国宝のレビュー・感想・評価
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役者魂のぶつかり合いに驚愕の175分
金曜レイトショー『国宝』
吉沢亮さんの某トラブルで一時はどうなるかと思った邦画の超大作
まぁそりゃコレとバンパイヤ撮った後なら飲みたくなる気持ちも分かる^^;
世襲と格が今も色濃く残る歌舞伎界で、光が影となり影が光となる物語
吉沢亮vs横浜流星x渡辺謙の大河ドラマ主演経験者のぶつかり合いは見応えありの175分
歌舞伎の女形演じた2人の役者魂は間違いなく今年の賞レースの中心になるでしょう!
隠し子や二号さんって言葉をよく聞いた昭和な時代は・・・
まだ芸の肥やしで済まされる事も多かったですが、そこから生まれた狂気の世界の描写は見事!!
ただ昔なら二部作、今ならSHOGUNのように配信系でじっくり描いた方が作品的に良かった気はする
歌舞伎界の令嬢として育った寺島しのぶさんは、どんな気持ちで梨園の妻を演じたのか!?
終始目の奥が怖かったです^^;;;
で、私的にはラスト間際に出て来た横顔だけの”一推し女優”さんの存在感良かったわ〜!
長時間なので体調整えて水分控えめに劇場で是非!
余談ですが・・・
犯罪はダメですが当事者間で解決する問題で、話を大きくして才能を封印させる昨今の風潮はどうかと思う
圧倒的な美しいさ
鬼気迫る・・・
傑作!舞台袖からでも良いから覗いてみたい!
任侠(ヤクザ)の家に生まれたが、抗争で家族を失って歌舞伎一座に拾われた主人公喜久雄と、その歌舞伎一座で跡取りとして育てられた俊介が運命的に出会い、そして織りなす波瀾万丈の人生の物語。
主人公喜久雄の青年期以降を吉沢亮さん、俊坊(俊介)を横浜流星さんが演じるんですが、その手前の未成年期の配役と役者さんが本当に頑張っていてこの時点で既に目を奪われました。少年喜久雄を黒川想矢さん、俊坊は越山敬達さんが演じられたとのことですが、彼らの基本友情を土台にしながらも複雑な愛憎を含んだ雰囲気、師弟との関係性など見事に表現されていて作品がキリッと引き締まった感じになりました。
歌舞伎の演目については当方無学ゆえ、近松門左衛門作の「曽根崎心中」の名前くらいしか知りませんでしたが、舞台裏、舞台袖、観客席からは見えないアングルからのショット、密かに同時進行している裏方さんの仕事などなど・・・分からないながらも圧倒的な臨場感と緊張感で押し切られてしまいました。
芸を磨いてひたすら舞台に立つことに全人生をかけ、時に周囲の人々を無作為に傷つけても決して後ろ振り替えらないない喜久雄には共感できるか、といったらそうでないかもしれません。
しかし彼が行き着く果て、渇望するもの(伏せます)がいったいどんなもんなのか、舞台袖からで良いので覗いてみたいという気持ちが湧く素晴らしい作品と思います。
傑作です。ぜひ映画館でご鑑賞を!
