「虚実の描写が秀逸」八犬伝 紺野さんの映画レビュー(感想・評価)
虚実の描写が秀逸
馬琴の日常が「実」、八犬伝が「虚」として交互に展開する。
虚から入ったのでなんだこの映像と思ったが実に入ったら実写風になってて、虚はある意味漫画チックで実は描写がリアル。
実は年月と共に老化していき、虚は崖に落ちても怪我ひとつないし殿様は20年経っても変わらない。
それがわからないとCGとかが陳腐に思えるのだ。
虚がああだから実が大変リアルなる仕掛け。
馬琴の頭で想像したものはあんな虚の彩りだったはず。
北斎画になるといったん絵になるので、再度映像に直すとあんな風になるように設定されてると感じた。
さてさて八犬伝の方は物語だとして、実の方は人生とは何か?を考えてしまう。
家族の悲しいシーンには涙した。
面白い、見てよかった。
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