国宝のレビュー・感想・評価
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冒頭 東映任侠映画のような世界観から一気に没入 歌舞伎の美しさに魅了されました
上映時間が長いのに評価が高い作品 文芸作品? くらいの認識で観に行きました。
冒頭、かつての東映任侠映画のような世界観から一気に没入。(これもしかして東映製作?ってスタッフロールで確認してしまった。東宝配給の作品でした。)
役者のアップで魅せる歌舞伎シーン。本物の歌舞伎役者では無いとわかりつつも、このような歌舞伎のみせ方があったのだ。これほどまで美しいのかと感嘆。
二人の歌舞伎役者の転落と復活。
世襲か芸か。
重たい話でありながら、「良いものを観た」と感じられる。個人的には「鬼龍院花子の生涯」級の名作でした。
物語の途中、主人公二人の和解が描かれていたのには救われた気持ちでした。
大ヒットしてるし東宝配給だししばらく上映は続くと思うけど、映画館でみられるうちにみておいた方が良い作品です。
歌舞伎が苦手でも見るべき
ほぼすべての人々が絶賛しているので見に行かざるをえませんでした。
山梨の映画館がほぼ埋まっていました、滅多にありませんよ、鬼滅とかアイドルのライブ以外でこんなに埋まってるのは。
評判通り素晴らしかったです、私は歌舞伎に全く興味がありません、どちらかと言えば苦手です、そんな私でも関係なくストーリーが面白過ぎて3時間全く退屈しませんでした。
頻尿に悩む年頃で念のため漢方を飲んで行きましたが大丈夫でした、とにかく緊張感が凄過ぎて体に力が入ってしまう、田中民の顔が恐くてビビりましたが持ち堪えました。
ざっくり言えば二人の歌舞伎役者の思春期から老齢になるまでを非常に上手く描いております、大河的でもありますが、Netfrixでたっぷり予算をかけて連続ドラマで見て観たいですね。歌舞伎素人に分かりやすいような演目及びベストシーンが使われているのでしょうか、
非常に分かりやすく入って来ました、かと言って歌舞伎を改めて見ようとは思いませんが。
とにかくお話が素晴らしい、人間関係にドロドロは付き物ですが、それの究極版なのではないでしょうか、俳優陣も素晴らしく、余計な人は一人としていません。特に寺島しのぶさんは本物ですし、田中民さんは凄すぎる。普通なら主役を食う位の演技をしていますが、吉沢さんも横浜さんもそれ以上に凄かったし、渡辺謙も弱ってからの凄さね。
まあ興奮して色んな人に勧めたくなる映画ですね、久々に。
ちょっとマイナスしたのはエンドクレジットに流れる曲が好みではありませんでした、なぜ
ビリーアイリッシュみたいな歌い方なのか理解不能。
魂を揺さぶる、翌日にも余韻
任侠の一門に生まれ、抗争に巻き込まれて一家は離散、父の生き様ではなく死に様を目に焼き付け、過酷な道を辿る喜久雄。時は1960年代。
長崎から始まる。女形としての才能を見出され歌舞伎役者の家に引取られた喜久雄はやがて、その家の御曹司とともに、歌舞伎道を極めていく。
★★★
高2になる娘と話題作である本作を観た。
ナイトショーで、日付が変わる頃までの3時間。
昼間は部活で疲れていたであろう娘も眠気よりも、映画の中に入り込み魅入っておりました。
音響は去ることながら、それぞれの演じる気概に魅せられ、3時間という長編もひとときも目を離せずに心が震える時間であったと思います。
魂を揺さぶられ、翌日にもなお余韻が残り
目を閉じると、心の奥底にあついものがあります。言葉ではなく、心と魂で感じる本作。
地元でも撮影が行われたと話題作です。
気概、継承、心の奥底にあるあついあつい想い、魂、本作は言葉ではなく、魂で感じ入る作品です。
1年半女形の練習した成果があらわれる。
任侠系の家庭に生まれるも、父親を殺されて、才能のあった歌舞伎の世界に養子として迎えられる。
御曹司として血統の息子とライバルでありながら最後には人間国宝にまで上り詰める。
血統を重んじる世界でぽっと出が継ぐということはあり得ないことにもかかわらず、それを強行したことから、ライバルの2人の歯車がかみ合わなくなってゆく。家を飛び出したが戻ってくる、残ったものの血統に悩まされるとともに女癖の悪さから干される、いろいろありすぎる。