近年稀に見る邦画の大傑作!! 吉沢亮さんと横浜流星さんの取り憑かれた様な演技が素晴らしい
吉沢亮さん演じる主人公 喜久雄の半世紀に渡る怒涛の人生を通し、400年間の伝統を繋いできた歌舞伎の世界、そして抗えない血筋や持って生まれた才能に苦悩し翻弄される人々の人生の栄枯盛衰を李相日 監督が堂々3時間をかけて描ききった大河ドラマ
歌舞伎の世界を全く知らないのでとても興味深く観られ、特に舞台のシーンは圧巻、日本の誇る伝統芸能の格調の高さに圧倒されます
冒頭の長崎のシーンは昔の任侠映画の風格を備え最高にエキサイティングな幕開け、極道の親分を演じる永瀬正敏さんがメチャクチャかっこよかったし、その極道の妻を演じる宮澤エマさんがすごく綺麗で色っぽすぎ
更に『怪物』(2023)の演技が印象的な黒川想矢さんが吉沢亮さん演じる喜久雄の幼少期を演じ、この壮絶なくだりに途轍もない印象を植え付けます、このオープニングだけで見に来た甲斐があったなと大満足でした
美しく豪華絢爛な歌舞伎の世界だけでなく、オープニングの1960年代の長崎から始まり、70〜80年代の大阪を舞台にした重厚でリッチな美術と映像に惚れ惚れします
特にキャラクター達に寄ったカットが多く、渡辺謙さんの出てくるカットはメチャクチャかっこよかったです
吉沢亮さんも横浜流星さんも相当な稽古を積み挑んだ歌舞伎役者の演技が圧倒的で惹き込まれました、間違いなく両名の代表作になると思います
ドン底に堕ちた吉沢さん演じる喜久雄が夜のビル屋上で一人舞うシーンは圧巻、白塗りの化粧が崩れ夜空を拝みながら舞う姿は『ジョーカー』(2019)を想起させ、吉沢さんの鬼気迫る演技の凄みに圧倒されました
そして渡辺謙さん、寺島しのぶさん、田中泯さんの息を呑むほどの存在感が圧倒的でとても贅沢な時間を過ごせました
と、何もかもが素晴らしく、近年稀に見る邦画の大傑作、これを劇場で観られた事自体に感謝です
が、大河ドラマなので仕方がないとは思うけど、終始緊張感に支配された作品なので正直 後半はしんどかった、2時間半以内だったら完璧だったのに、とも思っちゃいました(苦笑)
未知の世界に魅了される
国宝って芸に秀でたこともそうだけど、生き方そのもののことをいうんじゃないだろうか。そう思えるほどの歌舞伎に賭けた思い、歌舞伎の世界から離れてもなお、どんな境遇になっても体が求めてしまうものなのかもしれない。てっぺんを見るまでは。そう思えさせられるほどの長編大河のようだった。
なんといっても主演の吉沢亮さんの素晴らしさは言うまでもない。目で見てる以上の努力と鍛錬がなされたのだと思う。美しい所作と視線、べらんめい口調から妖艶な台詞回しまで見応えしかない。また、横浜流星さんや渡辺謙さん、田中泯さんなども元からそうだったんじゃないかと思えるほどの憑依体現にただただ圧巻です。なかなか見れない舞台裏が見れたのも面白かったです。映像もだけど、衣擦れや幕を引く音、足を響かせる床、補佐する役者の素早さと的確さ、メイクや衣装の着付け、そして息が詰まるほどの緊張感など、ほとんど歌舞伎を生で見たことがない私にとってはどれもが新鮮で、未知の世界に惹き込まれた。
物語としてはかなり年代を飛んでしまうときがあり、主人公の環境の変化についていくのが必死で、関係性の修復がどのようになされたのか、そしていつどのように離れていったのか想像で補うしかなく難しく感じてしまう人もいるかもしれない。
また、端役の人たちや黒子の人たちがどう思っているのか全く分からなかった。急に御曹司が戻ってきても受け入れられる世界、あんなに華々しくデビューし歌舞伎界を背負っていた東一郎が不在になっても庇うものがいない世界に気持ち悪さがあった。順風満帆と言った最後のインタビュアーにも。そして、3時間にも及ぶ上映時間に私の腰は悲鳴を上げてずっとモゾモゾしておりました。
主題歌の井口理さんの静かで美しい歌声に沁み入った。この声も唯一無二だなぁと。
三時間
たしかに
見ごたえのあるシーンもあったけれど
やっぱ三時間は長い…
正直尿意との戦いになってくる
(実際途中で抜ける人もそれなりいて、終わった後トイレが長蛇の列だったし)
中盤の吉沢亮の覚醒演技は
見ごたえはあったけど、
三時間の割には、
それを超えるものが
後半になかったかなぁ…とも
これならもう少し短くしてもよかった気もしないでもないけど、
雰囲気的には必要な長さなのかな?
