劇場公開日 2024年10月25日

八犬伝のレビュー・感想・評価

全300件中、1~20件目を表示

4.0虚と実、CGとリアルの相乗効果が言い知れぬ深みをもたらす

2024年10月31日
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鑑賞方法:試写会

曽利監督といえば、これまでCGをいかにストーリーと馴染ませるかに腐心してきた人だ。そのアプローチの果てに、登場人物が所狭しと駆け巡る”絢爛豪華なフィクション”と”今まさに物語が湧きいづるリアル”という本作の二重構造にたどり着いたことは感慨深い。冒頭のかなり駆け足な”虚”のあらすじ描写に、”実”のパートがある種の理由づけを与える趣向も面白い。また、虚と実はまるで呼応する振り子のようだ。勇士たちが不思議な玉を探し求める旅と同じく、馬琴もまた一つの輝ける物語を磨き続け、それは彼一人の孤独な旅かと思いきや、そこにはやはり仲間がいる。北斎や南北といった天才らが刺激し合うのはもちろんだが、病弱な息子、夫を罵ってばかりいる妻、そして息子の嫁、その全てが馬琴を支える掛け替えのない宇宙なのだろう。いつも以上に役所広司の素晴らしさに舌を巻いた。彼の存在感こそが虚と実、双方に魂を吹き込んでいることは間違いない。

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牛津厚信

4.0虚と実が渦巻く歴史に引き込まれる眩暈にも似た感覚

2024年10月29日
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鑑賞方法:試写会

楽しい

興奮

知的

今から2500年以上前の中国の思想家・孔子を始祖とする儒教が日本に伝来したのは5世紀頃。時を経て江戸時代後期の19世紀前半、滝沢馬琴は儒教における「八種の徳」に基づく勧善懲悪を主題に「南総里見八犬伝」を28年がかりで書き上げた。それから約1世紀半後の1982年、山田風太郎は小説「八犬傳」を連載開始。「南総里見八犬伝」の物語を再構成した“虚の世界”と、馬琴の創作過程や友人の絵師・葛飾北斎との交流を描く“実の世界”を並走させる内容だった。これを原作とし、VFXの使い手として知られる曽利文彦監督が脚本も自ら手がけて実写化したのが2024年公開作「八犬伝」だ。

悪事がまかり通る現実の世界で正義など絵空事だと斜に構える北斎(内野聖陽)に対し、だからこそ虚構の世界で勧善懲悪を説くのだと主張する馬琴(役所広司)の対話は、興味深い創作論であると同時に、人はいかに生きるべきかという哲学的な問いかけにもなっている。さらには、実世界を生きる人々の想像力と思考から創作物や思想・宗教が生まれ、そうした虚の世界が後世の人々の精神に影響を及ぼし新たな現実を形作るという、虚と実が互いに影響し合いながら歴史が発展していく、そんな創作と現実が織りなす歴史の大渦に巻き込まれるような眩暈(めまい)にも似た感覚を、本作の両パートを行き来しながら味わった。

大長編の伝奇活劇である「南総里見八犬伝」のパートを、本編149分のさらに半分程度に押し込めたので、当然ながら筋を大幅に端折っており、アクション場面やVFXスペクタクルの質・量ともに物足りなく感じるのも正直なところ。もっとチャンバラを見たい、お金をかけたスペクタクルを見たいという向きには、1983年公開作「里見八犬伝」がおすすめだ。角川春樹事務所の最盛期に製作され、潤沢な資金を後ろ盾に深作欣二監督がやりたい放題の娯楽大作で、真田広之、千葉真一、志穂美悦子といったジャパンアクションクラブ(JAC)の看板俳優や目黒祐樹らが大暴れするし、薬師丸ひろ子には珍しく濃密なラブシーンもあるわ、お金をかけまくった闇の軍団の本拠地セットでは生き血の風呂で夏木マリがヌードになるわで、笑っちゃうほどの見所満載ぶり。ただし同作では物語の発端である里見家の城主と娘の伏姫、忠犬の八房、斬首された玉梓などのくだりが絵巻物と台詞で説明されるのみなので、その辺を丁寧に実写で描いた今作の「八犬伝」とうまい具合に補完し合っている。その意味でも、この機会に2作を見比べてみてはいかがだろうか。

