母とわたしの3日間のレビュー・感想・評価
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【今作は、擦れ違っていた亡き母の想いと娘の想いを結び付けた、母の韓国家庭料理の味を軸に、母娘の絆と娘が再生して行く様を描いたヒューマンファンタジーである。】
■亡くなって3年目。ポクチャ(キム・ヘスク)は天国から3日間の休暇を与えられ、地上に降りてくる。
アメリカの名門大学の教授である誇らしい娘・チンジュ(シン・ミナ)に会えることを楽しみにしていたポクチャだが、チンジュはかつて自身が住んでいた故郷の古い家で定食屋を営んでいた。
◆感想<Caution!内容に触れています。>
・序盤。ポクチャの姿はチンジュには見えない。ポクチャは、何故にチンジュが、故郷に戻って定食屋を営んでいるのかが、分からない。
・だが、物語が進む中で、チンジュがアメリカの大学で過ごす中で、鬱病でパニック症候群になったために、一時的に帰国していた事が分かるのである。
■今作の魅力の一つに、チンジュが作る亡き母にたくさん作って貰っていた韓国家庭料理の料理製作シーンがあるだろう。
そして、そこからは亡き母が、娘の為にキチンとした料理を作って来た事や、貧しくても人としての誇りを捨てずに生きて来た事が描かれるのである。
・幼きチンジュは、母に叔父夫婦に預けられた事で”捨てられた”という想いを持っていたが、母は娘に勉学の場を与え、自分の様な人生を歩まないように考えての決断だった事が少しづつ描かれるのである。
<そして、ポクチャは天国の新人ガイド(カン・ギヨン)と交渉し、娘と会話できるようにして貰い、チンジュは傷ついた心を癒して行き、母が居なくなった後に元気を取り戻し、再びアメリカに旅立つのである。
今作は、、擦れ違っていた亡き母の想いと娘の想いを結び付けた母の韓国家庭料理の味を軸に、母娘の絆と娘が再生して行く様を描いたヒューマンファンタジーなのである。>
死んだ母親が天国から与えられた休暇を使い娘に会いに行く。どんな設定...
親心からしたらいつまで経っても子供
生きているうちに
死んだ母が天国から休暇をもらって娘に会いに行くと、母とのことでずっと悩んでる娘が、まるで生きていた時の自分のような生活をしている…というところからのスタート。
母の娘に対する気持ちもわかるけど、捨てられたと思った幼少期、大人になっても素直になれない。
アメリカに行く時も素直になれず、母は寂しそうだった。
自分にはそんな思い出はないのに、まるで自分のことのように胸が苦しくて切なかったです。
生きているうちに笑顔で話ができていたらよかったのになと思いながら、それでも母のおかげで前を向けるようになったのは、感動した。
韓国お得意の蘇りもの
この題材はどこの国でもよく扱うのだけど、韓国が作ると本当に上手いといつも感心する。
韓国人を描くのに情と恨は欠かせない。
日本人には深すぎる恨の世界は理解し難い。一方、情は分かりやすい。特に親子の情は世界共通だろう。
つい20年くらい前までは経済的に恵まれない人が珍しくなかった韓国なので、貧しいながらも子供に愛を注ぐという物語はどの年代にも好まれて当然だろう。
3年前に亡くなった母親に3日間だけ現世の好きな場所に戻る休暇が与えられた。
生前、折り合いが悪くて死に目にも会えなかった娘のことが気掛かりで、今は米国で大学教授として働く娘に会いにいくことにした。
着いたところは米国ではなく、母親自身が食堂を営んでいた田舎の実家だった。
娘は渡米したものの、母を弔う為に故郷に帰ったまま母親の店を継いでいたのだ。
なぜこんなことになったかを、映画は過去と現在を行き来して説明する。
娘を理解できない母親をどう納得させて成仏させるかが腕の見せどころなのだが、母が生前たどった道を娘は隠れて見ていたこと、そして娘も母と同じように歩むことで、娘が母に抱いていたわだかまりは既に消えていたことが判る。
蘇り最終日の夜、接触禁止のルールを破って母は娘の前に姿を現し、添い寝した。
翌朝、ルール違反の罰で娘は母の記憶を失くしているはずだが、生前書いていた母の日記帳には新しいページが書き加えられていた。
蘇りのガイドと見張り役をする天使の忖度に感謝。
良作
やっと通じ合い、
父が居なく貧しい母子。
母は娘に大学まで学ばせようと学費捻出の為、連れ子のいる男性と再婚し娘に引け目を感じさせないよう弟夫婦に預け離れて暮らす。
