「吉沢亮さんの大粒の涙の綺麗なことよ」国宝 Shihommatsuさんの映画レビュー(感想・評価)
吉沢亮さんの大粒の涙の綺麗なことよ
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核となるエピソードが私にはわかりやすく、サクサク進み、登場人物は少なく悪い人もいないため、観やすい大作だと思いました。
主人公が、初めて花井の家に来た時の緊張感の無い様子と、裏腹な挨拶のしっかりした様で、彼が目の前で見た父の死以上に感じ入れるものは無いと分かります。その後の彼の全ての行動の原因が「親」です。
そして主人公は、花井親子の連獅子を見て、芸に寄って親子というものが存在できると知るわけです。一生懸命やった先に、「親」がいるかもしれない。
親子のような関係にやっとなれたと感じる瞬間がやってきたと思ったら、それが、突然粉々に崩れ、彼は本当の孤児になります。自分が受け取ったものに縋り付き、その全てを見透かす万菊により救われ、花井親子の血としか思えない行動の連鎖を受け止め、血を分けた様な馴染みの子供に稽古をつけ、傷つけてきた本当の娘から、悪魔との契約である芸を認められてやっと、主人公は父親の死の瞬間以上の景色を見ることができたわけです。
結局、彼らを揺り動かしてきたものは、親子という血と、努力できる才能という血だ。という物語だと私は受け取りました。
なによりも、これを完成させるために、俳優たちがしたであろう想像も及ばぬ努力、あっぱれです!!!吉沢亮の大粒の涙と、横浜流星のまつ毛と、田中泯さんのあの瞳、素晴らしかったです!!
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