ここでのテーマは友情ではなかろうか。
こんなに翻弄されながらも、(表面的にはいがみ合うことがあっても)、決別するほどのこともなく、共通の芸事が2人の絆を深くしていく。
ライバルとかつては結婚を約束した女性との間の子に対して歌舞伎の稽古をするのも絆のあらわれか。
画面にあらわれない想像される部分、歌舞伎の練習、セリフない複雑な表情、目を引かない部分にもこだわりを感じる作品。
2人の演技が素晴らしい
今最も旬といってもいいイケメン俳優がそろって出てて話題が先行していてプロモーションも盛んで商業的に見えて鑑賞するかどうか迷いましたが行ってみたら思いのほかよかったです。2人の歌舞伎演技はもちろん本職に比べればどうかはあるかもしれませんが2人は迫真の演技でした。この映画を見るまでは横浜流星の方が動きのある演技は上と思ってましたが、吉沢亮は鬼気迫るものがありずいぶん表現する力が上がったなと感じました。内容は3時間という長さを感じさせず見る人を飽きさせないと思います。血筋と才の葛藤、芸を極めてその先の景色を求める生き方、ほんの一握りのはるか高く狭い頂を目指す人間の姿に感銘を受けます。人間国宝の世界を少し垣間見た気がします。映画の撮り方もよかった。特に歌舞伎シーンの寄りは舞台の歌舞伎では見ることはできないので迫力がありました。
歌舞伎という世界をしらなくても
鳥肌が立つシーンがたくさんありました。
およそ3時間。おそらく私が映画館で見た作品の中でいちばんの長時間だったとおもいますが、本当に魅せられる映画って時間感覚を狂わせますね。
閑古鳥が鳴くような食堂や宴会場で、余興の1部になり得るかも危ういほどに関心を持たれずにいる中で気丈に踊る姿、観客に揶揄混じりに性の的にされながら暴力を振るわれる姿、屋上での錯乱、そして泥に沈むようにして床に伏す姿……東一郎の転落の過程があまりにも痛々しくて、-0.5させていただきましたが、それも物語の大切な1部であることはわかります。
最後のステージの鷺娘で彼が見た景色と、冒頭で父が殺された時の景色。被るものがあったと思った時に、彼が歌舞伎に人生を捧げ、悪魔に魂を売ることは決まっていたのかもしれないと思いました。
私は歌舞伎に関しては全く知識がなく、多くを語るに足りない身ですが、ただただ人間が描く世界のうつくしさに圧巻しました。
良い映画に出会えて良かったです。
糖尿病怖い。
レビュー1000越え、すごいね。
上映から1ヶ月で50億、(鬼滅は3日で80億)平日でもなかなか良い席取れない。リピーター居ないとこうはならないね。朝日新聞に連載してた小説だそうだが未読です。
話もテンポも良い、わたしは歌舞伎に全く詳しくないけどぐいぐい引き摺り込まれました。歌舞伎関係者が見てどうなんだろう、一年位の特訓ではまあこんなところかなって感じなんだろうか?でも出演者かなり頑張ったことは間違いないだろう。
私は吉沢氏の映画は何本か見ていていつも
「少し美し過ぎるなぁ」という感想を持っていたのでこれは完全ハマり役だと思った。相方の横浜氏も頑張ってるし、子供時代の黒川、越山も美しくて眼福でありました。
田中泯エグい!指先だけで魅せる。
で寺島しのぶ来たー、わかる人だけわかれば良いキャスティング。
2人の友情を軸に血統と芸の世界の浮き沈みをがっつり3時間、全くうとうとせずに見れました。
こうやって頭整理して行くと歌舞伎や興行の暗黒部分はあまり深掘りしてないんだなと気づきますが、そこ行くと3時間時じゃ済まないんでしょうね。
最後瀧内さんのよいシーンで空腹でお腹が鳴ってしまった事が悔やまれます。
うーん、響かん
判別しにくい2人の顔に歌舞伎の厚化粧
もはや判別不可能
踊りで明確に判別できたら良かった
主役は女形の天才
順調な時に妾を作り、不調になったら大先輩の娘を利用するため関係をもつ
準主役は歌舞伎の家系
派手に遊んで実力で負け、主役の彼女と逃亡
舞い戻ったら実力無関係でチヤホヤされる
妖怪みたいな人間国宝の女形の爺さん
思わせぶりだが目的不明
そんな人たちを中心に回る話が自分には全く響かなかった
元が美形とはいえ歌舞伎メイクのアップもキツいよ
あれは遠くから見るための化粧じゃん
踊りが美しい?
