「馬琴と北斎おじいちゃんのいちゃいちゃはいいもんだ」八犬伝 みやもんさんの映画レビュー(感想・評価)
馬琴と北斎おじいちゃんのいちゃいちゃはいいもんだ
開始10分ほど
え。。。これはハズレか?と感じます。
演出がなかなかひどい。。演技もいまいち・・・
邦画にファンタジーCGはだめだよ・・
と後悔し始めたころに現実編へと切り替わります
こちらは、セット、舞台背景から演技まで素晴らしい出来でした。
作品の流れは
八犬伝のファンタジーと作家の現実を何度も行き来を繰り返し
八犬伝という作品を口伝形式で展開していきます。
一方、現実では作品完成までの経緯をヒューマンドラマとして表現します。
まずは悪い点から
ファンタジーとはいえその時代、舞台背景に似つかわしくないCGが没入感をなくします。
瓦、建物の崩壊などはうまく表現されていますが、ラスボスの表現などとてもチープに感じます。
特殊メイクは悪くなかったためCGにお金を使うのでなく、迫力がなくてもメイクでの表現の方が作品にはマッチしたと思います。
現実のヒューマンドラマは作品完成までの苦難が幾度と起きますがどれも
涙を流して感動するほどには仕上がっていませんでした。
決してつまらないというものではないですがあと一歩足りないという点でした。
毎度苦難が続きますがもっとメリハリをつけた方がよいと思います。
「息子の死」、「妻の死」「漢字も書けない媳婦の代筆」どれを最も重く伝えたいのか?
良い点
ファンタジー視点での殺陣はかっこいい戦闘描写が多く満足いく仕上がりでした。
また、ファンタジー側のストーリー進行はどんどん進みでストレスなく見えます。
一方重たい現実のヒューマンドラマはじっくり進めてシナリオ重点を置いています。
現実側は役者の演技が素晴らしい。
八犬士が美形揃い。
男くさいかっこよさから美男子まで揃ってました。
犬坂毛野役の板垣李光人さんは美しかったです。役柄から女装するのですが美しい。。。
虚・実について考えさせる起点となった南北の表現が素晴らしかった。
歌舞伎、赤穂浪士忠臣蔵と四谷怪談のセット、メイクへの力の入れ方が凄いです。
あとは馬琴、北斎おじいちゃん同士のいちゃいちゃ いいもんですね。
ほっこりします。