国宝のレビュー・感想・評価
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芸術作品
日本はもちろんですけど、世界中の人に見て欲しい!
私のこの感情を上手に文字にする事ができないのがとっても残念です。
妬み嫉み、友情、恋愛、家族愛。
芸事の厳しさ、挫折と成功して。
人間の醜さと素晴らしさをも見せつけられた気がします。
溢れてくる涙の正体が自分でも分からず、悲しい涙なのか、苦しい涙なのか、ただただ切ないだけなのか、もしかしたら感動してたのか、名前が付けれない涙がずっと止まらなかったです。
歌舞伎の知識は皆無です。知識があればもっと違った見方ができたのかもしれないです。
本物の歌舞伎の舞台をみてから、またこの国宝の映画を見たいなぁっておもいます。
話題になってたので
順風満帆
映画として
2人の生き方
才能と血族の相剋、重層的な象徴構造
伝統芸能を極める過程での、才能と血族の相剋が半世紀のタイムスパンで美しく描かれた大作。歌舞伎という閉じられた世界の内側や舞台裏を覗かせてくれますが、それがとても真摯な視点からなのが素晴らしい。華やかな異界を現出させるために、多くの裏方さんや下積み役者さん、家族がいて、それらが歴史に裏打ちされた所作や作法・礼法により裏側でも整然と進行していく美しさ。そして勿論、看板役者になるための厳しい鍛錬と更なる高みに登るための非凡なる生き様が、切磋琢磨し合う二人と血族を絡めて描かれています。至芸を成立させるために多くの人々の死屍累々の犠牲があると見るか、唯々自己の修練と精進こそが最後の要なのかは見る人の立場により捉え方が違うかもしれません。この手の物語にありがちな、あからさまな悪事や意地悪をして主役を蹴落とそうという人が出てこないのが清々しかったです。誰もが各々の立場で必死に生きながらお互いに関わり合っていました。
歌舞伎、能狂言、華道、茶道など、芸事の中でこれほど強力な血族のしがらみがあるのは世界の中でも日本だけなのではないでしょうか? それがコンプラ全盛の現代で最後の聖域というか、功罪半ばであることは確かですが、それによって生み出され継承発展されている芸があることも事実です。でも本作の結論は才能は血族を超克できるということと感じました。おそらくはその方向性は海外へ発信する際には必要不可欠でしょう。本作では血族により守られ、引き継がれるもの(芸も、肉体的欠陥も)と共に、排除されるものと、それを乗り越えるものが生々しく描かれていました。
そして行き着く先の至芸の世界、孤独な境地の象徴として、田中泯が演じる万菊の圧倒的な存在感が重しになっていました。彼の「メゾン ド ヒミコ」でのあるコトバで肩を震わせて嗚咽したことがあるのですが、本作でも短いコトバの一つ一つがストーリーの重要な鍵になっていました。終盤、何故場末の木賃宿にいたのかは原作を読めばわかるのでしょうか? 至芸を見極める目力の凄みとの対比が強烈でした。枕元の人形は孤高の象徴でしょうか?
「2人の女方が向き合っている」プロモーション写真は、直ぐに「覇王別姫」を想起させましたが、あちらは壮大な歴史と政治のうねりに翻弄される伝統芸能、こちらは至芸の境地に至るまでの才能と血族の相剋で、全く内容が異なりました。求められる演技レベルは本作は人間国宝ですから自ずと高くなりますが、万菊、喜久雄共にシネマティックな感興を見事に達成していたと思います。
最新映画館のハイレベルな音と映像が、リアルな劇場体験を彷彿とさせ、色々な視点からの撮影が、歌舞伎の魅力を見事に表出しています。出だし長崎の料亭での縁側を花道として使う演出もその後の展開を象徴していたり、橋、河原、舞台袖、稽古場、同演目等、複数回登場するシーンが、時代により違う意味を持つ重層的な象徴構造になっているのも面白かったです。本物の歌舞伎の情報量は桁違いですので、これを機に是非歌舞伎座や劇場に足を運ばれる良いきっかけになればと感じました。
歌舞伎の凄みと、この時代にこの映画が流行る意味
私はK-POPが好きで、普段から時代の最先端のアイドル達のパフォーマンス・ショー・音楽・ファッションに触れています。だからこそ、この映画で歌舞伎の凄みを実感しました。
1つのショーが今は沢山の最先端技術に支えられています。ですが、歌舞伎は基本全部人の手作りです。この映画では、そうした歌舞伎の舞台の瞬間の儚さやナマモノ感がより鮮明に感じられました。日本人の繊細さとか丁寧さが凝縮されているのだろうと思います。そうしたところで、歌舞伎の凄みを感じたのです。人の造形の自然な美しさ、表情、頭から足先までの動きの機微、動作音、声、手作業で創られた音楽・衣装・道具の素晴らしさまで全部、この映画で体感することが出来ました。
コロナ禍を経て、エンタメの幅が多様化しさらに盛り上がりを見せています。そんな今、吉沢亮さんを始めとして、私のような若者にも人気のある俳優さんが多く出演しているほか、エンタメの原点とも言え、ある意味どの「界隈」にも通ずる歌舞伎を題材にすることで、映画館離れしている若者の集客にも繋がっているのではないでしょうか。
この時代に、この作品と巡り会えて本当に光栄です。世代や、界隈問わず、エンタメ好きには是非とも観てほしい作品です。
大画面向き
思い立って何の情報も仕入れず見に行きましたが、最高の思いつきでした。自分ナイス。
これは出来るだけ大画面&大音量で見たほうがいい映画。
歌舞伎の知識がなくても楽しめます。
「娘道成寺」「曽根崎心中」のストーリーを予習しておくとより楽しめると思います。
娘道成寺はFGO清姫がすきなマスターは是非。
上下巻の小説を3時間に圧縮しているため、カットされた部分も多いらしいですが、とてもそんな感じはしない濃密な内容でした、
人間国宝に認定される男の人生を追体験して、正直疲れました。
すごいもん見たな、というのが一番最初の感想です。
全員すごい存在感なんですが、田中泯さんの存在感たるや。まさに美しい化物でした。
出来るだけ多くの方に大画面で見ていただきたい作品です。お勧めします。
歌舞伎ファンには少しものたりなかった?
