「賛否両論あると思うけど、今回はシナリオが巧み。」国宝 mac-inさんの映画レビュー(感想・評価)
賛否両論あると思うけど、今回はシナリオが巧み。
李相日監督作品は、なぜか相性が悪い。前作の「流浪の月」は気持ち悪かった。「フラガール」はなんで評価が高いか分からない。「悪人」もちょっと演出が上手すぎると思った(本質から外れて)。「許されざる者」は、娯楽作品としての面白さはあったが、流石に本家と比較して見劣りした。
今回は、とてもよく出来ている。素晴らしい。
細かい点で気になる部分はあるけど、多分、今まで見た李相日作品の中では一番よく出来ている。
今回は、シナリオが巧み。それに応えるように演出、役者が良かった。
長編小説を3時間弱に入れ込むには無理があったが、省略がとても映画的。
ドラマのように何話か分けてやるやり方もあるが、映画化にこだわるなら、今回の手法が最適解だったと思う。
で、それがとても上手くいった。まるで、映画としてのエッセンスを凝縮したような映画になった。それで省略した部分が最終的には、見る側に答えを委ねるような深みまで獲得している。
賛否両論あると思うが、今回のシナリオの作劇方法は、結果として何を見せたいかが明確になった。
(「オッペンハイマー」のように)
悪い意味ではないけど、チェン・カイコーの傑作「さらば、わが愛/覇王別姫」の影響を感じる。
(「国宝」も好きだし、「さらば、わが愛/覇王別姫」も好き。どちらも甲乙つけ難い傑作!)
giantstepsさま、ひなさま、コメントありがとうございました。
giantstepsさん、
NHK教育スイッチインタビュー「吉沢亮×四代目 中村鴈治郎」NHKプラスで見てみます。情報をありがとうございます。
ひなさん、
>mac-inさんの『夜明けのすべて』のレビューは、あの作品の私のベストレビューです。
ありがとうございます!励みになります。
giantstepsさま
コメント読ませていただきました🙂
寺島しのぶさんが、「李相日監督の撮影量はえげつない(笑)」と暴露していたので、4時間半verの劇場公開も期待しています。(作品としては、3時間verの方が高評価かもしれませんが…)
「スイッチインタビュー」は、人見知りの吉沢亮さんが、うれしそうによくしゃべっているので、ファンのXでも話題になっていました。
あの「屋上のシーン」がアドリブだったことは、6/20のインタビュー放送や6/23の舞台挨拶で吉沢亮さんが答えていたので、こういう話ももっと聞きたいです😗
mac-inさま
コメントありがとうございました😙
レビューに追記しようかなと書きかけていた文章を、そのままコメントで投稿してしまいました🤭
こちらこそ、これからもよろしくお願いいたします🫡
mac-inさんの『夜明けのすべて』のレビューは、あの作品の私のベストレビューです🥰
ひなさんのコメントで、当初は、4時間30分だったことを知りました。貴重な情報ありがとうございます。大人の徳次役の俳優さんも居たということでしょうか。ストリップの前座のシ―ンも観てみたいです。ぜひとも、長尺のディレクターカット版を、DVD・ブルーレイではなく、途中休憩を挟んで劇場公開してほしいです。都心の映画館は、平日でも終演が夜10時代ならほぼ満席で、11時を過ぎる回でも、かなり埋まっている状況で、すごい熱量ですので、観たい人は多いと思います。
誤解のないように申し添えますが、上映中の175分版は、5点満点では足りない位大満足です。
あと、NHK教育で明日(6月27日)後編が放送される、スイッチインタビュー「吉沢亮×四代目 中村鴈治郎」、前編面白かったのでお勧めです。前編もまだ(6月26日8時現在)NHKプラスなどで見られると思います。
ひなさま、共感と熱いコメントありがとうございます!
>私も今まで李相日監督の作品は苦手意識があったのですが、…
私も苦手でした。とても上手い監督だと思いますが、ちょっとうま過ぎる。本来の核心と違うような、騙されているような…。うまく言えませんが。
ただ今回は、私には、核心をしっかり掴み、観客の共感を得なくても自分の考えを貫いたような潔さとブレがない映画だったように思えました。本気の気持ちが伝わってくるというか。
ひなさんは、よく調べていらっしゃって、参考になります。
それと映画愛を感じます。
これからもよろしくお願いします!
mac-inさま
共感ありがとうございます🙂
私も今まで李相日監督の作品は苦手意識があったのですが、『国宝』は★5つでした。
映画『国宝』は、当初4時間30分の長尺で、興行的な事情で監督と脚本家が3時間に編集して公開されたそうです。
映画で殆どカットされた徳次は、ラストで楽屋暖簾に名前が見えたので、人間国宝になるまで喜久雄を支え続けたのだろうと思いました。
吉沢亮さんと横浜流星さんが、苦労して撮影したシーン(ストリップ小屋の前座…etc.)が結構カットされていたと話していたので、ディレクターズカット版も、いつか劇場公開してほしいと思います。
李相日監督は1週間前の上海国際映画祭で、「いつか『さらば、わが愛/覇王別姫』のような映画を撮ってみたいという想いを持っていた」と、コメントされていました。
李相日監督の15年前に一度頓挫した企画と、吉田修一の映画化は無理と言われた新聞連載小説が出会って、吉沢亮さんに主演のオファーがあったのは6年前です。
李相日監督の作品は、映画賞受賞作で興収約20億円。製作費14億円の『国宝』は既に興収20億円超え、東宝の目標は50〜60億円、TOHO Globalで海外展開とアカデミー賞狙いも想定内でした。
初日と2週間後に行った映画館では、平均年齢が約三分の一に低くなり、中学生もいて驚きました。歌舞伎や国宝のハードルが高かった周りの20代も観たいと言ってるので、公式サイトで演目を予習して行ってねと伝えています。
ラストの喜久雄とスポーツコミックの主人公が感じたキラキラを、選ばれし人だけが見られるダイアモンドダストの世界と表現していたり。K-POPの最先端のパフォーマンスと歌舞伎が、界隈を問わず通じるエンタメと考察していたり。吉沢亮と横浜流星のアクスタグッズが売ってなかった!とお怒りだったり…
最近のレビューの感性がうれしくて、見かけると思わず共感コメントしています。
※長文コメント、失礼いたしました🫢
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