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高森 郁哉

4.0描かれる"虚と実"が観客の想像力を刺激する

2024年10月26日
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泣ける

笑える

知的

江戸時代の人気作家、滝沢(曲亭)馬琴が構想する8人の剣士の物語『八犬伝』を、友人の絵師、葛飾北斎に語り聞かせている。映画は『八犬伝』の物語世界から始まり、すぐにそれが虚構だと分からせた上で、一転、資料が山積みになった人気作家の仕事部屋へと場面は転換。以降は、馬琴のもとを予告なしで度々訪れる北斎が、物語に刺激されて挿絵を描いていくという現実パーツと、『八犬伝』の虚構パーツとのカットバックで映画は進んでいく。誰もが知っている実在のアーティストをモデルにしているので、観客の頭の中も別次元の"虚と実"が入り乱れて楽しいと言ったらない。

物語の世界は若干仰々しい演出になっているが、一方で、馬琴と北斎それぞれの"虚と実"に対する考え方の違いが浮き彫りになっていくプロセスが示唆に富み、興味をそそる。馬琴役の役所広司はいつも通り入魂を感じさせる熱演だが、馬琴とは対照的に奔放な自由人として画面に現れては消えていく北斎役の内野聖陽が、今回は役所のパワーを逆手にとって生き生きとしている。

人気小説の裏にドラマあり。作家が作品に込めた思いと、江戸の町民文化の心意気を感じさせる1作だ。

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清藤秀人

3.0ちょっと残念、

2025年2月20日
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作品の中の、曲亭馬琴側と『八犬伝』側の割合を分けて欲しかった。7対3とかにするとか…、
あれだと、どちらもどちらを邪魔してしまっている。とても残念。
馬琴の、『八犬伝』を軸とした人生をとても良く描いているし、『南総里見八犬伝』の方も映画としてとても面白かったから余計残念。
それぞれを二本の映画としてシリーズ的に上映すれば良かったと思う。

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パンナコッタ

2.0「実」パートと「虚」パートの出来映えに大きな落差がある。

2025年2月18日
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鑑賞方法:VOD

「実」パートの重厚な役者の存在感とディテールの描き方の緻密さに比べ、「虚」パートの描き方があまりにもライトであり、「実」パートを際立たせるために意図的にそうしたのかもしれないと思いつつも、ズシリと見応えのある時代物のファンタジーを期待していた自分としては肩透かしを食らった感じがした。

何よりも八剣士のキャスティングが、美形ばかりでみんな同じように見えてしまい、自分にはアイドルグループがコスプレしているようにしか見えなかったところが大いに不満で、大変に幻滅した。

ファンタジーであっても本物の時代劇を感じさせてくれなければ、十分満足などできない。いつかやり直していただきたい。

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image_taro

3.5ポン・デ・リング

2025年2月17日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

現実世界と八犬伝の物語をからめながら交互に進んでいきます。
親子関係とか色々。
八犬伝は今で言えば大スペクタクルファンタジー。
赤子がワシに攫われるって風のフジ丸か!
まあ物語自体は伏姫パパが一番の元凶のような気がするけど。

まあでもお路が一番のファンタジーのような。宋伯の嫁と言うことはそれなりに学識があったのではと思うのだけれど。

面白かったです。

最後に、しょうもないことを。
○の玉を持っております。
にものすごく反応してしまいました。

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くろすけ

3.5これがドラゴンボールの起源?

2025年2月16日
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鑑賞方法:VOD

知的

難しい

寝られる

時代劇は苦手なんですが、
我が家の奥さんが見てたので見てみた。

ガラス玉持った同士を探す?
それってドラゴンボール?

