国宝のレビュー・感想・評価
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文句なしの今年のベスト1
陳腐なタイトルになってしまいましたが、
他に言葉が見つからないほど画面に引き込まれました。
冒頭の長崎のシーンから圧巻の展開で、時を追うスピードは速いものの、
それが運命に翻弄される喜久雄と俊介の生き様と重なり、瞬きするのも勿体なく感じます。
歌舞伎だけでなく、この世の「芸」の世界では血筋が最も重要視されてきました。
実力がなくても、血筋だけで生き残っている人も少なくありません。
それだけに、喜久雄の「俊介の血をコップで飲みたい」は胸に響きます。
どんなに芸があっても、最後は血筋には敵わないという喜久雄の叫びは当然でしょう。
歌舞伎の舞台は、数回観たことがあるだけの初心者ですが、喜久雄と俊介の少年時代含め、その立ち回りや所作の素晴らしさには震えが止まりませんでした。
さすがに本職の方には及ばないのかもしれません。
ですが、映画の嘘を感じさせないレベルまで昇華させた努力には素直に頭を垂れます。
残念だったところを強いて言うならば、春江や彰子、幸子の心の動きや葛藤があまり感じられなかったところでしょう。彼女たちの行動の背景が今一つ飲みこめず、置いてきぼりにされた感じでした。特に喜久雄と再会した綾乃は、その登場と台詞の変遷が唐突すぎて、もっと他に観せ方がなかったのかなと思いました。
それから、綾乃と再会した喜久雄の老けメイクですが、目に力がありすぎたのではないでしょうか。歳を重ねると目はしょぼつくし、垂れてきます。目に若さが感じられて残念でした。
その点、墓参りの際の渡辺謙さんは、姿形やメイクを含め素晴らしい老け方で説得力がありすぎました。素晴らしかったです。
原作は未読ですが、これから読んでみようと思っています。
時間を忘れていた
期待以上
この映画こそ「国宝」
映画だから、私でも歌舞伎に触れる事ができた
圧倒されました。
大河ドラマの主役同士の共演
世界のケンワタナベが吉沢亮の代表作になると言い切り
脇を固める俳優陣も素晴らしい
先日別の映画を見た帰りにパネルを見た程度で、まったく予備知識も歌舞伎についてもド素人状態で鑑賞。
3時間という長丁場に飽きないか心配もありましたが、あっという間でした。
吉沢亮と横浜流星が大スクリーンに映し出されてもそれはそれは美しく、見惚れます。
歴史やしきたりを重んじる世界を映画化にする、というのは俳優陣だけではなく制作側もプレッシャーがあるでしょうし、目の肥えたヒイキはごまかせない。
どれだけの覚悟を持って稽古をしたのか、作り上げたのか、と思うと役者魂を感じると同時に、2人の印象が変わりました。
あれだけのスケールなのでところどころストーリーとしては、オヤ?と思うところはありますが、それを差し引いても見る価値ありです。
喜久雄の青年時代を演じた役者が素晴らしいなーと思って調べたら、『怪物』の俳優さんでした。納得。いい俳優さんになりそうですね。
国宝はつながっている?