ただ『歌舞伎』という普通じゃない世界が
普通に違和感なく見れてるのは
かなり苦労や工夫があるのは間違いないとは思う
そして全員演技が上手い
素人感はない(と素人の自分が思ったり)
自分にとっては映画は「面白いかどうか」「退屈しないかどうか」が
まず一番だからチョット評価低めだけど(アクションシーンが多ければ面白いとか単純なものではなく)
テキトーに歌舞伎やってみました作品ではないのは確かと思う
圧倒的完成度
どこ見てたんやろな
あっという間とは言わないが、175分が長くない。田中泯を筆頭に、描かれる人物の佇まいだけで十分に画面が持つし、主人公喜久雄(黒川想矢、吉沢亮)の、内なる狂気が溢れ出て隠せない感じとか、ほんの少しだけ届かない俊介(越山敬達、横浜流星)の演じ方とか、巧者たちの演技合戦が贅沢で見事。
それでも、「人間のまつ毛って、上からライトが当たるだけで、こんなに影が伸びるのか」とか、「あの白粉どうやって落とすのかな」とか、観ていて、ちょいちょい思考が脱線気味になったのは、歌舞伎に詳しくないこちら側の責任。
ポスターのコピーがいう「血筋と才能」の問題や、そもそも「芸とは何か」とか、そこに「国宝」という言葉が当てられる意味とか、明確な輪郭を持たないものが個人を超えて伝承されていくのはどうしてなんだろうかとか、諸々についての問いかけを受け取った。
この映画、逆予告編詐欺というか、ネタバレのように切り取られて、軽く描かれているセリフや場面の数々は、本編で観ると全く違った重みで届いてくるので、やっぱり映画館で腰を据えて観るのがよいと思う。
特に「震えが止まらんのや」のシーンはものすごくよかった。
あと、個人的には、ホテルの屋上での「どこ見てたんやろな」の吉沢亮と、ラスト近くの瀧内公美がものすごく好み。
芸か血か
1964年15歳の時に出入りで組長だった父親を亡くした喜久雄が、父親と親交のあった上方歌舞伎の当主の元で彼の息子共に役者になる話。
目の前で父親を殺されて、ミミズクの紋々背負って復讐!?からの1年後、長崎から大阪は丹波屋の二代目花井半二郎の世話になり巻き起こっていく。
花井東一郎という名前を貰い、半二郎の息子の半弥と共に切磋琢磨し名を上げて行く様子を、演目の一部をみせながら展開していくけれど、随分と丁寧に作り上げられていて、一つ一つのシーンが長い、長い、長い。それぞれのシーンはめちゃくちゃ長いわけではないけれどね。
そして代役から東一郎と半弥の関係の変化が加速して行くけれど、そこからの展開がいくらなんでもイマイチ釈然とせず…その程度の知名度?
決してつまらなくはないし、歌舞伎の演技は素晴らしかったけれど、色々とクドくてテンポが悪いし、通してもやはり長いし、終盤の流れも周辺人物みんな尻切れで退場という感じだし、なんなら主人公まで…ということで、これだけの尺を使われて尚、もうちょいみせてくれよという感じだった。
歌舞伎と心中
高評価の中、、、
大変期待していたが、もっと芸を極める者の業の深さや天才の孤独など、ましてや「国宝」なんだから究極に描ききっていただきたかった....。描いていたけれど、究極感を期待してしまっていた。そしてなんだかメッセージとして入ってこない。血筋の呪いは役者というより人間として(=遺伝の病気として)描かれ、切ない皮肉でした。
(国宝も普通の人だよ、という話では無いはず??)
青年漫画やBL漫画などの作品では上記のような怖さや系統のストーリーを突き詰めて描いているイメージがある、こんなに時間軸盛らずに。
序盤は面白い予感がプンプン漂っていた。
そして「怪物」の黒川さん魅力的すぎ。
全体的に役者の皆さんと歌舞伎自体には魅了された(歌舞伎は二度観た経験のみ)。
カメラを持ち父に対峙する瀧内公美さん(由宇子の天秤?)や、ちょい役で辻凪子さんなどが入っていたりも面白かった。
しかし、、、役者さんの見せ方は、、やはり気になる…..。
田中泯さんの舞いにエフェクトみたいなのつけてた時点で冷めた。
私の感覚とは合わない、と!
