「斬新な語り、しかし長すぎる。」占領都市 Boncompagno da Tacaocaさんの映画レビュー(感想・評価)
斬新な語り、しかし長すぎる。
三連休でもなければ、とても見る気にはなれない4時間超、251分(途中15分の休憩あり)のドキュメンタリー。ナチス占領下のオランダの数々の出来事を、起こった場所130か所の現在(多くは歴史の回顧でなく、ただの現状)を映しながら、言葉だけで振り返る斬新な構成。ユダヤ人迫害、虐殺や、レジスタンスの抵抗活動、隠れ家の生活、様々な欺瞞や悲劇などのナレーションが現在の平和な生活とダブる。説明の多くが、demolished(今はない)で終わる。ずっと起きて見てはいられなくて、所々ウトウトしながら見たが、つくづく占領などされてはいけないと痛感した。もし日本がこうなったら命をかけても自由を守ろうなどと思うほど若くもないが、占領下では人は肉体的だけでなく精神的に持たなくなるのだと強く感じた。ただ、やはり長すぎるので、星半分は減らす。
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