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ぷぅ

2.5辻褄が合わない

2025年2月13日
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八犬伝の物語部分がちょっと酷い、ワザとなのか役者の演技が下手過ぎ。1983年角川版も大して名演技とはいえなかったと思うがそれにしてでもある。馬琴執筆部分との対比で敢えてそうしたのならだが、交互に話しが入れ替わるので見ていて辛い。内容にしてもなんだかなぁであった。

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GAB I

2.5マジ時間の無駄

2025年2月12日
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楽しい

コレね、そもそもが題名間違ってるのよ。素直に、「滝沢馬琴物語」とか「馬琴の生涯」とかにすればそれなりに映画を鑑賞出来たのに、里見八犬伝とか前面に押し出すから批判されるんだよ。ホント深作監督と真田に謝って欲しい。リメイクに期待した自分が恥ずかしいわ。何か途中から全然違う話始まって頭が?になったが、まさか全編里見八犬伝物語と制作秘話を織り交ぜて最後まで行くとは思わなかった。マジ時間の無駄でした〜

里見八犬伝の方から評価すると、正直若手俳優さん達頑張ってんな、と思ったね。全然悪くないし、今後も期待出来る自然な演技でした。板垣君の女装観た時、確かに綺麗だなとか思ってしまった。新たな扉を開く寸前まで行きました笑

滝沢馬琴物語の方も、正直大変良かった。つーか、役所と内藤、寺島の3人で映画一本作れるわ。安定の演技で素晴らしかったね。しかし、この2本の物語を掛け合わせて纏めたもんだから、観てる方は落ち着かないよね普通さ。八犬伝でハラハラしてんのに、馬琴の方でほっこりするんじゃ、一本の映画としては最低評価になると思います。よくこんな脚本にしたな、という映画でした

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DJ XYZ

2.5奈落の問答

2025年2月12日
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鑑賞方法:VOD

寝られる

 期待して大画面で(130インチスクリーンで1.5m離れて)視聴しました。まず、大画面で観るほどの映像ではありませんでした。

 滝沢馬琴(役所広司)がいる世界が朝ドラみたいで、とても嘘くさいんです。そして物語の世界のほうも、端折ったファンタジーで説得力がありません。

 中盤の「奈落の問答」のあたりは眠くなります。最も大事な場面だと思うのですが、わざと眠くなるような演出に工夫したのかもしれません。四谷怪談と忠臣蔵をミックスした話が今作の本質のように感じました。滝沢馬琴(役所広司)を悩ませるきっかけにもなった、「つじつま合わせ」についての説明がありました。そのシーンは、この作品自体のことを(呪術の世界が本当の歴史で、失明してまで28年かけて完成に至ったのは嘘です、と)言っているのでしょう。

 どのキャラクターもイマイチ魅力が足りなくて残念でした。

 栗山千明さんが大塚寧々さんと似ているという印象と、内野聖陽さんと役所広司さん、寺島しのぶさんの三人の28年という時間を感じさせる演技が、さすがだと思いました。

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どん・Giovanni

1.0八犬伝オリジナルストーリー知らないと意味不明

2025年2月12日
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単純

寝られる

普通に八犬伝が観れるかと思いましたが、八犬伝を書いている作者の話でした。

八犬伝ストーリーは知っているのを前提に話が進みます。

2024年では珍しいほどCGが雑で一瞬でCGだとわかります。

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ゆーき

4.0年齢層によって評価は分かれるかも

2025年2月11日
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鑑賞方法:映画館

泣ける

楽しい

自分はどストライク世代なので、とても楽しめました。随分昔の記憶で人形≠俳優なのに、各キャラに見覚えがあるのは何故かと思いながら観ていましたが、着ている着物が人形劇と同じだったんですね。あと現実パートの滝沢馬琴と葛飾北斎のくだりも年のせいかやけに身近に感じられて、楽しめました。こんな作品が増えると嬉しいです。