(たとえご本人が納得されていたとしても)
泯さんの所作丁寧に追えば凄みは伝わるでしょう!
映画臭い、ということかな。
その才能が、血筋を凌駕する
予告からして凄まじい作品である事はすぐ
分かりましたよね。
期待値の高さを伺える。
初日初回は大きな箱、大入りでした!
⚫︎ はい、お亮さん。
以前「国宝級イケメンランキング」とやらで
1位になっておりました。
まぁ〜美しいお顔立ちです。
その端正なルックスに注目されがちですが、お芝居もとっても巧い役者さんですよね。
本作では任侠の一門の生まれだが、歌舞伎の世界に飛び込んだ主人公喜久雄(東一郎)を、迫真の演技で魅せてくれました。
実際の歌舞伎役者同様「役」に魂を吹き込む!
恐ろしいほど生々しくて痛々しくて、そして圧倒的に美しい!!
鬼気迫るものがありました。
彼の人生から目が離せなくなりました。
⚫︎ 我らが流星君!
はい素敵。
現在放送中の「べらぼう」では重三郎というコミカルな面を持つ主人公を演じ、新たな魅力を振りまいておりますね。
はきゅん。
はい素敵。
こちらは歌舞伎の名門一家に生まれた御曹司俊介(半弥)という人物を熱演!
難しい役どころを見事に演じきっておりました。
流星君は本当に何でも出来る子だね〜♪
⚫︎ 喜久雄の少年時代を演じたのは「怪物」で
記憶に残る芝居を見せてくれた黒川想矢君。
まだ少年。
愛らし笑顔に不釣り合いな、背中の立派な彫り物が彼の人生を支える。
そのアンバランスさも美しく見える不思議。
歌舞伎に魅せられていく喜久雄を熱演!
⚫︎ 俊介の少年時代は「ぼくのお日さま」で難しい芝居を求められていましたが、見事に演じきった!
静かな作品でしたが大きな感動をくれた越山敬達君。
歌舞伎の名門の御曹司として生まれ育ち、
その険し過ぎる人生を理解する前に「役者」として生きる事が「普通」になっている少年時代の俊介の心境を見事に表現していました。
半二郎と舞う「連獅子」は迫力がありましたね。
⚫︎ 当代一の女形、小野川万菊を演じた田中泯さん。
「鷺娘」を舞う万菊さんの圧倒的な存在感は恐ろしい程でした。
芸を突き詰めた役者だけがたどり着く境地。
悟りの域。
もはや人間では無いモノになっていたかの様でした。
素晴らしい役者さん達が作品に重みと深みを与えていました。
皆さん達者!
歌舞伎は詳しくないけれど、私レベルでも知っている「藤娘」や「曽根崎心中」の演目も披露される。
特に「曽根崎心中」は物語の核となる演目で
2回演じられる。
1回目は、半二郎の代役として喜久雄が1人、初めての大舞台に立つ。
実の息子である俊介が務めるのが筋だと反対もあったが、半二郎は譲らなかった。
芸を極めている者だから見えてしまう
"上手い下手"
半二郎は誠実に"芸"だけを見て、自分の代役を喜久雄に託したんだと思った。
プレッシャーに押しつぶされて震えが止まらない喜久雄を励ます俊介の姿、2人のやり取りには泣いたわ。
本当よね。
血筋なんて変えられない泣
結果的に、俊介のおかげで無事大役を務めあげた喜久雄。
しかし、
舞台で舞う東一郎(喜久雄)の圧倒的な姿を見せつけられて、自分の負けを認めざるを得なかった俊介は姿を消してしまう事になる皮肉よ。。泣
2回目は片足を失った俊介の願いを聞く形で、東一郎・半弥、2人で舞台に立つ。
この2人が演じるからこそ、より魂までも震える「曽根崎心中」になったのだと思う。
俊介の残った足先も壊死しかけているのを見た喜久雄の涙が忘れられない。
その後何度も転び、汗と涙で崩れた化粧も構わずに、最後まで演じきると覚悟を決めた2人。
これが最後だと分かっていたと思いました。
少年時代から毎日苦しい稽古に汗を流し、
切磋琢磨しながら高みを目指した喜久雄と俊介。
