劇場公開日 2025年6月6日

「あと30分は欲しい、心に残る何かが欲しい。」国宝 星組さんの映画レビュー(感想・評価)

4.5あと30分は欲しい、心に残る何かが欲しい。

2025年6月23日
PCから投稿

好きな歌舞伎を題材にした物語
映画開始早々から力が入った。
3時間という長尺の映画
だけど、後30分伸ばして
バタバタと過ぎた数十年の
終盤を埋めて欲しい。

執念の映画

現実でも、非現実でも
芸事には終わりはない。
良い世界を観た。



【赤と白の映像美】
雪、紙吹雪、血、襦袢、マニュキュア、口紅、紅隅、白塗りなど様々な赤と白色が出てくる。それぞれが印象的で意味を持つ。雪とクロスする紙吹雪も良いが、個人的には入れ墨をなぞる赤いマニュキュアの妖艶さには強い印象を持った。
【舞台】
舞台から見える風景は恐ろしくも美しい。
田中民 演じる人間国宝役の踊りはハッとするが、個人的にはもっと、もっと強く繊細に美しく映し出す事は出来たはず、特にその後の少年の感想に繋げるのには、あっという間で少々弱い印象を受けてしまった。だからこそ少年の目に映った、手の届かないほど異次元の踊りを見たかった。それでも若手二人の舞台は、ある意味見事としか言えない。よくぞここまで…そして稽古したと、感心する。最後の「鷺娘」は必見。
【演技】
演技なのか、その者になっていたか、見ていた。
冒頭の永瀬正敏の強烈な演技はトラウマの様に最後まで残り。場を踏まえた渡辺謙の師匠として親としての苦渋感溢れる演技。田中民の次元の違う世界に住む者の存在感。吉沢亮・横浜流星の敵視しあうも互いに強い絆を感じる関係。家・血筋、特に息子への愛を大切にする寺島しのぶの存在に徹する演技、主にこの辺が気になった。特に寺島・田中の目の演技は怖いほどで、台詞は無くても一瞬で心の中を表すほど他を圧倒していた。

監督がその演技で良しとしたのか、
役者が、その者になる事を選んだのか、
観る人が薄っぺらさを感じなければ
どちらも正解だと思う。

3時間30分、有ってもいいかも。

星組
ひなさんのコメント
2025年6月23日

星組さま、初めまして🙂

>あと30分は欲しい

この映画は、当初4時間30分の長尺だったそうです。興行的な事情で、3時間まで編集して公開されたとのことです🤔

吉沢亮さんと横浜流星さんが、苦労して撮影したシーンも結構カットされていたと話していました。ディレクターズカット版も、いつか劇場公開してほしいです🫡

>赤の白の映像美

『国宝』のタイトルの「宝」の「、」が赤いことや、ティザービジュアルの吉沢亮さんの写真にも感じました🫢

舞台から見た風景にエキストラとして参加したこと、吉沢亮さんのアドリブ演技など…もっとコメントさせていただきたいのですが、長くなってしまったので、失礼いたします😗

ひな
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