劇場公開日 2024年10月25日

八犬伝のレビュー・感想・評価

全252件中、121~140件目を表示

3.5意外と悪くない。

2024年10月29日
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まずは予告編に苦言を。大屋根の上で戦うVFX丸出しのシーンと、土屋太鳳が犬に袖をくわえられているシーン(あんみつ姫かと思った)。どちらも八犬伝では重要な場面なので、ここがこんな感じだったら全体はどうなるの、嫌だなと思ってしまった。逆宣伝です。予告編の編集も本編のディレクターに任せないとね。木下映画さん。
江戸での滝沢馬琴らの姿(実の世界)、馬琴が語る八犬伝のイメージ(虚の世界)にパートが分かれている。役者に恵まれた「実」が良いのは当然。問題は「虚」の出来レベルだと思っていた。ただ実際に映画を観てみるとそうも言い切れないところもある。「南総里見八犬伝」は江戸の戯作者が描く関八州(江戸から見れば大田舎、アウトランドです)の伝奇ロマンであって、粋な教養人が、血生ぐさく、善も悪もギラギラしている世界を描いているところに面白みがある。これを「実」と「虚」を組み合わせることによって構造的に上手く再現、強調することに成功したのが山田風太郎の原作です。
映画も「実」と「虚」を映像的に質感を変えることもなく、時間的経過を自然に流し、説明的な表現もほとんど加えず、原作の空気感を上手く再現しているとは思います。VFXも抑え気味であまり安っぽい感じはしない。
だけど、やっぱり「実」の方では、役所広司も内野聖陽も素晴らしい演技だけど、江戸者らしい瀟洒で知的で、でも軽みはあってというところまでは感じさせない。役所広司は何を演らせても平山さんになるっていうところはあるけどね。ただし鶴屋南北と渡辺崋山のくだりが素晴らしく全体のクオリティを押し上げている。
さて「虚」の八犬伝の映像化の方。予想通り「南総里見八犬伝」世界観に対する認識不足が見受けられる。南総里見八犬伝は水滸伝を下敷きにしている。水滸伝の108人の登場人物は同じ星の下にある義兄弟であり、時の権力、支配者に歯向かう侠客である。南総里見八犬伝は水滸伝のスケールをうんと小さくし、でも濃密にしたいわば箱庭。だから南総里見八犬伝は水滸伝と同じように男の世界を描いていることをおさえておく必要がある。義理と不義理という価値軸、そして馬琴がこだわった善悪の強烈な対比。実感できていればただのファンタジーにはならない。要するに男と男のぶつかりあいと汗臭さが足りないのです。悪の強烈さが足りないのです。
いろいろ書いてしまったけれど、予想を超えて面白く楽しめる作品です。VFX屋の曽利文彦がここまでの作品をつくれるとは思ってなかった。
最後に一つ。土屋太鳳だけはミスキャストですね。あの伏姫だけは本当に勘弁してほしかった。

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あんちゃん

2.5人間ドラマとその作品の絶妙なバランス

2024年10月29日
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南総里見八剣伝を映画化した場合、スポンサーはどれだけ集まり、予算はどれくらいあるでしょうか?
当然、ハリウッド映画には遠くおよびません。
かつて、薬師丸、真田で映画化した八剣伝レベルは現代技術によりやや越えるかもしれません。
そこで、この作者の逸話を絡めた作品とした事で二重展開のドラマとしました。しかも
人間ドラマには、しっかりとした役者をならべ、八剣伝はイケメン配役により強弱を着けました。企画力に敬服しました。
ただ残念なのはどちらを落としどころとするかです。もう一捻りできたはずではとエンドロールを観ながら落胆しました。残念でした。

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ヤマッチ

3.5作者と八犬伝を同時に知れるお得な映画

2024年10月29日
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滝沢馬琴と葛飾北斎が狭い部屋で雑談するだけの場面が何回もあるんですが、そこの会話が面白い。嫁との短い会話の中でも、馬琴の人柄や家族関係が分かるようになっていて上手いなぁと思いました。

「八犬伝」パートも名場面集になっていて、あれで良かったと思います。「八犬伝」自体は様々なところでオマージュされていて、飛び散った玉を集めるとかドラゴンボールやんとか、迫ってくる壁を2人が犠牲になって食い止めるのはFF4だったり、元ネタが使われまくっている故に今さら感が強いんですよね。
本気で凄い「南総里見八犬伝」を作ったとしても、斬新な感動は与えられないと個人的には思います。

