国宝のレビュー・感想・評価
全1911件中、581~600件目を表示
役者とは何かという、神髄を見れたような気がした。私生活からその役を...
田中泯色っぽい
吉沢亮の圧巻の演技力!頂の先に見える景色
【イントロダクション】
吉田修一の同名原作を、吉沢亮、横浜流星、渡辺謙ら豪華キャストで映像化。任侠の一門に生まれた喜久雄が、歌舞伎界の血筋や自身の生い立ちに翻弄・苦悩させられながらも、やがて“国宝”として日本一の歌舞伎役者になるまでを描く。
監督は、『フラガール』(2006)で第30回日本アカデミー賞・最優秀監督賞を受賞した、『怒り』(2016)、『流浪の月』(2022)の李相日。脚本は、『学校の怪談』(1995)、『サマーウォーズ』(2009)の奥寺佐渡子。
【ストーリー】
1964年、長崎。任侠一家・立花組に生まれた喜久雄(黒川想矢)は、歌舞伎の「女形」としての類稀なる才を持っていた。組の新年会に招かれた歌舞伎の名門の当主・花井半二郎(渡辺謙)は、余興を演じた喜久雄の才を見出し、彼と話をしようとしていた。しかし、その日の晩、組は敵対する組の襲撃を受け、雪降る中で頭であり喜久雄の父である権五郎(永瀬正敏)が喜久雄の目の前で命を引き取った。
残された喜久雄は、親友である任侠者・早川徳次(下川恭平)と共に仇打ちを決意し、恋人の春江(高畑充希)の反対を押し切って敵組を奇襲した。
やがて、喜久雄の歌舞伎の才を見抜いていた半二郎は、彼を引き取る事を決意し、大阪へと招いた。家族を失い、頼れる親戚もなく、奇襲を失敗した喜久雄には、既に長崎に居場所など無かったのだ。
歌舞伎の世界に足を踏み入れた喜久雄は、半二郎の息子・俊介(越山敬達)と出会う。同い年であり、また2人共女形の才を宿していた事から、半二郎は2人を女形として舞台に立たせる事を思い描く。
厳しい稽古の中、喜久雄と俊介は友情を育んでいき、互いに切磋琢磨し合っていく。そんな中、喜久雄の行方を追って春江が上坂してきた。
成長し、歌舞伎の舞台に立つ事になった喜久雄(吉沢亮)と俊介(横浜流星)。喜久雄は、半二郎から東一郎の名を与えられ、マスコミは彼らを「東半コンビ」として取り上げ囃し立てた。俊介は時に、御曹司という肩書きから傲慢さを伺わせる事もあった。一方、歌舞伎の世界に魅了されている喜久雄は、自らの才をただひたすらに磨き続けていた。
ある日、半二郎が事故によって入院してしまい、舞台の公演の代役が求められる事になる。歌舞伎の世界は、父親から息子へと代々受け継がれる世襲制であり、名門の出でなければスターになれないのが当たり前。だからこそ、誰もが息子である俊介の抜擢を疑わなかった。しかし、半二郎が指名したのは、俊介ではなく喜久雄だった…。
【感想】
私は原作未読、また歌舞伎観劇経験も無く、李相日監督作品も初鑑賞である。
175分という長尺ながら、原作小説は上下巻計約800ページにも及ぶという大長編の為、物語展開はダイジェスト感が強く(但し、原作読者によると、原作すら尺が足りていないダイジェスト感があるという)、50年に及ぶ喜久雄の人生は、まるで彼の駆け抜けるかの如き人生を表したように矢継ぎ早に描かれていく。
その為、本作を鑑賞すれば、喜久雄と俊介の友情とライバル関係、春江をはじめ、喜久雄の才を見出した芸者の藤駒(見上愛)、喜久雄が役を求めて籠絡する彰子(森七菜)といった女性陣との関係性、その他様々な登場人物に描写不足な印象を抱く事は必定であろう。
しかし、本作がそれでも尚、圧倒的な輝きと魅力を放つのは、ひとえに主演の吉沢亮の圧巻の演技力によるものである。本作は、彼の役者としての評価を決定付ける一作となったのではないだろうか。共演者もまた日本を代表する演技派俳優ばかりであるにも拘らず、まさに作中の喜久雄のように、吉沢亮の“芸”がそれら全てを圧倒し上回って見せて(魅せて)いるのだ。