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ぱる@クール

3.0なんだかとても惜しい映画 マイナス×マイナス=プラスの方式。

2025年2月11日
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鑑賞方法:VOD

楽しい

興奮

な!なんと!奥さん!この話題作がもうアマプラで配信じゃないですか!
「嘘と実が交錯するエンターテイメント」が本作のキャッチコピーですよね。
まずその点からイチャモンつけたいの。いきなりステーキ。
そもそも映画こそ最も“虚”たるフィクションじゃないですか。ドキュメントフィルムじゃないんだから。
そこを“実”と言われてもなぁ…が観終えた時の正直な感想でした。
むしろ“虚”パートのお話の方こそ“実”に見えたんですね。“実”であってほしかったんですね。マイナス×マイナス=プラスみたいなメタ構造爆誕。
そして、結局がどっちつかずの凡作に終わった感じに思えたです。
いっそのこと“虚”パートの八犬伝のお話をメインに全振りしてくれた方が楽しめたかも。
実際“虚”パートの見せ場ってかなり面白かったです。
“実”パートは映画として観るなら、やや地味で退屈な印象を受けてしまいました。
この“虚”ד虚”のクロスオーバーの成功例で、私がまず思ったのは『大河への道』なんですね。
大河…は本当に楽しめましたし、感動すらしましたもん。
加えて直近では『はたらく細胞』これも本当に面白かったです。つい先日観たばかりなので、レビューはまだ書いておりませんが。是非とも触れておきたい作品だと思いました。

でも、偉大すぎる先駆者があって。そことの真っ向勝負を避けたのかな?
そう、当然往年の角川映画の『里見八犬伝』のこと。本作を語るにあたって比較してしまうのはどうしても避けられない映画だと思うです。
ぶっちゃけ里見…は薬師丸ひろ子人気に頼った、かなり大味なエンタメ作品ではあったものの、制作費は当時としては破格の10億円だったらしくて。(今日換算なら大雑把にシャアザク的な約3倍の30億円くらいらしいです)
対して興行収入倍の23億円ということです。今日換算ではシャ…だいたい3倍の70億円。
立派に成功作と言ってよいと思うの。
映画にそれだけ贅沢な予算をかけられるって、はっきりいってそれだけで勝ち組だと思うの。
翻って今日の映画ってまず予算に非常に大きな足かせがあると思うの。それ故に失敗は許されない事情が多分にあると思って。
本作の製作費は多分10億円くらいだと思うの。←なにこの決め打ちw
対しての興行収入は6億6千万円のデータがあって。10億円超えが業界内でのボーダーラインのようですね。
それで言うと本作は興行収入的にはそれほどでもなかったかも…?の微妙なラインみたい。
お金の話はもういいや。←なら語るなし!
期待作だっただけに、ちょっと残念な評価になったかな。
劇場で観ていたなら、パンフレットを買おうとは思わないくらいに。
カイジやアカギみたいな、ヒリヒリと焼けつくような大博打で“虚”パートを描ききってほしかったというのが正直で端的な感想でした。そここそ、今日の映像技術で観てみたかったです。
予算が悪いんやで…予算が…←まだ決め打ってるし…