物語の中で「忠臣蔵」が出てきて、北斎は「あんな誰でも知ってる話の何が面白いんだ」と言い、馬琴は「忠臣蔵・・・あれはいい」と言うのですが、対照的な意見を言った二人の作品はちゃんと現代の芸術や、漫画やゲームの中にも生きているのが面白いと思いました。

しかし里見家のお殿様が悪霊に呪われて、子々孫々までの危機を救う物語なのに、肝心のお殿様にあまり同情できないんですよね。
行方不明だった姫が河合由美だったから、悪霊と戦う八剣士を応援できたけど、姫がいなくて殿様だけだったら、何でそこまで必死に戦うのか理解できなかったかも・・・

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ジュンヤ

3.0演者はゴージャスなんだけどな〜ぁ

2024年10月29日
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書き手と戯作部分を交互に展開されていくが、どちらも中途半端に感じた。
どちらも食べたいが食べ切れないから妥協せざるを得なくなるような感じですね。
映画って、しっかり画きたいもの絞って深掘りしていかないと味は出ないと思ってる派なので、ごはんと副菜2品で1食終えるような感じは非常に食い足りない。
八犬伝の成り立ちとか自分は深く知らなかったので勉強にはなりました。

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ちゆう

5.0ほんまに良かった昔は凄い

2024年10月29日
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楽しい

興奮

細かいところまで、次から次へと
周りの景色や人の変化まで
事細かく。
とにかく観て欲しい
昔の小説は凄い
墨で書く
失敗したら書き直し
そーゆうことができてたから
人も進化するんやろうなぁ。
いまは、足を使わなくても
宅配され、
間違えたら、✖️を押して消したらいいだけ
(パソコンや、携帯)

苦労がない分
子供達も親任せや
送り迎えしてもらっても
「ありがとう」や、見送りがない
時代になって
悲しい!親に感謝しないとねん

とにかく、めっちゃ
いい。観てほしいです。

昔の素晴らしさと、面白さ。
ひとつひとつが
日に日に変わってく
感動しました!

みんなで拍手です

やっぱりイオンシネマ津は、最高です

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おはな

3.5丁寧に作り込まれた一つ一つのピースを組み合わせたような作品。戦隊ヒーローものの原点を知った!

2024年10月29日
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楽しい

興奮

作中に様々な要素とストーリーが
パズルのピースのように散りばめられていて
全体がビミョーなバランスで
まとまっているようないないような…
ちょっとチャレンジャーな作品だった

しかし!
その一つ一つのピースの作り込みは
すばらしい
まず、江戸時代パート
馬琴の作家として作品を生み出す苦悩や
北斎との交流はもちろん軸だが
江戸時代の人々の暮らしや市中の様子
歌舞伎の芝居に至るまで
当時の生活感を違和感なく再現していて
見事だった
そして、八犬伝パート
VFXを駆使した映像がよかった
城の屋根での乱闘シーンは迫力あり!

どちらのパートもしっかり作り込まれて
いるだけに
集中して見ていると
パッと話が切り替わってしまう
そこで、盛り上がった気持ちが
リセットされてしまうのは
ちょっと残念だった

八犬伝の完成度の高さには
今更ながら、馬琴の実力と情熱を感じた
八犬伝、おもしろい!
日本の戦隊ヒーローものの原点ここにあったー!
また
八犬士の若手俳優陣と役所広司、内野聖陽、寺島しのぶといったベテラン年配俳優陣の
演技の対比も新鮮だった
特に寺島しのぶ!
文字も読めず、夫の仕事の価値もわからず
夫と一緒にできることもない
嫁が夫の手伝いを始めたのを見て
「チキショー」と言い残して死ぬ
哀れな下町の女をうまく演じていて印象的だった

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ぴーちぱい

3.5虚文の功罪

2024年10月29日
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悲しい

28年かけて八犬伝を紡いだ滝沢馬琴の映画でした。
主演の役所浩司、北斎役の内野聖陽お二人の演技が見事でした。
時より挟まれる八犬伝の映像が少しチープでした。
丁寧に一流の役者さんで作られた映画なので評価4であるべきですが、予告編通りのものでしたので3.5としました。
立川談春師匠の怪談の様な語りが観れました。
奥さんの寺島しのぶは怖かったです。
偉人の配偶者は.....な人が多いと言われてます。
NHKの人形劇で見た八犬伝を思い出し懐かしいかったです。

