「主人公に救いがなさすぎて可哀想」国宝 ブーツヘルジャントさんの映画レビュー(感想・評価)
主人公に救いがなさすぎて可哀想
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役者の方々、本当に練習を頑張られたんだろうと思います。女形の舞は1年半で習得できるものではないだろうし、吉沢亮と横浜流星の美しさには息を飲みました。しかし、やはり本物の歌舞伎役者と比べると少し劣るものがあり、この世のものではない美しさを感じるには至らなかったのが惜しいです。
ストーリーにおいては、納得出来ない部分が多々あり、展開に気持ちが追いつかず、正直理解も感動もあまりできませんでした。
鑑賞後原作を読んだのですが、原作では登場人物の行動原理が良く描かれており、共感できる人間らしさがあります。
上下巻に渡る原作を3時間の映画に収めるため、出来事や人物を最小限にしたのだと思いますが、スピード感がありすぎて感情が追いつかない、人物の行動原理が分からずただただ恐ろしいというような弊害が出ていると感じました。
特に主人公に救いの手を差し出す人物がことごとく描写されておらず、主人公が可哀想過ぎて観ていられませんでした。個人的には12話くらいのドラマの方が良かったんじゃないかと思います。映画館で観る迫力よりもストーリー性を重視してほしかったです。
私の理解が及ばないせいでもあると思うのですが、原作を限りなく単純化した上で伝えたかったことってなんだったのか、よくわかりませんでした。
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