紙吹雪などの演出でそう見えるだけのような
セットや衣装、小道具などは良かったかも
歌舞伎という国宝
トータル的に素晴らしい作品
KABUKI
美しいポスターに惹かれて鑑賞。
フジヤマ、ゲイシャ、の次に、ヤクザ、タトゥー、カブキ、と続けて外国受けのする日本のイメージを結晶化させようとした作品のように思った。また、能、狂言、浄瑠璃、歌舞伎といった日本固有の伝統芸能の世界を舞台にしたヒューマンドラマを描こうとした点でも意欲作。
私の歌舞伎経験といえば、孝玉コンビ全盛の頃に劇場に数回足を運び、あとは時折テレビで観る程度なのだが、二人道成寺や鷺娘の一幕、人生の全てを歌舞伎に捧げ、一代限りの女形で若くして国宝になった役者ときて思い浮かんだのは、稀世の女形坂東玉三郎氏のこと。
映画ではドラマチックなエンタメ要素を盛り込むためのスキャンダル寄りの描写が多かったが、舞台での早変わりの様子や釣鐘に上がるところなど興味深いシーンもあって、この映画を見終わって、玉三郎さんの鷺娘を見てみたい、歌舞伎の舞台もまた観てみたいと思った。
最後になったが、ストーリーで言えば、俊介と喜久雄の最期の近松がエモかった。
原作、読んでみようかな。
やたら評判が高い「国宝」。鑑賞。
原作は、人気作家、吉田修一、監督が李相日監督の「悪人」「怒り」以来のコンビ。
配信まで待とうかなぁ・・と思っていたが・・背中を押されて、観てみる♪
長い・・これ以上短くする編集は難しいのだろうなぁ・・とは思うが、エアコンが効きすぎてて・・インターミッション入れてもいいのではと思ったり・・。
映画は美しい映像に満ちた秀作。瞬間の美しさを切り取る秀逸なカメラワークで創られていて、李相日さんてこんな感じだった??と思ったら・・撮影監督が・・チェニジア出身のフランス人?、あの「アデル、ブルーは熱い色」でパルムドールを獲ったソフィアン・エル・ファニさんだった。
実は、歌舞伎はどうも苦手で・・。才能より世襲をありがたがる、ちょっと異様に閉じられた芸の世界というイメージがあって・・。
だって、厳しいショービジネスの世界、例えばブロードウエイのミュージカルで・・血筋だけで何代にも渡り主役が同じ家族で続くなんて有り得ないでしょ?? 才能の世界でいえばスポーツも同じ。「大谷翔平」という名前を継いで、MLBで、永遠に大谷一族が二刀流で活躍するなんて有り得ないし、才能はイマイチだけど血筋だけで続くショービズネスなんて有り得ないでしょ? だから、個人的には梨園は虚構の世界と思っていた。
で、吉田修一さんは・・そんな世界に正面から切り込んで、小説を書いたのだろうな・・と。映画観て感じた。
歌舞伎といえば、「松竹」の独占コンテンツ。それを「東宝」が描いたのだから・・何をかいわん・・。当然、歌舞伎界の協力なんて得られずに制作された訳で・・、歌舞伎座も南座も使用できず(似た感じの劇場が使われてた)、李相日さん苦労したことでしょう。原作、映画双方に対して・・「松竹」が苦しく思っているのではなかろか?
当然、歌舞伎役者は出演していないのですが・彼らがメディアで「国宝」についての発言はしないしないのだろうな・・と思う。
そんな、ちょと斜めから別角度からの視点で見ると、歌舞伎界の閉鎖性をあらためて感じとることができました♪
本筋から外れますが、時代、時代の自動車のチョイスがきちんとしてて・・よく用意できたなと・・トヨペットクラウン、コロナ、多分、マークⅡ、(トヨタの博物館から借りたのかしらん?)で1980年代のシーンでの赤い車・・アウトビアンキA112♪ 売れっ子役者の箱入り娘さんがチョイスしそうな車。なかなか、小道具さんいい仕事をしてました♪
実は、本は未読で・・読んでみようと思わせてくれた作品でした。
※ ps主役の二人や少年時代の二人、短期間の稽古で、あそこまで完成度の高い歌舞伎の演技を披露できるということは・・
歌舞伎界が開かれてしまうと困る、ということを映画が示してしまったのかもね?・・・。
映画館で見て正解
何ヶ月ぶりに映画館で映画を見たか。
お一人様映画館は何年ぶりか。
TVで予告を見た時に、めっちゃ見たい!