こんなすごい映画のレビューなんか、私には書けません。
いろいろな映画通がYoutubeでもこのサイトでもレビューしていますのでそちらへどうぞ。
映画とは関係ないこの私の2週間の流れを書きます。
2週間前に別の映画を見た時に、上映前にこの映画の予告編が流れました。
国宝?自分の顔が国宝だとかなんとか思ってるの吉沢君は。(冗談です)
家に帰ってYoutubeで国宝を検索すると、京都・奈良の国立博物館でやっている大国宝展の話がヒット。ここで私の興味はそちらに移り、そちらを見に行くことに。
5月31日土曜日の新幹線で京都に行き、博物館へ行く前にまだじっくり観光したことのなかった東寺へ。そこで、何やら会場設営なのか片付けなのか大規模に立ち入り禁止の区域を設けてやってました。
そしておとといの金曜の夜、Youtubeで東寺を検索すると映画「国宝」のジャパンプレミアが5月30日金曜日にやっていたとのニュースが。
私が東寺に行ったのは5月31日なので、あの片づけはジャパンプレミアムの片付けだったんだと判明しました。
これも何かの運命なので、さっそく本日映画「国宝」を鑑賞。
2週続けての「国宝」鑑賞。
どちらも素晴らしかったです。
素晴らしかった
躊躇してる方も観て欲しい
映画の花道を堂々と練り歩く
気の遠くなるような紆余曲折を
「順風満帆」の一言で世間がまとめてしまえるようになるほどの時間を経て、追い求めた目標だけが達成される物語。
「国宝」というタイトルはそうやって他の全てを失い続けてたどり着いた場所の名だと思う。
純化された強い意志をもって突き進むスタイルは当作品そのもののあり方と同じで、近年あまり見なくなった(それが悪いとは思わない)演者と制作側の強烈な熱量というものを感じられる傑作。
※気になった点
〇吉沢くんと横浜くん、メイン2人のビジュをもう少しはっきり差別化してほしかった……。一瞬「これどっちや?」となる場面があまりにも多かった。
〇身も蓋もないけどドラマ尺で見たかった。一つ一つのイベントについてこちらが引きずったまま話が進んでしまうし、通しで見せられると「この辺でまたトラブル起こるやろなあ」とパターン読みしてしまう場面が出てくる。
〇一つ一つの演目に意味を持たせるなら、演目を実際に字幕で出してしまうんなら(カットの中で自然にポスターや看板を見せることは可能だったはず)その概要も書いてしまった方が良かった気がする。
当方歌舞伎についてほとんど無知なので申し訳ない。
〇「いい演技」の説得力は正直ない。ぶっちゃけ「これちゃんと詳しい人が見たらめっちゃ不評なんじゃ?」という不安が常に付きまとう。
役者魂のぶつかり合いに驚愕の175分
金曜レイトショー『国宝』
吉沢亮さんの某トラブルで一時はどうなるかと思った邦画の超大作
まぁそりゃコレとバンパイヤ撮った後なら飲みたくなる気持ちも分かる^^;
世襲と格が今も色濃く残る歌舞伎界で、光が影となり影が光となる物語
吉沢亮vs横浜流星x渡辺謙の大河ドラマ主演経験者のぶつかり合いは見応えありの175分
歌舞伎の女形演じた2人の役者魂は間違いなく今年の賞レースの中心になるでしょう!
隠し子や二号さんって言葉をよく聞いた昭和な時代は・・・
まだ芸の肥やしで済まされる事も多かったですが、そこから生まれた狂気の世界の描写は見事!!
ただ昔なら二部作、今ならSHOGUNのように配信系でじっくり描いた方が作品的に良かった気はする
歌舞伎界の令嬢として育った寺島しのぶさんは、どんな気持ちで梨園の妻を演じたのか!?
終始目の奥が怖かったです^^;;;
で、私的にはラスト間際に出て来た横顔だけの”一推し女優”さんの存在感良かったわ〜!
長時間なので体調整えて水分控えめに劇場で是非!
余談ですが・・・
犯罪はダメですが当事者間で解決する問題で、話を大きくして才能を封印させる昨今の風潮はどうかと思う
圧倒的な美しいさ
鬼気迫る・・・
それでも彼は舞台に立つ
その舞台に立つことで自分自身を表現し、自分を輝かせることが出来る
自己表現であり己という存在証明であり喜びであると同時にそこには深い業とそれゆえの責任、そして計り知れないほどの犠牲が潜んでいる
人間国宝、そう称され讃えられる裏でどれだけの血の滲む覚悟が潜んでいるのか
そしてどれだけの狂気を持たねばならないのか
それを妥協なく丁寧に丹念に描ききった一作だった
主演の2人は経験もない中舞伎を演じる ということで、ともすれば作品全体の説得力すら失いかねないにも関わらず、果敢にその重圧に挑み見事な表現力を見せていた
細部に至るまで表現されたビジュアルや音響の重厚さ、見事な迫力と繊細さで映し出すカメラワークとスタッフ陣の洗練された技術も作品の価値を二重も三重も引き立てている
洋画においては教皇選挙が重厚かつ深いテーマ性と一片の隙もない徹底的な美術に対する拘りを見せつけ映画というものの価値を改めて見せつけているが、今作もまた日本に根付く文化を掘り下げることで邦画という角度から映画とは、劇場作品の価値とは というものを示してみせたと思う
本年度ベスト級であろう邦画作品になることは間違いない
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