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のっぽ

4.0本家本元を観たくなる

2024年10月29日
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楽しい

数十年前に原作を読んでいたけれど、八犬士の大冒険と玉梓が怨霊の怖さの方に注目して読んでいた。馬琴と北斎のやり取りは記憶になく今作品を観られて良かった。八犬士の活躍場面はワクワク感があり、出来ればも少し観させて欲しいと思うほど。物語の虚の雰囲気がとても良いと思った。馬琴と北斎の実の場面は生々しい夫婦と親子の関係が描かれる。息子役の磯村優斗が着物の上からでも分かるほどで病身がリアルに映った。馬琴の八犬伝にかける執念と家族の想いは想像を超えていた。伏姫役土屋太鳳さん今作でアクションシーンがない(当然だが)のは残念。

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Yosshy

4.5フィクションとリアリズム Fiction and Realism

2024年10月29日
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興奮

知的

映画は
曲亭馬琴と葛飾北斎のやり取りが中心になる。

「虚」と「実」が
物語の根底にあり、
登場人物は、その間を揺れ動く。

戯作者として「虚」を紡いでいく意味とは?
絵師として「実」描いていくこととは?
その生活は「実」なのか「虚」なのか?

個人的に一番、鳥肌が立ったのは
実パートの
奈落での鶴屋南北と馬琴のやり取り。

時代を超えて、
物語を創作する意味を問う内容で、
馬琴の意見も、南北の意見も
一理あり、
その中で迷いがなく、
はっきり意思を示した
立川談春による鶴屋南北の怪演が際立った。

山田風太郎の原作本「八犬伝」を見ると
この部分は、ほぼそのまま採用されている。

もちろん、「実」とはいえ、この二人のやり取りは
創作だろうけれど、ひょっとしたら
と感じる迫力だった。

この映画だけでなくすべての作品は
「虚」を紡いでいるのだけれど、
その「虚」が果たす役割ってなに?
物語(フィクション)と実生活(リアル)とは?
と創る側も観る側も
問いかけられたような心持ちになった。

The film centers around the interactions between Kyokutei Bakin and Katsushika Hoku

At its core, the story revolves around the ideas of “fiction” and “reality,” with the characters wavering between the two. What does it mean for a fiction writer to spin “fiction”? And for an artist to paint “reality”? Is their daily life itself “real” or “illusory”?

The scene that gave me the strongest chills was the exchange between Tsuruya Nanboku and Bakin in the understage area during the "reality" segment. This scene explores the significance of creating stories across time, presenting both Bakin’s and Nanboku’s viewpoints, each of which has its own merits. Among them, Tsuruga Nanboku, played by Danshun Tachikawa, stood out with his uncanny and unwavering portrayal, firmly expressing his conviction without hesitation.

Looking at Yamada Futaro’s original work, The Eight Dog Chronicles (Hakkenden), this part appears to have been adopted almost as is. Of course, though we may consider this exchange between the two as “real,” it is likely a work of fiction. However, the intensity made it feel almost plausible.

Not just in this film but in all works, we are weaving “fiction,” but what role does that “fiction” fulfill? What is the relationship between story (fiction) and real life (reality)? It felt as though both the creators and the viewers were invited to reflect on these questions.

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新米エヴァンゲリスト

4.5八犬伝を創り出した滝沢馬琴の作家としての信念と生き様

2024年10月29日
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興奮

知的

予告編で大好きな八犬伝という言葉を見て蘇った過去の記憶に導かれて鑑賞した。

本作は、八犬伝の作者である主人公・滝沢馬琴(役所広司)の八犬伝創作活動パートと、八犬伝物語パートが同時進行していく。地味な実の創作活動パートと派手な虚の物語パートがバランス良く同時進行できるか心配になったが杞憂だった。実と虚を見事に融合した壮大で奥深い作品に仕上がっている。