と思い、6/6の公開から1ヶ月以上が経ち、もうそんなにいないだろうとのんびり朝イチの回に行ったら、まさかのほぼほぼ席なし状態(☉。☉)!
映画館は老若男女。いろんな方が見に来られていて。チケットを買ってからレビューやらSNSを見ていると、すごく評価が高いことがわかり、ますます楽しみに!
吉沢亮×横浜流星という2人の若手役者さんの共演に、期待が高まる。
日本の伝統芸能である、歌舞伎を、この2人がどう演じて、どんな作品にしているのか。
1年半の歳月をかけて準備したとのことですが、月並みの言葉でしか表現できないのが悲しいけれど、本当に素晴らしかったです。
そもそも美しい容姿に恵まれているお二人ですが、それが武器になり、さらにそのこと以上に二人の演技力がスクリーンいっぱいに見られて幸せでした。
ひたすら自分暮らしている日常とはかけ離れた世界を覗いているだけでしたが、血縁という、ただそれだけで、人生に影響を与えられている人や縛られている人がいることに改めて驚きました。
娯楽というものをただ受けるだけの側の自分からすると、えらい世界やなと。
これはあくまでもフィクションでしたが、歌舞伎に限らず、家族、血縁、世襲に縛られ、守られる人はたくさんこの世に存在していることを改めて意識しました。
物語の前半、後半で、主演の2人が堕ちたり、登ったり、転回があまりにあり過ぎて、よく3時間の作品に納めたなと思いました。
迫力満点の吉沢さん、横浜さんの演技はもちろん、歌舞伎一家出身の寺島さんの存在感の重み、田中泯さんの所作。他の演者さんそれぞれに魅力があり、見どころのある作品でした。
美しいものを散々見るのですが、その中で、美しいものから解放された万菊(田中民さん)さんの言葉と、質素な部屋の布団の中から手招きをするシーンは、対極的で印象にとても残った。
映画館で観てよかった。映画館だからこそ、この映画の魅力を余す所なく感じることができたように感じている。
圧巻の演技力、役を生きてくれて感謝
「脚本としての面白さ」か「キャストの芝居」のどちらに重きをおくかで満足度や評価は変わってくるかもです。私は吉沢亮さんと横浜流星さんの並々ならぬ気迫を感じる演技に圧倒されて感動したので、歌舞伎に親しみがなくて原作未読だったものの満足度はかなり高かったです。どれだけの汗を流して努力をして、どれだけの時間と心を消費して喜久雄と俊介を生きたのだろうと、素人ながら思いを馳せてしまいます。
黒川想矢くんと越山敬達くんも素晴らしかったです。
渡辺謙さん、寺島しのぶさんも良かったですが、何よりも喜久雄と俊介を演じてくれた4人はこの人達以外は考えられなかったのではと感じます。
先月と今月で2回鑑賞。配信や円盤化されたらまた観るとは思うけど、映画館の大きなスクリーンでもう一度観ておきたくなる作品でした。
二人の物語
高評価の通り観てよかったと思える映画でした。歌舞伎シーンの美しい所作や表情などは圧巻でどれ程の努力をしたのかと感動しました。同時にここまでの歌舞伎指導をされた方も偉大だと思います。
単純に言えば「芸は身を助ける」「血筋は争えない」「才能は血を凌駕する」生まれ持った素質と血筋に奔放されながらもひたすらに芸を極める美しくも儚い二人の物語ですが、吉沢亮氏と横浜流星氏の役者としての生き様を見ている様でもありました。エンドロールの井口理さんの歌声が流れる中でも2人の美しくも凄まじい人生を観た余韻に静かに涙が流れました。
3時間に収めるためなのか後半に向かう途中に少し端折りすぎな部分があった様にも思いましたが、素晴らしいキャストの皆さんの迫真の演技に大満足な映画でした。特に田中泯氏の舞や演技は印象的です。
これから公開の吉沢亮氏の作品や来年の賞レースが楽しみです。こんなセンスの塊の役者が潰れるのは見たくないのでスキャンダル等には呉々も気をつけていただきたいと心底思いました。
感動した!と素直に言える映画です