また、彼はまさに喜久雄のように女形が抜群に似合う。ライバルである俊介役の横浜流星が女形として舞台に立つ際、やはり強烈な美しさを放つのだが、しかしそこにはどうしても「男」を感じさせるのに対して、彼は「女」として存在しているのだ。その凄まじさは、彼が作中で地方巡業するまでに身を落とした際、結婚式の余興で男性客から女性だと勘違いされてしまう程の説得力である。
また、歌舞伎に疎い私だが、本作で描かれる美しく壮大な歌舞伎の世界には心奪われた。それは、本来なら客席から舞台を眺めるしかないはずの歌舞伎において、役者の表情に寄ったアップや舞台の俯瞰ショット、役者の動きを追うカメラワークといったフィクションならではの大胆な演出が、この世界を悉く魅力的に映しているからだろう。特に、ラストの『鷺娘』のシーンは圧巻である。
俊介役の横浜流星の演技も素晴らしく、特に女形として舞台に立つ際、白粉を塗って紅を挿した口元に、名門の御曹司ならではの何処か得意気な笑みが見て取れる姿が印象的。喜久雄の舞台を観て、その圧倒的な才能に打ち負かされ、涙ながらに劇場を後にする姿も良い。
更に、本作は根底に「スポ根魂」を宿してもいる。喜久雄と俊介の友情とライバル関係、そんな2人が、終盤で再び共に舞台に立つ姿は、スポ根モノらしい熱量を感じさせる。
そして、やはり圧巻なのは、クライマックスで2人が演じる『曽根崎心中』だろう。糖尿病により、既に左足を切断して義足になりながらも、尚も舞台に立ちお初を演じたいと願う俊介の思いを汲んで、喜久雄は徳兵衛を演じる。そして、俊介はかつて喜久雄の演技に圧倒されたお初を演じるのだが、病は確実に俊介の残りの身体と寿命も蝕んでおり、喜久雄は徳兵衛としてお初の右足に縋り付く瞬間に、彼の病の進行を目の当たりにする。演目のラストで、徳兵衛としてお初と心中する瞬間は、本当に舞台の上で俊介を殺してしまうのではないかとすら感じさせる迫力があった。
また、俊介の演じるお初の姿が、絶妙なまでに、しかし確実に「喜久雄の方が上」だと感じさせるのだが、その塩梅を表現し切った横浜流星の演技力には脱帽だ。
その他のキャスト陣の熱演も見事だが、一つ気になったのは、少年期の喜久雄を演じた黒川想矢だ。同じく少年期の俊介を演じた越山敬達は、なるほど成長した先に横浜流星があるのは頷ける。だが、黒川想矢の成長した先にあるのは吉沢亮ではなく菅田将暉なのではないかと感じた。演技云々ではなく、成長後の顔が吉沢亮になるとは思えない点が、序盤の物語への没入感を少々阻害していたのは残念だった。
また、才能が血筋を凌駕するのが本作だが、血筋もまた立派な才能である以上、喜久雄と俊介が互いに無いものねだりをしている様子は、何処か滑稽にも映ってしまう。喜久雄が任侠一門の出として、才能なくとも情熱や怒りを胸に頂に辿り着いたのなら、より感動も増したと思うのだが。
更に言えば、ラストで喜久雄を許すカメラマンとなった娘は、藤駒との娘ではなく、かつて役欲しさに籠絡した彰子との間の娘とした方が、“赦し”を得る意味も深みが増すはずなのだが。
【才能、血筋、羨望、嫉妬etc. 様々な思いが入り混じった世界で、尚も頂を目指すという事】
「貴方、歌舞伎が憎くて憎くて仕方ないんでしょ?でも、それでいいの。それでもやるの。
それが、私達役者なの」
田中泯演じる小野川万菊が、稽古中の俊介、そして稽古を目撃していた喜久雄に気付いて放つこの台詞は、本作の白眉であり本質であろう。
俊介は喜久雄の持つ才能に、喜久雄は俊介の持つ血筋に、羨望と嫉妬を持っている。だからこそ、この台詞は両者それぞれに向けられたものである。
また、互いに役者人生の中で憂き目を経験し、踠き苦しんでいるからこそ、最早若かりし日に抱いていた歌舞伎への純粋な憧れだけを胸に舞台に立つ事は不可能なのだ。そして、そんな彼らが抱える思いを、先輩である万菊は見抜き、肯定する。どんな思いも受け入れ、芸の肥やしにせよと説くのだ。
だからこそ、ラストで喜久雄が頂の光景を目にして呟く、「嗚呼、綺麗やなぁ…」という台詞と、舞台の上で一人孤独に存在する締めの美しさが素晴らしい。それは、時に家族や友を犠牲にし、また別れを繰り返し、経験してきた喜怒哀楽の全てを芸の肥やしにし、役者人生に捧げてきた果てにあったもの。誰と共有するものでもなく、ただひたすらに芸を極め続けた喜久雄が己一人で目にすべき景色なのだ。