大河で好演中の横浜さん、復帰一作目の吉沢さん、人気若手演技派俳優の二人の出演に心踊らせて拝見しました。主要人物は丁寧に時間をかけて描いているのに森さんが急に出てきてというくだりには驚きました。羊羮を食べていたらカステラだったみたいな。最後の吉沢さんの老けメイクはやりすぎでは?不自然だし違和感しかなかったです。歌舞伎の役者さんはお年を召してもみなさんお顔がとてもお綺麗ですよ。女形としての成長物語ですが、娘と心中ものだけなのが少し寂しかったです。私見ですが女形の魅力は女よりも女らしく、また髪型、衣装の豪華さ。とくれば花魁です。八つ橋花魁が次郎左衛門に斬られて海老ぞりになる最後の美しい姿を吉沢さんに演じてもらいたかったです。
最高。
多分、大多数が吉沢亮について書かれると思いますが、
俊介(横浜流星)サイドから観てもとても見応えがありました。
同年の突然現れた部屋子が、実父自分以上に目をかけられて、実際に才能があるのが分かる。
それだけに、実父の代役に喜久雄(吉沢亮)が選ばれた時の葛藤や苦悩。
それでも本番に臨み震えて化粧が出来ない喜久雄を支える後継としての自負。
喜久雄の演技を観た時の才能の差に対する絶望感。
俊介にとっての曽根崎心中は、圧倒的な才能に挑戦する、
伝統芸能を継いできた丹波屋の長男としての誇りだった様に思います。
何度も観て、その都度違った感動を覚えるでしょう。
何十年に1本の大傑作
聞こえてくる音がいい
歌舞伎役者に傾倒していく二人の若者を半世紀に渡って描いていくのですが、二人の情念が歌舞伎座という舞台と稽古場と家族の間で綴れ合って行く姿が良く描かれていると思いました。
脚本も影像もしっかりしていますが、今回劇場に居て思ったのは「音」の凄さ。音響美学のすばらしさ。あらゆる場面で、音楽としての音響だけを言っているのではなく、風景、役者、モノの醸し出す音、まるで聞こえない音まで含めて琴線に触れてくるような。ここまで繊細な音に気付かされた作品はあまり記憶にないような。是非、劇場のドルビーサラウンドで観たい映画ですね。
最後に、吉沢亮といえばアイリスオーヤマ。の、備蓄米が当選したメールを受け取ったままお金の振り込みがまだなことを想い出した。
文字通り国宝級
数多くの作品を鑑賞させて戴いてきましたが
私の見てきた邦画作品の中でベスト3に
入る作品になると思います
今はまだ興奮している状態ですので
今はナンバー1作品になると思います
静かな大興奮 3時間背筋に力が入りっぱなしでした
会場はエンドロール終了後も直ぐに立ち上がる
お客さんも無く少し間があいてから全ての
お客様が動き出しました 私も感動のあまり
会場が明るくなってからも余韻を感じるまま
席に着いたままでした
ネタバレを避けますが 「娘は父親の努力や苦労を感じていて応援していた」このシーンには離れた娘を持つ父親の私には涙してしまいました
今回の作品は流石に期待しない訳には
いきませんでしたが とんでもとんでもありません
まさに国宝級 超超大作 そして
こんなに静かに大興奮した作品初めてでした
これを機会に歌舞伎の世界に興味をもちました
日本人として 歌舞伎見ていこうと思いました
素晴らしい作品 ありがとうございました。
完璧
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