「ちょっと悲しい」家出レスラー なななまんさんの映画レビュー(感想・評価)
ちょっと悲しい
原作も既読で年何回かは会場にも足を運ぶスターダムファンです
ファンの自分としては不安はあるがうまくいってほしい、予告の竹中直人が予想以上にロッシーにそっくりだったから期待できるかも。と半分祈るような気持ちで公開当日朝一鑑賞。
結論としては映画としてちょっとうまくない。。原作のテイスト通りといえばテイスト通りだがそれじゃ映画にならんのよ。といった感想。
冒頭の引きこもった理由がいきなり原作でもインタビューでも聞いたことないレ〇プ未遂になっており、ええぇ。。これ子供に見せられないやつじゃん。。とかなり出鼻を挫かれ、
その上母親がボロボロの娘に狂人にしか見えない対応。いいひとなんだろうけどまったく助け船も心配もしない兄、と逆にそりゃ引きこもるわと裏の理由を勘繰るような家族の描き方。後半、実はプロレスのチケットを買っていたのは〇〇と言われても、ハァ?としかならず。
全体的にエピソードがぶつ切りて、お!面白くなりそう と思うと見たい部分をすっ飛ばして次の話、の連続で感情のもって行き場に困る演出。特に試合で見せるべきシーンで試合を見せてくれないため、こっちは乗りたいのに「はいおあずけー」とされてる気分になりました。
その上、試合の演出ダサすぎ。エルボーして「グワッシ」て画面が揺れるって何十年前の演出だよ。がんばってる役者がかわいそう。
原作がそういう作りなので仕方ないと言えばしかたないですが、ストーリーに一本筋が通っていないため、なんで岩谷麻優がスターダムのアイコンになったのか映画内だとがよくわからない。
カイリやイオが感動的に仲間になったのに、本気なんだかふざけてるんだかのプロモーターに引っかかってあっさり海外行きました()って。。事実だけどさ、、もっとエモくできただろ。
羅月といつのまにそんなに絆ができたの?羅月はなんで引退するの?とか実話ベースにありがちな箇条書きになってしまっています。
原作より先のできごとだけど、ラストは東子との試合にしてくれ、、なんであれから東子一回も出てこないんや。。あとゆきぽよがブスでいじめられてたって説得力ないだろ。
そしてブス煽りされたくらいであんな事件にはならんだろ。
一番気になったのはグッシー。寝てるだけで何する人かもまったくわからんだろこれ。
もしかして契約解除騒動のあおりで大幅カットか?じゃないと説明つかないくらいの空気になってる。
などなどあげればきりないですが、主演の平井さんと向後桃選手はじめ役者さんの演技はすごくよかった(有田と古坂大魔王と木谷会長以外)、カイリの本人役なのに一番雑音になる演技、居酒屋でのまさかの家族ゲームオマージュが見れたので☆3にしておきます。
いやーまじでファンとしては傑作とは言わないまでも味のある映画に仕上げてほしかった。。
ちょうど一番見てられない出来になってしまっていてマジ悲しいです。
でも、、、それでもスターダムの映画を作るのをやめないでくださいブシロードさん!
白の聖典も朱里の自伝も、作ってくれるなら走って見に行きます。
もし家出レスラーリメイクの際はザックスナイダー監督でエンジェルウォーズ風のまゆランド描写を期待!
早く見に行かないと多分結構すぐ劇場公開終わっちゃうので、ぜひみなさん今すぐ劇場にGO!私ももう一回行きます。