【後日書き足し 第1弾 】
この人ここに欲しいなって場面に
それぞれのキャストがぴったりとはまる、
そんな映画でした。
まずは主演の吉澤亮、横浜流星については、
本当に短い期間で、歌舞伎の所作を表現するまでに鍛錬し、
学んだ姿勢はすごいことだった、と思う。
歌舞伎そのものはほぼ知らないが、そんな私が、歌舞伎が
どのような社会で作られ、演じられているか、少しだけ
見せてもらったような気がする。
この映画により、本物の歌舞伎を舞台で見てみたい、
と思った人も少なからずいるのではないか、
私は本物を見たい、というくらい作品の世界に引き込まれた。
「鷺娘」の舞は、“神がかった演技”と評価する向きもあるようで、
二人のインタビューや感想を聞いても、
吉澤は、歌舞伎の世界を知らない自分だからこそ表現し、
届けられるものがあるのではと思って取り組んだとのこと。
また、横浜は演技に「命を込める」ということをこの作品を
通して学んだ、ということを話している。個人的には、
流星は空手の有段者だけあって、暴力的なシーンは作り物でない、
本物感があって特に素晴らしい出来だと思う。
殴っても、殴られてもそのシーンはものすごい迫力だ。
監督の李相日は「演出は支配ではなく、委ねること」
と話しており、2人を「生かし切る」準備をし、演出は邪魔しない、
という姿勢で望んだ、と話している。
確かに、吉澤、横浜の二人らしさが、演技の中でも十分表現され、
演武の中でもそれが生かされている。
2代目半二郎を演じる渡辺兼はこの映画そのものの価値を
さらに高める演技をした。特に歌舞伎の所作は、
「本物ではないか」と思える中にも重厚な演技で魅了した。
吐血シーンは、観客から本当に倒れたのでは、と思えるほど
ため息が漏れていたほど。
高畑充希、森七菜はそれぞれ主演の二人を支える恋人として、
高畑は喜久雄と共に歩んできた過去を捨てて、俊介の家出について行く
その場面は、女心の複雑な一面を最大限表現した。
森七菜は、俊介に憧れた少女が成長し、俊介を陰から支える
透明感のある演技は見事にはまっていた。ここでも彼女の
個性が生かされ、他にこの役を演じる女優はいない、
と思わせる演技だった。
三浦雄大の演じる竹野は、興行主の2代目としてずっと
二人を見つめ、あるときは冷酷にその評価をする役柄。
ここでも、三浦の個性を見事に引き出し、本物の興行主
「らしさ」を感じることができた。
最後に自身が人間国宝の称号を受ける時、
背負ってきた過去と葛藤と挫折を深く知り、
それを知った上で祝福してくれる人が
誰もいない、っていう事実も。
褒章を受けるってそういうことだな、
とも考えさせられました。
李相日×吉田修一 極上のタッグ再び
吉沢亮の歌舞伎、凄すぎ!
吉沢亮の歌舞伎、凄すぎ!そして美しい。映画の半分は、彼の歌舞伎で占められていると言っても過言ではない。よくぞここまで歌舞伎役者になりきることが出来るものだ。
映画「国宝」って、何? 全く分からず映画を観ていたが、なるほど「人間国宝」のことなんだね。田中民泯が演じる人間国宝の万菊は、まさにという感じだった。
始めは、2人のドロドロの話かと思ったけど、歌舞伎を心底愛した男の友情以上の繋がりと、芸にかける思いがしっかりと伝わってきた。
ちょっと尺は長いが、今年一番の邦画は「国宝」で決まりだな。
それにしても、観客は女性客ばかり。男性1人の客は、俺だけだった。やっぱ、女性は美しいモノに惹かれるんだね。
1つだけ疑問。長崎で一緒に彫物を入れた彼女、彼女のアパートで喜久雄が結婚まで口にした彼女、映画の途中から現れなくなったんだけど、どうなったんだろ?
全2026件中、881~900件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
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