えたのか否かという話等、江戸文化爛熟期の世俗の中で昔から普遍的に思われていた虚と実の解釈が時代の変遷により変化し続けている事、さらに馬琴自身の実人生において虚と実とはどのようなものであったのかを克明に描いている。
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馬琴(滝澤興邦)の家系は元々は松平姓を名乗る旗本上士の家老職を務める家柄であったが馬琴の祖父興也に男子が無く中間家より養子を迎え興吉と名のらせ4人の子をも受ける。その三男として生まれた。

少年期に父興吉病にて他界。養子家系なので家禄を減らされた上、兄より家督を譲られる。主君の孫に支えるも折り合い悪く10代で浪人となる。その後戯作者山東京伝の弟子となる。さらに出版元を営む蔦屋重三郎宅に手代として住み込む。そこで読書と著述を学ぶ。

しかし生活には困窮し、24歳の時に下駄屋が本業の貸家の大家の娘である会田百と年収20両という生計を優先させる考えで半ば政略的に結婚をする。お百も半ば状況を理解していた為、興邦は生涯お百には頭が上がらなかったという。戯作創作の為にあらゆる分野の書物を読込み理解していた馬琴(興邦)と比べてお百は読み書きは全く出来なかったという。

馬琴の長男の興継は長じて宗伯という画号用い絵等も描く文人となる。土岐村路(みち)と結婚。路の父親で紀州藩家老の御典医だった土岐村元立の紹介で医師の道へ進みその傍ら父馬琴の八犬伝の文章校正を担当する。しかし流行り病で興継は早逝する。その死に顔を座像として最後に描いた渡辺崋山との出会い、自身の視力喪失、さらに興継の妻みち(路)の馬琴口伝による八犬伝代筆。さらに妻のお百の死。八犬伝という虚である話を創作する内に多くの偽らざる実が馬琴に降りかかっていく。

南総里見八犬伝が完結するまでの28年間、事ある毎に馬琴の精神的支柱を担っていた葛飾北斎の姿にも感銘を受ける。馬琴との時々の話の掛け合いは江戸っ子ならではの笑いを誘う。

馬琴の八犬伝で実の世界で滝澤家再興を待望するその熱い想いが里見家を再興させる八つの玉(仁義礼智忠信考悌)を持つ伏姫と八房の絆に繋がる八人の剣士を中心に展開する怨霊玉梓に誑かされた者達との不可思議かつ壮大な一大戦記の戯作を完成させる事に繋がっていく。

この物語を読んだ者は確かに物語は虚であるが、その話の中で主人公達が命を賭して護っていく重要な八つの理念は実(現実)の世界で生きていく時にも人として最も重要な判断をする時に護るべき大切な精神である事を切々と訴えている事を感じとった。この頃に生きていたこの戯作を読んだ多くの日本人が、これこそがこの国の精神の真髄であると結論付けたのだ。たからこそ大評判となり現代では江戸期日本文学の傑作と評される所以だと感じた。

脚本・演出
江戸期の町人文化の香りを深く感じられる内容であった。八犬伝本編を本作の配役でもっと観てみたい気がした。馬琴の出自等の身の上に関しての割愛は構成上致し方ないと感じる。全体的に二つの話を視点を変えて観たというお得感があり満足した。

VFX
どこかで観た事がある雰囲気ではなく、オリジナリティ溢れるファンタジックな映像であった。

配役
役所さん、内野さん、寺島さん、他豪華俳優陣の皆様。大変素晴らしい演技であった。

当時の三代目尾上菊五郎の公演と見受けたが歌舞伎役者としての中村獅童さん、尾上右近さんの四代目鶴屋南北版忠臣蔵と四谷怪談も素晴らしい演技で興味深く観た。更に奈落での人力の舞台回転装置の中での南北と馬琴の虚と実の解釈会話など当時の歌舞伎興行の雰囲気を大いに感じた。

⭐️4.0

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Moi

3.5虚を貫けばそれが実

2024年10月27日
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単純

興奮

幸せ

南総里見八犬伝とそれを書いた頃の滝沢馬琴の話。

南総里見八犬伝のあらすじを、へそ曲がりで口の悪い絵師に聞かせる体でみせていく。

そもそもが里見八犬伝が面白いところに馬琴と北斎や家族との出来事を行き来させながら進行していくしで、149分という尺とはは言え長さはあまり感じない。
ただ、里見八犬伝パートは良いとこ取りのサクサク過ぎる進行だから少々物足りなさも…。

そして馬琴の行も悪くはないけれど、やはりより面白いのは里見八犬伝というね。
ラストは「なんだかとっても眠いんだ〜」な違う犬のタイトルの作品みたいだし。

ということで、かなり面白かったけれど、南総里見八犬伝だけで作り直して欲しいとか思ってしまった。

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Bacchus

3.0こういうのもありかな。

2024年10月27日
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滝沢馬琴が八犬伝を書くお話だったのね。
こういう構成も悪くはないかな。
馬琴のシーンはドラマ性ありだったけど八犬伝シーンに物足りなさを感じた。ラスボスとの対決とかあっさりすぎて。

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あらじん