劇場公開日 2024年5月10日

「天国のジョン・レノンが怒らないか心配。。。」ジョン・レノン 失われた週末 Haihaiさんの映画レビュー(感想・評価)

1.5天国のジョン・レノンが怒らないか心配。。。

2024年5月12日
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鑑賞方法:映画館

楽しい

単純

九州・柳川で名物の「川下り」に参加すると、途中でオノ・ヨーコの祖父の家が紹介されていたなあ、
なんてことを思い出したりしながら映画を見た(笑)。

私はビートルズファンなので、間違いなくレビューにもバイアスがかかっている。そこはご容赦願いたい。

私も含む同世代の多数派は、
ビートルズではポール・マッカートニー推しで、ジョン・レノン(というより、オノ・ヨーコ)は、ビートルズ解散の元凶として認識していた。

しかし、
知れば知るほど、ジョン・レノンの
◆機知に富んだ人柄(つまり、頭の回転が速い)
◆ミュージシャンとしての類稀な才能
◆なによりピュアな生き方
に惹かれて、彼を再評価することになった。
本作でも触れられたが、
ジョンとポールは和解したと伝えられ、我々ファンは狂喜した。そして再結成への期待は膨らみ続けた。

前置きはここまで。

本作は、ジョン・レノンとオノ・ヨーコの秘書を務めていた中国系アメリカ人、メイ・パン(本名メイ・フン・イー・パン)の視点で描くドキュメンタリーである。

ジョンとの夫婦仲に悩んだヨーコが、メイ・パンにジョンと交際するよう提案する。
一般人には理解不能だが、たまにピンク映画で出てくるような展開だ(笑)。

期間はわずか18ヶ月、短くて濃密な「愛の回想録」。

ドキュメンタリーなので、実際の記録映像、テレビの録画や当時の写真、ジョンが描いたイラストなどがふんだんに使われている。

そこに登場する人物の顔触れは、メイ・パンとジョン・レノン本人のほか、
ジュリアン・レノン、シンシア・レノン、ポール・マッカートニー、リンダ・マッカートニー、ジョージ・ハリスン、リンゴ・スター、ミック・ジャガー、エルトン・ジョン、アリス・クーパー、フィル・スペクター、ハリー・ニルソン、デヴィッド・ボウイなど多岐にわたる。
極めつけはオノ・ヨーコ本人だろう(素材は古かったが)…

作中、繰り返しオノ・ヨーコを強めにディスってるのが面白い。
だが結局、ジョンはヨーコの元へ戻った。
そして、ジョンとヨーコの間にショーンが誕生するが、映画ではまったく触れていない。

それは良し、としても、
映画に使われた音楽は、「残念」のひとことだ。
権利の問題などあるのかもしれないが。。。

映画の展開からしても、
『イマジン』
『Happy X'mas(War is over)』
『真夜中を突っ走れ(Whatever Gets You Thru the Night)』
くらいは、ワンコーラスでいいからちゃんと聞かせてほしかった。
ライブ音源からイントロが始まり、ボーカルにうつるところでフェードアウトするなんて…

百歩譲って、フェードアウトは我慢できても、
『イマジン』の不自然なつなぎは、あり得ないだろ、と思った。
ジョン・レノンの名前を冠した作品なのに、
天国のジョン・レノンが怒らないか心配になった。

劇場で見る意味はあったのか?
上げ底しても、☆1.5が限界。

Haihai
琥珀糖さんのコメント
2024年5月23日

おはようございます。

映画の内容がすごく良く分かりました。
お気持ちは良く分かります。
憤りますね。
音楽を聴かせずに、スキャンダル的に描く。
ファンには堪りませんね。

琥珀糖
Mさんのコメント
2024年5月22日

「真夜中を突っ走れ」フルで聞きたかったですね。個人的には、可能ならば「平和を我等に」も。

M