そして、エンドロールで流れるKing Gnuの井口理のよる『Luminance』の歌詞は、喜久雄の辿り着いた景色の情景を代弁しているかのようである。
「あぁ、透きとおる。光に溶けていく」
「そう、永遠に。ただ、満ち足りて。今、喜びの果てまで」
【総評】
吉沢亮の圧巻の演技、歌舞伎という日本の伝統芸能を魅力的に切り取って映し出すカメラワークは、劇場の大スクリーンで“体験”すべき最高の美しさだ。本作をキッカケに、歌舞伎の観劇に訪れる人も増える事だろう。
また、本作が日本アカデミー賞をはじめ、海外興行でどれほどの旋風を巻き起こすのかも楽しみにしたい。
余談だが、吉沢亮は自身の起こした不祥事によって、公開が本作より後回しになった7月の『ババンババンバンバンパイア』で「童貞喪失、絶対阻止!」なんて宣言するバンパイアを演じているが(本作の上映前にも予告編が流された)、本作の鑑賞中「本当に同一人物!?」と思わせてくれて面白かった。本来なら、順番が逆であったはずなのに、こうした作品外の部分に意図せずして面白味が生まれてしまうのだから、吉沢亮という俳優は面白い。
話題になってたので観ました。
万人に勧めたい
ちょっと最近疲れ気味だったのですが、なんとかこの映画は行きたくて。上映時間をみたら3時間10分。思わず疲れすぎていて見間違えたかと思いました(笑)いや~ぜんぜん長くなかった。すばらしい出来でした。圧巻!よくぞここまで難しい役を…と拍手を送りたい。吉沢亮さんはもちろんのこと、横浜流星さんも。すべての役者さん達(子役時代も含めて)素晴らしいキャスティングでした。ラストはもう言葉にならず、ずっと観ていたいと思いました。この延長で歌舞伎を生で見てみたい気持ちを鼓舞されました。吉沢亮さんは、歳を重ねるのが楽しみな役者さんです。音響や映像展開も最高でした。主題歌も良かったなぁ。聴き惚れました。日本の誇り高き歴史。すべての国の人に見て欲しい。もちろん国内も老若男女問わずお勧めしたいです。
芸に溺れる
耽美であるが物語ではない。
良くも悪くも歌舞伎に耽溺した作りとなっており、監督もまた歌舞伎の芸の中に身を沈めており、映画はほぼ役者の芸事の描写の強靭さに支えられていました。そこに物語はほぼなかった。それ故、歌舞伎の見せ場は極めて情感高く眼も眩む光景に。
一方、芸事の描写以外のできごとや物語はというと、やはりちぐはぐといった感じもする。半弥と半二郎の曽根崎心中のがらみのエピソードも所詮半径5mの出来事だったりする。
自分のベスト10映画の一つ「さらば、わが愛/覇王別姫」も非常に似たような題材構成である。しかし、その物語は、社会の中に時代の中に布置され、運命に翻弄されながらも抗う愛と友情を京劇の題材に描いている。「国宝」には、そういった映画的地平とか余韻というのものが乏しい。例えば、「覇王別姫」は、抗日戦争中の進駐日本軍とのエピソード、文革でのエピソードなど、いずれも壮絶であり、製作国が返還前の'93香港とはいえ相当の覚悟を持って作り上げたであろうことは想像にかたくない。
とはいえ、役者部の演技合戦は見事に尽きる。
歌舞伎といえば、松竹でしょう、と思いきや配給は東宝だったり、製作幹事はソニー配下のアニプレックスのミリアゴンスタジオ(ロールモデルはインド映画らしい)で、一つの目標が本作のカンヌ出品だったらしい。で、見事に監督週間に選出されたとのこと。
ただ、おそらくは、上記のようなスタンスの違いで、覇王別姫はコンペティション部門出品でパルム・ドール受賞('93でピアノレッスンとダブル受賞)という違いなのだとも感じた。
辛口ですみません。
これらのわたしが感じた少々の不満は、プロデューサーの定めたパースペクティブと資金のマージナルであり、その中で想いを醸成し舞台装置を作り上げた監督に由来するものであって、舞台にあがった俳優部の方々は考えうる限り最上級の演技をなしたため、観た皆さんは心を動かしているのではないか。そう思う。