創作活動パートは、演技巧者の俳優を揃え主人公の作家としての生き様に迫っている。主人公が八犬伝の原稿を友人の葛飾北斎(内野聖陽)に見せ興味を持った北斎が挿絵原案を書くというスタイルで進行する。生真面目で緻密な主人公、豪放磊落な北斎という性格の異なる二人の作品の実と虚の議論は原稿の進行とともに深まっていく。特に鶴屋南北も加わった作品の実と虚の議論は印象深い。現実に起きないからこそ勧善懲悪を虚として描く主人公と、どんな辛い現実でも直視しようとする鶴屋南北の激論は、読み手に何を伝えるかという作家としての信念のぶつかり合いであり迫力がある。見せ場だった。

主人公の創作活動は28年に及ぶが、創作意欲は衰えず最後は失明しながらも息子の妻・お路(黒木華)が口述筆記して完成に至る。なぜ、そこまでして彼は八犬伝を完成させたのか。それは八犬伝が彼の作家としての信念である勧善懲悪という虚の世界を描いた最高傑作であると確信したからである。八犬伝を通して読み手に実際には経験できない勧善懲悪の醍醐味を味わって生きる糧にして欲しかったからである。

物語パートは最新映像技術を駆使して見応えがある。運命の珠に導かれた八犬士の出会い、そして里見家の滅亡を企てる怨霊との壮絶な戦いは圧巻の迫力。八犬士は若手俳優構成なので、新感覚のアクション時代劇の雰囲気が爽快。尺の都合でダイジェスト版になっているが、詳細追加すれば単独作品としても一級品だろう。

しかし、本作は敢えて創作活動と物語を一つに纏め、物語は作家の渾身の創作活動と信念によって生み出されることを強調している。今まで観てきた八犬伝より心に響く作品になっている。

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みかずき

4.0虚と実の並走

2024年10月29日
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幸せ

虚像と現実。映画の中でも語られるが、正義が勝つとは言えない、正直が報われる世界とは言えない現実は、つらいのだが、虚像の中だけでも正義が勝つ、正直が報われる物語があるべきだと。
また、好きなので仕事にする、できるではなく、生活するために仕事をしてる。など考えさせられるセリフが多々ありました。
八犬伝の物語も楽しかったですが、このパートだけでも映画で観てみたいと思ってしまいます。

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もりちゃん

3.5エンタメ的には楽しめた

2024年10月29日
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八犬伝のストーリーが作者の創作過程に沿って展開されていく。八犬伝を知らない人でも楽しめる構成でちょっと長めの映画だけれど,飽きずに楽しめた。
作者側のストーリーは役所広司と内野聖陽、寺島しのぶに黒木華とくれば完璧な布陣。素晴らしい緊張感でこの映画の柱だった。
一方,八犬伝側のキャスト達,若手というのはあるものの時代劇をやるにはちょっと役不足。皆かっこいいのだけれどやや残念だった。そんな中,栗山千秋の演技は光るものがあった。

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ニョロ

3.0八犬伝パートがちょっとしょぼい…

2024年10月29日
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八犬伝パート(虚の方)が、もっとファンタジーであって欲しかったなぁ。
里見の殿様が途中出てくるところなんて、家臣一人かい!落ちぶれたとはいえ、殿様だよ。
もっと、手下(キングダム的なCGでもいいので)を引き連れてきてよ。あと、唯一いた家臣、ぼーっとし過ぎ。殿の前では、もっとSPぶりな目つき必須。
なんか、「尼子一族の底力を見せてやる!」(うろ覚え)って言いつつ、一族総勢6人かよ!ってずっこけた「たたら侍」をふと思い出してしまいました。
クロマキーガンガンで、背景レインボーで、2.5次元的でもいいので、もっとファンタジーにして欲しかった。
四谷怪談部分にあれだけ予算使っているのだから、そこを半分にしても、ファンタジーに予算を割いて!(ていうか、南北の部分は、忠臣蔵と四谷怪談って実はこういう意味なのよって言いたいだけじゃないか?って思ってしまいました。歌舞伎を見ている人ならみんな知っているであろうことなのに)
八犬伝パートがもっと豪華だったら、走り方や歩き方や刀裁き、殺陣なんぞ気にならないと思うの。ファンタジーって思って見られるから。
あと、「殿!最上階へ!お逃げください」みたいなせりふがあって、「最上階って!マンションか!」と思ってしまった。天守閣じゃないのかな。3階、4階っていうのも、あんまり時代劇では聞かないけど、それは火縄銃の言い訳と同じなんだろうな。
馬琴パートが説明せりふが多いこと以外(あと歌舞伎パート)は、いい感じの映像だっただけに、虚構部分がなぁ、もっとファンタジーであって欲しかったです。

