国宝のレビュー・感想・評価
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それでも舞い続ける。
ヤクザのもとで育った子供が、なんやかんやあって歌舞伎界の重鎮に育てられ、歌舞伎の道を進むようになる話。
台詞の中で「本当の化け物のようだ」というところが印象に残った。
人間の喜怒哀楽、善悪を全てをごった煮して、ひたすらに舞い続ける。
宝が宝とせしめているのは、表面的な美しさだけでなく芯から出る畏れなのだと思う。
なにごとも貫き通すことで超える何かがあるのだろう。
凡人には理解できない本人にしか分からない領域。
最後のシーンはそういうことなんだろうなと勝手に解釈した。
圧巻の3時間でした。邦画としてこの映画を観れて良かったです。
とても良く練られた作品
国宝鑑賞
素晴らしい作品でした
糖尿病
伝統芸能・イケメン俳優・3時間のバランス
上手いなと思ったのは
・テーマは伝統芸能だが主演と助演を人気イケメン俳優で固めることで集客を確保
・3時間の映画に馴染みがない視聴者層に3時間の映画を観たいと思わせた、そして3時間を長いと思わせなかった
・歌舞伎というテーマから逃げず歌舞伎をわかりやすく魅せている(私は門外漢なので目の肥えた人にあの歌舞伎がどう映るかわからないが、非梨園の俳優が正面から取り組んだというだけで拍手!)
一方で、偉そうで恐縮だが、
・吉沢亮と横浜流星は健闘したが結局は健闘止まり。この感覚はミッシングの石原さとみに近い。興行収入を捨てた映画なら彼らは選ばれていなかったはず。
・黒川想矢が下瞼をぴくりとさせたところや、キャバクラ?での高畑充希の芝居に拍手
・吉沢亮のことはうっすらとしか知らないが、喜久雄は彼が演じやすいキャラクターだったろうなと思った。
・この映画には、映画としての深みとか味わいはほぼない。3時間面白い物語が展開されるだけなので、性質的にはドラマと変わらない。
歌舞伎しらんでもええんょ、これが映画よ!
顔は才能で血は地位の表れ、透明な涙と紅い血流す
2025年劇場鑑賞35本目 良作 64点
冒頭の掴みが4年前に2.3回劇場鑑賞し、その年ベストのヤクザと家族の様で心躍る
藤井道人ならここ天空ショットやズームのスピードお得意のあーゆーの使うんだろうなってシーンがちらほらあるが、内田英治のミッドナイトスワンとはまた違う惹きつけ吸い込まれるシーンの数々に、李さんで正解だったと言わざるおえない
演技力や顔の説得力含め、誰がプロデューサーでも現代の日本の役者でこの二人を選ばない人はいないほどに、最善の回答であった
インファナルアフェアの青年期の二人やスマホを落としだだけなのにの成田凌と千葉雄大など、綺麗な中世顔がタッグを組むと、それこそカンヌ出展故に免疫ない人は見分けつけづらそうですね
黒川想矢くんと見上愛の二人が、いつぞやの菅田将暉と小松菜奈みたいでした
何回か○○年後と続いていたので記憶が確かじゃないが、宴会での初対面から神社?に参拝し3代目就任のパレード?のシーンまで主人公は黒川想矢くんから吉沢亮に変わっていたのに対して、見上愛側は継続して演じていたので、高校生前後(はたまた成人済み)から15年後くらいの35歳前後となるのが、ギリ二人で並んで歩いてた時違和感を覚えた
片岡礼子や瀧内公美は少ない出演ながら確かな存在感でしたね、流石です
取り急ぎなので、改めて続き書きます
青、白、血色
『青 chong』で鮮烈な長編デビューを果たした李相日監督の最新作。吉沢亮や横浜流星などの役者陣の演技は素晴らしく、歌舞伎の世界を舞台にした本作はスペクタクルに富んで素晴らしい。
まさに『さらば、我が愛 覇王別姫』を彷彿とさせる喜久雄と俊介/半弥の波乱万丈な人生。役者とは、栄光と引き換えに色んな代償を背負う「美しい化け物」にならざるを得なく、舞台に人生を差し出すことは自分にはできないと思った。そういった意味でも、役者とは誰もができる職業ではないことを痛感させられる。
以下、ネタバレを含みます。
本作は上方歌舞伎の名門である花井家の「血」が主題であるが、その対抗となるものは「白」である。ファーストカットが、喜久雄の肌に白塗りが施されることであったように、「白」とは芸の表象であり、「血」を隠すことができるものだ。
喜久雄はヤクザの一族という血筋を隠して、芸の道に勤しむことができる。芸で観客を魅了させれば、生まれも何も関係ない。そう信じ、実際に喜久雄は半弥を差し置いて、半二郎の代役を掴み、最後には「花井半二郎」を襲名されるに至る。しかし悲しいかな、喜久雄は半二郎の本当の息子ではないから、舞台にも立てず没落していくのは、不条理でありつつ血縁の重みを強く感じてしまう。