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野球十兵衛、

4.5ややこしいが、真理を突いていた

2025年2月11日
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なるほど~ そもそも山田風太郎さんの小説の実写化ですか~ ややこしいな。
この中で描かれている虚構とは「南総里見八犬伝」という物語であり、それを当時創作した滝沢馬琴の人生はこうだったという空想上の「実」を交えているのがこの作品。
監督が虚構部分の役者に依頼したのが、虚構としての演技のように感じた。
そこに寄せた監督の想いが実際の山田風太郎の小説から読み取ったのだろうか?
監督は、時代背景の違いや価値観の違い、その他の違い、そして虚と実という概念を映像ならではの表現として組み合わせたのだろう。
さて、
作中の歌舞伎四谷怪談 その脚本を書いた人物の考えこそこの作品のテーマだろうか。
彼の話を聞いて思い浮かんだのが鬼舞辻無惨と産屋敷耀哉の会話
「永遠というのは人の想いだ 。人の想いこそが永遠であり 不滅なんだよ」
実体であるモノ 目に見え、においがあり、味がして、触れて、聞える「モノ」はすべてエントロピーの法則によって分解へと一直線に向かう。
しかし人の想いに時間は存在しない。消せるようであっても消えることはない。
五感で感じる「実」とはいったい何だろう?
動的平衡という福岡伸一先生の言葉
そもそも人間が作り出したモノは、いったいどこからやってきたのだろう?
想像 思考という虚構によってモノになったはずで、人はそれを創造と呼ぶ。
虚構である想像によって創造されたモノは実体として認知される。
四谷怪談の脚本を書いた人物は、心に存在する真の恐怖こそ実体なのではないのかと問うた。
辻褄など合わないのが世の中だと彼は言ったが、それは正義は必ず勝つ 勝たねばならないという盲信こそ虚構ではないのかと投げかけたのだろう。
時代によって変化する価値観もまた虚構だろう。
さて、、
作中の滝沢馬琴が思案し続けた虚と実 辻褄
これらに回答を求めつつ、物語を創るという想いに人生を費やした馬琴。
友人の葛飾北斎の絵 そこに感じる躍動感 その感じた思いとは虚なのか?
物語の面白さも、虚なのか?
辻褄が合わなければ虚なのか?
万人が知る忠臣蔵という体裁上、心理上、そしてそうあるべきだという信念上の物語。
誰かが見たと言っていた幽霊 彼女が生前抱えた怨念
彼の妻の悪口がその対照として描かれている。
目が見えなくなっても想像することはできる。
しかし思うことができなくなれば、人はいったい何ができるのだろう?
思う、考える、想像する これらを証明するのは難しい。
だから虚構、なのだろうか?
馬琴は自問自答しながらも辻褄の合わないことも平気で物語を書いた。
彼がそこに見た面白さ その面白さこそ絶対に必要な要素だったのだろう。
逆に、
無関心こそ危険だと誰かが言っていたが、それは本当かもしれない。
その延長線上にあるのは、美しい風景などを見ても何も感じなくなる心だろう。
絵を見て、文を読んで、建造物を見て、風景を見て… 何かを感じることこそ実が生まれる瞬間かもしれない。
その心という「実」は永遠に残され、失われることなどないのだろう。
そしてこの心が一体どこにあるのかということは、未だ誰にも証明されていない。
滝沢馬琴がこのようなことと葛藤しながら南総里見八犬伝を書いたのかなと想像した山田風太郎さんの想像力もまた面白かった。

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R41

2.5八犬伝の物語りは面白いが…

2025年2月11日
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良いですね南総里見八犬伝
ただその空想部分は…
映画という虚の世界で描く"虚“
そこに驚きは無かった。

馬琴や北斎に並べとは言わないが
工夫は出来たはずと信じている。

一方、ずっと見ていられるのは
物書きと絵師の高みを求める姿
その駆け引き、やり取りで、

一番のお気に入りは
歌舞伎の場面と
続く奈落の場面
全ての点数はここに

この場面は何十回も観たいし
この場面に真髄を感じた。

この映画は人間ドラマか?
どちらかというと違う
違う所に重きを置いた
凄く惜しい。



▪️寺島しのぶさん良いですね
 最後の言葉は自分に?嫁に?
 それともお岩に重ねたのか
▪️絵師の描く”虚“は凄いと思うよ

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星組

4.0判断の分れる映画

2025年2月9日
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泣ける

興奮

知的

この作品の持つ二重構造の劇中劇をどう評価するかで意見が分かれそうである。少なくとも馬琴にフォーカスされた主旋律は見事。時代のスーパースターである馬琴、北斎、南北、崋山は言うに及ばず、馬琴妻のお百、嫁のみち(てつが改名)を寺島しのぶ、黒木華と名優が配されていて、物語としては完璧。問題は八犬伝物語部分。頑張って作ってはいるが誰が見ても消化不良。これは意図してこうなったか、それとも編集上の成り行きか、はたまた予算の問題か・・と議論が分かれるところだけれど、敢えてザックリ作ったというべきかと思うのが本音。と言うのはちゃんと作ろうと思えば作れるよ!的な表現、演出が随所に見えるが、それを敢えてギリギリのざっくりで終えているのはやはり本編を際立たせるためだったのではないだろうか。