母の思いを理解できなかった娘は、捨てられた
と思いたまに会えても反発してしまう。
母への愛情が大きい故だ。
反動からか猛勉強し、
アメリカUCLAの大学の教授の職に就いた。
仕事に励む中、突然の母の訃報。
ファンタジー❣️
母は3日間の休暇を得て幽霊となり現世の世界に
やって来れたので娘の様子を見にやって来た。
なぜかアメリカで大学教授の筈が、
母が営んでいた食堂を受け継いでいた。
母の味を再現しようと試行錯誤しつつ、
料理作りに余念の無い娘。
娘の気持ちがわからない母は3日間のうちに突き止めようとつきまとう。
が、娘には見えないし話すこともできない。
時折並べられる料理の数々、
どれもすこぶる美味しそうな品々ばかり。
捨てられたと思いつつ母恋しさが募る娘は、
母には隠れて様子を見守っていた。
渡米する際にも会いに来てくれない娘に
やるせなさを感じていた母を外から見守る娘。
娘は直接顔を見せず渡米したことを悔やみ、
母への強い想いのあまり一番繋がっている
母の味を再現しようとしていたのである。
近所のおばちゃんには、
お母さん以上に美味い味付けだよと褒められる
までになる。
帰りが迫る母は娘に直接会いたい気持ちを
抑えられない。
とうとう会えて手料理を食べ褒めてあげること
もできて思い残すことは無い。
娘も母と話せて心のシコリがとれたよう。
めでたし、めでたし、‥‥。
突然亡くなり一人愛娘に気持ちを残す母を
キム•ヘスクさんがこれ以上ないぐらいに
演じてくださった。
母なる深い愛ならではの
気持ちと言葉と行動を表してくださった。
娘の幼い頃の母親役俳優も全身で娘を
思う母を演じてくださった。
だけど、ファンタジーだから仕方ないか。
娘はキム•ヘスクお母さんが存命中、
家事手伝いをしていなかったし、
一緒に住んでもいなかったのに、
また勉強にも必死に取り組んでいたのに、
母のレシピか味がわかり100%再現どころか、
近所のおばちゃんにお母さん以上と言われる
レベルまで腕を上げられるのだろうか❓
それも短期間で。
不思議だ。
一度手料理を土産に持たせてもらったぐらいで
できる筈ないと思うが。
期待して観に行ったが、あまり感動には至らなかった💦
余談だが、母がかまどを手造りして鍋も新調。
あの鍋の蓋ひっくり返して炒ったり炒めたり
重宝する調理器具らしい。韓国時代劇ドラマにも出ているからそんなに変わらない形のよう。
また、コーヒー豆を炒ってコーヒーを淹れるくだりは、以前LaLa ch.での農家暮らしでもやっていて、この鍋の蓋ならではの美味しさを味わうものらしい。
日韓ともに文化は似るので見やすいし共感も得やすい
今年211本目(合計1,303本目/今月(2024年6月度)11本目)。
(前の作品 「ナイトスイム」→この作品「母とわたしの3日間」→次の作品「ふたごのユーとミー 忘れられない夏」)
本編等からもわかる通り、ちょっと序盤の展開が「やや突飛かな」と思える展開はまぁ確かに否めません。ただ、他界した母親(なり父親なり)がこういう展開にもっていくためにはやや強引な展開があるとしてもこうしなければなり立たないので、そこは目をつぶったところです。
そのように「お化け」になった母親は案じる妹の料理店(映画内では韓定食とかでしたっけ?とにかく、いわゆる日本でもある「定食屋さん」)を案じるところですが、日韓ともに食文化は違うところはあっても似るところも多いし、母親を大切にする、あるいは家族愛等の観点は似ている部分もあるので、共感は得やすいといったところです。
この映画は日本では私が見たときは高齢者女性の方が多かったイメージですが、韓国でも同様でやはり「視聴者層が偏る」現象があるようです。ただそれは日本から見ても予告などからみれば推知できるもので、逆に言えば別に若者や20台の方(この映画でいう「娘さん」の年齢層)の方が見ても「親の大切さ」という観点があることはわかるでしょうし、結果的に偏るところはあっても誰が見ても満足度はあるものと思います。
採点上特に気になった点まで見出せなかったのでフルスコアにしています。
泣きました
泣かせてもらいました。複数の母親役が同一人物に思えないけれど。
休暇で天国からきた亡き母が娘と過ごす3日間。
母親から娘は見えて聞こえても、娘からは見えない聞こえない、触れない、相手に伝わらないもどかしさ。