喜久雄と半弥はいつも表舞台で輝き続けたわけではなく、人生において酸いも甘いも嚙み分ける。喜久雄は歌舞伎での成功のために「悪魔と契約し」、幼馴染の春江と別れ、舞妓の藤駒を内縁の妻とし、実の娘を見ないように。かといって、半弥は喜久雄に「半二郎」を取られ、春江を奪い、アンダーグラウンド舞台で生きざるを得ないように。半弥が再び歌舞伎の舞台に返り咲くと同時に、今度は喜久雄が破門にされ、彰子―森七菜と共に地方巡業する様は、底まで落ちたように思えるが、彼らは栄枯盛衰いろいろに人生を歩んでいく。
二人が「半半コンビ」として同じ舞台に立つのは、彼らの辛苦を思えばとても感動だが、それも長くは続かず。半弥は「血」の断絶かのように糖尿病のため左足を切断することになってしまう。
最後に二人が「曾根崎心中」を演じる時、白塗りの顔は涙に濡れて、彼らの〈本当の顔〉が現われている。泣いているのは喜久雄と半弥なのか、徳兵衛とお初なのかは分からない。いや人生の悲喜こもごもを味わった生身の人間の涙が、〈役〉の涙になったということだろう。それは役者が役に飲み込まれたということかもしれない。
でも「きれい」だと思う。
歌舞伎の裏世界を扱った秀作
喜久雄と俊介を通じて、歌舞伎役者の世界や芸の世界を、観客を引き込む展開の中で、ていねいに映画化した作品。
この「国宝」を観て、前評判だおれで失望させられることはない。今年、観るに値する作品の一つ。
ただ、上映時間が長いので、途中でトイレに行く人が老若男女5〜6人もいた。直前の水分は控え、事前にトイレを済ましておくことをお勧めする。
✳️映画「流浪の月」でも、李相日監督の人間描写は、人を引き込ませるものがあったが、「国宝」も人間の内奥や歌舞伎役者の世界を深く掘り下げて映像化している。
役者の業
役者ものって、最終的に「役者って業が深いね」にいきついちゃうのね。
ガラスの仮面しかり。うーん・・・
別に長嶋茂雄みたいなあっけらかんとした役者がいたっていいじゃない。
私、若い時お芝居やってたんだけど、だからか逆にお話に入り込めなかった。
演技ってはっきりした尺度がないんですよね。
早いボール投げられるとか、点数王とか、4回転ジャンプ跳べるからすごいとか。
営業成績がいいとか、高く買ってもらえる絵を描けるからすごいとかみたいな。
だから、演技のためにどこまで人間を捨てられるか、どこまで役に入り込めるかみたいな根性論、精神論に陥りがち。役者バカが称賛されがち。
でも人間としてやっぱりそれちがう。歌舞伎役者、奔放に遊びがちだけどそれちがう。
何が違うんだって言われてもうまく言えないけどそれちがう。まず人並でいようよ。
だからかなあ、全然入り込めなかった。
ナウシカ歌舞伎くらいしか見たことないけど、歌舞伎シーンはよかったと思う。
少なくとも全く素人っぽく見えなかった。
歌舞伎の音楽に映画の音楽かぶせるのはやめてほしい。もっと歌舞伎に集中したかったぞ。
なんなら人間ドラマもっと減らして歌舞伎の尺増やしてもよかったと思う。ガラスの仮面の二人の王女のところくらいに。
吉沢亮が最後の方で一回だけ男役をやるんですが、女が男装してるようにしか見えなかった。マジ女顔。
やっと観た
なんとも言えない感情。
雰囲気のある映画ではありました。
ヒットしているという情報を聞きつつ、3時間の上映時間に尻込みすること2ヶ月。ようやく観に行きました。
細部まで美意識が行き届いた映画ですね。役者さんの演技はもちろん、時代を表す美術、画面の色合い。観客を吸引する魅力がありました。
が、大絶賛されるほどかと言うと…私にはそこまで響きませんでした😓
歌舞伎の血筋ではなく、ただ芸への情熱(執着?)を異常なまでに持っている喜久雄が、紆余曲折を経て誰にも辿り着けない境地に達する…という筋ですが、演出で描写していきます。悪く言えば説明ほぼなし笑
「今こうなったのか」と観ていれば推測できますが、3時間ある割に場面の切り替わりが早いので何となーくで次の場面に引きづられていく。
なので、必ずしも映画館で観なければならない作品ではないかな、と思いました。
それにしても、吉沢亮さんと横浜流星さんの演技に脱帽です。登場人物を演じるのと歌舞伎の演目の登場人物を演じる。言わば二重に演技していることになるので、撮影中は大変やったやろうなーと感じました。
まさか「仮面ライダーフォーゼ」で2号ライダーとその友達(でしたよね?)を演じていたあの2人がこんな骨太な作品で再会するとは…と妙に感慨に耽りました。
主演2人の筆頭代表作
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