「芸か血か?」国宝 瑞さんの映画レビュー(感想・評価)
芸か血か?
重厚なドラマに圧倒された。3時間という上映時間なので、集中力が保てるか自信がなかったが、喜久雄の波瀾万丈な人生に目が釘づけになった。天涯孤独な喜久雄は精進するしか道はなかったと思うが、やっぱり俊ぽんには甘さがあったのだと思う。春江の行動は理解を超えていたが、同情なのか、喜久雄を遠く感じたせいなのか私にはわからなかった。歌舞伎の世界は特殊なので、そこのところを少しでも垣間見させてくれたのは興味深かった。後ろ盾がないと役につくことができないともよく聞く。だから中村獅童は苦労したそうだし、香川照之も息子のために歌舞伎をやっているとも聞く。ビルの屋上で舞う喜久雄の絶望的な姿が見ていて辛かった。それにしても、歌舞伎役者ではない吉沢亮と横浜流星2人が、よくがんばったと思う。忙しい中、1年以上の準備期間を設けて、幼い頃から積み上げて身に着ける動作、舞、しかも女形だ。いろいろな歌舞伎役者が絶賛しているところを見ると、そんなに変ではなかったのかなと思う。2人には剣道と空手の素養があったから、根性で励んだのかしらん? 関係ないか?
コメントする
映画チケットがいつでも1,500円!
詳細は遷移先をご確認ください。