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su-zu

4.0深みと派手さの両方がよかった

2024年10月29日
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知的

滝沢馬琴の現実世界は演技のうまい役者で固めてひたすら深みのある物語に仕上がっていたし、八犬伝のほうは若さ弾けるアクション活劇に仕上がっていたし、その対比もメリハリがあっておもしろく、長い時間の映画なのに最初から最後まで夢中になって観られました。
CGが子ども向けの戦隊ものレベルだったのがちょっと残念だったけど。
それにしても、八犬伝の物語はやっぱり面白い!

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すみゃん

4.0予告編どおり

2024年10月28日
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もっとも映画で観たい原作の1つ「南総里見八犬伝」に関する映画なので、楽しみに観ました。
山田風太郎医師の原作「八犬傳」は、未読だが、
 日本で最初と言われている 副業を持たない純粋な小説家:曲亭 馬琴(滝沢馬琴)氏を語っても、誰も興味を持たないが、永い章回小説「八犬伝」の切り抜きを 張り合わせて入れ込む事により、
江戸後期の文人の生きざまを見事に映画・小説化できていました。

本作を観ていて、月代・火縄銃・武具・衣装等での考証が気になったが、それはあくまで"虚の世界"
江戸時代にあって、作者があえてSF娯楽作品に徹している事が素晴らしい。
実の世界での考証は、文句はないが、最晩年に過ごした 新宿区四谷信濃仲殿町は、下級武家屋敷街だったのだが、竹藪が多く、そんなに田舎ではなかったと思うのだが。。。

撮影はしっかりしています。

八犬伝を扱った作品は、「宇宙からのメッセージ(1978年)」「里見八犬伝(1983年)」とみてきたが、
子供の頃観た NHK「新八犬伝(1973年-1975年)」が、1番面白く、今でも8個の字は主題歌として覚えています。

馬琴について、じゅうぶん魅せてくれたので、
次に観たいのは、今回の役者をそのまま使った「南総里見八犬伝」だ。
2時間では表現しきれないので、
ネットフリックス等の動画配信で、全106冊の章回小説を 最低でも3シーズン30話位
可能ならば9シーズンにまとめて、製作して欲しい。

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YAS!

3.5虚と実

2024年10月28日
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単純

興奮

魔界転生や忍法帖の山田風太郎原作の作品。

物語「南総里見八犬伝」の「虚」の世界と
原作者「曲亭馬琴」の「実」とを行ったり来たりする構成。
「八犬伝」パートはうまくダイジェストにしてあるので見やすい。(親兵衛編はめんどくさい)
が、途切れ途切れになるので、ちょっと集中が欠ける部分も。
どっちもやりたいのはわかるが、話が散漫になってしまい薄くなった印象を受けた。
「馬琴編」と「八犬伝」を2部(作)構成でもよかったか。(それだと「馬琴編」が地味な仕上がりになるかも)

キャスティングは豪華。
「八犬伝」パートは若手を多く起用。演技はともかく(笑)、原作に近いイメージの俳優であったと個人的には思う。(特に毛野は女性をキャスティングしがちなので辟易していた)

八房デケェなw

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YOU

3.0企画的に失敗だったか

2024年10月28日
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知的

寝られる

邦画界随一の名優役所広司の作品なのでそれだけで観賞は決まりなのだが、役所以外にも内野聖陽他、名だたる名優のキャスティングを見て楽しみにしていた。

【物語】
時代は約200年前、江戸時代後期。 滝沢馬琴(役所広司)は自宅で親しい友人の浮世絵師・葛飾北斎(内野聖陽)に構想中の物語の冒頭を語り始める。たちまち魅了された北斎は、馬琴に頼まれ話を聞いて思い浮かんだ場面をその場で絵にする。馬琴はその絵でさらに構想を搔き立てられる。

北斎は物語の続きを聴くために足しげく馬琴のもとへ通い、一方馬琴も北斎がイメージしたシーンをその場で描くのを見ることが大きな楽しみになっていた。

悪が横行する世で勧善懲悪を貫く八犬伝は、出版されると世間で大人気作品となる。長大な物語は20年を超す歳月書き続けられるが、終盤に差し掛かる頃には年老いた馬琴は視力を失い、ライフワークとして書き続けて来た物語を完結することが危うくなる。

