「下手な言葉で語れない作品」国宝 PONさんの映画レビュー(感想・評価)
下手な言葉で語れない作品
うまい言葉が見つからない
下手な言葉を並べられない
それだけ役者たちが全てを注いだ作品だったことはすごく伝わった作品だった
歌舞伎の世界は全く知らない
だけど世襲が継いでいくだろうというなんとなくの知識はある
息子でよかったねと言われる世界であることも
喜久雄が歌舞伎の世界に引き取られた時からずっと心臓が痛かった
代役に選ばれた時もサスペンスでもないのにどこかで崩れる瞬間を想像して苦しくなった
終わるまでずっと
俊介の子どもが息子だったこともまた心が抉られた
立場が逆転するとそう思った
だけど想像と違ったこととしたら俊介は喜久雄の才能を認めていた
悔しいくらいに
喜久雄は努力ももちろんだけれど最期に二人でまた舞台に立てたのは俊介が喜久雄を認めていること、これは大きかったのだろうと思う
結局最後のところは才能で上がれといえど
後ろ盾はなくてはならないものだったのだろう
1人、また1人、
関わってきた人たちの最期を見届ける喜久雄
その姿をみて失礼ながら私の気持ちも1つまた1つ解放させられるかのようだった
それだけ歌舞伎の世界は重い重圧の中守りきらねばならぬ屋号と才能が渦巻いているのだろう
俳優陣1人ひとり光っている人たちばかりだった
今をときめくとかそんなキャスティングじゃない本気のキャスティングをみた
特にこの映画に出演すると決めた吉沢亮さん、横浜流星さんは並々ならぬ覚悟だっただろう
正直なことを言うと彼のストイックさも理解した上で横浜流星さんにこの役は重いのではとも思った
だけどそんなことはなかった、私が彼の限界を見誤っていた
吉沢亮さんは、吉沢亮さんの光で
横浜流星さんは、横浜流星さんの光で
この舞台に立っていた
ご本人のお姿がかっこいいだけではここに立てていない二人の人生をかけた姿だった
カタチ違えど彼らもまた憑依していたように思う
本当に美しかった
そして田中泯さん
彼の何かを見透かすような目に鳥肌がたった
(本当に無知で最初歌舞伎の方だと思っていた)
言葉に凄みがあり説得力があった
どの登場場面も振り返れるほどにあの短時間で記憶に残った人だった
黒川想矢さん
怪物は観ていないけれど前半は確実に彼しか見えなかった
呼吸を忘れるくらい見入ってしまった
幼さと色気が混じる不思議な方だと感じました
(調べたら実写推しの子の少年カミキヒカルも演じていたのですね)
これからの作品も楽しみ
とにかく濃い3時間だった
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