自分のような苦労をさせたくないために、娘を学費の高い学校に通わせるために、娘を預けて自分は離れて働きづくめの母。
そんな母親に捨てられたのではないかと恨む娘。
わだかまりをもったまま、最後に話もできずに死別してしまった後悔が互いにあって切ない。
如何にも泣かせる設定であることはわかっていても、こちらも泣きに来ているので、問題なし。
9割中年女性の観客の皆さんと泣かせてもらいました。
娘役が、カワイイ美しいだけでなく、とても感じがいい。
母親役を演じている役者は複数いて、同一人物に思えない。
最近の母を演じている人は「国民の母」と言われているらしいが、生前の母親役の人の方がずっと母親らしくて温かくて気持ちが伝わってきて、うまかったと思います。
子や孫に囲まれて暮らすのは幸せだとは思うけれど、子どもがやりたいことをして生きておれば、親はたとえ一人で暮らしていてもそれが一番幸せなんだよ。
ありきたりだけど、やはり泣いてしまう
亡くなってしまった親に対して、後悔しないでいられる人はどれくらいいるのだろう。言えなかった、聞きたかった、一緒にしたかった、そしてもっとこうしておけばよかったと、何かしら思い浮かんでしまうのではないか。自分の親に対する心残りを思い出させる映画だった。
亡くなってから3年後に霊として下界に戻れる休暇をもらったポクチャが娘を訪ねると、アメリカの大学で教授をしているはずのチンジュが、母の営んでいた食堂を続けていたという物語。韓国映画では食卓を囲むシーンが、登場人物たちの関係性を表す演出として使われることが多い。本作も昔母が作った料理を再現しようとする娘という構図の中、様々な料理が作られ食べられていく。食卓にこれでもか!と並べられる皿の数々を見て、あぁ韓国的だなとニヤけてしまった。つらい記憶につながっていても、やはりおいしそうであることは変わらない。後になってでもいい。作ってくれた人の愛情を感じられることが大事だ。当然のことながら韓国の家庭料理が食べたくなる。
韓国の母親らしさが似合うキム・ヘスクの演技もいいし、淡々と食事を作る娘役のシン・ミナの穏やかな演技もいい。ものすごく意外な展開があるわけでも、衝撃的なラストが待っているわけもない。なんとなく想像できる範囲の物語。でも、やはり泣いてしまった。亡くなった自分の親に対する後悔や心残りを思い出しながら観てしまう。そんな映画には弱い。自分も笑って生きよう。
いつだって母は母。娘は娘。大切な人。
いつの時も親は子供の事を案ずる物。そして子もまた親を想う物ですよね。
真意が分からず少しギクシャクすることがあっても、やっぱり母娘。お互いかけがえのない大切な存在なのです。
舞台となるあの田舎の風景がなんとも郷愁を誘う感じで良かったと思います。
登場する人たちの関係性が分からない部分もあったけど、後半でほぼ解決しました。
3日と言っても娘には母の姿が見えていないので、娘チンジュにとっては数時間なんですかね。母の想いを知り、母の記憶が無くなってしまっても、チンジュの記憶の中で母ポクチャの良き思い出は生き続けます。再び向かうアメリカの地でも今度はきっと大きな支えになってくれる事でしょう。
娘チンジュを演じたシン・ミナさんってとてもチャーミングな女優さんですね。母親役の女優さんは二人いましたが、少し若い頃を演じた人の方が雰囲気あったかな。
母と娘の想いを描いたファンタジー作品。いい映画を見ました
自分への罰
天国の作文大会で3位までに入賞すると貰える休暇で新人ガイドと共に現世にやって来た母親が、娘を見守り誤解を解こうとする話。
UCLAで教授になった筈の娘が韓国の片田舎の実家で料理屋をやっていることを心配し…というストーリーで、アメリカのウクライナは大ハズシしだけれど、そういうノリで行こうとするのは判る序盤。
お触り禁止は映像処理が大変だからじゃないですよね?w
話し自体は良かったけれど、韓国映画の大好きな実は、実は、とミエミエな後出しをして感動させたい演出満載。
親心の行は急に性格変わった様だし、何でそんなにあっさり理解しちゃうの?
そして消えるのと消すのとでは大違いだし、スライドショーが長いこと。
まあ温かい物語だしファンタジーだしということでそこを割り切たて観ればなかなか面白かったかな。
楽しい事だけ覚えてる
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