八犬伝は、安房里見家当主義実が不用意な発言から敵方の嫁玉梓(栗山千明)に大きな恨みを買い、玉梓が里見家にかけた犬に纏わる呪いを解くため、運命に引き寄せられた8人の剣士たちの戦いを描く物語。 馬琴の執筆生活描写の間に八犬伝のダイジェスト的シーンが挿入される。

【感想】
ちょっと期待ハズレだったかも。
不覚にも前半ウトウトしてしまったせいもあるかも知れないが、そもそも最初から引き込まれればウトウトしない。と言うと「他人の性にするな」と言われてしまうか(笑)

本作で良かった点を言うと、役所広司、内野聖陽という二人が演じる馬琴と北斎の対話シーン。その部分は、期待通りでとても良かった。だから思うのは、この2人の絡みのシーンをもっともっと観たかった。

八犬伝のエッセンスを、単なるあらすじ説明にはせず、あたかもこれだけで1本の「南総里見八犬伝」実写化作品が制作できるキャスティングと撮影を行い、挿入シーンとした贅沢な構成。八犬伝をまともに読んでない俺には八犬伝がどんな話か分かって有難いことではあった。が、しかし、やはり半端だ。 前述のとおり、役所・内野の演技をもっと観たかったという満たされない欲求が残るし、八犬伝実写化作品として観たら、満足できるものではない。 そりゃあ、そうだろう、馬琴が28年掛けて執念で書き上げた八犬伝が作品の1時間ちょっとで描き切ることはできまい。

俺としては、八犬伝のあらすじはアニメか何かでサラサラと説明してもらって、馬琴の執筆生活、北斎初め周りの人間との関係、さらには息子、嫁、母親との関係をより深く、時間を掛けて描いて欲しかった。寺島しのぶ演じる妻生百なんか、あの描写だけだと悪妻にしか見えない。 馬琴の墓参シーンを観れば、お百が馬琴を支えたことは想像できるが、描き切れていないと思う。

ひと言で言えば、役所と内野がもったいなかった。

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泣き虫オヤジ

3.0目まぐるしい

2024年10月28日
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時代ものを見ない私だが土屋太鳳ちゃんが出るので見に行った。がしかし、出番が少なく残念。
物語的には壮大なのかもしれない。ただ、物語なのか現実なのか分かりにくいのが、良いのか悪い演出なのか疑問である。個人的に評価の難しい作品。

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ISA

3.5いい作品ではある

2024年10月28日
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ある程度、作品の内容についてはレビューなどを読んでいて理解して視聴いたしました
それ以上のものではなかったかなぁ
ちょっともったいない感は否めない
せっかく八犬伝をやるならば全編を映像化してほしいという願いもあります
南総里見八犬伝という規模感からして今の日本では難しいのであろう
過去のOVAシリーズも中途で終わってしまって
残念な思いをしました
だからこそ期待してたんですがねぇ

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あっくん

3.0時代劇離れは骨相にある!?

2024年10月28日
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以前は、血糊が固まって二度と抜けなくので、刀を懐紙や脇の下で拭って鞘に収めるとか、死に装束の合わせを左前にするとか、細部にこだわったものだが、近年どうも時代劇に違和感を覚えるのは“顔”である。イケメン八剣士は全く時代劇感が無い。初っぱな、凄んで見せる栗山千明も卵型のキレイなお顔。ここは若作りの寺島しのぶに替わってもらって馬琴の妻とWキャストというのはどうだろう。
固いものを食べない現代人。あと2世代で親知らずの生えない子供が産まれてくるという科学レポートもあるように、エラの張った四角い顔を見なくなる日も近い。
映画は主要人物以外、演技がダメ。そして馬琴が悩むほど、虚と実が深刻でない。時代的、社会的背景を描いていないので、これが普遍的な主題となりえず、単に作家個人の懊悩としか映らない。だが馬琴と北斎の掛け合いはいいね~記録では馬琴の注文に対して北斎がいつもテキトーなので喧嘩になったとか、北斎が画料を吊り上げた等等あるが、いずれにせよ内野聖陽の外道っぽさが、社会的背景を描かないこの平板な時代劇を救っているのだとみたが。

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オプンチア