葛藤や絶望、プライド。
もがき苦しみながらも2人が培ってきた友情が支えるその舞いは、正に全身全霊。
歌舞伎に人生を捧げた彼らの姿そのものでした。
それは幸か不幸か。
私にはわからない。
「歌舞伎」に取り憑かれてしまった2人の運命はある意味では残酷でした。
血筋とは。
才能とは。
今更ながら「サンクチュアリ」を一気見したばかりだったので、伝統と格式を重んじるお相撲の世界に身を置く各界のプリンス"龍貴"が抱える苦悩と2人の姿が重なった。
女将さんでもある母から
「この家に産んでごめんなさい」と言われる
シーンを思い出した。
家柄とか、血筋とか、伝統とか継承とか。。
人ごとでよかった。
私ならどの立場でもプレッシャーに押しつぶされて痩せてまう。。
又、2人共驚くほど白塗り姿が美しかったから、レスリーチャンの「さらば、わが愛 覇王別姫」とも重なった。
↑↑凄まじい作品です。
オススメ!!
本作も、後々まで語られる作品になると思うし、お亮さん、流星君の代表作になったのでは??
こんなに大変な役どころを見事に演じきったお亮さんと流星君の姿を見せられたら、少々の事は気にならない。
星は5つ以外、私には付けられません。
美雨ちゃんx理の主題歌もサイコー!
あ。
でもよ。。
春江(充希ちゃん)ちゃっかりしてるなおもちゃった。
あの身の引き方、切なくて泣きそうだったのに。
一緒に姿くらますんかいっ!!
あ。
ま〜ちんの奥さんだからいぢわる言ってるんじゃありませんけどー(棒)
そして、偉そうであまり好きではなかった
🦐🦣さんを見る目が少し優しくなれそうデス。
⭐︎4.8 / 5.0
息をするのも忘れる圧倒的な演技力
久しぶりにレビューを書きます。
この映画『国宝』を観て、どうしても言葉に残しておきたくなりました。
自分の心の記録としても、書いておきたいと思います。
【脳裏に焼き付いているシーン】
手が震えている喜久雄に俊介が化粧をしてあげる場面。
「守ってくれる血が欲しい」「俊ぼんの血をごくごく飲みたい」――
ただただ、静かに涙が流れました。
歌舞伎の世界について詳しくはない私ですが、主演の吉沢亮さんと横浜流星さんの演じる女形の美しさには、心を奪われました。所作の一つ一つが驚くほど繊細で、優雅で、まさに息を呑む美しさ。どれほど稽古を重ねられたのか想像はつきますが、それでもおそらく私たちの想像を遥かに超える、果てしない鍛錬の積み重ねがあったのだと思います。俳優という仕事のすごさ、そしてお二人の並外れた表現力に、ただただ感服しました。
お二人ともルックスの美しさが話題になりがちですが、それを軽く凌駕する演技力。まさに「一流の役者」です。
上映時間は3時間。決して短くはありませんが、「長い」と感じたのは、退屈だったからではありません。主演の二人の踊りや演技があまりにも見事で、「これ以上観たら感情が持たない」という、ある種の叫びに近い感覚を覚えたからです。この感情は喜久雄と俊介に向けてなのか、俳優のお二人に向けてなのかわかりません。もっと踊りが見たい。もう踊りは辞めてほしい。そんな矛盾した気持ちを抱かせる映画でした。
芸に生きる者の喜び、怒り、哀しみ、苦しみ、そして嫉妬や別れ…。それらを体現したかのような演技に、何度も息を飲みました。
二人の「道成寺」での大舞台。張りつめた緊張感がスクリーンから伝わってきて、胸がじわじわと熱くなっていく感覚。
そして、喜久雄の「曽根崎心中」。お初の心情を切々と語る場面は、本当に胸を打たれる名場面でした。
息をするのも忘れるようなシーンが何度もありました。
「血」と「芸」の圧倒される映画です。
吉沢亮さん、横浜流星さん、心からの拍手を贈りたいです。
あっぱれ、あっぱれ――。