壮絶な芸への想い
見るにも痛々しいほどの芸事の世界。
養子の立場で実子を差し置いて舞台に立つ時に、プレッシャーで震えが止まらず、歌舞伎役者の息子の血を飲みたいと言わせるほどの切迫。そして義父から「血を分けた親がいなければ、首がないのも同じ」といわれ、それでもその世界で生きる主人公。美しい、雅な歌舞伎の世界の映画と思って観にいきましたが、壮絶としかいえないくらいの苦しみをみました。
主役のお二人の周りを固める俳優の方々の抑制された存在感も素晴らしいとおもいました。
そして冒頭の雪の長崎のシーンは息を呑むほど美しいです。
圧巻の175分
綺麗すぎる主演2人
綺麗な顔立ちの2人が女形をするから…と単純な気持ちで綺麗だろうな〜と鑑賞しました。
…が、話の内容は深く切なくて胸が苦しくなりました。
多様性を尊重する今の時代でも根強く残る偏見や血統の事…
敢えて言葉を選ばず例えると「親ガチャ」って言葉かな〜
キクオの父親も子供に仇を取らせるぐらい慕われてた父親だったと思うのですが…
人は生まれ落ちた時人生7割決まってると何かの本で読んだ事があります。
残り3割を這い上がるか、諦めるか…自分の人生を考えさせられる作品でした。
自分の力だけではどうにもならない3割の状況をどう進むか…諦めないなら物理的にも感情的にもたくさんの犠牲があり並大抵の努力では這い上がっていけないんですよね…結果は分からないけど自分がした努力は色んな意味で裏切らないんだなと実感しました。
主演の2人がまあ美しい!歌舞伎の良し悪しは私は分かりませんが稽古は相当大変だっただろうなとプロの凄さを見せつけられます!
子供の頃のキクオ役の子が演技すごく上手でびっくりしました。
田中民さんの演技もセリフ少ないのに凄みありすぎで…,
いろんな人の苦しい選択のオンパレードで胸が苦しくなる映画でした。
素晴らしい作品だと思います。
吉沢亮見よ♬というノリで観て後悔
あまり映画が好きではありません(長いのと感情移入して疲弊するので)しかし文学部出身ということもあり歌舞伎に興味があったのと吉沢亮さんに興味があったので軽いノリで観に行きました。
吉沢亮さんと横浜流星さんの切磋琢磨バッテリー的な物語を想像してはいけません。俳優の本気、美の暴力、めくるめく鬱展開、心を抉られる作品でした。映画館の粋という最上の音響で拝見したので、もうすごかったです。とくに渡辺謙さんが逃亡した息子の名前を連呼しながら倒れるシーンでもうあぁ………(絶句)すごい映画だなぁ…………でした。
めちゃくちゃ疲れました。ちょっと良いことが起こらなすぎるので腹括って観ないといけないという事でマイナス0.5しましたが、映像作品としてとても素晴らしかったです。
ヤクザの組長の元に生まれた青年が歌舞伎役者として成り上がって行く半生を描いた作品。 本年度ベスト!!
これは映画館の大きなスクリーンで観るべき作品!
吉沢亮&横浜流星さんの歌舞伎に圧倒された作品だった!
2人の歌舞伎の姿に0.5を加点。
鑑賞前、歌舞伎の化粧で誰が誰なのか?解らなくなる不安要素があったけど全然大丈夫だった(笑)
大物歌舞伎役者の子供として生まれた俊介(横浜流星さん)と、ヤクザの組長の子供の喜久雄(吉沢亮さん)。
この2人が切磋琢磨しながら歌舞伎役者として成長していくストーリー。
この2人の絆が終始素晴らしく、相手を思う姿が印象に残る。
俊介の歌舞伎役者としての血筋。
喜久雄の歌舞伎役者としての才能。
俊介の父親、大物歌舞伎役者の花井半次郎(渡辺謙さん)がどちらに名前を継承するのかが見所だった感じ。
とにかく歌舞伎のシーンが圧巻だった!
でも現代用語で喋ってもらった方が心に刺さったかも(笑)
吉沢亮&横浜流星さんがどれだけ歌舞伎の練習をしていたのか気になる。メイキング映像も見たい!
歌舞伎は男の世界と言うことは知ってたけど女方を演じる役者の動きが美しい。
然り気無い女性キャスト陣も本作を盛り上げていた感じ。
映像や音楽も素晴らしく映画としての完成度はかなり高めな感じの作品だった!