そう考えると個人的には十分な良作と言えましょうと言うのが僕の考え。是非他の皆さんにも見て頂きご意見聞きたいところだ。

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mark108hello

1.0Amazon Primeで観たけど

2025年2月7日
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単純

あれ?なんだろう?
全然面白くなかったなぁ。
ぶつ切り感と、劇中劇との時間差が、芝居に水を差し続ける。
スゴい、イライラした。なんだあの殿様の最後の天晴れ的なセリフ。
この芝居に金は払えんぞ。
劇場じゃなくて良かった。

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fujitaka1217

3.5いつもの役所広司映画

2025年2月6日
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納得出来る人生を全うする幸せ
人生、終わりが近づくと、こういう事は身に染みる
まあ、思い込み次第でなんとでもなる事ですけど
他人がどう思おうと、自分が満足ならいいんだから
そうできる人はね

南総里見八犬伝
子供の頃、NHKの人形劇をワクワクしながらみていたけど、最後どうなったかは覚えていない
ただ”玉梓が怨霊”の人形が他の人形よりバカでかくて怖かった印象がある
なので結末が知れただけでも観たかいがあったかな

今、八犬伝を映画化しても誰も観ないだろうから曲亭馬琴の生涯にスポットライトを当てたんだろうけど、この時期になんで?とは思った
納得のいく人生を送る事は普遍のテーマだけれど、やはり、なぜ?
結局のところ、今、最も存在感のある役者の1人である役所広司で映画を撮りたかったんでしょうね
その目的は充分果たせたんじゃないですか
ただ、自分としては、大して興味がある訳では無いので、まあまあという感想です

最後の逸話は知識として有難く観させてもらいましたけど、それだけです

気になったのは序盤
冒頭からの物語シーンの間が短すぎる
サクサク進みすぎる
玉梓が怨霊になるシーンが軽すぎる
物語のシーンだからこのままいくのかと思ったら最初だけでした
はしょりすぎです
少しくらい長くなってもいいので、ちゃんと作りましょう

驚いたのは船虫役の真飛聖
最初、誰だかわからなかったくらいのオドロオドロしいメイク
こっちが玉梓みたいでしたよ
元宝塚トップスターがやる役じゃないし、彼女である必要もない役
諸事情があるんだろうけど、自分を大切にして欲しい

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nakaji

3.0原作は山田風太郎

2025年2月6日
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悲しい

楽しい

興奮

滝沢馬琴(役所広司)が八犬伝を書き始め、葛飾北斎(内野聖陽)のイマジネーションに助けられながら筆を進める。
妻(寺島しのぶ)や息子(磯村勇斗)とその妻(黒木華)との関係を描くパートと、八犬伝の話が並行して描かれる。
時代劇のドラマとファンタジーを味わえる、一粒で二度美味しい映画だが、その分長くなってしまった。

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いやよセブン

3.0長い

2025年2月5日
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長いなぁ・・・。
一番の感想はこれ。
実際、149分と長いわけだが、ストーリーに緩急なく進むから、尚更長く感じる。
里見八犬伝の話知りたさに、頑張って最後まで見た。

改めて当時に“虚構”を描く、
馬琴がファンタジーを描いたことは、画期的なことだったと知れたことは良かった。

実話パートは名優を揃え、どっしりと深みがある。対して虚構パートは、役者が下手、派手な衣装やCGで、虚実分かりやすい演出。
狙いはわかるが、虚が盛り上がろうとすると、水をかけるように実に戻り、終始、単調に感じ、つまらなかった。
最後のエピソードだけが胸を打った。

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ホラー好き2