美しかった
魂が込められた作品
まずは、吉沢亮にやっと自身の代表作として
相応しい作品が出来たのではないでしょうか。
それほど素晴らしかったです。
3時間をもってしても、上下巻に及ぶ原作を
再現しきれませんが、脚本がとてもいいのだと思います。
原作ファンですが満足です。
横浜流星に持っていかれるんじゃないかと
心配してましたが、何が何が女形になったら
吉沢亮の方が美しさ際立って見えました。
梨園の醜聞、病いとの戦い、再起と再発
もっと俊ぼん(横浜流星)の葛藤も見たかったなぁ。
血筋と才能、挫折と再起、友情と嫉妬の物語
「世襲か?実力か?」というテーマには、特に目新しさを感じないが、「芸」と「血」によって、それぞれに挫折を味わう2人の男の物語が丹念に描かれていて、見応えがある。
度々挿入される歌舞伎のシーンも圧巻で、吉沢亮と横浜流星の歌舞伎役者ぶりには目を奪われるし、特に、女形としての発声や台詞回しは見事だと思えてならない。
当初は、極道のせがれを演じる吉沢亮と、当主の跡取り息子を演じる横浜流星とでは、配役が逆の方が良かったのではないかと感じたが、悪魔と契約し、芸者との間に隠し子を設け、役を得るために実力者の娘をたぶらかし、挙げ句の果てに歌舞伎界から追放される主人公は、吉沢亮が醸し出すダークなイメージに合っていると思えるようになった。
ただし、共感を覚えるのは横浜流星か演じる御曹司の方で、父の代役に指名された兄弟弟子を妬むどころか、開演前に緊張する彼を励まし、自分の才能のなさを自覚して歌舞伎の世界から逃げ出すものの、地方のドサ回りで地道に芸を磨き続けた生き様を見ると、思わず応援したくなってしまった。
さらに、彼が、糖尿病で片足を失っても、執念で「曽根崎心中」の舞台に立つシーンは、2人の男の因縁と友情が帰結するクライマックスになっており、確かに、吉沢亮の主役としての存在感は素晴らしいものの、美味しいところを持っていったのは、横浜流星の方だと思えてならない。
吉沢亮が演じる喜久雄が、「国宝」となって美しい「景色」を見るラストは感動的ではあるのだが、もし、横浜流星演じる俊介が早逝しなかったら、喜久雄は「国宝」になれたのだろうかという疑問が残るし、喜久雄が見ることができた「景色」を、俊介にも見てもらいたかったと思ってしまうのである。
その点、喜久雄が「国宝」になれたのは、血筋がないことによって挫折を味わったり、親友の俊介を失ったりといった人生経験が、芸の肥やしとなったからに違いないのだが、そこのところは、もう少し分かりやすく描いてもらいたかったとも思う。
さらに言えば、森七菜が演じる喜久雄の恋人が、喜久雄の歌舞伎界への復帰と共に姿を消してしまったことには違和感を感じるし、高畑充希が演じる春江を巡る喜久雄と俊介の三角関係が、まったくと言っていいほど描かれなかったことにも、物足りなさを感じざるを得ない。
ただし、長尺の割には、ほとんど無駄に感じられる描写が無かっただけに、そうした場面を追加したら、上映時間が優に4時間を超えてしまうのだろうが・・・
おったまげ!
上映時間が長いので途中で退屈しないか心配だったのですが、あっという間でした。旅芸人に転落して、再び大舞台に復帰するところが少し端折りすぎて戸惑ってしまいましたが笑。吉沢亮さんの美しさに見惚れまくって思わず『きれい😍』と心の声が漏れてしまいました💦あと、永瀬正敏さんがこんなに演技がお上手だとは知らずビックリしました。森七菜さんが少し幼すぎたかなぁと個人的に思ってしまいました。ごめんなさい🙏🏻
全359件中、261~280件目を表示
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