糖尿病を甘くみてると大変な事になる事が勉強になりました( ´∀`)
国宝を鑑賞する映画
エンタメとして最高
うつくしさよりも生々しさが印象的
原作未読、歌舞伎はハマるの怖くて敬遠、だけどべらぼうの横浜流星さんと、PICUの吉沢亮さんのとりあわせに惹かれて鑑賞しました。
公開後初の土曜日朝一の上映回で、150席のシアターがほぼ満席。老若男女、偏りなく来てはる感じでした。
・ほぼ3時間な上映時間はやはり長い…久々に映画で腰が痛くなりました。
それでも尺が足りない大河ドラマなので眠くはなりませんでしたが、原作を端折ってるんだろうなーって脚本の飛躍具合にはところどころ混乱しちゃいました。
・子役で演じる時代の描写が長くて意外に思いましたが、「怪物」が大好きなので、黒川くんの活躍には、おお…!と内心で拍手喝采でした。
・吉沢さんのお顔はひたすら整ってる感がつよいので、黒川くんが育って吉沢さん、ってのがあまりしっくり来てなかったのが、どさ回り時代の喜久雄が屋上で酒瓶呷って踊るあの場面で、急にすとんと腑におちました。幼いころの面影が…!って。
・一番印象的だったのは、紆余曲折を経てからの二人道成寺。
二人揃って一度どん底を味わってからの、蓮の花みたいに絢爛で華やかな舞台が眩しくて。なのに引き映像での美しさよりも、多用される役者のアップでお白粉や口紅の下のなまなましさの方が前面に出てくるところの業の深さというか。
・自身の嗜好的には、悪魔に魂を売って芸を極めていく喜久雄に、名跡も家族も何もかもを奪われていく感のある俊介の悲哀の方がぐっときてしまったのですが。
御曹司のぼんぼんで周囲には愛されていて、それでも本物の役者になりたいと足掻いてしまって、一つの境地に辿りついたかと思ったら舞台に立つための脚も命も奪われていくのほんと残酷で。
横浜さんがインタビューとかでお話になってる重心の高さ、ノーブルな人品のよさが出ていて改めていい役者さんだなあ、と思いましたのこと。
・役者さんでいうと三上愛さん演じる芸妓・藤駒のうつくしさと業がツボ。高畑充希さん演じる春江との関係が昨年の大河での定子と彰子の関係も彷彿とさせられてしまいました。
・総じて、役者のみなさんの演技や衣装やセット、画面のうつくしさや生々しさが興味深かったですが、主題というかストーリー展開には???が多かったので、原作読んでみようかな、と思いました。
歌舞伎見に行きたくなった
原作があるのでどうなのかと思いましたが、歌舞伎に焦点に合わせた作品になってたのでそれはそれでいいかと
日本らしさの歌舞伎の舞台、舞、踊りなどて海外に向けてなのかととも思った。
これは喜久雄・吉沢亮主演で俊介・横浜流星の2人の歌舞伎役者の話
少年期の喜久雄・黒川想矢くん、俊介・越山敬達くんの2人の演技が必見だった。
黒川想矢くんの踊りがものすごく色っぽく妖艶で初日挨拶でも皆さん褒めてらっしゃった
越山敬達くんも初めて喜久雄が楽屋に来た時のあの顔がおっとなりました
2人で練習して2人で切磋琢磨して行って青年になり吉沢亮、横浜流星になる
2人で売り出し2人道明寺、2人藤娘と順調だったが徐々に歯車が崩れて地獄へと落ちて行く
俊介が喜久雄の舞に嫉妬し自分から外れて行ってでも地方の小屋で舞を踊る
そこまでしても舞うのか
俊介も又自身のスキャンダルで崩れ落ちた時に興味のない客の前で舞を踊る
そこまでしてでも舞を踊りたいものなのか
時が経ち2人で又、曽根崎心中をした時のあの俊介の死ぬ思いでが迫真迫ってた
後、田中泯さんがすごかった
この歌舞伎役者さん誰だったかと思ったほどだった
手の招き方、話し方、舞、全て良かった
だけど最後あんな所に住むほどになるのか?
そして大阪人から見て関西弁がばっちりでホッとした
イントネーションが違うかったら話が入ってこないけどちゃんと皆さん関西弁になってて良かった。
そしてこの映画を見た人健康は大事
糖尿病には気をつけような!!
異変を感じたらすぐ病院行こう!!
全1911件中、581~600件目を表示
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。